山崎製パン
YAMAZAKI BAKING CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月22日
毎日の食卓に届けるパンの力。国内シェア4割、日本の朝を支え続ける食品の巨人
パンを通じて日本の食文化に貢献し、安全・安心な製品を通じて豊かな食生活の実現に寄与する。
この会社ってなに?
コンビニやスーパーで手に取る食パン、菓子パン、サンドイッチの多くが山崎製パン製です。「ランチパック」や「まるごとバナナ」、ダブルソフト食パンなど、認知度90%超のブランド群は日本人の朝食・昼食に欠かせない存在。また不二家のケーキ、デイリーヤマザキのコンビニも同社グループであり、あなたの食生活を目に見えない形で幅広く支えています。パンを食べる限り、山崎製パンとの接点をゼロにすることは難しいほど、日常に溶け込んだ企業です。
山崎製パンは国内パン市場シェア約40%を誇る最大手で、「ランチパック」「薄皮シリーズ」など強力なブランドを多数展開しています。FY2025/12は売上高1兆3,114億円(+5.4%)、営業利益611億円(+17.9%)と3期連続で最高益を更新。原材料高に対する段階的な価格転嫁と、製品ミックスの高付加価値化が奏功しています。FY2026/12も売上高1兆3,380億円(+2.0%)、経常利益670億円(+4.2%)と4期連続最高益を見込んでおり、配当も60円を維持する方針です。子会社の不二家やサンデリカを含むグループ総合力で、日本の食卓を支え続けています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区岩本町3-10-1
- 公式
- www.yamazakipan.co.jp
社長プロフィール
当社は『良品廉価』『顧客本位』を経営の基本姿勢として、安全・安心で高品質なパンとお菓子をお届けし続けることを使命としています。お客様の食生活を豊かにし、すべてのステークホルダーの期待に応えられる企業であり続けたいと考えています。
この会社のストーリー
千葉県市川市で創業者・飯島藤十郎が戦後の食糧難の中、パンの製造を開始。「日本人の食生活を豊かにしたい」という想いから歴史が始まりました。
東京証券取引所第2部に上場。調達資金で全国に工場を建設し、日本全国にパンを届ける物流網を構築。製パン業界の覇者への道を歩み始めました。
具材を挟んだ画期的な惣菜パン「ランチパック」が誕生。その後40年以上にわたり認知度90%超の国民的ブランドへと成長しました。
不二家の経営支援として35%の株式を取得。洋菓子事業をグループに加え、パン以外の食品分野へと多角化を進めました。
価格転嫁の成功と高付加価値化により、営業利益611億円と3期連続で最高益を更新。大幅増配と自社株買いで株主還元にも積極姿勢を見せています。
注目ポイント
全国25の直営工場と強力な物流網で毎日数千万個のパンを届ける製造力。ランチパック、ダブルソフト、薄皮シリーズなど、認知度90%超の国民的ブランドを多数擁し、競合の追随を許しません。
営業利益率は1.7%から4.7%へと約2.8倍に改善。年間配当も22円から60円へ約2.7倍に増配し、自社株買いも実施。薄利体質からの脱却と株主重視経営への転換が進行中です。
不二家(洋菓子)、サンデリカ(コンビニデリカ)、デイリーヤマザキ(コンビニ)など40社の子会社を擁し、パンから菓子、弁当、小売まで食品バリューチェーン全体をグループでカバーする独自の事業構造です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 18円 | 21.7% |
| FY2017/3 | 23円 | 20.1% |
| FY2018/3 | 20円 | 32.2% |
| FY2019/3 | 20円 | 31.4% |
| FY2020/3 | 22円 | 68.8% |
| FY2021/3 | 22円 | 45.3% |
| FY2022/3 | 22円 | 37.2% |
| FY2023/3 | 25円 | 17.1% |
| FY2024/3 | 45円 | 25.2% |
| FY2025/3 | 60円 | 29.0% |
| 必要株数 | 1000株以上(約321万円) |
| 金額相当 | 約3,000円相当 |
| 権利確定月 | 12月 |
FY2021/12〜FY2022/12の年間22円から、FY2025/12には60円へと約2.7倍に増配を実現しました。4期連続の増配で、特にFY2024/12の45円への増配(+80%)とFY2025/12の60円(+33%)は、業績改善に伴う株主還元強化の姿勢を明確に示しています。株主優待は1,000株以上が対象のため敷居はやや高めですが、自社製品の詰合せは人気が高い内容です。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
山崎製パンはFY2023/12以降、段階的な価格転嫁の成功により営業利益率が急改善。FY2025/12には営業利益611億円(+17.9%)と3期連続で最高益を更新しました。売上高も1兆3,114億円とトップラインの堅調な成長を維持。FY2026/12は増収増益の予想で、4期連続の最高益更新を見込んでいます。
事業ごとの売上・利益
食パン・菓子パン・和洋菓子の製造販売。国内パンシェア約40%。ランチパック、ダブルソフト等が主力
不二家(洋菓子・チョコレート)、サンデリカ(コンビニ向けデリカ)等のグループ会社事業
デイリーヤマザキ等のコンビニエンスストア・ヤマザキショップの運営
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.2% | 1.4% | - |
| FY2022/3 | 3.7% | 1.6% | - |
| FY2023/3 | 7.4% | 3.8% | - |
| FY2024/3 | 9.1% | 4.2% | 4.2% |
| FY2025/3 | 9.0% | 4.4% | 4.7% |
FY2021/12時点では営業利益率1.7%・ROE2.7%と薄利体質でしたが、FY2023/12以降に収益性が劇的に改善。FY2025/12にはROE8.0%、営業利益率4.7%と、パン製造業としては良好な水準に到達しました。価格転嫁力の発揮と高付加価値製品の拡充、そして生産効率の改善が「薄利多売」からの脱却を実現しています。
財務は安全?
総資産は5年間で約23%増加し9,318億円に到達。自己資本比率は45〜50%の範囲で安定推移しており、食品メーカーとしては健全な水準です。FY2024/12以降は有利子負債が増加していますが、これは設備投資やM&A資金による戦略的な調達であり、BPS(1株当たり純資産)も1,609円から2,327円へ着実に増加しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 571億円 | -378億円 | 20.7億円 | 193億円 |
| FY2022/3 | 528億円 | -420億円 | -267億円 | 108億円 |
| FY2023/3 | 737億円 | -457億円 | -188億円 | 280億円 |
| FY2024/3 | 740億円 | -435億円 | -150億円 | 305億円 |
| FY2025/3 | 789億円 | -559億円 | -141億円 | 230億円 |
営業CFは毎期500〜780億円と安定的にキャッシュを創出しており、投資CFを上回るフリーキャッシュフローを維持しています。FY2025/12は設備投資の増加(投資CF558億円)によりFCFは230億円とやや縮小しましたが、営業CFは過去最高の788億円を記録。積極的な設備投資を行いながらも財務の健全性を維持できる稼ぐ力が備わっています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 214億円 | 110億円 | 51.5% |
| FY2022/3 | 261億円 | 138億円 | 52.7% |
| FY2023/3 | 455億円 | 154億円 | 33.7% |
| FY2024/3 | 563億円 | 203億円 | 36.0% |
| FY2025/3 | 643億円 | 234億円 | 36.4% |
FY2021/12〜FY2022/12は実効税率が50%超と高水準でしたが、FY2023/12以降は33〜36%台に正常化しています。初期の高税率は税効果会計上の繰延税金資産の評価見直し等が影響していたとみられ、利益水準の向上に伴い税負担率も安定してきました。FY2026/12予想では経常利益670億円に対し、実効税率は約33.6%を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 627万円 | 33,545人 | - |
連結従業員数は約33,393名と食品メーカーでも最大規模です。平均年収は約601万円で、製造業としては標準的な水準。平均年齢39.3歳、平均勤続年数15.3年と若めの年齢構成で安定した雇用環境を維持しています。全国に多数の工場を持ち、地域雇用への貢献度も高い企業です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は飯島興産・公益財団法人飯島藤十郎記念食品科学振興財団・明治安田生命保険。
筆頭株主は創業家の資産管理会社飯島興産(9.44%)で、飯島藤十郎記念食品科学振興財団(6.28%)と合わせて創業家関連で約15.7%を保有しています。日清製粉グループ本社、三菱商事、丸紅といった取引先企業が大口株主に名を連ねる点が特徴的で、事業上の関係を背景とした安定的な持合い構造が形成されています。創業家ガバナンスと事業法人の支えにより、長期安定経営の基盤が整っています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 食品事業(パン・菓子) | 約8,500億円 | 約450億円 | 5.3% |
| 食品事業(不二家等子会社) | 約2,800億円 | 約100億円 | 3.6% |
| 流通事業 | 約1,800億円 | 約60億円 | 3.3% |
収益の柱はパン・菓子を中心とする食品事業で、売上の約65%を占めます。不二家やサンデリカなどの子会社群が約21%、デイリーヤマザキなどの流通事業が約14%を構成。特に本体のパン事業は価格転嫁の成功により利益率が改善傾向にあり、グループ総合力で食品バリューチェーンを網羅する戦略が特徴です。
この会社のガバナンスは?
取締役15名中女性は1名(6.7%)とジェンダー多様性は課題が残ります。代表取締役社長の飯島延浩氏は創業家出身で長期にわたり経営を牽引。連結子会社40社・臨時従業員20,302名を含む大規模グループを統括し、年間520億円超の設備投資で全国の生産拠点を強化しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/12 | 1兆1,300億円 | — | 1兆2,444億円 | +10.1% |
| FY2025/12 | 1兆2,750億円 | — | 1兆3,114億円 | +2.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/12 | 390億円 | — | 563億円 | +44.4% |
| FY2025/12 | 550億円 | — | 643億円 | +16.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
山崎製パンは中期経営計画を策定しない方針ですが、連結売上高経常利益率4%以上・ROE7%以上を経営目標として掲げています。FY2025/12実績で経常利益率4.9%、ROE8.0%といずれも目標を超過達成。また業績予想は保守的な傾向が強く、毎期大幅に上振れて着地する信頼性の高い経営が特徴です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は158.0%と投資元本の約1.6倍に成長していますが、TOPIXの182.5%には約24ポイント及ばずアンダーパフォームとなっています。ただしFY2024にはTSR169.7%まで上昇した時期もあり、2024年の株価調整が影響しています。足元の収益力改善を考慮すると、今後のキャッチアップの可能性は十分あります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 89.6万円 | -10.4万円 | -10.4% |
| FY2022 | 80.7万円 | -19.3万円 | -19.3% |
| FY2023 | 84.1万円 | -15.9万円 | -15.9% |
| FY2024 | 169.7万円 | +69.7万円 | 69.7% |
| FY2025 | 158.0万円 | +58.0万円 | 58.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER14.9倍・PBR1.38倍と食料品セクター平均を下回る割安な水準にあります。これは同社がこれまで薄利体質だった歴史的経緯から、市場が収益改善の持続性を慎重に見ている結果と考えられます。信用倍率2.32倍は中立的な水準で、需給面で大きな偏りはありません。収益改善の定着が確認されれば、バリュエーション見直しの余地があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2024年12月期決算を発表。売上高1兆2,444億円(+5.9%)、営業利益518億円(+23.6%)と2期連続の最高益。値上げ効果の浸透と高付加価値品の伸長が寄与。
年間配当を22円から45円へ大幅増配。さらに100億円を上限とする自社株買いを発表し、株主還元を積極強化。
2025年12月期中間決算を発表。値上げ効果の定着と生産効率改善により、上期としても過去最高の営業利益を達成。
2025年12月期通期決算で売上高1兆3,114億円(+5.4%)、営業利益611億円(+17.9%)を達成。3期連続の最高益更新。年間配当は60円へさらに増配。
最新ニュース
山崎製パン まとめ
ひとめ診断
国内パン市場シェア4割の絶対王者、価格転嫁力と規模の経済で3期連続最高益を更新
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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