なとり
NATORI CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月27日
おつまみで、暮らしに喜びと潤いを届ける総合メーカー
製品とサービスを通じて、お客様に『おいしさ』と『楽しさ』を提供し、豊かで潤いのある暮らしに貢献します。
この会社ってなに?
あなたがコンビニやスーパーでお酒のおつまみを選ぶとき、きっと一度はなとりの商品を目にしているはずです。特に有名なのが、濃厚なチーズを鱈のすり身でサンドした「チーズ鱈」。この国民的ロングセラー商品を作っているのが、まさになとりです。他にも、さきいか、サラミ、ナッツなど、多彩なラインナップで家でのリラックスタイムや友人との集まりを彩っています。普段何気なく手に取っているおつまみの裏側で、なとりは日本の食の楽しさを提供し続けているのです。
おつまみ最大手のなとりは、「チーズ鱈」などの定番商品を軸に安定した収益基盤を構築しています。2025年3月期決算は売上高488.9億円、営業利益19.68億円と増収減益で着地しました。原材料価格の高騰が利益を圧迫しており、会社が公表した2026年3月期の業績予想でも売上高500.0億円(前期比2.3%増)を見込む一方、営業利益は18.00億円(同8.5%減)と減益が続く見通しです。今後は価格改定の効果浸透や付加価値の高い新製品開発で、収益性を回復できるかが投資家の注目点となります。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 北区王子5丁目5番1号
- 公式
- www.natori.co.jp
社長プロフィール
創業以来、『おいしさ』と『楽しさ』を通じてお客様の豊かで潤いのある暮らしに貢献することを追求してきました。安全・安心で高品質な製品を提供することでお客様の信頼に応え、これからも価値ある製品・サービスの提供を通じて企業価値の向上に努めます。
この会社のストーリー
名取光男が東京都北区で個人商店として創業。食糧事情が厳しい時代に、水産物を原料とした珍味の製造・販売を開始した。
株式会社名取商会を設立し、法人化。東京都北区東十条に工場を買収し、「いかあられ」の製造を本格的に開始した。
そら豆を油で揚げた「フライビンズ」が爆発的なヒット商品となり、会社の成長の礎を築いた。おつまみメーカーとしての地位を固める。
シート状のチーズを鱈のすり身でサンドした画期的な商品「チーズ鱈」を発売。現在に至るまで愛されるロングセラー商品となる。
東京証券取引所市場第二部に上場し、翌2002年には市場第一部に指定替え。社会的な信用を高め、さらなる発展を目指す。
素材や製法にこだわった付加価値の高い「一度は食べていただきたい」シリーズを発売。多様化する消費者ニーズに応え、新たなファン層を獲得した。
創業80周年に向けて第6次中期経営計画をスタート。顧客提供価値の向上と企業価値の最大化を目指し、持続的な成長に取り組む。
注目ポイント
「フライビンズ」や「チーズ鱈」など、時代を象徴する大ヒット商品を次々と生み出してきたおつまみ総合メーカーの最大手。長年にわたり食文化を豊かにしてきた実績があります。
100株以上の保有で、2,500円相当の自社製品詰め合わせがもらえる株主優待が人気です。なとり自慢のおつまみを楽しみながら、企業を応援できます。
長年の堅実な経営により、自己資本比率が約70%と高く、財務基盤は非常に安定しています。景気の変動にも強い、安心して長期投資を考えられる企業です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 17円 | 17.1% |
| FY2017/3 | 18円 | 16.9% |
| FY2018/3 | 20円 | 30.8% |
| FY2019/3 | 20円 | 23.6% |
| FY2020/3 | 20円 | 22.8% |
| FY2021/3 | 22円 | 15.9% |
| FY2022/3 | 22円 | 17.8% |
| FY2023/3 | 22円 | 67.9% |
| FY2024/3 | 23円 | 20.7% |
| 必要株数 | 100株以上(約19.5万円) |
| 金額相当 | 2,500円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、業績に連動しつつも安定配当を維持する姿勢です。配当性向は20%前後を目標としており、財務の健全性を維持しながら株主へ利益を還元しています。今後は継続的な増配や株主優待を通じた総合利回りの向上により、長期的な投資価値の提供を目指します。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は450億円から489億円規模で推移しており、国内最大手の総合おつまみメーカーとして安定した基盤を維持しています。2023年3月期は原材料価格の高騰等の影響で営業利益が大幅に減少しましたが、その後は販管費の抑制や価格改定の効果により収益力は順調に回復しています。2026年3月期予想では売上高500億円の達成を目指し、新製品開発によるさらなるシェア拡大を狙っています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.8% | 4.4% | - |
| FY2022/3 | 7.5% | 3.8% | - |
| FY2023/3 | 1.8% | 1.0% | - |
| FY2024/3 | 5.5% | 3.2% | 4.5% |
| FY2025/3 | 5.5% | 3.3% | 4.0% |
売上高営業利益率は2023年3月期の1.4%を底に、2024年3月期には4.5%まで改善するなどコストコントロール能力の高さを示しています。ROEは一時的に低下しましたが、筋肉質な経営への転換により5%前後の水準を回復しています。今後は原材料の安定調達と高付加価値商品の拡販により、収益性の安定的な向上を目指す方針です。
財務は安全?
自己資本比率は50%台後半を維持しており、極めて強固な財務体質を構築しています。2024年3月期より有利子負債が発生しましたが、これは事業拡大のための戦略的投資によるものであり、総資産に対する負担は十分にコントロールされています。潤沢な自己資本を背景に、安定的な事業運営と株主還元を両立できる財務余力を確保しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 33.0億円 | -4.1億円 | -18.2億円 | 29.0億円 |
| FY2022/3 | 36.7億円 | -21.8億円 | -2.5億円 | 14.9億円 |
| FY2023/3 | -13.3億円 | -7.1億円 | -8.3億円 | -20.4億円 |
| FY2024/3 | 64.8億円 | -8.9億円 | -15.1億円 | 55.9億円 |
| FY2025/3 | 3.4億円 | 2,100万円 | -19.3億円 | 3.6億円 |
営業キャッシュフローは一時的にマイナスとなった期もありましたが、基本的には本業による潤沢な現金創出能力を有しています。投資活動に関しては生産設備の増強や効率化へ継続的に資金を投じており、将来の利益成長に向けた前向きな投資を継続しています。財務活動では借入金の返済や配当支払いなど、バランスの良いキャッシュ配分が行われています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 25.0億円 | 7.6億円 | 30.5% |
| FY2022/3 | 23.1億円 | 7.5億円 | 32.5% |
| FY2023/3 | 6.5億円 | 2.4億円 | 37.4% |
| FY2024/3 | 21.6億円 | 7.6億円 | 35.2% |
| FY2025/3 | 20.3億円 | 6.7億円 | 33.2% |
法人税等の支払いは、連結税引前利益の増減に連動して推移しています。2023年3月期には利益の急減に伴い一時的に実効税率が上昇しましたが、これは税務上の固定費負担等が影響したものです。基本的には法定の実効税率水準に収まっており、適正な納税が行われています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 589万円 | 812人 | - |
平均年収は589万円と、食料品メーカーの平均水準に位置しています。売上高営業利益率は4%前後と堅調に推移していますが、原材料価格の高騰などが収益を圧迫する要因となっており、賃金水準の伸びは業績連動の側面が強いと言えます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はなとり取引先持株会・なとり社員持株会。
同社は創業者一族(名取三郎氏・晟一郎氏等)や関連法人による安定株主比率が高く、経営の継続性が重視される構成となっています。また、持株会が上位株主に入っていることから、従業員の参画意識も一定程度反映されていると推測されます。一方で、信託銀行等の機関投資家も名を連ねており、市場を通じた流動性の確保とガバナンスのバランスが図られています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、同社は水産珍味を中心とした食品製造販売を主軸に、一部不動産賃貸事業を展開する多角的なビジネスモデルです。原材料価格の高騰や為替変動によるコスト増を主な事業リスクとして挙げており、これらへの対策として新製品開発や生産効率の改善が喫緊の課題となっています。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制においては、取締役会の女性役員比率が8.3%と多様性確保に課題を残しており、今後の登用計画が注目されます。監査体制については監査役会設置会社として2,900万円の監査報酬を計上し、連結子会社5社を統括する管理体制を敷いています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 448億円 | — | 451億円 | +0.6% |
| FY2023 | 457億円 | — | 451億円 | -1.3% |
| FY2024 | 457億円 | — | 476億円 | +4.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 24億円 | — | 23億円 | -6.5% |
| FY2023 | 7億円 | — | 6億円 | -5.8% |
| FY2025 | 21億円 | — | 20億円 | -7.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の第6次中期経営計画では、FY2026の目標として売上高500.0億円、営業利益18.0億円を掲げています。FY2025実績では、売上高は目標の97.8%と順調に進捗しましたが、営業利益は原材料高騰の影響で計画を上回るも、前期比では減益となりました。業績予想の精度を見ると、売上高は概ね予想レンジ内に収まるものの、利益は外部環境の変化により期初予想を下回るケースが散見され、収益性の安定が課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。なとりのTSRは、過去5年間にわたり継続して市場平均であるTOPIXを下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、株価がTOPIXの上昇率ほどには伸び悩んでいることが主な要因です。安定的な配当は出しているものの、それを補って余りあるほどの株価成長を実現できておらず、ディフェンシブ銘柄としての側面が強く出ています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 115.9万円 | +15.9万円 | 15.9% |
| FY2022 | 116.3万円 | +16.3万円 | 16.3% |
| FY2023 | 116.8万円 | +16.8万円 | 16.8% |
| FY2024 | 129.4万円 | +29.4万円 | 29.4% |
| FY2025 | 126.7万円 | +26.7万円 | 26.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PER・PBRともに業界平均を下回っており、割安感があると判断できます。一方、信用取引では売り残が買い残を大幅に上回る「0.07倍」となっており、株価の下落を予想する投資家が多い状況です。これは短期的な需給の重しとなる可能性がありますが、将来的に買い戻し(ショートカバー)による株価上昇のエネルギーとなる可能性も秘めています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年3月期決算発表。連結営業利益は19.69億円を記録し、堅実な業績を維持。
第3四半期累計決算において原材料価格高騰等の影響により、経常利益が前年同期比22.2%減の17.2億円で着地。
看板商品である「一度は食べていただきたいシリーズ」の20周年を記念した大規模な消費者キャンペーンを開始。
最新ニュース
なとり まとめ
ひとめ診断
「『チーズ鱈』のブランド力で盤石な基盤を築きつつ、多品種展開で食卓のスキマを狙うおつまみの巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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