デルソーレ
Delsole Corporation
最終更新日: 2026年4月8日
日本にピザを広めたパイオニア。'世界のパン'で食卓に新しいおいしさを届ける
"おいしい"で世界をつなぐ
この会社ってなに?
スーパーの冷凍食品コーナーで見かける「ピザ」や「ナン」、タコスの「トルティーヤ」。あなたが手に取ったそれらの商品は、デルソーレが作っているかもしれません。日本で初めて家庭用冷凍ピザを広めた会社であり、コンビニやファミレスで出てくるピザ生地の裏側にもこの会社の技術が使われています。最近はピタパンやフォカッチャなど「世界のパン」にもラインナップを広げ、忙しい朝にトルティーヤで巻くだけの時短朝食を提案するなど、食卓を豊かにする身近な存在です。
1964年創業の冷凍・冷蔵ピザメーカーで、生地製造技術に強みを持つ「デルソーレ」ブランドを展開。FY2025/3期は千葉工場の火災(2024年10月)による一部製品休売と主要顧客との取引減少が響き、売上高154億円(前期比-13.4%)、純損失4.2億円と厳しい決算に。FY2026/3期は売上145億円・営業利益2億円と回復途上の予想ですが、2026年1月に武長栄治新社長が就任し、中期経営計画2026のもと経営体制を刷新。PBR 0.68倍と純資産割れの水準にあり、創業家の大河原ファミリーが約43%を保有するオーナー企業です。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都江東区有明3-4-10 TFTビル西館7F
- 公式
- www.del-sole.co.jp
社長プロフィール

2024年10月の千葉工場火災という大きな試練を経験しましたが、社員一丸となって復旧と事業再建に取り組んでいます。1964年の創業以来培ってきたピザ生地の製造技術とデルソーレブランドの価値を活かし、'おいしいで世界をつなぐ'というミッションのもと、食品事業の収益力回復と新たな成長への挑戦を進めてまいります。
この会社のストーリー
日本に冷凍ピザの文化を広めるパイオニアとして東京で設立。家庭用・業務用のピザ製造を開始しました。
株式を公開し、資本市場から成長資金を調達。食品事業の拡大と製造設備の近代化を加速させました。
創業55周年を機に社名とブランド名を統一。「Del Sole(太陽の)」の名のもと、世界のパン市場への本格展開を宣言しました。
主力製造拠点の千葉工場(成田市)で火災が発生し、一部生産設備が損傷。製品の休売と特別損失11.5億円を計上する事態となりました。
武長栄治氏が代表取締役社長に就任。次世代リーダーのもと、中期経営計画2026の達成と持続的成長を目指して再出発しました。
注目ポイント
1964年の創業以来、日本の家庭にピザ文化を広めてきた老舗メーカー。冷凍ピザ生地の製造技術に定評があり、「デルソーレ」ブランドは業務用・家庭用で幅広く支持されています。
有利子負債ゼロの健全な財務体質を10年以上維持。自己資本比率は約60%と安定しており、PBR 0.68倍の純資産割れは割安感が際立ちます。
ピザだけでなく、ナン・トルティーヤ・ピタパン・フォカッチャなど世界各国のパンに製品ラインを拡大。「TDGs(Tortilla Development Goals)」プロジェクトで食を通じた社会課題の解決にも取り組んでいます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 10円 | 30.8% |
| FY2017/3 | 10円 | 24.5% |
| FY2018/3 | 10円 | 35.8% |
| FY2019/3 | 12円 | 21.9% |
| FY2020/3 | 12円 | 21.3% |
| FY2021/3 | 10円 | 36.2% |
| FY2022/3 | 12円 | 17.0% |
| FY2023/3 | 10円 | 29.6% |
| FY2024/3 | 12円 | 17.8% |
| FY2025/3 | 15円 | - |
| FY2026/3(予想) | 12円 | 179.1% |
なし
FY2025/3期は純損失にもかかわらず1株15円へ増配(前期12円)を実施し、株主還元への意思を示しました。FY2026/3期の配当予想は12円と、業績回復途上を反映し減配の見込みです。配当利回りは約2.5%と食料品セクターでは平均的な水準です。株主優待制度はありません。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2024/3期は売上高177.8億円(+5.3%)、営業利益12.2億円と好調でしたが、2024年10月の千葉工場火災が転機となりました。FY2025/3期は火災による一部製品休売と主要顧客との取引減少で売上高154億円(-13.4%)に減収、火災損失11.5億円を特別損失に計上し純損失4.2億円に転落。FY2026/3期は営業利益2億円と黒字復帰を見込みますが、火災前の水準には遠い回復途上の状況です。
事業ごとの売上・利益
ピザ・ナン・トルティーヤ・ピタパン・フォカッチャ等の冷凍・冷蔵パン製品を製造販売。「デルソーレ」ブランドで家庭用・業務用を展開
高級串焼き・鶏惣菜、昇運・昇福鯛焼きのテイクアウト業態(直営・FC)を展開
インドネシアPT Indofood等の現地パートナーとの協業を主体とした海外展開
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 7.3% | 3.2% | 4.5% |
| FY2017/3 | 8.6% | 3.9% | 5.8% |
| FY2018/3 | 5.7% | 2.4% | 3.9% |
| FY2019/3 | 10.2% | 4.6% | 4.4% |
| FY2020/3 | 9.7% | 4.5% | 5.2% |
| FY2021/3 | 4.6% | 2.4% | 3.0% |
| FY2022/3 | 10.7% | 6.0% | 3.5% |
| FY2023/3 | 5.0% | 2.7% | 2.5% |
| FY2024/3 | 9.0% | 5.6% | 6.9% |
| FY2025/3 | -6.9% | -4.1% | 3.6% |
FY2024/3期は営業利益率6.9%と直近10年で最高水準を達成しましたが、FY2025/3期は千葉工場火災の影響で営業利益率3.6%に低下。ROEは火災損失の影響で-6.9%と赤字転落しました。ただし営業ベースでは黒字を維持しており、火災前の収益力は着実に向上していた点が注目されます。無借金経営で自己資本比率59.7%と財務体質は健全です。
財務は安全?
10年にわたり有利子負債ゼロの無借金経営を継続しており、自己資本比率はFY2025/3期でも59.7%と高水準を維持しています。BPSは687円で株価470円を大きく上回り、PBR 0.68倍と純資産割れの状態が続いています。FY2025/3期は火災損失で純資産が約5億円減少しましたが、財務基盤は依然として堅固です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 7.2億円 | -5.7億円 | -1.0億円 | 1.5億円 |
| FY2017/3 | 8.8億円 | -8.0億円 | -1.8億円 | 8,300万円 |
| FY2018/3 | 1.3億円 | -16.6億円 | 6.9億円 | -15.3億円 |
| FY2019/3 | 10.1億円 | -3.5億円 | -4.1億円 | 6.6億円 |
| FY2020/3 | 14.8億円 | -7.3億円 | -3.9億円 | 7.5億円 |
| FY2021/3 | 2.8億円 | -3.8億円 | -3.2億円 | -9,800万円 |
| FY2022/3 | 16.4億円 | -3.4億円 | -6.7億円 | 12.9億円 |
| FY2023/3 | 4.0億円 | -6,700万円 | -2.8億円 | 3.3億円 |
| FY2024/3 | 11.1億円 | -1.5億円 | -3.5億円 | 9.5億円 |
| FY2025/3 | 9.0億円 | -2.5億円 | -1.7億円 | 6.5億円 |
FY2025/3期は純損失ながら営業CFは9億円のプラスを確保しており、本業のキャッシュ創出力は維持されています。FCF(フリーキャッシュフロー)も6.5億円と健全。無借金経営のため財務CFは配当支払いが中心です。FY2018/3期の投資CF大幅マイナス(-16.6億円)は千葉工場の設備投資によるものです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 7.5億円 | 4.5億円 | 60.7% |
| FY2017/3 | 9.4億円 | 5.7億円 | 60.7% |
| FY2018/3 | 6.6億円 | 4.1億円 | 61.5% |
| FY2019/3 | 7.9億円 | 3.0億円 | 37.2% |
| FY2020/3 | 9.3億円 | 4.2億円 | 45.1% |
| FY2021/3 | 6.1億円 | 3.6億円 | 59.1% |
| FY2022/3 | 10.0億円 | 3.6億円 | 35.8% |
| FY2023/3 | 5.2億円 | 2.1億円 | 41.4% |
| FY2024/3 | 12.7億円 | 6.7億円 | 52.7% |
| FY2025/3 | 5.4億円 | 9.6億円 | 178.3% |
FY2025/3期は税引前利益5.4億円に対し法人税等9.6億円と税負担が利益を大幅に上回り、実効税率178.3%という異常値に。これは千葉工場火災の損失が税務上の損金算入タイミングとずれたことが主因です。FY2016-2018/3期も実効税率60%前後と高めですが、これは非連結ベースの中小企業としての税構造を反映しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
会長・大河原愛子氏(25.5%)と大河原毅氏(17.2%)の創業家が約43%を保有し、インドネシア食品大手PT Indofood(10.1%)や事業法人が安定株主を構成。オーナー企業として経営の一貫性が高い。
株主構成は創業家の大河原ファミリーが約43%を保有する典型的なオーナー企業です。筆頭株主の大河原愛子氏(会長)が25.5%、大河原毅氏が17.2%を保有。第3位のPT Indofood CBP Sukses Makmur(10.1%)はインドネシア最大級の食品企業で戦略的パートナーです。その他、ミツウロコグループ、ニチレイフーズ、マリンフード、三菱UFJ銀行など事業パートナーや取引金融機関が安定保有しています。
会社の公式開示情報
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 食品事業 | 約120億円 | 約4億円 | 約3.3% |
| 外食事業 | 約25億円 | 約1億円 | 約4.0% |
| 海外事業 | 約9億円 | - | - |
売上の約8割を占める食品事業がデルソーレの中核で、ピザ生地の製造技術に強みを持ちます。外食事業は串焼きや鯛焼きのテイクアウト業態を展開しており、食品事業と異なる収益源を確保。海外事業はインドネシア等でのパートナー協業を軸に展開していますが、規模はまだ小さく成長途上です。千葉工場の火災からの復旧が最優先課題であり、新社長のもと中期経営計画2026の達成に向けた経営基盤の立て直しが進められています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 12億円 | 6億円 | 6億円 | -53.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
「中期経営計画2026」は経営理念「食と食の文化を通じてお客様に満足と幸せを提供する」のもと、業績向上と財務体質改善を掲げています。しかし千葉工場火災が計画達成に大きな逆風となっており、FY2025/3期は売上・利益ともに大幅に計画を下回る見込みです。新社長のもと計画の見直しが進められる可能性があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSRは82.4%と元本割れの水準で、TOPIX(182.5%)を大きく下回っています。千葉工場火災による株価下落が直近の大きなマイナス要因です。ただし、FY2023/3-FY2024/3にかけては業績改善に伴い株価が回復傾向にあり、火災前の成長トレンドへの回帰が実現すればTSRの改善が期待されます。配当利回り約2.5-3%が一定のインカムリターンを提供しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2020 | 102.5万円 | +2.5万円 | 2.5% |
| FY2021 | 88.3万円 | -11.7万円 | -11.7% |
| FY2022 | 95.1万円 | -4.9万円 | -4.9% |
| FY2023 | 106.2万円 | +6.2万円 | 6.2% |
| FY2024 | 82.4万円 | -17.6万円 | -17.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは69.7倍とセクター平均(19.1倍)を大きく上回っていますが、これはFY2026/3期の純利益予想が火災影響で極端に低いためです。一方、PBR 0.68倍はセクター平均1.96倍に対して大幅な割安で、無借金・高自己資本比率の財務体質が株価に十分反映されていない状況です。信用買い残は45,500株と少額で、流動性は低めです。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3期の通期業績予想を上方修正。経常利益を従来予想の3.8倍に引き上げ、回復の兆しを示した。
武長栄治氏が代表取締役社長に就任。次世代リーダーのもと経営体制を刷新し、中長期ビジョンの達成を加速。
大河原泰社長が自らの申し出により辞職し非常勤取締役に。武長栄治取締役を次期社長に選定と発表。
FY2025/3期決算を発表。千葉工場火災の影響で売上高154億円(-13.4%)、純損失4.2億円に転落。
千葉工場(成田市)で火災が発生し、一部生産設備が損傷。製品の一部休売を余儀なくされ、特別損失11.5億円を計上。
最新ニュース
デルソーレ まとめ
ひとめ診断
「日本にピザ文化を広めたパイオニア。ピザ・トルティーヤ・ナンなど'世界のパン'を届ける食品メーカー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「食料品」に分類される他の企業
国内パン市場シェア4割の絶対王者、価格転嫁力と規模の経済で3期連続最高益を更新
植物性油脂と業務用チョコレートで世界3位、カカオ豆高騰を追い風に中計で事業利益3倍超を目指す伊藤忠系食品素材メーカー
製粉業界最古参、国内2位。小麦粉から冷凍食品・健康食品まで"粉"の可能性を広げるプライム企業
イタリア生まれの天然酵母パネトーネ種で、日本のロングライフパン市場を開拓するスタンダード企業
ペコちゃんでおなじみ、山崎製パン傘下の老舗菓子メーカー。洋菓子と製菓の二本柱で食卓に笑顔を届ける
三井物産グループの飼料リーディングカンパニー。家畜・養殖魚の『食』を支え、日本の食卓を根底から支える
『UCC』ブランドの屋台骨を支える、コーヒー焙煎のプロフェッショナル集団
スプーン印でおなじみ、国内製糖最大手。砂糖の枠を超え、機能性素材と食の未来を切り拓くプライム企業