伊藤ハム米久ホールディングス(株)2296
ITOHAM YONEKYU HOLDINGS INC.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
スーパーの精肉売場やハム・ソーセージコーナーでおなじみの「アルトバイエルン」「朝のフレッシュ」は伊藤ハムの看板商品。お弁当のウインナーや焼肉用のお肉にも伊藤ハム米久グループの製品が数多く使われています。また、NZ子会社アンズコフーズを通じた高品質な輸入牛肉・ラム肉の供給も手がけており、日本の食卓を幅広く支えています。
伊藤ハム米久ホールディングスは、2016年に伊藤ハムと米久が経営統合して誕生した食品グループです。ハム・ソーセージで国内首位、食肉事業でも大手の地位を確立。三菱商事が約41%を保有する筆頭株主です。2025/03期は売上高9,888億円(前年比+3.5%)ながら営業利益196億円と減益。2026/03期は売上高1兆300億円・営業利益265億円への回復を計画し、大幅増配(年間320円)を発表して注目を集めています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都目黒区三田1丁目6番21号 アルト伊藤ビル
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
ハム・ソーセージ・加工食品の製造販売。「アルトバイエルン」「朝のフレッシュ」が主力ブランド。売上構成比約41%。
国内外の食肉の調達・加工・販売。NZアンズコフーズを通じた輸入牛肉・ラム肉も含む。売上構成比約59%の最大セグメント。
不動産賃貸等の事業。売上構成比は僅少だが安定した収益源。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8.2% | 5.1% | - |
| 2022/03期 | 7.5% | 4.7% | - |
| 2023/03期 | 6.4% | 4.0% | - |
| 2024/03期 | 5.6% | 3.5% | 2.3% |
| 2025/03期 | 4.6% | 2.8% | 2.0% |
| 3Q 2026/03期 | 5.9%(累計) | 3.1%(累計) | 2.7% |
営業利益率は2.0〜2.9%の低水準で推移しており、食品業界特有の薄利多売型ビジネスの特徴を示しています。ROEは2021/03期の8.2%から2025/03期に4.6%へと低下傾向にあり、収益性の改善が経営課題です。中期経営計画では経常利益300億円(2027/03期)を掲げ、利益率の向上に注力しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 8,427億円 | — | 202億円 | 68.6円 | — |
| 2022/03期 | 8,544億円 | 246億円 | 191億円 | 65.3円 | +1.4% |
| 2023/03期 | 9,227億円 | 230億円 | 170億円 | 294.1円 | +8.0% |
| 2024/03期 | 9,556億円 | 223億円 | 156億円 | 273.2円 | +3.6% |
| 2025/03期 | 9,888億円 | 196億円 | 131億円 | 230.9円 | +3.5% |
売上高は2021/03期の8,427億円から2025/03期には9,888億円へと着実に成長。しかし営業利益は2025/03期に196億円と前年比で減益に転じました。原材料高や物流コスト増が収益を圧迫しています。2026/03期は売上高1兆300億円(初の1兆円超)・営業利益265億円と大幅な増益回復を計画しており、加工食品事業と食肉事業の両輪で収益改善を目指します。 【3Q 2026/03期実績】売上8200億円(通期予想比80%)、営業利益218億円(同82%)、純利益160億円(同91%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 加工食品事業 | 4,050億円 | 81億円 | 2.0% |
| 食肉事業 | 5,820億円 | 116億円 | 2.0% |
| その他 | 17億円 | 1.2億円 | 7.1% |
食肉事業が売上の約59%を占める最大セグメントで、加工食品事業(約41%)と合わせてほぼ全売上を構成しています。両事業とも利益率は約2%と低水準ですが、食肉事業はNZアンズコフーズの貢献もあり海外売上比率15%を達成。中計では加工食品の高付加価値化と食肉のグローバル展開で利益率の改善を目指しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 9,700億円 | — | 9,888億円 | +1.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 250億円 | — | 208億円 | -17.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画2026では2027/03期に経常利益300億円を最終目標に掲げています。2025/03期は経常利益208億円と目標の69%にとどまり、利益面での遅れが課題です。一方、売上高は9,888億円と成長軌道を維持しており、2026/03期に1兆300億円(初の1兆円突破)を見込んでいます。海外展開の加速と加工食品の付加価値向上が計画達成の鍵です。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
味付け牛肉シリーズ2品を新発売。家庭用食肉市場でのブランド強化を推進。
2025/03期の経常利益予想を13%下方修正。加工食品事業の伸び悩みが影響。
2026/03期は年間320円配当(前期145円)を発表。記念配当175円を含む大幅増配で株主還元を強化。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
自己資本比率は61%前後と極めて健全な財務基盤を維持しています。2024/03期以降は有利子負債が増加していますが、これは株式併合後の資本政策や成長投資によるものです。BPSは2024/03期に株式併合(5株→1株)により大幅に上昇しています。純資産は着実に積み上がっており、安定した財務体質を確保しています。 【3Q 2026/03期】総資産5495億円、純資産2976億円、自己資本比率49.2%、有利子負債1026億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 409億円 | ▲108億円 | ▲211億円 | 300億円 |
| 2022/03期 | 185億円 | ▲113億円 | ▲107億円 | 72.2億円 |
| 2023/03期 | 39.5億円 | ▲229億円 | ▲68.4億円 | ▲190億円 |
| 2024/03期 | 294億円 | ▲160億円 | ▲133億円 | 134億円 |
| 2025/03期 | 100億円 | ▲206億円 | 74.7億円 | ▲106億円 |
営業キャッシュフローは年度によって大きく変動しています。2023/03期は39億円まで縮小しましたが、2024/03期には294億円へ回復。2025/03期は100億円と再び縮小しました。運転資金の変動が大きい食肉事業の特性を反映しています。投資CFは設備投資を継続しており、2025/03期には借入による財務CFがプラスに転じています。
この会社のガバナンスは?
取締役12名中、女性が3名(25.0%)と食品業界の中では高水準のダイバーシティを確保。52社の連結子会社を擁する大規模グループで、資本的支出は年間217億円と積極的な設備投資を継続しています。平均勤続年数16.2年と安定した組織基盤が強みです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 726万円 | 7,926人 | - |
従業員の平均年収は726万円で、食品業界の中では標準的な水準です。平均年齢42歳・平均勤続年数16.2年と定着率が高く、安定した雇用環境が特徴です。連結従業員数は約7,900名に加え、臨時従業員9,200名超の大規模グループです。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
5年間のTSRは150.5%とプラスリターンを実現していますが、TOPIX(213.4%)を下回るアンダーパフォームとなっています。ただし、2026/03期の大幅増配(配当利回り5.32%)により、今後のTSR改善が期待されます。食品ディフェンシブ銘柄として安定したリターンを提供する銘柄です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2017/03期 | 17円 | 28.0% |
| 2018/03期 | 17円 | 31.9% |
| 2019/03期 | 17円 | 47.5% |
| 2020/03期 | 17円 | 43.9% |
| 2021/03期 | 21円 | 30.6% |
| 2022/03期 | 23円 | 35.2% |
| 2023/03期 | 24円 | 40.8% |
| 2025/03期 | 145円 | 62.8% |
| 必要株数 | 500株以上(約301万円) |
| 金額相当 | 5,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
2026/03期は年間320円(普通配当145円+記念配当175円)と前期の2.2倍の大幅増配を発表し、配当利回りは5.32%に急上昇しました。DOE3%以上を基本方針とし、6期連続増配を達成。株主優待も500株以上で5,000円相当の自社製品がもらえるなど、株主還元を重視した経営を推進しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 117.7万円 | 17.7万円 | 17.7% |
| 2022期 | 108.8万円 | 8.8万円 | 8.8% |
| 2023期 | 120.6万円 | 20.6万円 | 20.6% |
| 2024期 | 140.5万円 | 40.5万円 | 40.5% |
| 2025期 | 150.5万円 | 50.5万円 | 50.5% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 19.5倍は業界平均(18.0倍)とほぼ同水準。PBR 1.19倍も標準的な水準です。注目すべきは配当利回り5.32%と業界平均を大きく上回る高配当。信用倍率0.73倍と売り残が買い残を上回っており、需給面での買い圧力が期待されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 270億円 | 68.0億円 | 25.2% |
| 2022/03期 | 286億円 | 94.8億円 | 33.1% |
| 2023/03期 | 260億円 | 90.7億円 | 34.8% |
| 2024/03期 | 260億円 | 105億円 | 40.3% |
| 2025/03期 | 208億円 | 76.5億円 | 36.9% |
税引前利益は260〜286億円で安定していましたが、2025/03期に208億円へ減少しました。実効税率は25〜40%と幅があり、2024/03期の40.3%は海外子会社の税制影響が含まれています。2026/03期は増益予想に伴い税引前利益265億円を見込んでいます。
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