2540プライム

養命酒製造

YOMEISHU SEIZO CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月27日

ROE1.5%
BPS3325.4円
自己資本比率68.8%
FY2025/3 有報データ

400年の伝統と革新、健康を未来へつなぐウェルネス企業

自然の恵みである生薬の力を最大限に引き出し、一人ひとりが健やかに暮らせる社会の実現を目指します。

この会社ってなに?

「なんだか体が冷えるな」「最近、胃腸の調子が悪いかも…」そんな時にドラッグストアで見かける、あの茶色い瓶の『薬用養命酒』を覚えていますか?実は400年以上も前から作られているこの薬用酒を、ずっと作り続けてきたのが養命酒製造です。あなたやご家族が健康を気遣う時、その選択肢の一つを提供してきました。また、長野県を中心に展開するレストラン&ショップ『くらすわ』も運営しており、旅行先で美味しいパンやジャム、地元の新鮮な食材を使った料理を楽しんだとしたら、その裏側にいるのもこの会社かもしれません。

FY2025は売上高100.2億円、営業利益1.28億円と減収減益で着地。投資会社レノによるTOB(1株4050円)を受け入れており、主力事業である「薬用養命酒」をツムラへ68億円で売却し、株式を非公開化する方針です。これに伴い中期経営計画は取り下げられ、株主優待も廃止されるなど、株主構成の大きな変化と共に事業構造の抜本的な転換期を迎えています。今後は非上場企業として、飲食・物販事業「くらすわ」や不動産事業を軸とした再建を目指すことになります。

食料品プライム市場

会社概要

業種
食料品
決算期
3月
本社
東京都渋谷区南平台町16番25号
公式
www.yomeishu.co.jp

社長プロフィール

塩澤 太朗
代表取締役社長
戦略家
当社は「生活者の信頼に応え、人々の健康で豊かな生活に貢献する」という経営理念のもと、事業活動を展開しております。主力製品である『薬用養命酒』を中心に、長年培ってきた知見と自然の恵みである生薬の力を活かし、セルフメディケーションの領域で社会に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1602
「養命酒」の創製

信州伊那の庄屋であった塩沢家の当主、塩沢宗閑によって創製される。これが400年以上にわたる歴史の始まりとなった。

1923
株式会社天龍舘設立、法人化へ

個人経営から株式会社天龍舘として会社組織となる。これにより「養命酒」の安定的供給と全国への販路拡大の礎を築いた。

1949
東京証券取引所に上場

戦後の復興期に株式を上場。企業の透明性を高め、さらなる成長に向けた資金調達の道を開いた。

1997
駒ヶ根工場、GMP適合の承認を取得

長野県の駒ヶ根工場が医薬品の製造管理及び品質管理の基準であるGMP適合の承認を受ける。高い品質管理体制を確立した。

2010
飲食・物販事業「くらすわ」を開始

長野県諏訪市に「くらすわ」を開業し、健康をテーマにした新たな事業領域へ挑戦。ブランドイメージの多角化を図った。

2024
大株主の変動と経営の転機

長年の筆頭株主であった大正製薬HDが株式を売却。これにより経営環境が大きく変化し、新たな戦略が模索されることとなった。

2026
TOBによる非公開化とツムラへの事業譲渡を発表

投資会社レノによるTOBが開始され、株式の非公開化を目指すことを発表。同時に、主力事業である「薬用養命酒」事業をツムラへ譲渡する計画が明らかになった。

2027
新たな経営体制での再出発

事業再編を経て、新たな経営体制のもとで持続的な成長を目指す。長年の歴史で培ったブランド価値と新たなパートナーシップで未来を切り拓く。

注目ポイント

400年超の歴史を誇る圧倒的ブランド力

1602年の創製以来、日本の家庭で長く愛されてきた「薬用養命酒」。その圧倒的な知名度と信頼性は、時代を超えて受け継がれる企業価値の源泉です。

大きな変革期を迎える事業再編

TOBによる非公開化とツムラへの主力事業譲渡は、企業にとって大きな転換点です。漢方薬の雄との連携により、ブランドの新たな可能性と成長が期待されます。

「養生」をテーマにした多角的な事業展開

「薬用養命酒」だけでなく、クラフトジン「香の森」や食品事業も展開。健康で豊かな暮らし(養生)を提案する企業として、新たな価値を創造し続けています。

サービスの実績は?

100.2億円
売上高
FY2025
-2.1% YoY
1.28億円
営業利益
FY2025
-72.9% YoY
45
1株当たり配当金
FY2025実績
FY2026予想は無配
1.3%
営業利益率
FY2025
-3.3pt YoY
2.4%
自己資本利益率 (ROE)
FY2025
-0.9pt YoY

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 45円
安全性
安定
自己資本比率 68.8%
稼ぐ力
普通
ROE 1.5%
話題性
不評
ポジティブ 40%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
45
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2016/34031.0%
FY2017/34040.1%
FY2018/34034.0%
FY2019/34080.0%
FY2020/34069.8%
FY2021/34068.2%
FY2022/34058.0%
FY2023/35574.4%
FY2024/34565.3%
FY2025/34591.7%
1期連続増配
株主優待
なし

年1回、継続保有期間に応じて1,500円相当の自社商品セット等を贈呈していましたが、現在は廃止が決定しています。

同社はこれまで安定的な配当維持を重視してきましたが、業績悪化に伴い配当性向が90%を超過するなど厳しい状況にありました。会社は構造改革の一環として株主優待を廃止し、今後は配当方針を含めた抜本的な見直しが行われます。経営の非公開化と事業譲渡に伴い、株主還元策は大きく転換される見通しです。

同業比較(収益性)

食料品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
1.5%
業界平均
7.7%
営業利益率下回る
この会社
1.3%
業界平均
7.2%
自己資本比率上回る
この会社
68.8%
業界平均
45.4%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3106億円
FY2023/3106億円
FY2024/3102億円
FY2025/3100億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/34.7億円
FY2025/31.3億円

養命酒製造の業績は、主力である薬用養命酒の国内販売の停滞に加え、飲食・物販事業の苦戦が響き、直近では減収傾向が続いています。FY2025/3には営業利益が約1.3億円まで落ち込むなど収益性が大きく悪化しました。FY2026/3期は事業構造の変革期として回復を期するものの、経営環境の厳しさが色濃い状況です。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
1.5%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
1.3%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
1.3%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/32.0%1.7%-
FY2022/32.3%2.0%-
FY2023/32.4%2.1%-
FY2024/32.1%1.8%4.6%
FY2025/31.5%1.3%1.3%

収益性指標は、営業利益率がFY2023/3の約10.1%からFY2025/3には1.3%まで急速に低下するなど、深刻な水準にあります。これに伴いROE(自己資本利益率)も1.5%と極めて低い水準に留まっています。本業の稼ぐ力が低下しており、収益構造の抜本的な見直しが急務となっていました。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率68.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
6.0億円
会社の純資産
461億円

財務状況は極めて強固で、自己資本比率は一貫して85%以上の高水準を維持しています。有利子負債は長らくゼロの状態でしたが、直近ではわずかな借り入れが発生しています。長年にわたる無借金経営で蓄積された豊富な現預金が、同社の経営を支える最大の安定基盤となっていました。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+4.7億円
営業CF
投資に使ったお金
-11.9億円
投資CF
借入・返済など
-6.2億円
財務CF
手元に残ったお金
-7.2億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/314.1億円-2.2億円-5.5億円11.9億円
FY2022/318.1億円-14.0億円-5.5億円4.1億円
FY2023/317.5億円-14.5億円-5.5億円3.0億円
FY2024/36.7億円23.1億円-7.6億円29.8億円
FY2025/34.7億円-11.9億円-6.2億円-7.2億円

営業キャッシュフローの減少が続いており、本業からの稼ぎが縮小していることが鮮明です。FY2024/3には資産売却等により投資キャッシュフローがプラスとなりましたが、FY2025/3は設備投資等の影響でフリーキャッシュフローが約7.2億円のマイナスに転落しました。豊富な現預金により当面の運営に支障はありませんが、キャッシュ創出力の低下は懸念材料です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1国内景気の動向及び人口減少当社は、主力商品「養命酒」をはじめ、国内販売が中心となっております
2情報システム当社は、生産、販売、管理等の情報や、お問い合わせ、キャンペーン、通信販売等により取得したお客様の個人情報を情報システム上で管理しています
3保有有価証券の時価下落当社は主として取引先との関係強化等を総合的に勘案し、時価のある有価証券を保有しております
4固定資産の減損当社は事業運営上の生産設備、店舗をはじめとする様々な資産を保有しております
5法的規制当社の事業は、医薬品医療機器等法、食品衛生法、酒税法、不当景品類及び不当表示防止法、下請法等、様々な法的規制を受けております

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/310.1億円2.0億円20.0%
FY2022/313.6億円4.1億円30.2%
FY2023/314.8億円4.6億円31.1%
FY2024/39.5億円0円0.0%
FY2025/36.3億円0円0.0%

過去には30%前後の実効税率で安定して納税していましたが、近年は繰延税金資産の取り崩しや損失処理の影響を受け、法人税等の負担が変動しています。直近の決算では税引前利益が減少傾向にある中、会計上の処理が影響し、実効税率が0%となる期間が続いています。今後、事業再編や特別損失の発生に伴い税務上の取り扱いも複雑化する見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
557万円
従業員数
314
平均年齢
44.8歳
平均年収従業員数前年比
当期557万円314-

従業員平均年収は557万円と、食品業界の中堅・大手と比較して平均的な水準を維持しています。近年は売上減少や事業構造の変革に伴うコスト管理が厳格化されており、持続的な賃上げと事業の効率化の両立が経営課題となっています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主50.5%
浮動株49.5%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関21.4%
事業法人等29.1%
外国法人等1.3%
個人その他43.4%
証券会社4.7%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は湯沢・立花証券・八十二銀行。

湯沢株式会社(3,300,000株)23.7%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(783,000株)5.62%
三菱UFJ信託銀行株式会社(675,000株)4.84%
立花証券株式会社(674,000株)4.84%
株式会社八十二銀行(650,000株)4.66%
トーア再保険株式会社(548,000株)3.93%
野村 幸弘(277,000株)1.99%
株式会社三井住友銀行(264,000株)1.89%
キッコーマン株式会社(221,000株)1.58%
株式会社十八親和銀行(211,000株)1.51%

筆頭株主である湯沢株式会社が23.7%の株式を保有しており、創業家や特定法人による安定的な支配構造が維持されてきました。しかし、直近では村上ファンド系投資会社による介入やツムラによる事業買収・TOB(株式公開買付け)が発表され、長年の安定株主体制が大きく変化する転換期にあります。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億6,600万円
取締役8名の合計

主力である「薬用養命酒」関連事業に加え、飲食・物販事業「くらすわ」や不動産賃貸・太陽光発電などを展開していますが、現在は主力事業の売却を含む抜本的な事業再編が進んでいます。少子高齢化による市場縮小リスクが顕在化しており、収益基盤の多様化が長年の課題です。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 2名(22.2% 男性 7
22%
78%
設備投資額
31.6億円
平均勤続年数(従業員)
18.4
臨時従業員数
42

女性役員比率は22.0%と、日本の上場企業平均を上回る水準で登用が進んでいます。監査等委員会設置会社として監視機能を強化していますが、アクティビストによるTOBを受けた経営の非公開化に伴い、今後は新たなガバナンス体制への移行が見込まれます。

会社の計画は順調?

D
総合評価
TOBにより中計は取り下げ。近年の業績予想は未達が常態化しており、計画達成力には疑問符が付く。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

旧・中期経営計画(取り下げ)
FY2024〜FY2026
売上高: 目標 120億円 未達 (100.2億円)
83.5%
営業利益: 目標 10億円 未達 (1.28億円)
12.8%
ROE: 目標 3.0%以上 未達 (2.4%)
80%
FY2026 通期業績予想
FY2026
売上高: 目標 105.1億円 順調 (100.2億円)
95.3%
営業利益: 目標 5.3億円 大幅遅れ (1.28億円)
24.2%
純利益: 目標 10.7億円 やや遅れ (6.79億円)
63.5%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2022109億円106億円-2.8%
FY2023109億円107億円-2.4%
FY2024112億円102億円-8.9%
FY2025113億円96億円100億円-11.5%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20254億円1億円-63.4%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2026年2月に投資会社レノによるTOBを受け入れ、FY2026を最終年度とする中期経営計画は取り下げられました。計画では売上高120億円、営業利益10億円を目標としていましたが、FY2025実績はそれぞれ100.2億円、1.28億円と大幅な未達となりました。近年の業績予想も、期初計画に対して売上高が10%前後下振れすることが多く、計画達成能力には課題が見られます。今後は非公開化され、外部の株主に対する計画開示はなくなります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

過去5年間のTSR(株主総利回り)は、FY2025にTOBの発表を受け161.5%と急伸したものの、それ以前はTOPIXを大幅に下回る水準で推移していました。これは、安定はしているものの成長性に乏しい業績と、それに伴う株価の長期的な停滞が主な要因です。FY2025のTSR向上は、事業成長によるものではなく、物言う株主の登場とそれに続く非公開化という特別なイベントに起因するものです。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+61.5%
100万円 →161.5万円
61.5万円
年度末時点評価額損益TSR
FY202199.3万円-0.7万円-0.7%
FY202293.7万円-6.3万円-6.3%
FY2023102.2万円+2.2万円2.2%
FY2024105.2万円+5.2万円5.2%
FY2025161.5万円+61.5万円61.5%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残52,700株
売り残100株
信用倍率527.00倍
2026年3月13日時点
今後の予定
2026年3月期 通期決算発表2026年5月中旬
株式公開買付け(TOB)終了2026年6月(予定)
上場廃止2026年後半(予定)

投資会社レノによる1株4,050円でのTOBが進行中であるため、株価はこの価格付近で固定化されています。信用買い残は多いものの、TOB価格が意識されており、需給の歪みは限定的です。PERは52.4倍と業界平均(19.1倍)を大幅に上回りますが、これはTOBによるプレミアムが株価に反映されているためで、業績成長を織り込んだものではありません。今後、TOBが成立すれば上場廃止となる見込みです。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
48
前月比 +35.5%
メディア数
18
日本経済新聞, 株探, PR TIMES, Yahoo!ファイナンス, 東洋経済オンライン
業界内ランキング
上位 38%
食料品セクター 850社中 323位
報道のトーン
40%
好意的
20%
中立
40%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

M&A・経営権50%
決算・財務25%
製品・CM展開15%
その他10%

最近の出来事

2025年5月製品受賞

クラフトジン「香の森」が国際品評会で金賞を受賞し、ブランド力の高さを証明。

2025年10月業績修正

物価上昇等の影響により、通期業績予想を売上高96.3億円へ下方修正。

2026年2月事業売却

ツムラへの薬用養命酒事業譲渡と、TOBによる上場廃止が決定。

最新ニュース

ネガティブ
2026年3月期通期業績予想の修正を発表、売上高96.3億円への下方修正
10/10 · 養命酒製造IR

養命酒製造 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 45円
安全性
安定
自己資本比率 68.8%
稼ぐ力
普通
ROE 1.5%
話題性
不評
ポジティブ 40%

「400年の歴史を持つ国民的ブランドが、物言う株主主導で事業を切り売りし、非公開化へ向かう過渡期」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU