キーコーヒー
KEY COFFEE INC
最終更新日: 2026年3月27日
一杯のコーヒーから、心豊かな日常と文化を創造する100年企業
コーヒーを通じて人々の心にゆたかさをもたらし、国境や文化を越えて愛されるコーヒー文化を未来へつなぐことです。
この会社ってなに?
あなたがカフェで一息つくとき、その一杯はキーコーヒーの豆かもしれません。同社は全国の喫茶店やレストランにコーヒー豆を卸す、いわば縁の下の力持ちです。スーパーマーケットのコーヒー売り場で目にする「ドリップ オン」や「トアルコ トラジャ」も同社の製品で、家庭のコーヒータイムを支えています。最近では「キーズカフェ」という自社ブランドのカフェも展開しており、買い物ついでに立ち寄ったことがあるかもしれません。さらに、京都の有名喫茶店「イノダコーヒ」もグループ会社となり、老舗の味を全国に届ける役割も担っています。
業務用コーヒーの老舗キーコーヒーは、FY2025に売上高777.8億円、営業利益4.86億円を達成しました。原料価格高騰と円安のダブルパンチを受け収益性は依然として課題ですが、複数回の価格改定で吸収を図っています。近年は京都の老舗「イノダコーヒ」の子会社化や石光商事との資本業務提携などM&Aを加速させ、ブランドポートフォリオと販路の拡大を急いでいます。高価格帯ブランドと、タイパを重視した新商品「KEY DOORS+」で、変化する消費者ニーズへの対応力が今後の焦点です。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区西新橋2-34-4 KCビル
- 公式
- www.keycoffee.co.jp
社長プロフィール

創業以来、一杯のコーヒーがもたらす心豊かなひとときを追求し続けてきました。これからも変化するライフスタイルに寄り添い、喫茶文化の継承と発展を通じて、お客様の毎日をより豊かにするコーヒーをお届けすることを目指します。
この会社のストーリー
創業者・木村商店がコーヒー焙煎卸売業を開始。日本のコーヒー文化の礎を築く第一歩を踏み出す。
インドネシアで“幻のコーヒー”と呼ばれたトラジャコーヒーを復活させるため、農園開発に着手。壮大な挑戦が始まる。
長年の努力が実り、高品質なコーヒー「トアルコ トラジャ」を発売。キーコーヒーのブランドイメージを確立する。
企業としての信頼性を高め、さらなる事業拡大に向けた経営基盤を強化する。
大正から令和へと、4つの時代を通じて日本のコーヒー文化を牽引。歴史的な節目を迎える。
伝統あるブランドと協業し、事業ポートフォリオを強化。日本の喫茶文化の継承と発展を目指す。
変化する現代のライフスタイルに応える新ブランドを設立。カフェイン・マネジメントなど新たな価値提案に挑戦。
注目ポイント
1970年代にインドネシアで失われかけていた「トアルコ トラジャ」を農園開発から復活。品質への飽くなき探求心が、唯一無二のブランド価値を生み出しています。
京都の老舗「イノダコーヒ」の子会社化など、日本の喫茶文化を守り育てる戦略を展開。100年以上の歴史に安住せず、未来に向けた挑戦を続けています。
株主になると、こだわりの自社製品詰め合わせが年に2回届きます。配当だけでなく、実際の製品を味わいながら企業を応援できるのが魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 17円 | 50.8% |
| FY2017/3 | 18円 | 35.3% |
| FY2018/3 | 18円 | 124.8% |
| FY2019/3 | 18円 | 164.4% |
| FY2020/3 | 20円 | 59.0% |
| FY2021/3 | 5円 | 1.1% |
| FY2022/3 | 10円 | 28.8% |
| FY2023/3 | 10円 | 123.8% |
| FY2024/3 | 12円 | 142.5% |
| FY2025/3 | 12円 | 120.0% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当方針として業績連動をベースにした安定的な還元を目指しており、近年は年間12円の配当を継続しています。利益水準に対して配当性向が高止まりしている傾向があるため、収益基盤の強化による配当余力の拡大が今後の論点です。長期的な視点で株主還元を重視する姿勢を示しています。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
2021年3月期はコロナ禍による外出制限の影響で大幅な営業赤字を計上しましたが、以降は外食事業の回復とコーヒー関連事業の堅調な推移により売上高は右肩上がりで推移しています。2025年3月期の売上高は約778億円に達しており、家庭用商品の値上げ効果や積極的な事業提携が収益を下支えしました。2026年3月期は更なる増収を見込んでおり、事業構造の転換により利益水準の回復を目指しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -10.8% | -9.3% | - |
| FY2022/3 | 0.7% | 1.7% | - |
| FY2023/3 | 0.6% | 0.3% | - |
| FY2024/3 | 0.4% | 0.3% | 1.0% |
| FY2025/3 | 0.4% | 0.6% | 0.8% |
コロナ禍での赤字転落以降、営業利益率は低水準での推移が続いており、収益性の改善が喫緊の課題となっています。売上高は順調に拡大していますが、コーヒー豆の調達価格高騰や人件費等のコスト負担が利益を圧迫している状況です。今後は高付加価値商品の拡充と業務効率化により、営業利益率の向上とROE(自己資本利益率)の早期改善が期待されます。
財務は安全?
自己資本比率はFY2021/3の67.8%からFY2025/3には52.6%へと低下していますが、依然として一定の財務健全性は維持されています。近年は投資活動の拡大に伴い有利子負債が205億円規模まで増加しましたが、事業成長のための戦略的な資金調達が背景にあります。強固な資産基盤を背景に、将来的な成長投資と負債管理のバランスが重要となります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -11.9億円 | -4.0億円 | -9.1億円 | -15.9億円 |
| FY2022/3 | 8.6億円 | -7.3億円 | -4.7億円 | 1.3億円 |
| FY2023/3 | -30.9億円 | -9.7億円 | 27.6億円 | -40.7億円 |
| FY2024/3 | 4.8億円 | -16.9億円 | 17.4億円 | -12.1億円 |
| FY2025/3 | -13.4億円 | -10.8億円 | 28.3億円 | -24.2億円 |
営業キャッシュフローが年度によりマイナスを記録するなど、本業での安定的な現金創出力が不安定な状況にあります。投資キャッシュフローは成長に向けた設備投資により一貫してマイナスとなっており、不足する資金を財務キャッシュフローでの借入や調達で補う構造です。今後は事業運営の最適化を通じ、営業キャッシュフローの黒字定着とフリーキャッシュフローの創出が鍵となります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -31.6億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | 10.2億円 | 2.8億円 | 27.4% |
| FY2023/3 | 3.5億円 | 1.8億円 | 50.4% |
| FY2024/3 | 8.7億円 | 6.9億円 | 79.2% |
| FY2025/3 | 7.6億円 | 4.2億円 | 54.8% |
過去数年の税引前利益に対する法人税負担率は高めで推移しており、業績の変動が税務上の実効税率に影響を与えています。繰延税金資産の取り崩しや調整項目が影響し、一時的に実効税率が著しく高まる期が見られました。2026年3月期の予想では標準的な水準への回帰を見込んでおり、税務効率の最適化が求められます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 529万円 | 916人 | - |
平均年収は529万円となっており、食品業界の平均と比較しても標準的な水準です。コーヒー市場の競争激化や原材料価格の高騰といった厳しい経営環境においても、従業員への安定した還元が維持されていることが分かります。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。
大株主には博友興産有限会社や金融機関、取引先が名を連ねており、創業家や関係会社が一定の影響力を維持する安定的な株主構成といえます。また、信託銀行の保有比率も高く、機関投資家による中長期的な投資対象として認識されている点が特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、人口減少による市場縮小や原材料コストの変動を挙げています。これに対し、イノダコーヒの子会社化や「KEY DOORS+」など高付加価値商品へのシフトと販路拡大による収益構造の転換を推進しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は22.2%に達しており、ダイバーシティ推進に注力しています。13社の連結子会社を抱える中で監査体制を強化し、透明性の高いガバナンス体制の構築に努め、プライム市場上場企業として持続的な企業価値向上を目指しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 7億円 | — | 5億円 | -30.6% |
| FY2024 | 5億円 | — | 8億円 | +52.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 850億円 | — | 778億円 | -8.5% |
| FY2024 | 740億円 | — | 738億円 | -0.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は明確な中期経営計画を公表していませんが、FY2026の業績目標として売上高850億円、営業利益7億円を掲げています。直近FY2025の実績を基にすると、売上高の進捗率は91.5%と順調ですが、営業利益は69.4%と収益性の改善が急務です。近年の業績予想は、コーヒー豆の市況や為替に大きく左右される傾向があり、特に利益面での乖離が目立ちます。FY2024は予想を上回りましたが、FY2025は大幅未達となるなど、外部環境への耐性が問われています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同期間において株価が伸び悩み、配当利回りも限定的だったことが主な要因です。コーヒー豆の価格高騰や国内市場の競争激化といった事業環境の厳しさが、株主還元への期待感を抑制し、結果として市場平均との差が開く形となりました。株価上昇によるキャピタルゲインの創出が今後の大きな課題です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 92.8万円 | -7.2万円 | -7.2% |
| FY2022 | 87.9万円 | -12.1万円 | -12.1% |
| FY2023 | 89.1万円 | -10.9万円 | -10.9% |
| FY2024 | 88.9万円 | -11.1万円 | -11.1% |
| FY2025 | 91.0万円 | -9.0万円 | -9.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは71.6倍と、食料品業界平均の19.1倍を大幅に上回っており、割高感があります。これは現在の利益水準が低いためであり、今後の増益期待が株価に織り込まれているとも解釈できます。一方、信用取引では売り残が買い残を大きく上回る「売り長」の状態で、信用倍率は0.11倍と極めて低い水準です。これは将来の株価下落を見込む投資家が多いことを示唆する一方、将来的な買い戻し(ショートカバー)による株価上昇のエネルギーが溜まっているとも言えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
老舗喫茶店である京都イノダコーヒを子会社化し、ブランド価値の向上と販路拡大を図りました。
「KEY DOORS+」ブランド設立1周年を迎え、カフェインマネジメントなど健康志向の製品戦略を強化しました。
原材料価格の高騰に対応するため、家庭用主力コーヒー製品の10〜30%の値上げを実施しました。
最新ニュース
キーコーヒー まとめ
ひとめ診断
「創業100年超の喫茶店文化の伝道師が、M&Aと新ブランドで価格高騰の荒波に挑む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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