東洋水産
TOYO SUISAN KAISHA,LTD.
最終更新日: 2026年3月22日
「マルちゃん」で世界の食卓を変えた、即席麺の実力派グローバル企業
世界中の人々に安全で高品質な食品を提供し、食を通じて豊かな社会の実現に貢献する。
この会社ってなに?
コンビニやスーパーで見かける「赤いきつね」「緑のたぬき」「マルちゃん正麺」を作っているのが東洋水産です。実はアメリカやメキシコでは「Maruchan」ブランドが即席麺市場で圧倒的なシェア首位。あなたが海外旅行でスーパーに立ち寄ると、棚一面にマルちゃんが並んでいる光景に出会えるかもしれません。水産加工食品や冷凍食品も展開しており、日本の食卓と世界の食卓を支える総合食品企業です。
東洋水産は「マルちゃん」ブランドで知られる即席麺メーカーで、国内シェア2位、米国・メキシコでは即席麺の圧倒的シェア首位を誇ります。FY2025/3は売上高5,076億円(前期比+3.8%)、営業利益755億円(同+13.2%)と過去最高を更新しました。FY2026/3は売上高5,450億円・営業利益760億円を見込み、成長トレンドを継続する計画です。自己資本比率80%超・実質無借金経営という盤石な財務基盤を持ち、新中期経営計画(FY2026〜FY2028)では最終年度に売上高6,000億円・営業利益820億円・ROE10%を目標に掲げています。一方、物言う株主NHGGPからの株主提案もあり、株主還元強化への期待も高まっています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区港南2丁目13番40号
- 公式
- www.maruchan.co.jp
社長プロフィール
「Smiles for All. すべては、笑顔のために。」をグループスローガンに掲げ、安全・安心で高品質な食品を通じて世界中のお客様に笑顔をお届けします。海外事業のさらなる拡大と国内事業の収益性向上により、持続的な成長を実現していきます。
この会社のストーリー
水産物の加工・販売からスタートし、日本の食卓を支える食品会社としての歩みを始めました。
即席麺の製造・販売を開始。後の「マルちゃん」ブランドへとつながる食品メーカーとしての転換点となりました。
米国市場に本格参入。低価格・高品質の即席麺で急速にシェアを拡大し、やがて北米即席麺市場の覇者となりました。
長年のCM展開とブランド育成により、カップうどん・そばの定番商品として不動の地位を確立しました。
FY2025/3に連結売上高5,076億円を達成。新中期経営計画で2028年に売上高6,000億円・営業利益820億円を掲げ、さらなる成長に挑戦します。
注目ポイント
Maruchanブランドは北米即席麺市場で約6割のシェアを誇り、海外事業の利益率16.7%がグループ全体の収益を牽引しています。
配当は4年で90円から200円へ倍増。自己資本比率80%超・実質ネットキャッシュの財務体質は食品セクターでもトップクラスです。
前中計では営業利益目標420億円に対し755億円と約80%超過達成。経営計画の実行力が極めて高く、株主からの信頼が厚い企業です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 60円 | 33.4% |
| FY2017/3 | 60円 | 29.4% |
| FY2018/3 | 60円 | 33.2% |
| FY2019/3 | 70円 | 38.8% |
| FY2020/3 | 80円 | 34.9% |
| FY2021/3 | 90円 | 31.6% |
| FY2022/3 | 90円 | 41.0% |
| FY2023/3 | 100円 | 30.8% |
| FY2024/3 | 170円 | 31.2% |
| FY2025/3 | 200円 | 31.9% |
| 必要株数 | 100株以上(約108万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当(100株) |
| 権利確定月 | 3月 |
| 長期特典 | 1年以上継続保有が条件 |
4期連続増配を実施しており、FY2021/3の90円からFY2025/3には200円と2倍以上に増配しました。配当性向は30〜32%と安定的で、新中計でも増配の継続が期待されます。株主優待は1年以上の継続保有が条件で、100株以上で2,000円相当の自社製品(赤いきつね・緑のたぬき等)詰合せがもらえます。優待込み利回りは約2.0%となります。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
東洋水産はFY2022/3にコロナ特需の反動で一時減収となりましたが、FY2023/3以降は価格改定効果と海外事業の拡大により力強い増収増益トレンドを回復。FY2025/3は連結売上高が初めて5,000億円を突破し、営業利益755億円と過去最高を更新しました。FY2026/3は売上高5,450億円(+7.4%)を見込み、営業利益760億円と引き続き高水準の収益を維持する計画です。EPSも5期連続で上昇しており、利益成長力の高さが際立ちます。
事業ごとの売上・利益
米国・メキシコで即席麺シェア首位。Maruchanブランドで圧倒的な市場地位を確立
赤いきつね・緑のたぬき・マルちゃん正麺等。価格改定効果で利益率改善
水産加工品・冷凍食品。安定的な収益基盤として機能
冷蔵倉庫事業・その他食品事業。低マージンだが安定収益
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 10.1% | 6.8% | - |
| FY2022/3 | 10.9% | 4.9% | - |
| FY2023/3 | 10.6% | 6.7% | - |
| FY2024/3 | 15.8% | 9.7% | 13.6% |
| FY2025/3 | 20.6% | 10.6% | 14.9% |
収益性は大幅に改善しています。営業利益率はFY2022/3の8.2%からFY2025/3には14.9%まで上昇し、食品セクターの中でもトップクラスの水準です。ROEも12.7%と資本効率が改善しており、新中期経営計画ではROE10%を最低目標としています。価格改定の浸透と海外事業のスケール拡大がマージン改善の主因で、ROAも10.6%と非常に高い資産効率を実現しています。
財務は安全?
自己資本比率は常に77〜81%と極めて高水準を維持しており、食品セクターでも屈指の財務健全性です。FY2023/3までは実質無借金経営でしたが、FY2024/3に有利子負債220億円が発生。それでも手元現金を差し引けば実質的にネットキャッシュの状態です。BPSも5期連続で上昇し、FY2025/3は4,830円に到達。株主資本の厚みが着実に増しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 478億円 | -500億円 | -85.9億円 | -22.0億円 |
| FY2022/3 | 333億円 | -273億円 | -96.0億円 | 59.9億円 |
| FY2023/3 | 420億円 | -252億円 | -96.2億円 | 168億円 |
| FY2024/3 | 705億円 | -537億円 | -127億円 | 168億円 |
| FY2025/3 | 788億円 | -401億円 | -435億円 | 387億円 |
営業CFはFY2025/3に788億円と過去最高を記録し、5期連続で安定したキャッシュ創出力を発揮しています。FY2025/3のFCFは387億円と大幅に改善。財務CFが-435億円と大きいのは、自己株式取得(約300億円)を含む株主還元の拡大によるもので、物言う株主の要求に応える形で還元姿勢を強化しています。投資CFは設備投資を中心に年間250〜540億円規模で推移しており、海外生産能力の増強が続いています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 387億円 | 96.3億円 | 24.9% |
| FY2022/3 | 318億円 | 94.2億円 | 29.6% |
| FY2023/3 | 437億円 | 106億円 | 24.2% |
| FY2024/3 | 749億円 | 192億円 | 25.7% |
| FY2025/3 | 839億円 | 211億円 | 25.1% |
実効税率はおおむね24〜26%台で安定的に推移しており、法定実効税率に近い適切な納税が継続されています。FY2025/3の税金支払額は約211億円で、税引前利益839億円に対して25.1%と標準的な水準です。FY2026/3予想では実効税率が18.4%と低下していますが、これは海外子会社の利益構成比の変化によるものです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 698万円 | 4,696人 | - |
単体従業員数4,696名で平均年収は698万円、平均年齢41.3歳、平均勤続年数16.5年と食品メーカーとしては安定した雇用環境です。臨時従業員は885名。連結ではグローバルに事業展開しており、特に米国子会社Maruchan Inc.が大きな雇用規模を持っています。長期勤続の傾向が強く、腰を据えて働ける社風が特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は一般財団法人東洋水産財団。
日本マスタートラスト信託銀行(13.7%)が筆頭株主で、機関投資家中心の株主構成です。STATE STREET BANK系が合計約10.6%を保有し、外国人投資家比率は41.5%と高水準。一般財団法人東洋水産財団(3.1%)や榎本武平商店(1.7%)が創業関連の安定株主として存在します。注目はNHGGP CO-INVESTMENT(1.7%)で、株主還元強化を求める株主提案を行ったアクティビストファンドです。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 海外即席麺事業 | 約2,400億円 | 約400億円 | 16.7% |
| 国内即席麺事業 | 約1,300億円 | 約180億円 | 13.8% |
| 水産食品事業 | 約800億円 | 約50億円 | 6.3% |
| 冷蔵・その他事業 | 約580億円 | 約30億円 | 5.2% |
役員報酬は取締役11名に対し総額4億6,100万円で、1名あたり平均約4,200万円です。事業リスクとしては原材料価格の高騰が最大の課題で、米国関税政策の変更リスクも注視が必要です。セグメント別では海外即席麺事業が利益率16.7%と最も高く、グループ全体の稼ぎ頭となっています。米国・メキシコでのMaruchanブランドの圧倒的な市場地位が、同社の最大の競争優位性です。
この会社のガバナンスは?
取締役16名中女性3名(18.8%)と、食品業界の平均的な水準です。連結子会社24社とコンパクトなグループ構成で、効率的なガバナンス体制を構築しています。設備投資は345.9億円と積極的で、海外生産拠点の増強が中心です。平均勤続年数16.5年と長く、安定した雇用環境が特徴。物言う株主NHGGPからの株主提案を受け、今後のガバナンス改革への注目度が高まっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,800億円 | 5,076億円 | 5,076億円 | +5.8% |
| FY2024 | 4,500億円 | 4,890億円 | 4,890億円 | +8.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 600億円 | 755億円 | 755億円 | +25.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
前中期経営計画では売上高・営業利益ともに目標を大幅に超過達成し、経営の実行力の高さが証明されました。特に営業利益は目標420億円に対し755億円と約80%の超過達成です。新中計(FY2026〜FY2028)では売上高6,000億円・営業利益820億円を掲げており、海外事業のさらなる拡大と国内事業の収益性向上により達成を目指します。業績予想の精度も高く、上方修正の傾向が続いています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
直近5年間のTSRは180.9%と高い水準ですが、TOPIX(213.4%)には約33pt劣後しています。FY2021〜FY2022にかけてTOPIXとの差が大きく開きましたが、FY2024にかけて190%まで急回復。これは海外事業の好調と価格改定効果が評価された局面です。ディフェンシブ銘柄として半導体や商社の急騰には追随しにくい面がありますが、配当込みのTSRでは安定的なリターンを実現しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 90.8万円 | -9.2万円 | -9.2% |
| FY2022 | 87.2万円 | -12.8万円 | -12.8% |
| FY2023 | 111.7万円 | +11.7万円 | 11.7% |
| FY2024 | 190.1万円 | +90.1万円 | 90.1% |
| FY2025 | 180.9万円 | +80.9万円 | 80.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER17.5倍・PBR2.24倍と食料品セクター平均を上回っており、海外事業の成長性に対するプレミアムが反映されています。信用倍率は0.37倍と売り長の状態で、アクティビストファンドによる株主還元期待と高値警戒感が拮抗しています。配当利回り1.85%はセクター平均(2.5%)を下回りますが、連続増配と自己株式取得を含めた総還元利回りは高水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
新3ヵ年中期経営計画(FY2026〜FY2028)を策定。最終年度にFY2028/3で売上高6,000億円、営業利益820億円、ROE10%を目標に掲げた。
4-12月期累計で売上高4,026億円(前年同期比+3.6%)、営業利益646億円(同+6.1%)と堅調に推移。海外での値上げ浸透が寄与。
FY2025/3通期で売上高5,076億円・営業利益755億円と過去最高を更新。連結売上高が初めて5,000億円を突破した。
物言う株主NHGGPが株主還元強化を求める株主提案を提出。株価は2万円を上回る余地があると主張し、市場の注目を集めた。
FY2024/3通期決算を発表。売上高4,890億円、営業利益667億円と大幅増益。価格改定効果と海外事業の好調が牽引。
最新ニュース
東洋水産 まとめ
ひとめ診断
「マルちゃん」で世界の食卓を席巻、即席麺で米国・メキシコ圧倒的首位の実力派
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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