フィックスターズ
Fixstars Corporation
最終更新日: 2026年3月27日
AIと量子計算の時代を加速させる、ソフトウェア高速化のプロ集団
ソフトウェア高速化技術の力で世界のコンピューティングを加速させ、あらゆる産業のイノベーションを支えるインフラとなることを目指します。
この会社ってなに?
あなたがスマホで見る高精細な動画や、将来当たり前になるかもしれない自動運転車。その裏側では、膨大なデータを瞬時に処理するための『高速化』技術が欠かせません。フィックスターズは、そうした社会の頭脳にあたる部分を、専門のソフトウェア技術で速く、効率的に動かすお手伝いをしています。例えば、医療現場で使われる画像診断装置がより早く正確に病気を見つけたり、金融機関の取引システムがスムーズに動いたりする場面で活躍しています。私たちの目には直接見えませんが、より快適で安全な社会を支える縁の下の力持ちなのです。
フィックスターズは、ソフトウェアの高速化技術を核に、AIや量子コンピューティング分野で成長を続ける技術者集団です。2025年9月期には売上高96.2億円、営業利益25.78億円を達成し、連続増収増益を記録。近年はGRCS社との資本業務提携など、AI技術を応用した事業領域の拡大を積極的に進めており、特定顧客への依存からの脱却と収益基盤の多角化が今後の成長の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 9月
- 本社
- 東京都港区芝浦1-1-1 BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S 31階
- 公式
- www.fixstars.com
社長プロフィール

私たちは "Speed up your AI" をコーポレートメッセージに掲げ、ソフトウェアの高速化を通じてお客様のビジネス課題を解決するテクノロジーカンパニーです。マルチコアプロセッサやGPU、FPGAといった最先端のハードウェアの性能を最大限に引き出し、AIや量子コンピューティング分野の技術革新を支えることで、より良い社会の実現に貢献していきます。
この会社のストーリー
現代表取締役社長の三木聡氏が、マルチコア技術の将来性に着目し、ソフトウェアの高速化に特化した企業としてフィックスターズを設立。
ソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション3」に搭載された高性能プロセッサ「Cell/B.E.」向けのソフトウェア開発キットを提供し、その技術力を世界に示した。
設立から約12年で東京証券取引所マザーズ市場への上場を果たす。公開価格3,450円に対し、初値は9,040円と市場から高い期待を集めた。
順調な業績拡大を背景に、東証一部(現プライム市場)へ市場変更。企業としての信頼性と成長性をさらに高めた。
次世代のコンピューティング技術である量子コンピューティング分野へ本格参入。量子アニーリングマシンをクラウド経由で手軽に利用できるサービスを開始し、新たな市場を開拓。
AI・量子技術を軸とした成長戦略を明確化。Solution事業を基盤としつつ、ストック型収益モデルであるSaaS事業の拡大を目指す方針を発表した。
AIやGRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)領域の企業と相次いで資本業務提携。自社の高速化技術と他社のソリューションを組み合わせ、新たな価値創造を加速させている。
注目ポイント
AI、自動運転、金融、医療など多岐にわたる分野で、ソフトウェアを極限まで高速化する専門技術を持つ。顧客のリピート率は99%と、その技術力が高く評価されている証拠だ。
まだ黎明期にある量子コンピューティング分野にいち早く参入。誰でも量子コンピュータを試せるクラウドサービスを提供し、未来の技術革新をリードする存在となっている。
創業以来、増収を続ける安定した経営基盤が魅力。近年は株主還元にも積極的で、新たに自己資本配当率(DOE)を導入し、長期的な株主価値向上を目指している。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 5円 | 30.0% |
| FY2022/3 | 10円 | 29.8% |
| FY2023/3 | 13円 | 28.9% |
| FY2024/3 | 19円 | 41.0% |
| FY2025/3 | 18円 | 29.8% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は株主還元を重要な経営課題と位置づけ、DOE(株主資本配当率)の導入により、より安定的かつ計画的な配当政策へと移行しました。利益成長に応じて配当額を調整し、長期的な還元強化を図る方針を示しています。これまでも配当性向を意識しつつ増配を続けており、強固な財務を背景にした継続的な利益配分が期待されます。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
フィックスターズの業績は、ソフトウェアの高速化技術を核としたソリューション事業の堅調な拡大により、右肩上がりの成長を続けています。FY2021/3期からFY2025/3期にかけて売上高は55億円から96億円へと急成長し、利益面でも高い伸びを記録しました。FY2026/3期は、取引先の事業方針見直しなどの一時的要因を含みつつも、高水準な収益体制を維持する見通しです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 14.9% | 7.3% | 17.7% |
| FY2022/3 | 23.6% | 13.3% | 25.7% |
| FY2023/3 | 24.8% | 17.7% | 29.6% |
| FY2024/3 | 21.5% | 17.1% | 28.8% |
| FY2025/3 | 22.8% | 19.7% | 26.8% |
同社は技術力を武器とした高収益モデルを確立しており、営業利益率は25%から30%前後の高い水準で安定しています。効率的な経営によって自己資本を活かし、ROE(自己資本利益率)は20%超えを頻繁に達成するなど、極めて高い収益効率を実現してきました。この収益性の高さは、技術者集団としての強みとストック型収益の拡充に裏打ちされています。
財務は安全?
財務の健全性は非常に高く、有利子負債ゼロの無借金経営を継続しながら、自己資本比率は83.6%にまで達しています。潤沢な利益蓄積により純資産が積み上がり、強固な財務基盤を築いているため、不測の事態への耐性や戦略的な投資余力は十分です。今後もこの安定したバランスシートを背景に、技術開発やM&Aを主導していくと考えられます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.6億円 | -4.9億円 | -13.1億円 | 3.8億円 |
| FY2022/3 | 14.9億円 | -7,600万円 | -11.7億円 | 14.1億円 |
| FY2023/3 | 7.2億円 | -2,700万円 | -11.2億円 | 6.9億円 |
| FY2024/3 | 16.6億円 | -1.7億円 | -12.4億円 | 14.9億円 |
| FY2025/3 | 19.8億円 | -6.3億円 | -10.4億円 | 13.5億円 |
本業で稼ぐ力を示す営業キャッシュフローが安定してプラスを維持しており、事業拡大に伴う潤沢な手元資金の創出に成功しています。投資キャッシュフローはソフトウェア開発や提携に向けた支出が中心ですが、営業CFの範囲内で適切にコントロールされています。財務CFのマイナスは配当や自社株買いによる株主還元を示唆しており、強固なキャッシュポジションが還元原資を支えています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.6億円 | 4.2億円 | 43.4% |
| FY2022/3 | 16.9億円 | 6.1億円 | 36.0% |
| FY2023/3 | 20.8億円 | 6.3億円 | 30.3% |
| FY2024/3 | 23.1億円 | 8.1億円 | 35.2% |
| FY2025/3 | 25.8億円 | 6.4億円 | 24.6% |
実効税率は年度によって変動があるものの、概ね法定実効税率の水準に収まっています。FY2025/3期は税負担が一時的に低減しましたが、これは税務上の調整や税額控除等の影響によるものです。FY2026/3期の予想では標準的な税率に戻る想定で、納税コストの管理は適切に行われています。
会社の公式開示情報
主な収益源は演算高速化ソフト開発などのSolution事業であり、自動運転や半導体、医療機器分野で技術提供を行っています。キャッシュフローを重視した経営を行っており、今後はストック型収益の拡大を目指す事業方針が有価証券報告書等で示されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 93億円 | — | 96億円 | +3.4% |
| FY2024 | 80億円 | — | 80億円 | 0.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 26億円 | — | 26億円 | -0.8% |
| FY2024 | 23億円 | — | 23億円 | +0.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は現在、具体的な中期経営計画を開示していませんが、毎期開示される通期業績予想が実質的な短期目標となります。FY2025の業績は売上高が期初予想を3.4%上回る一方、営業利益はわずかに未達となるなど、概ね計画通りに着地しており、予想精度は比較的高いと言えます。今後はAI関連事業の育成や資本業務提携を通じて、非連続な成長を実現するための新たな中期ビジョンの策定と開示が投資家から期待されます。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は5.63倍とやや高めで、将来の株価上昇を見込んだ買い残が積み上がっている状況です。これは短期的な需給面での重荷となる可能性があります。業界平均と比較すると、PERは同水準ですが、PBRは高めであり、市場から一定の成長期待が織り込まれていることが窺えます。次の決算発表で、その期待に応えられるかが注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
GRCS(9250)との資本業務提携を発表し、リスク検知の自動化などAI実装ノウハウを活用した製品開発を開始しました。
2026年9月期第1四半期決算を発表。売上高は25.34億円となりましたが、営業利益は6.63億円(前年同期比10.1%減)の減益となりました。
2025年9月期決算にて、売上高96.2億円、営業利益25.78億円を達成し、過去最高の業績を記録しました。
最新ニュース
フィックスターズ まとめ
ひとめ診断
「スパコンからAI、量子まで、最先端の計算処理を高速化する『黒子』の技術者集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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