伊藤ハム米久ホールディングス(株)
ITOHAM YONEKYU HOLDINGS INC.
最終更新日: 2026年3月25日
ハム・ソーセージの国内No.1。三菱商事グループの力で食肉事業もグローバルに展開する食の総合企業
おいしさで未来をつくる -- 食のリーディングカンパニーへ
この会社ってなに?
スーパーの精肉売場やハム・ソーセージコーナーでおなじみの「アルトバイエルン」「朝のフレッシュ」は伊藤ハムの看板商品。お弁当のウインナーや焼肉用のお肉にも伊藤ハム米久グループの製品が数多く使われています。また、NZ子会社アンズコフーズを通じた高品質な輸入牛肉・ラム肉の供給も手がけており、日本の食卓を幅広く支えています。
伊藤ハム米久ホールディングスは、2016年に伊藤ハムと米久が経営統合して誕生した食品グループです。ハム・ソーセージで国内首位、食肉事業でも大手の地位を確立。三菱商事が約41%を保有する筆頭株主です。FY2025/3は売上高9,888億円(前年比+3.5%)ながら営業利益196億円と減益。FY2026/3は売上高1兆300億円・営業利益265億円への回復を計画し、大幅増配(年間320円)を発表して注目を集めています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都目黒区三田1丁目6番21号 アルト伊藤ビル
- 公式
- www.itoham-yonekyu-holdings.com
社長プロフィール
食の安全・安心を基盤に、加工食品と食肉の両事業を通じて、お客様の豊かな食生活に貢献してまいります。長期経営戦略2035のもと、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
この会社のストーリー
創業者・伊藤傳三が兵庫県西宮市でハム・ソーセージの製造を開始。日本の食肉加工産業の礎を築いた。
伊藤ハムが東証に上場。全国展開を加速し、「アルトバイエルン」などの看板ブランドを確立していった。
伊藤ハムと米久が共同持株会社を設立し経営統合。食肉加工業界で国内トップクラスの規模を実現した。
NZのMoregate社から動物由来血液製剤事業を買収。食肉の付加価値を最大化する新規事業に挑戦。
2035年に向けた長期ビジョンと中期経営計画を策定。経常利益300億円・海外売上比率20%を目標に成長加速。
注目ポイント
FY2026/3は記念配当を含む年間320円の大幅増配を発表。DOE3%以上の方針と6期連続増配の実績を持ち、インカムゲイン狙いの投資家にとって魅力的な銘柄です。
三菱商事が筆頭株主として約41%を保有し、強固な経営基盤を構築。自己資本比率61%と財務健全性も抜群で、ディフェンシブ銘柄として安心感があります。
FY2026/3に売上高1兆円超を計画。ハム・ソーセージ国内首位の加工食品と、NZアンズコフーズを核とするグローバル食肉事業の両輪で持続的な成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2017/3 | 17円 | 28.0% |
| FY2018/3 | 17円 | 31.9% |
| FY2019/3 | 17円 | 47.5% |
| FY2020/3 | 17円 | 43.9% |
| FY2021/3 | 21円 | 30.6% |
| FY2022/3 | 23円 | 35.2% |
| FY2023/3 | 24円 | 40.8% |
| FY2025/3 | 145円 | 62.8% |
| 必要株数 | 500株以上(約301万円) |
| 金額相当 | 5,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
FY2026/3は年間320円(普通配当145円+記念配当175円)と前期の2.2倍の大幅増配を発表し、配当利回りは5.32%に急上昇しました。DOE3%以上を基本方針とし、6期連続増配を達成。株主優待も500株以上で5,000円相当の自社製品がもらえるなど、株主還元を重視した経営を推進しています。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3の8,427億円からFY2025/3には9,888億円へと着実に成長。しかし営業利益はFY2025/3に196億円と前年比で減益に転じました。原材料高や物流コスト増が収益を圧迫しています。FY2026/3は売上高1兆300億円(初の1兆円超)・営業利益265億円と大幅な増益回復を計画しており、加工食品事業と食肉事業の両輪で収益改善を目指します。
事業ごとの売上・利益
ハム・ソーセージ・加工食品の製造販売。「アルトバイエルン」「朝のフレッシュ」が主力ブランド。売上構成比約41%。
国内外の食肉の調達・加工・販売。NZアンズコフーズを通じた輸入牛肉・ラム肉も含む。売上構成比約59%の最大セグメント。
不動産賃貸等の事業。売上構成比は僅少だが安定した収益源。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.4% | 5.1% | 1.6% |
| FY2022/3 | 7.3% | 4.6% | 2.5% |
| FY2023/3 | 8.2% | 3.9% | 3.1% |
| FY2024/3 | 18.3% | 3.4% | 55.4% |
| FY2025/3 | 1.0% | 2.8% | 59.1% |
営業利益率は2.0〜2.9%の低水準で推移しており、食品業界特有の薄利多売型ビジネスの特徴を示しています。ROEはFY2021/3の8.2%からFY2025/3に4.6%へと低下傾向にあり、収益性の改善が経営課題です。中期経営計画では経常利益300億円(FY2027/3)を掲げ、利益率の向上に注力しています。
財務は安全?
自己資本比率は61%前後と極めて健全な財務基盤を維持しています。FY2024/3以降は有利子負債が増加していますが、これは株式併合後の資本政策や成長投資によるものです。BPSはFY2024/3に株式併合(5株→1株)により大幅に上昇しています。純資産は着実に積み上がっており、安定した財務体質を確保しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 409億円 | -108億円 | -211億円 | 300億円 |
| FY2022/3 | 185億円 | -113億円 | -107億円 | 72.2億円 |
| FY2023/3 | 39.5億円 | -229億円 | -68.4億円 | -190億円 |
| FY2024/3 | 294億円 | -160億円 | -133億円 | 134億円 |
| FY2025/3 | 100億円 | -206億円 | 74.7億円 | -106億円 |
営業キャッシュフローは年度によって大きく変動しています。FY2023/3は39億円まで縮小しましたが、FY2024/3には294億円へ回復。FY2025/3は100億円と再び縮小しました。運転資金の変動が大きい食肉事業の特性を反映しています。投資CFは設備投資を継続しており、FY2025/3には借入による財務CFがプラスに転じています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 270億円 | 68.0億円 | 25.2% |
| FY2022/3 | 286億円 | 94.8億円 | 33.1% |
| FY2023/3 | 260億円 | 90.7億円 | 34.8% |
| FY2024/3 | 260億円 | 105億円 | 40.3% |
| FY2025/3 | 208億円 | 76.5億円 | 36.9% |
税引前利益は260〜286億円で安定していましたが、FY2025/3に208億円へ減少しました。実効税率は25〜40%と幅があり、FY2024/3の40.3%は海外子会社の税制影響が含まれています。FY2026/3は増益予想に伴い税引前利益265億円を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 726万円 | 7,926人 | - |
従業員の平均年収は726万円で、食品業界の中では標準的な水準です。平均年齢42歳・平均勤続年数16.2年と定着率が高く、安定した雇用環境が特徴です。連結従業員数は約7,900名に加え、臨時従業員9,200名超の大規模グループです。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は三菱商事・公益財団法人伊藤記念財団・エス企画。
筆頭株主の三菱商事が40.81%を保有し、事実上の親会社として経営に深く関与しています。伊藤記念財団(4.23%)・伊藤文化財団(2.18%)・伊藤功一氏(0.97%)など創業家関連も合計7%超を保有。事業法人の保有比率が53.6%と突出しており、非常に安定した株主構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 加工食品事業 | 4,050億円 | 81億円 | 2.0% |
| 食肉事業 | 5,820億円 | 116億円 | 2.0% |
| その他 | 17億円 | 1.2億円 | 7.1% |
食肉事業が売上の約59%を占める最大セグメントで、加工食品事業(約41%)と合わせてほぼ全売上を構成しています。両事業とも利益率は約2%と低水準ですが、食肉事業はNZアンズコフーズの貢献もあり海外売上比率15%を達成。中計では加工食品の高付加価値化と食肉のグローバル展開で利益率の改善を目指しています。
この会社のガバナンスは?
取締役12名中、女性が3名(25.0%)と食品業界の中では高水準のダイバーシティを確保。52社の連結子会社を擁する大規模グループで、資本的支出は年間217億円と積極的な設備投資を継続しています。平均勤続年数16.2年と安定した組織基盤が強みです。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 9,700億円 | — | 9,888億円 | +1.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 250億円 | — | 208億円 | -17.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画2026ではFY2027/3に経常利益300億円を最終目標に掲げています。FY2025/3は経常利益208億円と目標の69%にとどまり、利益面での遅れが課題です。一方、売上高は9,888億円と成長軌道を維持しており、FY2026/3に1兆300億円(初の1兆円突破)を見込んでいます。海外展開の加速と加工食品の付加価値向上が計画達成の鍵です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年間のTSRは150.5%とプラスリターンを実現していますが、TOPIX(213.4%)を下回るアンダーパフォームとなっています。ただし、FY2026/3の大幅増配(配当利回り5.32%)により、今後のTSR改善が期待されます。食品ディフェンシブ銘柄として安定したリターンを提供する銘柄です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 117.7万円 | +17.7万円 | 17.7% |
| FY2022 | 108.8万円 | +8.8万円 | 8.8% |
| FY2023 | 120.6万円 | +20.6万円 | 20.6% |
| FY2024 | 140.5万円 | +40.5万円 | 40.5% |
| FY2025 | 150.5万円 | +50.5万円 | 50.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 19.5倍は業界平均(18.0倍)とほぼ同水準。PBR 1.19倍も標準的な水準です。注目すべきは配当利回り5.32%と業界平均を大きく上回る高配当。信用倍率0.73倍と売り残が買い残を上回っており、需給面での買い圧力が期待されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
味付け牛肉シリーズ2品を新発売。家庭用食肉市場でのブランド強化を推進。
FY2025/3の経常利益予想を13%下方修正。加工食品事業の伸び悩みが影響。
FY2026/3は年間320円配当(前期145円)を発表。記念配当175円を含む大幅増配で株主還元を強化。
最新ニュース
伊藤ハム米久ホールディングス(株) まとめ
ひとめ診断
「伊藤ハムと米久が統合。ハム・ソーセージ首位、食肉事業も大手の総合食品グループ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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