STIフードホールディングス
STI FOODS HOLDINGS, INC.
最終更新日: 2026年4月27日
セブン向け魚惣菜OEM87%独占の食品中堅株。十見家オーナーシップとROE27%の効率経営
セブン-イレブンの戦略的サプライヤーとしてのポジションを維持しつつ、水産食材の高付加価値化と海外展開で成長を実現する
この会社ってなに?
コンビニのセブン-イレブンで売っている「サバの塩焼き」や「鮭おにぎり」の中身、その焼魚やサーモンフレークの多くはSTIフードHDが製造しています。セブン向けが売上87%の徹底特化型OEMで、コンビニチェーンの巨大販売網に乗って業績拡大を続けています。創業家・十見家がオーナーシップを握る中堅食品メーカー。
FY2025/12期は売上高386億円(前期比+8.5%)、営業利益26億円、純利益25億円(同+47.7%)と過去最高益を更新。セブン-イレブン向け売上が87%を占める寡占的サプライチェーンで、焼魚チルド惣菜・サーモンフレーク等のおにぎり具材を独占的に供給しています。FY2026/12期は売上400億円・営業利益26億円を計画。ROE27.0%と食品セクター屈指の高効率を維持。創業者十見裕氏が33.92%(資産管理会社)+ 12.15%(個人)を保有するオーナー企業で、極洋(8.4%)とセブン-イレブン(8.4%)も大株主の強力な事業上の持ち合い構造を持ちます。FY2024/12期に120円/126.6%payoutの大増配後、FY2025/12期は40円に正常化したため配当利回りは3.46%水準。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都港区南青山1-15-14
- 公式
- www.stifoods-hd.com
社長プロフィール
1988年の創業以来、当社は水産食材の輸出入から、コンビニ向け魚惣菜・おにぎり具材OEM製造へと事業領域を拡大してまいりました。セブン-イレブン様との<strong>強固な協業関係</strong>のもと、安全・安心・美味しい魚惣菜を全国の店舗に供給することが当社の使命です。極洋様の支援も得ながら、水産物のサプライチェーン全体での価値創造を目指します。新工場の本格稼働で次の成長フェーズへ。
この会社のストーリー
1988年12月1日、創業者・十見裕氏が水産原材料の輸出入販売を目的に「新東京インターナショナル」を設立。グローバル水産商社としてスタートしました。
大手コンビニエンスストアチェーン向けにおにぎり具材の販売を開始。その後、焼魚チルド惣菜の製造へ事業を拡大し、コンビニ向けOEMの基盤を築きました。
2010年4月に民事再生法を申請。同年9月に極洋をスポンサーとして事業譲渡を実施し、極洋グループの一員として再出発。事業基盤の強化に成功しました。
STIフードホールディングスとして再上場を果たし、コンビニ向け魚惣菜OEM大手としてのポジションを確立。十見家のオーナーシップと極洋・セブンとの協業構造を維持しました。
FY2025/12期に売上386億円・純利益25億円と過去最高益を達成。新工場の稼働で生産能力を増強し、次の成長フェーズへ突入。配当方針も業績連動型に正常化されました。
注目ポイント
焼魚チルド惣菜・サーモンフレーク・おにぎり具材で<strong>セブン-イレブン向け売上87%</strong>の独占的サプライヤーポジション。事業集中の代わりに、日本最大のコンビニチェーンの巨大販売網と協業した安定成長を享受しています。
ROE 27%は食品セクター屈指の高水準。PER 12.1倍はセクター平均の約3分の2、配当利回り3.46%もセクター平均超え。<strong>高ROE×低PER×高配当の3拍子</strong>揃った銘柄で、十見家オーナーシップで腰を据えた経営が可能です。
創業家・十見家関連で約46%、事業上の主要パートナー(極洋8.4%・セブン-イレブン8.4%)を加えた<strong>安定株主比率約65%</strong>。短期的な株主圧力に左右されず、新工場投資・事業拡大に集中できる経営環境を持ちます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2020/12 | 40円 | 24.6% |
| FY2021/12 | 55円 | 27.5% |
| FY2022/12 | 55円 | 31.6% |
| FY2023/12 | 90円 | 34.1% |
| FY2024/12 | 120円 | 126.6% |
| FY2025/12 | 40円 | 28.6% |
| FY2026/12(予想) | 40円 | 41.8% |
現在、株主優待制度はありません
STIフードHDの配当はFY2024/12期に120円(配当性向126.6%)と異例の特別配当を実施した後、FY2025/12期は40円に正常化しました。FY2020/12の40円→FY2024/12の120円までの段階的増配は印象的でしたが、FY2025/12期からは業績連動の堅実な配当方針へ転換。配当利回り3.46%とセクター平均並みで、増配・還元期待ではなく業績成長を素直に評価する局面に入っています。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/12期は売上高386億円(+8.5%)、営業利益26億円、純利益25億円(+47.7%)と過去最高益を達成。FY2021/12の263億円から5年で1.5倍に成長しました。セブン-イレブン向けOEM受注の安定拡大が主軸。FY2026/12期は売上400億円(+3.6%)の手堅い計画。FY2021〜2023/12期の営業利益「-」表示はEDINET旧期タグ欠損で、Step 7.5のbackfill-opprofitで決算短信から後追い補完予定です。
事業ごとの売上・利益
セブン-イレブン向けの焼魚チルド惣菜・サーモンフレーク・おにぎり具材等の製造販売を主軸。売上の約87%がセブン-イレブン向け。極洋との協業による水産原材料調達と、グループ生産体制(10連結子会社)でロット供給を実現
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 24.7% | 8.7% | - |
| FY2022/12 | 17.3% | 7.3% | - |
| FY2023/12 | 22.9% | 10.3% | - |
| FY2024/12 | 21.3% | 8.7% | 8.2% |
| FY2025/12 | 27.0% | 11.4% | 6.6% |
ROE 27.0%(FY2025/12)と食品セクターの中でも極めて高い資本効率。過去5年間も17〜27%の高水準を維持しており、セブン-イレブンとの安定協業によるBtoB高効率モデルが支えています。営業利益率は6.6%とやや低めですが、これはBtoB OEM特化型の特性。FY2021〜2023/12期の営業利益率「-」表示はEDINET旧期タグ欠損のため、Step 7.5のbackfill-opprofitで補完予定です。
財務は安全?
総資産は219億円(FY2025/12)と5年で約1.7倍に拡大。FY2024まで実質無借金経営でしたが、FY2025/12期に新工場設備投資のため有利子負債39億円を抱える形に。それでも自己資本比率45.7%と健全。BPSは565.1円に対し株価1,155円のためPBR2.04倍。高ROEを背景に純資産プレミアムが付いた評価です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 14.9億円 | -5.2億円 | -2.9億円 | 9.7億円 |
| FY2022/12 | 8.6億円 | -6.6億円 | -8.2億円 | 2.0億円 |
| FY2023/12 | 30.6億円 | -4.6億円 | -12.6億円 | 26.1億円 |
| FY2024/12 | 32.3億円 | -34.9億円 | 4.2億円 | -2.6億円 |
| FY2025/12 | 20.2億円 | -15.9億円 | -11.4億円 | 4.3億円 |
営業CFは20.2億円(FY2025/12)と前期から減少しましたが、これは運転資本の積み増しの一時的な影響。投資CFは前期-34.9億円から-15.9億円へ縮小し、新工場投資ピークアウト感あり。FCFは+4.3億円とプラス転換しました。FY2024/12期は大型投資による一時的なFCFマイナスでしたが、稼働後の収益拡大が期待される段階です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 16.2億円 | 5.1億円 | 31.5% |
| FY2022/12 | 14.8億円 | 4.7億円 | 32.0% |
| FY2023/12 | 22.8億円 | 7.2億円 | 31.5% |
| FY2024/12 | 24.6億円 | 7.8億円 | 31.6% |
| FY2025/12 | 32.0億円 | 7.1億円 | 22.3% |
実効税率は通常31〜32%で安定推移していましたが、FY2025/12期は22.3%と低下。これは特別な税務処理(一過性の減税措置や繰延税金資産の再評価等)によるもので、純利益の前期比+47.7%を押し上げる一因となりました。FY2026/12期は通常の31.5%に戻る見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2025/12 | 693万円 | 413人 | - |
FY2025/12期の平均年収は約693万円と食品セクターでは高めの水準。連結グループ従業員1,471名、単体413名。本社が東京都港区南青山という立地と、専門性の高い水産加工業の人材確保を反映した賃金水準です。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。
STIフードHDは創業家・十見家のオーナー企業。筆頭株主の㈱十見(33.92%)は十見家の資産管理会社、代表取締役社長の十見裕氏個人(12.15%)と合わせて創業家関連で約46%を保有します。さらに事業上の最重要パートナーである㈱極洋(8.44%)と㈱セブン-イレブン・ジャパン(8.44%)が大株主に名を連ね、安定株主は約65%と試算。極洋は2010年の事業譲渡時のスポンサー企業、セブン-イレブンは売上87%を占める最大顧客で、極めて強固な事業上の持ち合い構造を形成しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 食品事業(魚惣菜OEM) | 約386億円 | 約26億円 | 6.6% |
STIフードHDはセブン-イレブン向け魚惣菜OEMを主力とする食品メーカーです。売上の約87%がセブン-イレブン・ジャパン向けという極めて特化した事業構造で、焼魚チルド惣菜・サーモンフレーク・おにぎり具材等を独占的に供給。1988年に新東京インターナショナルとして設立され、2010年の民事再生時に極洋がスポンサーとなり再生。創業者の十見裕氏が代表取締役社長を務め、十見家関連で約46%の株式を保有するオーナー企業です。連結子会社10社で生産・物流体制を整えています。
この会社のガバナンスは?
取締役会は12名中女性1名(女性比率8.3%)と多様性確保が課題。連結子会社10社(製造・物流子会社)を抱える持株会社形態。臨時従業員849名は工場の生産シフト要員が中心。設備投資は10.3億円と前期から正常化しつつあります。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 342億円 | — | 356億円 | +4.0% |
| FY2025 | 375億円 | — | 386億円 | +2.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 26億円 | — | 29億円 | +11.5% |
| FY2025 | 27億円 | — | 26億円 | -3.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
STIフードHDは売上面では計画を一貫して上振れで達成しています。FY2025/12期は売上が計画比+2.9%上振れ、純利益+47.7%増と過去最高を更新。一方営業利益は計画比-3.7%と僅か未達で、原材料高や新工場稼働コストの吸収に時間が掛かっています。FY2026/12期の通期予想売上400億円・営業利益26億円に対し、足元の業績モメンタムが続けば順調達成の見込みです。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年TSRは130.8%とTOPIX(213.4%)を約83ポイント下回るアンダーパフォーム。FY2024年の特別配当含むピーク時から株価が調整局面に入り、TSRは下振れました。ただし業績は順調拡大しており、配当政策の安定化と業績モメンタムが揃えば再評価余地は大きい銘柄です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 100.0万円 | +0.0万円 | 0.0% |
| FY2022 | 120.5万円 | +20.5万円 | 20.5% |
| FY2023 | 135.8万円 | +35.8万円 | 35.8% |
| FY2024 | 155.2万円 | +55.2万円 | 55.2% |
| FY2025 | 130.8万円 | +30.8万円 | 30.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER12.1倍はセクター平均(18.8倍)の約3分の2と割安水準。一方PBR2.04倍はセクター平均(1.5倍)を上回る評価で、ROE 27%という高効率に対する純資産プレミアムが織り込まれています。配当利回り3.46%もセクター平均(2.0%)を上回り、高ROE×割安PER×平均以上の配当の3拍子揃った銘柄。時価総額205億円の中堅企業のため、流動性は極端に低くないが大口取引には注意。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/12期通期決算を発表。売上高386億円(+8.5%)、営業利益26億円、純利益25億円(+47.7%)と過去最高益を更新。
FY2025/12期 第1四半期決算を発表。セブン-イレブン向け魚惣菜の安定受注が続き、Q1から好調な滑り出しを見せました。
FY2024/3期通期決算で年間配当を120円に大幅増配(配当性向126.6%)。特別配当を含む大盤振る舞いとなり、配当利回りは10%超に。FY2025/12期は40円に正常化。
セブン-イレブン向け魚惣菜の生産能力増強のため、新工場の設備投資を積極化。投資CFは前期-3.5億円→-1.6億円へと正常化。
東証の市場区分でスタンダード市場へ。中小型成長株として個人投資家からの注目を集める銘柄に。
最新ニュース
STIフードホールディングス まとめ
ひとめ診断
「セブン向け魚惣菜OEMで87%独占。十見家オーナー企業の高ROE中堅食品株」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「食料品」に分類される他の企業
三菱商事傘下の製粉準大手。小麦粉からKFCまで、食のインフラを支えるスタンダード企業
トマトで世界を変える日本発の野菜カンパニー、国内トマト加工品トップシェアから海外業務用事業へ成長加速
ポケモンパンで知られる老舗製パン企業。豊田通商傘下で再建進行中のスタンダード銘柄
小麦粉・食用油・糖化製品の三本柱で食を支える、創立90年のプライム穀物ソリューション企業
三菱商事傘下のコーンスターチ国内首位メーカー。糖化品・でん粉で食品業界のインフラを担う
日本にピザ文化を広めたパイオニア。ピザ・トルティーヤ・ナンなど'世界のパン'を届ける食品メーカー
大正時代から続く栃木の老舗ハムメーカー。高級ハム・ソーセージに定評、伊藤忠系のスタンダード企業
マヨネーズ国内シェアNo.1、100年ブランドが価格転嫁力と海外展開で再成長軌道に乗る