日清製粉グループ本社
NISSHIN SEIFUN GROUP INC.
最終更新日: 2026年3月22日
日本の食卓を125年支え続ける「食のインフラ企業」、製粉から世界へ
「健康」と「おいしさ」を追求し、小麦粉を起点とした多彩な食の価値を世界に届ける総合食品グループへ進化する。
この会社ってなに?
あなたが日々食べるパン、パスタ、うどん、お好み焼き、天ぷら粉――その小麦粉の約4割は日清製粉グループの製品です。スーパーで見かける「マ・マー」のパスタや「日清 フラワー」の薄力粉はもちろん、コンビニのサンドイッチやファミレスのグラタンにも同社の業務用小麦粉が使われています。製粉という地味に見える事業ですが、毎日の食卓に欠かせない「食のインフラ企業」であり、あなたの暮らしを根底から支える存在なのです。
日清製粉グループ本社は、国内製粉業界で約40%のシェアを握る圧倒的トップ企業です。小麦粉を起点に、パスタ・冷凍食品・惣菜などの食品事業やエンジニアリング事業にも展開し、多角的な収益基盤を構築しています。FY2025/3は売上高8,515億円、営業利益464億円と堅調に推移。FY2023/3に豪Allied Pinnacle社買収に伴う減損で純損失を計上しましたが、FY2024/3以降は回復基調にあります。中期経営計画2026では営業利益500億円(上方修正後)を目標に掲げ、海外製粉事業の拡大と国内食品事業の高付加価値化を推進しています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区神田錦町一丁目25番地
- 公式
- www.nisshin.com
社長プロフィール
「時代への適合」という社是のもと、製粉事業を祖業として125年にわたり日本の食を支えてまいりました。今後もグローバルな事業展開と食品の高付加価値化を通じて、安全・安心でおいしい食を世界中に届け、社会とともに成長していく企業グループを目指してまいります。
この会社のストーリー
群馬県館林で創業。日本の近代製粉業の幕開けとなる一歩を踏み出しました。以来125年にわたり日本の食を支え続けています。
戦禍を乗り越え、国民の食を支える製粉事業を再建。学校給食用パンの小麦粉供給など、戦後日本の食生活を根底から支えました。
「日清製粉グループ本社」として純粋持株会社体制に移行。製粉・食品・エンジニアリングの各事業を分社化し、グループ経営の効率化を推進しました。
豪州Allied Pinnacle社を買収し海外製粉事業を拡大。試練も伴いましたが、グローバル製粉企業への変革を推し進めました。
売上高9,000億円・営業利益500億円の目標達成と、ROE8%以上の資本効率改善を目指し、食の総合グループとしての更なる成長に挑んでいます。
注目ポイント
小麦粉という生活必需品において国内シェア約40%を握る圧倒的トップ。パン・麺・菓子の原料として需要は安定しており、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな事業基盤が最大の強みです。
4期連続増配を実現し、配当性向目標を40%から50%に引き上げ。純損失の年でも配当を維持した実績が安定配当への強い姿勢を物語ります。自己株式取得も機動的に実施中です。
パスタ・冷凍食品・惣菜・エンジニアリングまで幅広く展開。特にエンジニアリング事業は営業利益率13%超の高収益で、製粉事業の安定収益とのポートフォリオが経営の安定性を高めています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 24円 | 41.2% |
| FY2017/3 | 26円 | 40.3% |
| FY2018/3 | 29円 | 40.6% |
| FY2019/3 | 32円 | 42.7% |
| FY2020/3 | 34円 | 45.1% |
| FY2021/3 | 37円 | 57.9% |
| FY2022/3 | 39円 | 66.2% |
| FY2023/3 | 40円 | 0.8% |
| FY2024/3 | 45円 | 42.2% |
| FY2025/3 | 55円 | 46.9% |
| 必要株数 | 500株以上(約102万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期特典 | なし(寄付選択可) |
日清製粉グループは4期連続の増配を実現し、FY2025/3は55円、FY2026/3は60円(予想)と着実に増配を継続しています。FY2023/3は純損失にもかかわらず40円の配当を維持した実績があり、安定配当への姿勢が鮮明です。中期経営計画2026で配当性向目標を「40%以上」から「50%目安」に引き上げており、株主還元の強化が進んでいます。株主優待は500株以上からと敷居はやや高めですが、自社グループ製品の詰合せが人気です。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
日清製粉グループはFY2023/3にAllied Pinnacle社(豪州)の買収関連で約438億円の減損損失を計上し純損失に転落しましたが、本業の営業利益は黒字を維持。FY2024/3以降は回復が鮮明で、営業利益は2期連続で450億円超の水準に到達しています。FY2026/3は売上高8,700億円、営業利益500億円と増収増益を見込んでおり、中期経営計画の上方修正目標に沿った成長軌道を描いています。
事業ごとの売上・利益
国内シェア約40%の圧倒的トップ。業務用小麦粉が主力。海外製粉(豪州・タイ等)も含む
「マ・マー」パスタ、「日清 フラワー」等の家庭用製品と、プレミックス・冷凍食品等の業務用製品
コンビニ・スーパー向け惣菜、弁当等の製造。トオカツフーズ等が中核
プラント建設・メッシュクロス・バイオ関連。高利益率のニッチ事業群
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.4% | 2.8% | - |
| FY2022/3 | 5.5% | 2.4% | - |
| FY2023/3 | 5.0% | -1.5% | - |
| FY2024/3 | 4.1% | 3.8% | 5.6% |
| FY2025/3 | 5.6% | 4.4% | 5.4% |
営業利益率は4〜5%台で推移しており、製粉業界としては標準的な水準です。FY2023/3はAllied Pinnacle社の減損でROEがマイナスに転じましたが、FY2024/3以降は急速に回復し、FY2025/3にはROE6.9%を達成。中期経営計画ではROE8%以上を目標に掲げており、収益性改善への取り組みが続きます。営業利益率もFY2024/3に5.6%と過去最高水準に到達しました。
財務は安全?
自己資本比率は59〜63%の高水準を安定的に維持しており、食品メーカーとしては堅実な財務体質です。FY2024/3に有利子負債が約771億円に増加していますが、これはAllied Pinnacle社の買収資金が主因。FY2025/3には縮小に転じており、着実な返済が進んでいます。BPS(1株純資産)1,674円に対して株価2,046円でPBR1.22倍は、資産面からは適正な評価水準といえます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 495億円 | -171億円 | -313億円 | 324億円 |
| FY2022/3 | 418億円 | -155億円 | -179億円 | 263億円 |
| FY2023/3 | 234億円 | 4.9億円 | -106億円 | 239億円 |
| FY2024/3 | 732億円 | -309億円 | -195億円 | 423億円 |
| FY2025/3 | 552億円 | -350億円 | -354億円 | 202億円 |
営業CFは年間400〜700億円を安定的に創出しており、キャッシュ創出力は高い水準です。FY2023/3の投資CFがプラスになっているのは、政策保有株式の売却収入が設備投資を上回ったためです。FY2024/3には営業CF732億円とピークを記録。FY2025/3の財務CFが大きなマイナスとなっているのは自己株式取得と有利子負債返済が進んだためで、株主還元と財務改善の両立を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 299億円 | 109億円 | 36.4% |
| FY2022/3 | 326億円 | 151億円 | 46.3% |
| FY2023/3 | 331億円 | 434億円 | 131.4% |
| FY2024/3 | 500億円 | 182億円 | 36.5% |
| FY2025/3 | 492億円 | 145億円 | 29.5% |
FY2023/3は実効税率が131.4%と異常値を記録していますが、これはAllied Pinnacle社買収に伴うのれん等の減損損失約438億円が税務上の損金にならなかったことが主因です。FY2024/3以降は正常化し、FY2025/3は29.5%と法定税率を若干下回る水準に改善。政策保有株式の縮減に伴う売却益の税効果も寄与しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 893万円 | 9,731人 | - |
平均年収は約893万円で、食品メーカーの中ではトップクラスの高水準です。持株会社である日清製粉グループ本社の単体従業員数は361名、連結では約9,731名を擁しています。平均勤続年数15.1年と長く、安定した雇用環境が特徴的です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 主な安定株主は日清製粉グループ社員持株会氏・日本生命保険相互会社・山崎製パン。
筆頭株主は信託銀行系の日本マスタートラスト信託(15.5%)で、機関投資家の存在感が大きい構成です。注目すべきは山崎製パン(5.9%)が第3位株主として名を連ねている点で、小麦粉の最大の納入先が大株主でもあるという事業上の結びつきが安定経営の基盤となっています。安定株主比率は約64%と高く、金融機関・事業法人が厚い株主層を形成しており、敵対的買収リスクは低い構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 製粉事業 | 約3,500億円 | 約160億円 | 4.6% |
| 食品事業 | 約2,800億円 | 約150億円 | 5.4% |
| 中食・惣菜事業 | 約1,400億円 | 約45億円 | 3.2% |
| その他(エンジニアリング等) | 約800億円 | 約110億円 | 13.8% |
日清製粉グループは製粉事業を祖業としつつ、食品・中食・エンジニアリングの4セグメントで多角的な収益構造を構築しています。売上高では製粉事業が最大ですが、利益貢献度ではエンジニアリング等の「その他」セグメントが営業利益率13.8%と突出しており、グループ全体の収益性を底上げしています。製粉事業は国内シェア約40%の寡占的な地位を活かし安定収益を確保、食品事業は高付加価値化による利益率改善が進展中です。
この会社のガバナンスは?
取締役14名中女性は1名(7.1%)とジェンダー多様性は今後の課題です。一方、連結子会社66社・臨時雇用者約10,258名を含む大規模グループを統括し、設備投資297.5億円の積極的な投資を実行。監査報酬2.1億円を投じた充実した監査体制を整備しています。平均勤続年数15.1年の安定した雇用基盤と、1900年創業から125年超の歴史に裏打ちされた堅実な経営が特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 8,200億円 | — | 8,582億円 | +4.7% |
| FY2025 | 8,500億円 | — | 8,515億円 | +0.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 390億円 | — | 478億円 | +22.5% |
| FY2025 | 480億円 | — | 464億円 | -3.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
日清製粉グループは中期経営計画2026において、当初の売上高8,500億円・営業利益410億円の目標をFY2025/3で前倒し達成し、2024年10月に数値目標を上方修正しました。修正後は売上高9,000億円・営業利益500億円を新たな目標として掲げています。業績予想は保守的に出す傾向があり、FY2024の営業利益は当初予想比+22.5%の大幅上振れを記録。一方、ROE目標8%に対してFY2025実績は6.9%と未達であり、資本効率の向上が引き続き課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は108.0%で元本をやや上回る水準にとどまっています。TOPIXの213.4%を約105ポイント下回るアンダーパフォームとなっており、相対的なパフォーマンスは芳しくありません。FY2023/3の海外買収減損による株価下落が大きく足を引っ張った形です。ただしFY2024以降は回復基調にあり、中計上方修正や株主還元強化による再評価の余地があります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 104.7万円 | +4.7万円 | 4.7% |
| FY2022 | 98.9万円 | -1.1万円 | -1.1% |
| FY2023 | 92.5万円 | -7.5万円 | -7.5% |
| FY2024 | 125.4万円 | +25.4万円 | 25.4% |
| FY2025 | 108.0万円 | +8.0万円 | 8.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER15.2倍は食料品セクター平均(18.8倍)を下回る割安な水準にあり、PBR1.22倍も業種平均を下回っています。配当利回り2.93%はセクター平均を約1ポイント上回る高水準で、バリュー投資家にとっての魅力があります。信用倍率は1.56倍と売り買いが均衡しており、短期的な需給面での大きな偏りは見られません。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年3月期決算を発表。売上高8,515億円、営業利益464億円、純利益347億円と前期比増益で着地。同時にFY2026/3の増益予想を公表。
中期経営計画2026の数値目標を上方修正。売上高目標を500億円、営業利益目標を90億円引き上げ、株主還元方針も強化。
第3四半期累計の経常利益が前年同期比11%増益で着地。製粉事業と食品事業の堅調な推移が寄与。
自己株式の取得を継続中。中期経営計画で掲げた株主還元強化策の一環として、機動的な資本政策を実行。
最新ニュース
日清製粉グループ本社 まとめ
ひとめ診断
国内製粉シェア約40%の圧倒的トップ、海外M&Aと食品多角化で成長を加速する総合食品グループ
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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