フジッコ
FUJICCO CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月27日
食卓に健康とおいしさを届け続ける、昆布と豆のパイオニア
食を通じて、人々の健康で豊かな生活を創造し、日本の食文化を未来へつなぐリーディングカンパニーとなること。
この会社ってなに?
あなたがスーパーの総菜コーナーで手に取る定番の煮豆「おまめさん」や、おにぎりやお茶漬けに欠かせない「ふじっ子」の塩昆布、これらがフジッコの主力商品です。年末年始に食卓に並ぶおせち料理の黒豆も、同社の製品かもしれません。また、健康志向の方に人気の「カスピ海ヨーグルト」もフジッコが製造・販売しており、あなたの健康的な食生活を陰で支えています。普段何気なく目にしているこれらの食品の裏側で、フジッコは60年以上にわたり日本の食卓を支え続けているのです。
煮豆や昆布製品で知られる食品メーカー。FY2025は売上高570.8億円、営業利益11.31億円と減益で着地しましたが、FY2026は売上高585.0億円、営業利益16.50億円へのV字回復を計画しています。新中期経営計画では2028年3月期に売上高600億円台、営業利益率5%以上を掲げ、不採算事業整理やDXを推進。近年はタイの冷凍総菜会社を買収するなど、国内の安定基盤を活かしつつ海外での成長機会も模索しています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地4
- 公式
- www.fujicco.co.jp
社長プロフィール
私たちは日本の伝統的な食文化である昆布や豆製品の価値を未来に継承することを使命としています。創業以来培ってきた技術と知見を活かし、お客様の健康的な食生活に貢献するとともに、時代に合わせた経営改革を進め、持続的な成長を目指します。
この会社のストーリー
山岸八郎が神戸市でフジヤ食品工業株式会社を設立。とろろ昆布の製造・販売から事業を開始し、日本の食文化に根ざした歩みを始める。
社名を「フジッコ株式会社」に変更。看板商品となる昆布佃煮「ふじっ子」を発売し、全国的なブランドへと成長を遂げる。
主力事業の第二の柱として煮豆「おまめさん」を発売。昆布に次ぐ大ヒット商品となり、惣菜メーカーとしての地位を確立する。
創業30周年を迎え、大証二部に上場。企業としての信頼性を高め、さらなる事業拡大に向けた経営基盤を強化した。
安定した業績を背景に、東京証券取引所および大阪証券取引所の市場第一部に指定替え。社会的な公器としての責任を新たにする。
伝統的な和惣菜に加え、健康志向の高まりに応える形で「カスピ海ヨーグルト」を発売。新たな顧客層を獲得し、事業の多角化に成功する。
創業60周年を機に、大規模な経営改革「ニュー・フジッコ」を開始。コア事業への集中とDX推進により、次の成長ステージを目指す。
中期経営計画にて売上高600億円台を目標に設定。海外展開も視野に入れ、日本の食文化を世界に広げながら持続的な成長を目指す。
注目ポイント
煮豆や昆布佃煮の分野で国内トップシェアを誇ります。「おまめさん」「ふじっ子」など、誰もが知るロングセラー商品を食卓に届け続けています。
伝統的な和惣菜だけでなく、独自の菌管理技術を活かした「カスピ海ヨーグルト」も大ヒット。伝統を守りながら新しい市場を開拓する力強さが魅力です。
株主優待として自社製品の詰め合わせがもらえ、個人投資家から大人気。日々の食卓が豊かになる嬉しい特典で、長期的に応援したくなる企業です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 34円 | 26.1% |
| FY2017/3 | 35円 | 27.6% |
| FY2018/3 | 36円 | 26.8% |
| FY2019/3 | 38円 | 27.1% |
| FY2020/3 | 40円 | 38.6% |
| FY2021/3 | 41円 | 36.1% |
| FY2022/3 | 45円 | 63.4% |
| FY2023/3 | 46円 | 93.7% |
| FY2024/3 | 46円 | 117.9% |
| FY2025/3 | 46円 | 137.6% |
| 必要株数 | 100株以上(約16万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当については、業績にかかわらず一定水準を維持する安定配当を基本方針としています。近年の利益減少により配当性向が高水準に達していますが、会社側は株主還元を重視する姿勢を崩していません。今後は、計画されている業績回復による配当性向の正常化が注視されます。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
フジッコは、煮豆や昆布佃煮などの主力製品を中心に展開していますが、近年の原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇が利益を圧迫し、純利益は減少傾向にありました。一方で、収益性の改善を目指し、不採算事業の整理や高付加価値商品へのシフト、タイの冷凍総菜メーカーの買収など、事業構造の変革を推し進めています。2026年3月期はこれら構造改革の効果が期待されており、売上高は約585億円、当期純利益は約13.5億円を見込むなど、利益の回復軌道への回帰を計画しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.2% | 4.0% | - |
| FY2022/3 | 3.0% | 2.6% | - |
| FY2023/3 | 2.1% | 1.8% | - |
| FY2024/3 | 1.5% | 1.4% | 2.7% |
| FY2025/3 | 1.4% | 1.2% | 2.0% |
売上高営業利益率は、原材料費や物流コストの急激な上昇を主因として、2021年3月期の6.7%から2025年3月期には2.0%まで収益性が低下しています。ROE(自己資本利益率)も同様に低下基調にあり、資本効率の改善が喫緊の課題となっています。今後は、高付加価値商品の拡販や業務効率化を通じて、営業利益率5%以上という中期経営計画の目標達成に向けた収益基盤の再構築が求められます。
財務は安全?
同社の財務状況は非常に堅牢であり、自己資本比率は86%を超え、実質無借金経営を継続しています。潤沢な現預金と高い自己資本により、外部環境の変化に対する高い耐性を備えています。今後は、この強固な財務基盤を活かしつつ、買収や設備投資を通じた成長投資への振り向けによる効率的な資本活用が、企業価値向上の鍵となるでしょう。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 61.0億円 | -56.0億円 | -12.3億円 | 5.0億円 |
| FY2022/3 | 51.0億円 | -33.3億円 | -28.7億円 | 17.7億円 |
| FY2023/3 | 33.3億円 | -1.7億円 | -26.7億円 | 31.6億円 |
| FY2024/3 | 28.0億円 | -34.2億円 | -13.1億円 | -6.2億円 |
| FY2025/3 | 44.9億円 | -28.2億円 | -13.1億円 | 16.7億円 |
営業キャッシュフローは安定した本業の稼ぎを反映してプラスを維持していますが、近年は原材料高の影響で一時的な変動が見られました。投資キャッシュフローは、工場の設備更新や海外企業買収といった成長投資に充当されており、将来的な収益拡大を目指したキャッシュ配分が継続しています。総じてフリーキャッシュフローは黒字を確保する年が多く、安定したキャッシュ創出能力が確認されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 47.1億円 | 13.1億円 | 27.7% |
| FY2022/3 | 35.1億円 | 13.9億円 | 39.7% |
| FY2023/3 | 15.6億円 | 1.5億円 | 9.8% |
| FY2024/3 | 18.8億円 | 7.7億円 | 41.0% |
| FY2025/3 | 15.5億円 | 6.0億円 | 38.8% |
実効税率は年度によって大きく変動していますが、これは税引前利益の増減に伴う法人税調整額や税額控除の影響を受けているためです。2023年3月期には税負担率が一時的に低下しましたが、直近では概ね法定実効税率付近で推移しています。将来の納税予測は、利益計画と連動した標準的な水準を織り込んだものとなっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 587万円 | 1,146人 | - |
従業員の平均年収は587万円となっており、食品製造業界の中堅企業としては標準からやや高めの水準を維持しています。18.3年という長い平均勤続年数が示す通り、安定した雇用環境が整っており、人材の定着率の高さが生産性や品質管理の維持に寄与していると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はエフ・エス・ケー・三菱UFJ銀行。
筆頭株主である有限会社ミニマル興産が約21.7%の株式を保有しており、創業家や資産管理会社による影響力が強固な安定株主体制が敷かれています。機関投資家(信託口)も一定数を保有していますが、上位株主には安定的な取引関係を持つ金融機関や関連会社が名を連ねており、長期的な視点での経営が可能な構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱は煮豆や昆布製品ですが、菌管理技術を応用したカスピ海ヨーグルトの展開や冷凍総菜事業の強化など、高付加価値な分野への多角化を進めています。近年はタイの冷凍総菜会社を子会社化するなど海外戦略にも注力していますが、原材料価格の高騰や為替変動などが事業上のリスク要因として重要視されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は22.2%と上場企業平均よりも高い水準を確保しており、多様性を重視した経営体制の構築が進められています。監査体制については監査等委員会設置会社を採用し、外部からのチェック機能を強化することで、企業規模に見合った透明性の高いガバナンスを実現しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 560億円 | — | 551億円 | -1.7% |
| FY2023 | 553億円 | — | 539億円 | -2.5% |
| FY2024 | 558億円 | — | 557億円 | -0.2% |
| FY2025 | 585億円 | — | 571億円 | -2.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 45億円 | — | 32億円 | -29.9% |
| FY2023 | 32億円 | — | 12億円 | -61.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画では、2028年3月期までに営業利益率5%以上、PBR1.0倍という挑戦的な目標を掲げています。これは、FY2025実績の営業利益率1.98%、PBR0.67倍から大幅な改善を意味します。過去の業績予想が未達傾向にあることから計画達成のハードルは高いものの、不採算事業の整理やDX推進による収益性改善が実現できるかどうかが、市場の評価を左右するでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同期間における株価の伸び悩みが主な要因です。安定配当は下支え要因であるものの、TOPIXの力強い上昇と比較すると成長性の面で見劣りし、株価上昇によるキャピタルゲインが限定的であったことがTSRの低迷に繋がりました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 102.3万円 | +2.3万円 | 2.3% |
| FY2022 | 103.5万円 | +3.5万円 | 3.5% |
| FY2023 | 102.0万円 | +2.0万円 | 2.0% |
| FY2024 | 107.6万円 | +7.6万円 | 7.6% |
| FY2025 | 93.6万円 | -6.4万円 | -6.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.67倍と業界平均の1.5倍を大きく下回り、資産価値の面では割安感があります。一方でPERは34.0倍と業界平均より高く、これは直近の利益水準が低迷していることを反映しています。信用倍率は0.37倍と売り残が買い残を上回っており、株価の上値が重い展開を示唆しています。今後の業績回復が市場の評価を変える鍵となるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
タイの冷凍総菜会社FB Food Service (2017) Co., Ltd.の株式を取得し、海外展開を加速。
経営効率化の一環として、中華総菜店を展開するフーズパレットの売却を実施。
連結経常利益が前の期比17.4%減の15.5億円となる一方、次期は22%増益を見込む好調な業績予想を発表。
最新ニュース
フジッコ まとめ
ひとめ診断
「『おまめさん』の老舗が、DXと海外M&Aで伝統からの脱皮を図る“味変”の真っ最中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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