(株)中村屋
NAKAMURAYA CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月25日
新宿から124年。インドカリーと中華まんで日本の食卓を彩る老舗の挑戦
おいしさで人と社会をつなぎ、食文化の未来を創造する
この会社ってなに?
コンビニやスーパーで見かける「新宿中村屋」ブランドの中華まんやレトルトカレー。特に「インドカリー」はカレーの元祖として長年愛されるロングセラーです。新宿本店のレストランでは本格インドカリーやケーキを楽しめます。また、「月餅」や「カリーあられ」などのお菓子も人気商品。最近ではオフィス向け社食サービス「Office Stand By You」にも参入し、新たな食のかたちを提案しています。
中村屋は1901年に創業し、インドカリーや中華まんじゅうなど日本の食文化を支えてきた老舗食品メーカーです。2025年3月期は売上高372億円・営業利益10.7億円と3期ぶりの営業黒字定着を実現。2026年3月期は業績予想を上方修正し、営業利益12億円・経常利益14.5億円と大幅増益を見込みます。PBR 0.73倍と割安水準にあり、「中期経営計画 中村屋2027ビジョン」のもと収益体質の強化を推進しています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区新宿三丁目26番13号
- 公式
- www.nakamuraya.co.jp
社長プロフィール
「おいしい」を大切にしてきた創業124年の中村屋は、伝統を守りながら新しい食の価値を創造し続けます。中華まんやインドカリーの技術を活かし、オフィス食など新分野への挑戦を通じて、皆さまの食生活をより豊かにしてまいります。
この会社のストーリー
相馬愛蔵・黒光夫妻が東京・本郷でパン屋「中村屋」を創業。文化人が集うサロンとしても知られた。
インド独立運動家ラス・ビハリ・ボースの協力で、日本初の本格インドカリーを新宿中村屋で発売。日本のカレー文化の原点。
東証に株式を上場。中華まんじゅうやお菓子の製造販売を拡大し、全国展開の基盤を構築。
新宿三丁目に地上10階建ての新本店ビルが竣工。レストラン・物販・不動産賃貸の複合施設として運営開始。
外食需要の減少とインバウンド消失により業績が大幅に悪化。3期連続の営業赤字という試練の時期に。
営業黒字転換を足がかりに、中期経営計画をスタート。収益体質の強化と事業拡大の基盤構築を目指す。
注目ポイント
BPS 4,681円に対し株価3,425円とPBR 0.73倍の割安水準。自己資本比率62%・無借金経営で財務は盤石。新宿本店ビルなど不動産資産も含め、資産価値の見直し余地が大きい銘柄です。
3期連続営業赤字からFY2024に黒字転換。FY2026は上方修正で営業利益12億円へ。業績回復のモメンタムが加速しており、株価への織り込みはこれからです。
100株保有で自社商品3,000円相当がもらえる株主優待。インドカリーや月餅など「新宿中村屋」ブランドの商品が届きます。配当と合わせた総合利回りは約3%と魅力的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 10円 | 79.7% |
| FY2017/3 | 115円 | 17.7% |
| FY2018/3 | 85円 | 69.3% |
| FY2019/3 | 85円 | 65.9% |
| FY2020/3 | 85円 | 248.0% |
| FY2021/3 | 50円 | 1.3% |
| FY2022/3 | 50円 | 128.1% |
| FY2023/3 | 50円 | 1.3% |
| FY2024/3 | 60円 | 87.9% |
| FY2025/3 | 70円 | 45.9% |
| 必要株数 | 100株以上(約34万円) |
| 金額相当 | 3,000円〜5,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
赤字期間中も1株50円の安定配当を維持した姿勢は株主重視の表れです。FY2024/3から増配に転じ、FY2026/3は上方修正に伴い75円(当初予想70円)へ増額。3期連続増配を達成見込みです。株主優待は自社商品・食事券・寄付から選択でき、実質利回りは配当と合わせて約3%に達します。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
中村屋はコロナ禍の影響でFY2021〜2023の3期連続で営業赤字が続きましたが、FY2024/3に830百万円の営業黒字に転換。FY2025/3は営業利益10.7億円と黒字定着を果たしました。FY2026/3は当初予想の6.6億円から12億円へ大幅上方修正し、収益体質の改善が着実に進んでいます。
事業ごとの売上・利益
中華まんじゅう、レトルトカレー、菓子類の製造販売が主力。「インドカリー」「月餅」「カリーあられ」など老舗ブランドの商品群を展開。売上構成比約89%を占める中核事業。
新宿本店ビルを中心とした不動産賃貸事業。高い利益率で安定収益を確保し、菓子・食品事業を下支え。売上構成比約11%ながら利益貢献度が高い。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -1.1% | -0.6% | - |
| FY2022/3 | 0.9% | 0.6% | - |
| FY2023/3 | -0.1% | -0.1% | - |
| FY2024/3 | 1.6% | 0.9% | 2.2% |
| FY2025/3 | 3.3% | 2.0% | 2.9% |
営業利益率はFY2021/3の-5.0%からFY2025/3には2.9%へと大幅に改善しています。ROEも3.3%まで回復しましたが、食品業界平均と比較するとまだ改善余地があります。中期経営計画のもと、収益体質の強化が最重要課題として取り組まれています。
財務は安全?
自己資本比率は60%超と非常に高い水準を維持しており、財務の安全性は極めて高い企業です。FY2024/3に一時的に25億円の有利子負債が発生しましたが、FY2025/3にはゼロに戻しています。BPSは4,680円と株価3,425円を上回り、PBR 0.73倍の割安さを裏付けています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -1.7億円 | 6.0億円 | -10.9億円 | 4.2億円 |
| FY2022/3 | 5.0億円 | -2.5億円 | -2.1億円 | 2.5億円 |
| FY2023/3 | 6.6億円 | -6.0億円 | -1,700万円 | 5,300万円 |
| FY2024/3 | 47.1億円 | -1.1億円 | -46.8億円 | 46.0億円 |
| FY2025/3 | 51.6億円 | -6.5億円 | -30.3億円 | 45.1億円 |
営業キャッシュフローはFY2024/3以降に大幅に改善し、47億円・52億円と力強い回復を見せています。FY2021/3のマイナスからの回復は業績改善の実質を示しています。フリーキャッシュフローも直近2期で45億円超と潤沢で、財務の柔軟性が高まっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -13.8億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | 6,300万円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | -7,800万円 | 0円 | - |
| FY2024/3 | 10.0億円 | 5.9億円 | 59.3% |
| FY2025/3 | 12.8億円 | 3.9億円 | 30.7% |
FY2021〜2023は赤字のため法人税の負担はありませんでした。FY2024/3は繰延税金資産の計上により実効税率が59.3%と高くなりましたが、FY2025/3には30.7%と正常な水準に戻っています。業績回復に伴い、今後は安定した税負担が見込まれます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 579万円 | 793人 | - |
従業員の平均年収は579万円で、食品業界の中では標準的な水準です。平均年齢43歳・平均勤続年数18年と定着率が高く、老舗企業らしい安定した雇用環境が特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
経営者・創業家が13.1%を保有するオーナー経営企業です。 安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は中村屋従業員持株会氏・中村屋取引先持株会・みずほ銀行。
筆頭株主は中村屋取引先持株会(11.4%)で、取引先企業が安定株主として同社を支えています。みずほ銀行(4.8%)、三井不動産(3.1%)、ニップン(2.3%)など事業パートナーが上位に並び、取引先との強固な信頼関係が株主構成に反映されています。従業員持株会(1.7%)やセブン-イレブン(1.2%)の保有も注目されます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 菓子・食品事業 | 330億円 | 8.5億円 | 2.6% |
| 不動産関連事業 | 42億円 | 3.9億円 | 9.3% |
菓子・食品事業が売上の約89%を占める中核事業で、中華まんやレトルトカレーを中心に展開しています。注目すべきは不動産関連事業の高い利益率(9.3%)で、新宿本店ビルの賃貸収入が安定的な収益基盤を提供しています。食品事業の利益率改善が全社業績向上の鍵です。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役8名中、女性が1名(12.5%)を占めています。平均勤続年数18年と長く、老舗企業として従業員の定着率が高い点が特徴です。設備投資は7.4億円と着実に生産設備の維持・更新を行っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 7億円 | 12億円 | — | +81.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 380億円 | — | 372億円 | -2.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中村屋は「中村屋2027ビジョン」のもと、収益体質の強化と事業拡大の基盤構築を推進しています。FY2026/3は営業利益予想を6.6億円→12億円へ大幅上方修正し、中計初年度として力強いスタートを切りました。売上高410億円の最終目標に向けて、新規事業や高付加価値商品の拡販が鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
中村屋のTSRは5年間で87.2%と元本割れの状態が続いており、TOPIX(213.4%)を大きく下回っています。コロナ禍での業績悪化が主因ですが、足元の業績回復と大幅上方修正により、今後のTSR改善が期待されます。PBR 0.73倍の割安さが解消される過程でリターンの回復が見込めます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 100.6万円 | +0.6万円 | 0.6% |
| FY2022 | 82.9万円 | -17.1万円 | -17.1% |
| FY2023 | 83.0万円 | -17.0万円 | -17.0% |
| FY2024 | 84.4万円 | -15.6万円 | -15.6% |
| FY2025 | 87.2万円 | -12.8万円 | -12.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは38.0倍と業界平均を上回っていますが、これは業績回復途上で利益水準がまだ低いためです。一方、PBR 0.73倍は業界平均(1.2倍)を大きく下回り、資産面では明確に割安です。信用売残が買残の5倍以上あり、売り方の買い戻しが今後の株価上昇要因となる可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3の営業利益予想を6.6億円→12億円へ大幅上方修正。配当も5円増額し75円に。
第3四半期累計で経常利益41%増益。収益体質の改善が順調に進む。
オフィス常設型社食サービス「Office Stand By You」が本格始動。創業124年の老舗がオフィス食に挑戦。
最新ニュース
(株)中村屋 まとめ
ひとめ診断
「新宿の老舗が届ける本格インドカリーと中華まん。創業124年、食文化を紡ぐスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「食料品」に分類される他の企業
冷凍食品と低温物流の両輪で成長する食のインフラ企業、新中計で営業利益率10%・海外比率40%を目指す
『北の大地でコカ・コーラを売る巨人』、盤石な自販機網を武器に安定成長を続ける地域密着の優良企業
製粉業界最古参、国内2位。小麦粉から冷凍食品・健康食品まで"粉"の可能性を広げるプライム企業
うま味から半導体まで。アミノ酸の力で世界を変えるグローバル食品・素材メーカー
世界第3位のたばこメーカー。新社長のもと加熱式に8,000億円投資、2期連続最高益&4期連続増配の高配当ディフェンシブ銘柄
飴とグミで日本一。糖の専門メーカーが挑む、甘さの先にある未来
京大発バイオベンチャーが育毛剤『ニューモ』でD2Cの雄となり、次なる成長の柱を模索中
『おまめさん』の老舗が、DXと海外M&Aで伝統からの脱皮を図る“味変”の真っ最中