レンゴー
Rengo Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月22日
段ボールから世界の包装を変える。110年を超える挑戦。
パッケージングを通じて、人々の暮らしと社会の発展に貢献する世界的な総合パッケージング企業を目指す。
この会社ってなに?
Amazonや楽天で届く段ボール箱、スーパーやコンビニで見かける食品パッケージ、お菓子の箱、ペットボトル飲料のラベルフィルム、引っ越し用の段ボールなど、私たちが毎日手にする包装資材の多くをレンゴーグループが製造しています。EC市場の拡大とともに段ボール需要は増加傾向にあり、日常生活のインフラを支える企業です。
レンゴーは1909年に日本で初めて段ボール事業を開始した総合パッケージング企業です。段ボール原紙・加工品で国内首位のシェアを持ち、板紙、軟包装、重包装、海外包装事業を幅広く展開。FY2025/3期は売上高9,933億円と過去最高を更新しましたが、海外関連事業の不振と原材料コスト増で営業利益は374億円(前期比-23.4%)と減益。FY2026/3期は売上高1兆50億円、営業利益400億円を見込み、段ボール値上げ浸透と軟包装事業の拡大が鍵です。2025年5月に発表した中期ビジョン「Vision120」では2030年3月期に売上高1兆2,000億円・営業利益700億円・ROE8.5%を目標に掲げ、成長投資940億円を計画しています。
会社概要
- 業種
- パルプ・紙
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市北区中之島2-2-7 中之島セントラルタワー
- 公式
- www.rengo.co.jp
社長プロフィール
レンゴーは1909年の段ボール事業創業以来、「パッケージング」を通じて社会と産業の発展に貢献してまいりました。創業110年を超えた今、私たちは段ボールの枠を超え、軟包装・重包装・バイオマスなど多角的な事業で世界のパッケージングニーズに応えてまいります。中期ビジョン「Vision120」のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を両立してまいります。
この会社のストーリー
井上貞治郎が日本で初めて段ボールの事業化に成功。「段ボール」という名称も井上が命名し、日本の段ボール産業の礎を築きました。
戦後の復興期に社名をレンゴーに変更。高度経済成長期の物流需要拡大に伴い、段ボール生産量を飛躍的に増加させました。
段ボール専業から脱却し「パッケージ」をキーワードに多角化を推進。軟包装、重包装など包装事業の総合化を加速。
EC市場の急拡大に伴う段ボール需要増により、コロナ禍でも堅調な業績を維持。社会インフラとしての段ボールの重要性が再認識されました。
売上高1兆2,000億円・ROE8.5%を目標に、米国・インド・欧州での事業拡大と成長投資940億円を計画。段ボールから世界の包装を変える挑戦が始まる。
注目ポイント
1909年に日本で初めて段ボールを事業化して以来、110年以上にわたり国内首位を維持。EC市場の拡大に伴い段ボール需要は増加傾向で、社会インフラを支える企業です。
イタリア・スカート社の買収、UAE・インド・米国での事業拡大など、積極的な海外M&Aにより世界のパッケージング市場でのプレゼンスを高めています。
住友林業との連携によるSAF向けバイオエタノール生産実証や、カーボンニュートラル段ボールへの取り組みなど、環境対応でも業界をリードしています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 12円 | 30.3% |
| FY2017/3 | 12円 | 21.4% |
| FY2018/3 | 12円 | 17.9% |
| FY2019/3 | 14円 | 20.2% |
| FY2020/3 | 20円 | 17.8% |
| FY2021/3 | 24円 | 20.8% |
| FY2022/3 | 24円 | 21.1% |
| FY2023/3 | 24円 | 29.1% |
| FY2024/3 | 30円 | 22.5% |
| FY2025/3 | 30円 | 25.7% |
株主優待制度はありません
FY2021/3〜FY2023/3期は年間24円で据え置きでしたが、FY2024/3期に30円へ増配し、FY2025/3期も30円を維持。4期連続の増配となっています。予想配当利回りは2.38%で、パルプ・紙業界の平均(約3.0%)をやや下回る水準。株主優待制度は設けておらず、配当による株主還元を重視する方針です。中期ビジョン「Vision120」に伴い今後の増配余地にも注目が集まっています。
同業比較(収益性)
パルプ・紙の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3期の6,807億円からFY2025/3期の9,933億円へと着実に成長し、過去最高を更新し続けています。一方で営業利益はFY2024/3期の489億円をピークに、FY2025/3期は374億円と減益に転じました。海外関連事業の不振や原材料コスト増が圧迫要因です。FY2026/3期は営業利益400億円への回復を見込み、段ボール値上げの浸透と軟包装事業の拡大が鍵となります。
事業ごとの売上・利益
段ボール原紙・加工品が主力。板紙専業首位、段ボール国内最大手。国内物流需要とEC市場拡大が追い風。
食品・日用品向けフィルム包装、ラベルなど。利益率が比較的高い成長事業。
重量物向け包装資材。トライウォールブランドでアジア・中東に展開。UAE企業の買収で拡大中。
東南アジア・欧州・米国での段ボール事業。利益率は低いが成長投資フェーズ。イタリア・インドでの拡大を推進。
不動産、機械設備、バイオマス関連。SAF(持続可能な航空燃料)向けバイオエタノール生産実証にも取り組む。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 10.0% | 3.3% | - |
| FY2022/3 | 10.1% | 3.0% | - |
| FY2023/3 | 6.4% | 1.9% | - |
| FY2024/3 | 9.1% | 2.8% | 5.4% |
| FY2025/3 | 5.4% | 2.3% | 3.8% |
ROEはFY2021/3期の8.8%からFY2023/3期に5.3%まで低下後、FY2024/3期に7.5%まで回復しましたが、FY2025/3期は再び5.8%に低下。営業利益率も3.1〜5.9%の範囲で推移しており、原材料コスト変動の影響を受けやすい構造です。中期ビジョンではROE8.5%を目標に掲げており、収益性改善が経営の最重要課題となっています。
財務は安全?
総資産は1兆2,431億円と拡大基調にあり、自己資本比率は35〜37%台で安定推移。BPSは1,872円と現在株価1,261円を大幅に上回り、PBR0.67倍と純資産ベースでは割安水準です。有利子負債は約8,020億円で、D/Eレシオの改善が中期ビジョンの課題の一つ。FY2023/3期以前はEDINET開示データ上有利子負債が0と表示されていますが、実際には負債を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 660億円 | -460億円 | -72.9億円 | 200億円 |
| FY2022/3 | 579億円 | -547億円 | 18.6億円 | 32.1億円 |
| FY2023/3 | 461億円 | -606億円 | 200億円 | -146億円 |
| FY2024/3 | 896億円 | -760億円 | 173億円 | 136億円 |
| FY2025/3 | 770億円 | -973億円 | -145億円 | -203億円 |
営業CFは年間460〜896億円で推移し、FY2024/3期の896億円をピークに安定したキャッシュ創出力を維持。設備投資(投資CF)はFY2025/3期に973億円と過去最大規模に達し、国内外の生産設備増強やM&Aによるもの。FY2025/3期のFCFはマイナス203億円となりましたが、成長投資フェーズの一時的な現象と捉えられます。中期ビジョンでは5年間で940億円の成長投資を計画しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 432億円 | 146億円 | 33.8% |
| FY2022/3 | 366億円 | 84.5億円 | 23.1% |
| FY2023/3 | 287億円 | 82.6億円 | 28.8% |
| FY2024/3 | 480億円 | 150億円 | 31.2% |
| FY2025/3 | 392億円 | 102億円 | 26.0% |
実効税率はFY2021/3期の33.8%からFY2025/3期の26.0%まで徐々に低下してきました。海外子会社の税率差や税額控除の活用が奏功しています。FY2026/3期予想では40.0%と上昇を見込んでいますが、これは保守的な見積りによるものです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 779万円 | 25,011人 | - |
平均年収779万円はパルプ・紙業界では標準的な水準です。連結従業員数は約25,000名を擁し、平均年齢41.9歳、平均勤続年数16.6年と定着率の高い安定した雇用基盤を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はレンゴー社員持株会氏・三井住友銀行。
信託銀行2社で約21%を保有する典型的な機関投資家中心の構成。三井住友銀行(3.83%)や住友生命(2.78%)など金融機関の政策保有が目立ち、安定株主比率は約49%。外国人投資家比率27.1%はパルプ・紙業界では高水準。2026年に入り「村上系」アクティビストの株主登場が報じられ、資本効率改善や株主還元強化への期待が株価を押し上げています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 板紙・段ボール関連事業 | 約5,800億円 | 約250億円 | 4.3% |
| 軟包装関連事業 | 約1,500億円 | 約80億円 | 5.3% |
| 重包装関連事業 | 約500億円 | 約30億円 | 6.0% |
| 海外関連事業 | 約1,500億円 | 約20億円 | 1.3% |
| その他事業 | 約600億円 | 約15億円 | 2.5% |
レンゴーは5つのセグメントで構成。最大の板紙・段ボール関連事業が売上の約6割を占め、国内段ボール市場で首位を維持しています。軟包装関連事業は利益率5.3%と高く成長ドライバーとして期待。重包装関連事業はトライウォールブランドで海外展開を加速。海外関連事業は利益率1.3%と低水準ですが、イタリア・スカート社の買収や米国・インドでの拡大により中長期的な収益貢献が見込まれます。バイオマス関連では住友林業と連携しSAF向けバイオエタノール生産にも取り組んでいます。
この会社のガバナンスは?
取締役15名中女性は1名(6.0%)で、プライム市場の平均水準を大きく下回ります。国内外196社の連結子会社を擁するグローバル企業です。設備投資は年間約997億円と大規模で、段ボール工場の更新・新設やM&Aに充当。平均勤続年数16.6年と定着率が高い一方、アクティビスト参入によりガバナンス改善への外部圧力が高まっており、今後の取締役会の多様性向上や資本効率改善が注目されます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 500億円 | — | 489億円 | -2.2% |
| FY2025 | 500億円 | — | 374億円 | -25.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年5月に発表した中期ビジョン「Vision120」では、2030年3月期に売上高1兆2,000億円・営業利益700億円・ROE8.5%を目標に掲げています。FY2025/3期の売上高9,933億円は目標の83%に達しており成長軌道は維持。ただし営業利益374億円は目標の53%にとどまり、利益率の改善が今後の最大課題です。成長投資940億円(うちM&A向け)と米国・インド・欧州での事業拡大が計画の柱となっています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
直近5年間のTSR(株主総利回り)は109.8%と投資元本を上回ったものの、TOPIX(213.4%)を約100ポイント下回るアンダーパフォーム。パルプ・紙業界全体の低迷が影響しました。ただし2026年に入り株価は上場来高値圏に突入しており、アクティビスト参入や中期ビジョンへの期待から巻き返しの兆しが見えています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 117.0万円 | +17.0万円 | 17.0% |
| FY2022 | 98.6万円 | -1.4万円 | -1.4% |
| FY2023 | 110.6万円 | +10.6万円 | 10.6% |
| FY2024 | 151.1万円 | +51.1万円 | 51.1% |
| FY2025 | 109.8万円 | +9.8万円 | 9.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
時価総額約3,418億円でパルプ・紙業種3位。PBR0.67倍はBPS(1,872円)を大幅に下回る割安水準ですが、業種平均(0.50倍)と比較すると相対的には高めの評価。信用倍率19.77倍と買い残が圧倒的に多く、アクティビスト参入や上場来高値圏突入を背景に個人投資家の買い意欲が非常に強い状態です。PER13.0倍は業種平均(9.5倍)を上回り、成長期待が株価に織り込まれています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株価が1,565円の年初来高値を記録し上場来高値圏に。アクティビスト「村上系」の株主登場による資本効率改善期待が買い材料。
FY2026/3期3Q累計の経常利益は前年同期比4%減で着地。売上高は過去最高を連続更新し、段ボール値上げ効果が徐々に浸透。
中間配当の増額修正と通期配当予想の引き上げを発表。株主還元の積極化姿勢を鮮明に。
イタリアの段ボール製造大手スカート社を買収。欧州でのプレゼンス強化を図る。
中期ビジョン「Vision120」を発表。2030年3月期に売上高1兆2,000億円・営業利益700億円・ROE8.5%を目標とし、成長投資940億円を計画。
最新ニュース
レンゴー まとめ
ひとめ診断
「段ボール国内最大手、板紙から軟包装まで総合パッケージング企業として海外展開を加速」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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