IIJ
Internet Initiative Japan Inc.
最終更新日: 2026年3月22日
日本のインターネットを創った会社が、次はDXとIoTで社会を変える
インターネットの力で、社会基盤を支え、イノベーションを生み出し続ける。データ駆動社会の実現に向け、既存事業の深化と新規領域への挑戦を両輪で推進します。
この会社ってなに?
格安SIM「IIJmio」を使えばスマホの月額料金を大幅に節約できます。また、企業で使われているメールやクラウド、ネットワークの裏側にはIIJの技術が数多く使われており、知らないうちにIIJのサービスに支えられている場面は少なくありません。最近ではソニーとのスマート農業の合弁会社設立など、IoT分野でも生活に身近なサービスへの展開を進めています。
1992年に日本初の商用インターネット接続サービスを開始した独立系ISPの草分け。法人向けネットワーク・クラウド・セキュリティサービスを主力に、個人向け格安SIM「IIJmio」も展開しています。FY2025/3実績は売上高3,168億円(前期比+14.8%)、営業利益301億円と5期連続増収を達成。FY2026/3はさらに売上高3,400億円、営業利益365億円と増収増益を見込んでおり、中期計画(FY2024-FY2026)の最終年度にあたります。KDDIやNTTグループが主要株主として安定した資本基盤を持ちながら、独立系としてマルチベンダー戦略を貫く点が特徴です。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
- 公式
- www.iij.ad.jp
社長プロフィール
IIJは1992年の創業以来、日本のインターネットインフラを支え続けてきました。これからもクラウド、セキュリティ、IoTの領域で、企業と社会のデジタルトランスフォーメーションを推進し、新たな価値を創造してまいります。
この会社のストーリー
鈴木幸一氏が中心となり、日本で初めてインターネットの商用化を目的とした会社を設立。日本のインターネット時代の幕開けを切り拓きました。
2005年12月に東証マザーズに上場。法人向けインターネット接続サービスの成長を背景に、事業基盤の拡大を加速させました。
法人向けクラウドプラットフォーム「IIJ GIO」の提供を開始。ネットワーク事業からクラウド事業への事業領域拡大を図りました。
MVNOとして個人向け格安SIMサービスを開始。通信料金の引き下げに一石を投じ、MVNO市場をリードする存在となりました。
KDDIがNTTからIIJ株式を取得し筆頭株主に。両社のネットワークインフラの連携を深め、法人向けDXソリューションの強化を目指しました。
売上高3,400億円、営業利益365億円の中期目標を掲げ、クラウド・セキュリティ・IoT領域への成長投資を本格化させました。
ソニーとの合弁でスマート農業事業に参入するなど、通信インフラの枠を超えた新規事業領域への挑戦を加速しています。
注目ポイント
1992年の創業以来、日本のインターネットインフラを支え続けてきたパイオニア。法人向けネットワーク・セキュリティサービスで培った高い技術力と信頼性は、国内トップクラスの評価を受けています。
法人DX需要の拡大を背景に5期連続増収を達成。ストック型のネットワークサービスを収益基盤としつつ、クラウド・セキュリティ・IoTなどの成長領域を積極的に開拓しています。
KDDIやNTTが株主でありながら独立系としてマルチベンダー戦略を貫き、特定のキャリアやベンダーに縛られない柔軟なソリューションを提供できる点が強みです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 5.6円 | 25.0% |
| FY2017/3 | 6.9円 | 39.0% |
| FY2018/3 | 6.9円 | 23.9% |
| FY2019/3 | 6.9円 | 34.6% |
| FY2020/3 | 6.9円 | 30.4% |
| FY2022/3 | 24.5円 | 27.6% |
| FY2024/3 | 34.36円 | 30.7% |
| FY2025/3 | 35円 | 31.1% |
IIJは現在、株主優待制度は採用しておらず、また現時点で採用する計画はありません。
配当金はFY2026/3予想で39円/株を見込んでおり、配当利回りは約1.60%です。配当性向は27〜31%台で推移しており、成長投資を優先しつつも安定した配当を維持する方針です。FY2023/3以降の配当額は2022年10月の株式分割(1:2)後の数値となっています。なお株主優待制度は採用しておらず、配当による株主還元を重視する姿勢です。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は5期連続増収を達成し、FY2021/3の約2,130億円からFY2025/3には約3,168億円へと約49%成長しています。特にFY2025/3は法人向けクラウド・セキュリティサービスの旺盛な需要を背景に前期比+14.8%の大幅増収を記録。営業利益も5期連続で増加していますが、営業利益率はFY2022/3の10.4%をピークにやや低下し、FY2025/3は9.5%となっています。これはデータセンター投資や人材採用コストの増加が主因です。FY2026/3予想では売上高3,400億円、営業利益365億円と増収増益を見込み、利益率の改善も期待されます。なおFY2023/3以降のEPSは2022年10月の株式分割(1:2)後の数値です。
事業ごとの売上・利益
法人向けインターネット接続、WAN、アウトソーシングなどの基幹ネットワークサービス。ストック型収益の中核
IIJ GIOクラウド、セキュリティ監視・運用サービスなど。法人DX需要を背景に高成長が続く領域
ネットワーク構築・運用、SI案件など。大型案件の受注動向により収益が変動
個人向け格安SIM「IIJmio」やATM運営事業。MVNO市場の成熟に伴い安定収益基盤として機能
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.5% | 6.5% | 7.7% |
| FY2022/3 | 13.9% | 10.2% | 12.4% |
| FY2023/3 | 18.6% | 11.1% | 13.0% |
| FY2024/3 | 18.3% | 10.6% | 12.7% |
| FY2025/3 | 16.1% | 9.6% | 11.6% |
ROEはFY2022/3以降15%前後の高い水準で推移しており、資本効率の良さが際立っています。営業利益率はFY2023/3の10.8%をピークにやや低下傾向にありますが、これはデータセンター投資や人材採用の拡大による一時的なコスト増が主因です。FY2026/3予想ではROEの改善と営業利益率10%超への回復が見込まれ、成長と収益性の両立を目指しています。
財務は安全?
総資産は5年間で約2,208億円から約3,124億円へと約42%拡大しています。自己資本比率は40〜48%台で安定しており、IT企業として健全な財務体質を維持しています。FY2024/3以降は有利子負債が約440〜454億円と計上されていますが、これはデータセンター投資や事業拡大に伴う借入であり、自己資本比率45%を維持していることから財務の安全性に問題はありません。なおBPSはFY2023/3以降は株式分割後の数値です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 408億円 | -179億円 | -208億円 | 229億円 |
| FY2025/3 | 285億円 | -217億円 | -197億円 | 67.8億円 |
営業CFは毎年280〜435億円規模の安定したキャッシュを創出しています。FY2025/3は営業CFが285億円と前年比で減少していますが、これは運転資本の一時的な変動が主因です。投資CFはデータセンター投資の拡大に伴い年々増加し、FY2025/3は217億円の投資を実施。結果としてFCFは68億円と大幅に縮小していますが、これは成長投資を優先した戦略的な判断であり、中長期的な収益力向上に寄与する見込みです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 134億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 225億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 244億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 259億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 245億円 | 0円 | 0.0% |
FY2026/3予想における法人税等の支払額は約135億円を見込んでいます。税引前利益365億円に対して実効税率は約37.0%と、法定実効税率(約30%)をやや上回る水準ですが、これは子会社の税率差異や繰延税金資産の影響を含んだ数値です。インターネットインフラの中核を担う企業として、適正な納税を行い社会的責任を果たしています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 726万円 | 5,221人 | - |
平均年収726万円はIT業界において比較的良好な水準です。平均年齢37.4歳と若い組織構成が特徴で、エンジニア比率の高い技術者集団としての側面を持っています。従業員数は5,221名(単体)で、連結ではグループ全体で約5,800名の規模です。日本初の商用ISPとしての技術文化が根付いており、高度なネットワーク技術者を数多く擁しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。
筆頭株主はKDDIで約11.5%を保有し、NTTグループ(日本電信電話+NTTコム)が合計約11.5%を保有しています。通信大手2社が主要株主でありながら独立系としての経営を維持している点がIIJの特徴です。創業者の鈴木幸一氏も約4.2%を保有し、経営へのコミットメントを示しています。事業法人の保有比率が32%と高く、安定した株主構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| ネットワークサービス | 約1,350億円 | 約200億円 | 14.8% |
| クラウド・セキュリティサービス | 約850億円 | 約85億円 | 10.0% |
| システムインテグレーション | 約700億円 | 約42億円 | 6.0% |
| ATM運営事業・モバイル(IIJmio等) | 約270億円 | 約15億円 | 5.6% |
セグメント別ではネットワークサービスが売上・利益ともに最大の柱であり、ストック型収益モデルにより安定したキャッシュフローを生み出しています。成長のドライバーはクラウド・セキュリティサービスで、法人のDX推進に伴い高い成長率を維持しています。有価証券報告書では、サイバーセキュリティリスクやデータセンター投資リスクが主要な事業リスクとして開示されています。役員報酬は取締役9名に対して総額4億3,300万円と、同業他社と比較して適度な水準です。
この会社のガバナンスは?
取締役15名中3名が女性で、女性役員比率は20.0%です。独立社外取締役が過半数を占める指名報酬委員会を設置し、ガバナンスの透明性向上に努めています。設備投資額は262.7億円とデータセンター拡張を中心に積極的な投資を実施。平均勤続年数は9年で、技術者としてのキャリア形成を支援する体制が整っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 2,700億円 | — | 2,761億円 | +2.3% |
| FY2025/3 | 3,050億円 | — | 3,168億円 | +3.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 270億円 | — | 290億円 | +7.4% |
| FY2025/3 | 310億円 | — | 301億円 | -2.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
前中期計画(FY2022-FY2024)では連結売上高2,700億円の目標を超過達成しており、経営陣の予想精度は良好です。新中期計画ではFY2026/3に売上高3,400億円・営業利益365億円、中長期ビジョンとしてFY2027/3に売上高3,800億円・営業利益460億円を掲げています。法人DX需要の拡大やクラウド・セキュリティ事業の成長を背景に、売上高目標の達成可能性は高い一方、利益率の改善がカギとなります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は308.8%とTOPIX(213.4%)を約95ポイント上回るアウトパフォームを達成しています。法人DX需要の拡大やクラウド・セキュリティ事業の成長が評価され、FY2023にはTSRが317.8%まで上昇。FY2025はやや調整局面に入っていますが、中長期的な成長期待を背景にTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを維持しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 148.3万円 | +48.3万円 | 48.3% |
| FY2022 | 236.0万円 | +136.0万円 | 136.0% |
| FY2023 | 317.8万円 | +217.8万円 | 217.8% |
| FY2024 | 331.6万円 | +231.6万円 | 231.6% |
| FY2025 | 308.8万円 | +208.8万円 | 208.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 18.8倍は情報通信セクターの平均(約20倍)をやや下回る水準ですが、PBR 3.07倍はセクター平均を上回っており、市場はIIJの資本効率の高さと成長性を評価しています。信用倍率は25.52倍と買い残が大幅に多く、個人投資家の強い買い意欲を反映しています。5月の本決算発表に向けたFY2026/3の着地と次期の成長見通しが注目材料です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/3通期決算を発表。売上高3,168億円(+14.8%)、営業利益301億円と5期連続増収を達成。FY2026/3予想は売上高3,400億円、営業利益365億円を公表。
企業のセキュリティ対策を伴走型で支援する新サービス「IIJセキュリティドクター」の提供を開始。ベンダーに依存しない中立的な立場が強み。
ソニーとスマート農業の合弁会社設立に合意。IIJが85%、ソニーが11%を出資し、IoT技術とセンサー技術を融合した次世代農業サービスを展開予定。
FY2026/3第3四半期累計決算を発表。最終利益は前年同期比18%増益で着地し、通期予想の達成に向け順調な進捗。
最新ニュース
IIJ まとめ
ひとめ診断
「日本初の商用ISPが、クラウド・セキュリティ・IoTで法人DXの中核を担う成長フェーズへ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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