朝日ネット
Asahi Net,Inc.
最終更新日: 2026年3月27日
安定のISP事業と成長の教育支援で、進化を続けるインターネットの老舗
すべての人が快適につながる社会を実現し、学びの未来を創造する企業となること。
この会社ってなに?
あなたが自宅で動画を見たり、オンラインゲームをしたりするとき、インターネットに繋いでいますよね。朝日ネットは「ASAHIネット」というブランドで、そのインターネット接続サービスを提供している会社の一つです。高速で安定した接続に定評があり、もしかしたらあなたの家のインターネットもASAHIネットかもしれません。また、大学の授業で使うオンライン学習システム「manaba」も朝日ネットが開発しています。講義資料のダウンロードやレポート提出などで、知らず知らずのうちに朝日ネットのサービスを使っている大学生も多いはずです。
独立系インターネットサービスプロバイダ(ISP)の老舗で、13年連続の増収を達成するなど安定成長が際立つ企業です。FY2025は売上高130.8億円(前期比7.0%増)、営業利益23.45億円(同19.3%増)と堅調に着地しました。しかし、FY2026の通期予想は、売上高135.0億円に対し営業利益を17.25億円へと下方修正しており、今後の収益性改善が課題となります。主力のISP事業に加え、大学向け教育支援システム「manaba」が第二の柱として成長を牽引しています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー21階
- 公式
- asahi-net.co.jp
社長プロフィール

当社は、高品質なインターネット接続サービスを安定的に提供し続けるとともに、教育支援システム『manaba』を通じて、日本の教育DXを牽引することを目指しています。今後もお客様の信頼を第一に、社会の変化に対応した新しい価値を創造し続けます。
この会社のストーリー
パソコン通信サービス「ASAHIパソコンネット」を運営する会社として、朝日新聞社と株式会社アスキーの共同出資により設立された。
時代の変化を捉え、商用インターネット接続サービスを開始。ISP事業の礎を築いた。
のちの成長の柱となるクラウド型教育支援システム「manaba」の提供を開始。同年、大阪証券取引所ヘラクレス市場(当時)に上場を果たした。
インターネットと教育分野でのさらなる成長を目指し、株式会社朝日新聞社と資本業務提携を締結。事業基盤を強化した。
IPv6 IPoE方式によるインターネット接続サービス「v6 コネクト」を開始。高速で安定した通信環境を提供し、顧客満足度向上に貢献した。
教育支援システム「manaba」の全学導入校が100校を達成。同年、東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場へ移行した。
安定したISP事業と教育支援事業の成長により、2024年3月期決算で13年連続となる過去最高売上高を達成。着実な成長を継続している。
安定収益基盤であるISP事業を維持しつつ、教育DXの需要拡大を追い風に「manaba」事業をさらに拡大。社会に不可欠なサービスを提供し続ける。
注目ポイント
ISP事業の安定収益を基盤に、教育支援事業が力強く成長。創業以来、13年連続で過去最高売上高を更新しており、堅実な経営が魅力です。
大学向け教育支援システム「manaba」は全国100校以上で導入される成長事業。教育現場のデジタル化という社会的な追い風に乗り、今後の拡大が期待されます。
安定した業績を背景に、長期にわたり配当を実施。株主への利益還元に積極的で、インカムゲインを狙う投資家にとっても注目の企業です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 18円 | 61.0% |
| FY2017/3 | 18円 | 56.1% |
| FY2018/3 | 18円 | 92.2% |
| FY2019/3 | 18円 | 56.0% |
| FY2020/3 | 18.5円 | 45.2% |
| FY2021/3 | 19.5円 | 41.8% |
| FY2022/3 | 21円 | 46.7% |
| FY2023/3 | 22.5円 | 49.0% |
| FY2024/3 | 23円 | 49.5% |
| FY2025/3 | 24.5円 | 37.7% |
株主優待制度は実施していません。
同社は利益還元を経営の重要課題と位置づけ、安定的な配当の継続と向上を目指す方針を掲げています。業績連動をベースとしつつ、配当性向を意識した還元を行っており、株主への利益配分を重視する姿勢が明確です。今後も財務の健全性を維持しながら、長期的かつ安定的で魅力的な配当水準を維持することが期待されます。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
朝日ネットはISP事業の安定した収益を基盤に、13年連続で過去最高の売上高を更新するなど、持続的な成長を実現しています。特に近年は主力の光回線サービスに加え、大学向け教育支援システム「manaba」が堅調に推移し、業績を牽引しました。2025年3月期には純利益が約17.5億円に拡大しましたが、2026年3月期は競合環境の変化や投資の影響により、成長ペースはやや調整局面を迎えています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.6% | 10.2% | - |
| FY2022/3 | 11.3% | 9.7% | - |
| FY2023/3 | 11.1% | 9.4% | - |
| FY2024/3 | 10.5% | 9.0% | 16.1% |
| FY2025/3 | 13.7% | 11.8% | 17.9% |
収益性は非常に高く、特に営業利益率は15%から18%程度の高い水準で安定推移しています。これは自社でのISPネットワーク運用によりコスト効率を高めているためで、ROE(自己資本利益率)は13%超を達成するなど、資本効率も向上しています。効率的な経営体制によって、市場環境が厳しい中でも一貫して高い利益率を維持できている点が同社の強みです。
財務は安全?
同社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は88%を超え、実質無借金経営を維持しています。潤沢な手元資金を保有しており、将来の成長投資や株主還元に充てるための強固な基盤が整っています。資産内容も健全であり、外部環境の変化に対して非常に高い耐性を持つ安定した財務体質と言えます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 18.9億円 | -20.3億円 | -5.3億円 | -1.4億円 |
| FY2022/3 | 14.3億円 | -11.2億円 | -5.6億円 | 3.1億円 |
| FY2023/3 | 13.6億円 | -10.9億円 | -6.2億円 | 2.7億円 |
| FY2024/3 | 24.7億円 | -17.7億円 | -8.4億円 | 7.0億円 |
| FY2025/3 | 24.6億円 | -5.6億円 | -12.5億円 | 19.0億円 |
ISP事業特有の安定したキャッシュ創出能力により、営業キャッシュフローは毎年20億円前後と高い水準を維持しています。大規模な投資が一巡した2025年3月期にはフリーキャッシュフローが約19億円のプラスに転じており、財務基盤のさらなる強化が進みました。潤沢な現金を背景に、配当や自己株取得など株主還元を機動的に行える体制が整っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 17.9億円 | 4.8億円 | 27.2% |
| FY2022/3 | 18.4億円 | 5.8億円 | 31.8% |
| FY2023/3 | 18.5億円 | 5.6億円 | 30.4% |
| FY2024/3 | 19.9億円 | 7.0億円 | 35.1% |
| FY2025/3 | 23.6億円 | 6.1億円 | 25.9% |
実効税率は概ね30%前後で推移しており、日本の法人税等の一般的な水準に準拠しています。2024年3月期に一時的な変動が見られましたが、基本的には利益水準に応じた適切な納税が行われています。今後も業績予想に基づき、安定した範囲内で税負担が発生する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 524万円 | 214人 | - |
平均年収は524万円と、IT・通信業界におけるISP事業者の水準として安定的に推移しています。近年の物価上昇局面においても、持続的な利益還元と従業員への還元を両立させるため、堅実な賃金体系を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は朝日新聞社・IWASAKI。
朝日ネットの株主構成は、自己株式が約19%を占めるなど会社側のコントロールが効きやすい構造であり、日本マスタートラスト信託銀行等の機関投資家や、業務提携先である株式会社朝日新聞社が上位株主に名を連ねています。創業者関連の個人株主の影響力も一定程度保持されており、安定株主が堅実に構成されている状況です。
会社の公式開示情報
役員報酬
主力であるインターネット接続サービス(ISP)に加え、教育支援システム「manaba」が収益の柱となっており、ストック型ビジネスモデルによる安定した収益基盤を築いています。一方で、回線サービスの低価格競争や通信事業者間の提携リスクを重要な経営課題と認識しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.3%であり、今後さらなる登用が期待される段階です。独立系ISPとして堅実な監査体制を有しており、プライム市場上場企業として、持続的な企業価値向上に向けたコーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでいます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 24億円 | 17億円 | — | -26.6% |
| FY2025 | 22億円 | — | 23億円 | +6.6% |
| FY2024 | 20億円 | — | 20億円 | -1.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 128億円 | — | 131億円 | +2.2% |
| FY2024 | 126億円 | — | 122億円 | -3.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画を開示していませんが、毎期公表される通期の業績予想が実質的な目標となります。FY2025は期初予想を上回る着地を見せるなど堅調でしたが、FY2026予想では営業利益を26.6%と大幅に下方修正しており、計画の信頼性に疑問符がつきます。売上は安定的に伸長しているものの、利益面での計画達成能力が今後の評価の分かれ目となるでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、同社の業績が安定している一方で、市場全体の成長率と比較すると見劣りし、株価が大きく上昇する材料に乏しかったことが背景にあります。株価は安定していますが、キャピタルゲインを狙う投資家からの人気化は限定的で、インカムゲインを重視する株主層が中心であることが示唆されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 115.9万円 | +15.9万円 | 15.9% |
| FY2022 | 87.9万円 | -12.1万円 | -12.1% |
| FY2023 | 91.3万円 | -8.7万円 | -8.7% |
| FY2024 | 102.1万円 | +2.1万円 | 2.1% |
| FY2025 | 110.1万円 | +10.1万円 | 10.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.16倍と拮抗しており、短期的な値動きに対する強弱感が対立している状況です。業界平均と比較すると、PER・PBRは割安な水準にあり、一方で配当利回りは業界平均を大きく上回っています。このことから、市場からは高い成長性よりも安定性と株主還元が評価されているディフェンシブな銘柄と見なされていることがうかがえます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
第3四半期累計の減益を受け、通期経常利益予想を23.7億円から17.3億円へ下方修正を発表。
中間決算にて14年連続となる売上高過去最高更新を達成し、成長基調を維持。
セキュリティアセスメントサービス「XCockpit Identity」の国内初採用を公表。
最新ニュース
朝日ネット まとめ
ひとめ診断
「ISPの老舗が、教育DXという第二の柱で安定成長を続ける『守りのDX銘柄』」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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