2294プライム

(株)柿安本店

Kakiyasu Honten Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月25日

ROE4.7%
BPS1570.7円
自己資本比率78.4%
FY2025/3 有報データ

明治4年創業、150年を超える老舗の味。牛鍋から始まった食の総合ブランド

食を通じてお客様の暮らしに寄り添い、豊かな食文化を次世代へつなぐ

この会社ってなに?

百貨店のデパ地下で見かける「柿安ダイニング」のお惣菜、ギフトコーナーの「柿安 料亭しぐれ煮」、そして松阪牛の精肉販売。これらすべてが柿安本店のブランドです。また「口福堂」の和菓子や、銀座の料亭「柿安」でも知られています。お中元やお歳暮の定番「牛肉しぐれ煮」も同社の人気商品で、贈り物として選んだことがある方も多いのではないでしょうか。

柿安本店は1871年(明治4年)に三重県桑名で牛鍋店として創業し、150年以上の歴史を誇る食の老舗です。百貨店を中心に「柿安ダイニング」などの惣菜事業、精肉事業、和菓子事業、レストラン事業を展開。2025年4月期は売上高361億円、営業利益15億円。PER 31.7倍・PBR 1.79倍とプレミアム評価を受けており、配当利回り3.02%と安定した株主還元を実施しています。

食料品プライム市場

会社概要

業種
食料品
決算期
4月
本社
三重県桑名市吉之丸8番地
公式
www.kakiyasuhonten.co.jp

社長プロフィール

赤塚 保正
代表取締役社長
老舗経営者
柿安は明治4年の創業以来、「おいしさ」を追求し続けてまいりました。精肉、惣菜、和菓子、レストランを通じて、お客様の食卓と暮らしに寄り添い、日本の食文化の継承と発展に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1871
牛鍋店「柿安」として創業

明治4年、三重県桑名で初代・赤塚安三郎が牛鍋店を開業。「柿安」の屋号で親しまれ、150年以上の歴史が始まった。

1968
株式会社柿安本店を設立

法人化により近代的な企業経営へ転換。精肉事業を基盤に、組織的な事業拡大の礎を築いた。

1995
惣菜事業に本格参入

百貨店デパ地下に「柿安ダイニング」を出店し、惣菜事業を本格化。精肉店から食の総合企業への転換点となった。

2005
和菓子「口福堂」ブランド誕生

大福・団子を主力とする和菓子ブランド「口福堂」を立ち上げ。商業施設を中心に出店を拡大し、事業の多角化を加速。

2022
東証プライム市場へ移行

東証市場再編に伴いプライム市場へ移行。コロナ禍を乗り越え、過去最高業績を達成した。

2025
銀座旗艦店リニューアル

「柿安 銀座店」を全面改装し、料亭・惣菜・精肉の複合型旗艦店として再出発。次の150年に向けた成長戦略を推進。

注目ポイント

150年超の老舗ブランド力

明治4年創業の歴史と信頼。松阪牛の精肉から百貨店デパ地下の惣菜まで、「柿安」ブランドは食のプレミアムとして確固たる地位を築いています。

無借金経営と安定配当

有利子負債ゼロの超健全財務を維持しながら、配当利回り3.02%の安定配当を実施。業績が厳しい局面でも減配せず、株主への還元姿勢は揺るぎません。

株主優待で柿安グループ全店利用可能

100株保有で1,000円相当の優待利用券がもらえます。柿安ダイニング・料亭・口福堂など全店で使え、2年以上の長期保有で追加特典も。配当と合わせた総合利回りが魅力です。

サービスの実績は?

85
1株当たり配当金
FY2026予想
据え置き
3.02%
配当利回り
FY2026予想
150年超
創業からの歴史
1871年(明治4年)創業
0
有利子負債
実質無借金経営

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2023/4をピークに減益基調。原材料高と決算期変更の影響)
配当
少なめ
1株 85円(配当性向100%超でも85円を維持する安定配当方針)
安全性
安定
自己資本比率 78.4%
稼ぐ力
普通
ROE 4.7%
話題性
普通
ポジティブ 30%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
85
方針: 安定配当を基本方針とし、業績や経営環境を考慮した利益還元
1株配当配当性向
FY2016/34537.5%
FY2017/34538.7%
FY2018/35535.0%
FY2019/36541.7%
FY2020/37552.3%
FY2021/375298.1%
FY2022/310061.4%
FY2023/38540.4%
FY2024/38563.6%
FY2025/385118.9%
2期連続増配
株主優待
あり
株主優待利用券(500円券)レストラン・惣菜店・和菓子店で利用可能
必要株数100株以上(約28万円)
金額相当1,000円〜7,500円相当
権利確定月4月

配当はFY2022/4に1株100円へ増配した後、FY2023/4以降は85円で安定配当を維持しています。FY2025/4は配当性向118.9%と利益を上回る配当を実施しており、株主還元への強い意志がうかがえます。加えて、株主優待として柿安グループ全店で使える優待利用券が贈呈され、配当+優待の総合利回りは約3.4%となります。

同業比較(収益性)

食料品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
4.7%
業界平均
7.7%
営業利益率下回る
この会社
4.2%
業界平均
7.1%
自己資本比率上回る
この会社
78.4%
業界平均
45.3%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3380億円
FY2023/3439億円
FY2024/3371億円
FY2025/3361億円
営業利益
FY2022/327.8億円
FY2023/335.1億円
FY2024/322.0億円
FY2025/315.0億円

柿安本店の業績は、FY2023/4に売上高439億円・営業利益35億円と過去最高を記録しましたが、FY2024/4以降は決算期変更(2月→4月)の影響や原材料価格高騰により減収減益基調が続いています。FY2026/4予想は売上高364億円・営業利益15億円と底打ちからの回復が見込まれています。

事業ごとの売上・利益

惣菜事業
129億円35.7%)
レストラン事業
50億円13.9%)
食品事業
50億円13.9%)
精肉事業
82億円22.7%)
和菓子事業
50億円13.9%)
惣菜事業129億円
利益: 10.5億円利益率: 8.1%

百貨店を中心に「柿安ダイニング」「柿安 料亭しぐれ煮」等を展開。売上構成比約36%を占める主力セグメント。

レストラン事業50億円
利益: 1.8億円利益率: 3.6%

松阪牛を使った料亭「柿安」、ビュッフェレストラン「三尺三寸箸」等を運営。売上構成比約14%。

食品事業50億円
利益: 1.8億円利益率: 3.6%

牛肉しぐれ煮・佃煮等の製造販売。ギフト需要に支えられる安定事業。売上構成比約14%。

精肉事業82億円
利益: 3.2億円利益率: 3.9%

松阪牛をはじめとするブランド牛の販売。百貨店・直営店で展開。売上構成比約23%。

和菓子事業50億円
利益: 1.2億円利益率: 2.4%

「口福堂」ブランドで大福・団子等を販売。商業施設を中心に出店。売上構成比約14%。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
4.7%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
3.7%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
4.2%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2016/310.4%7.6%5.5%
FY2017/39.3%7.0%5.1%
FY2018/311.9%8.8%5.9%
FY2019/311.2%8.6%5.3%
FY2020/39.8%7.5%5.5%
FY2021/31.8%1.4%3.5%
FY2022/310.8%8.5%7.3%
FY2023/313.0%10.1%8.0%
FY2024/37.9%6.5%5.9%
FY2025/34.7%3.7%4.2%

営業利益率はFY2023/4の8.0%をピークに低下傾向にあり、FY2025/4は4.2%まで縮小しました。原材料費(特に牛肉)の高騰と人件費上昇が利益率を圧迫しています。ROEもFY2023/4の13.0%から4.7%へ低下しており、収益力の回復が今後の課題です。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率78.4%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
0円
会社の純資産
150億円

柿安本店の財務は極めて健全で、有利子負債ゼロの実質無借金経営を継続しています。自己資本比率は78〜81%と非常に高水準を維持。FY2025/4に総資産が減少したのは、赤塚興産の完全子会社化に伴う調整によるものです。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+17.5億円
営業CF
投資に使ったお金
-29.5億円
投資CF
借入・返済など
-9.1億円
財務CF
手元に残ったお金
-12.1億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2016/320.8億円-8.0億円-25.0億円12.9億円
FY2017/320.8億円-7.7億円-10.2億円13.1億円
FY2018/325.7億円-6.9億円-11.6億円18.8億円
FY2019/321.7億円-15.0億円-6.6億円6.7億円
FY2020/322.3億円-6.7億円-6.9億円15.6億円
FY2021/311.5億円-4.3億円-7.9億円7.2億円
FY2022/337.4億円-4.2億円-7.9億円33.2億円
FY2023/325.5億円-7.0億円-10.5億円18.5億円
FY2024/314.1億円-11.5億円-8.9億円2.6億円
FY2025/317.5億円-29.5億円-9.1億円-12.1億円

営業キャッシュフローは安定的にプラスを維持しており、FY2025/4は17億円を確保しています。FY2025/4の投資CFが大きくマイナスとなったのは、赤塚興産の完全子会社化に伴う株式取得によるものです。財務CFは無借金経営のため配当支払いが中心で、安定した資金循環を実現しています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1原材料(特に牛肉)価格の変動リスク
2食品安全に関する事故・リコール発生リスク
3百貨店への販路依存リスク(百貨店業界の構造変化)
4人手不足・人件費上昇リスク(店舗運営に多くの従業員を必要)
5消費者の嗜好変化・競合激化リスク
6自然災害・感染症による店舗営業への影響リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2016/324.2億円10.7億円44.1%
FY2017/322.8億円10.3億円45.0%
FY2018/326.8億円10.1億円37.7%
FY2019/324.1億円7.8億円32.4%
FY2020/325.1億円10.1億円40.2%
FY2021/315.2億円12.6億円82.7%
FY2022/332.9億円15.8億円48.2%
FY2023/335.7億円13.6億円38.2%
FY2024/322.3億円8.3億円37.3%
FY2025/315.4億円8.4億円54.4%

実効税率はFY2021/4の82.7%が突出して高いですが、これはコロナ禍における減損損失等の影響で課税所得と会計利益に乖離が生じたためです。FY2023〜2024/4は37〜38%台で安定しており、FY2025/4は子会社化関連の特殊要因で54.4%に上昇しました。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
488万円
従業員数
580
平均年齢
40.5歳
平均年収従業員数前年比
FY2025/4488万円580-

従業員の平均年収は488万円で、食品業界の中では平均的な水準です。従業員数580名は単体ベースで、連結ではパート・アルバイトを含め大規模な人員を抱えています。明治創業の老舗らしく、従業員の定着率が高いことが特徴です。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主62.5%
浮動株37.5%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関10.5%
事業法人等3%
外国法人等5%
個人その他58.5%
証券会社0.5%

創業家(赤塚家)が実質的に経営支配権を握っており、安定株主比率は非常に高い。自己株式23%を含め、オーナー経営の色彩が強い銘柄です。

自社(自己株口)(2,869,000株)23.05%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(896,000株)7.2%
赤塚 保正(685,000株)5.5%
赤塚 和隆(267,000株)2.1%
赤塚 美雪(265,000株)2.1%
赤塚 勝子(247,000株)2%
柿安取引先持株会(194,000株)1.6%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(163,000株)1.3%
柿安社員持株会(162,000株)1.3%
赤塚 保正(個人名義・役員持株)(313,000株)2.5%

最大株主は自己株式(23.05%)で、創業家の赤塚家が代表取締役・赤塚保正氏を含め合計10%超を保有するオーナー企業です。信託銀行が8.5%を保有し機関投資家の関心も一定程度あります。柿安取引先持株会・社員持株会も名を連ね、ステークホルダーとの結束が強い株主構成が特徴です。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億1,300万円
取締役3名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
惣菜事業129億円10.5億円8.1%
レストラン事業50億円1.8億円3.6%
食品事業50億円1.8億円3.6%
精肉事業82億円3.2億円3.9%
和菓子事業50億円1.2億円2.4%

惣菜事業が売上の約36%・利益の約55%を占める収益の柱です。百貨店デパ地下の「柿安ダイニング」が主力で、利益率8.1%と全セグメント中最高。精肉事業(23%)は松阪牛ブランドの強みを活かし、レストラン・食品・和菓子の3事業がバランスよく補完する食の総合ポートフォリオを形成しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 6名)
女性 1名(16.7% 男性 5
17%
83%
監査報酬
2,000万円
連結子会社数
3
設備投資額
12億円
平均勤続年数(従業員)
14.5
臨時従業員数
2800

取締役6名中、女性が1名(16.7%)を占めています。オーナー経営の特色を持ちながらも、社外取締役を複数配置し、ガバナンスの強化を進めています。連結子会社3社とコンパクトなグループ構成で、平均勤続年数14.5年と定着率の高さが特徴です。

会社の計画は順調?

C
総合評価
中期経営計画の数値目標は非開示。直近2期連続で期初予想を下回っており、業績予想の精度に改善の余地がある。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営方針(非開示)
非公表
売上高: 目標 非開示 大幅遅れ (361億円 (FY2025))
0%
営業利益率: 目標 非開示 大幅遅れ (4.2% (FY2025))
0%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025375億円361億円-3.7%
FY2024387億円371億円-4.3%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

柿安本店は中期経営計画の具体的数値目標を開示していません。不透明な事業環境を理由としていますが、投資家にとっては成長戦略の可視性が低い点が課題です。直近の業績予想は2期連続で下方修正となっており、予想精度の向上と中長期ビジョンの明確化が今後の信頼回復の鍵となります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

柿安本店のTSRは5年間で108%とTOPIXの213%を大幅に下回るパフォーマンスとなっています。業績のピークアウトと株価の軟調が影響しており、市場全体の上昇についていけていません。今後の業績回復と増配が実現すれば、TSR改善の余地は大きいと考えられます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+8.0%
100万円 →108.0万円
8.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021100.0万円+0.0万円0.0%
FY2022110.0万円+10.0万円10.0%
FY2023130.0万円+30.0万円30.0%
FY2024115.0万円+15.0万円15.0%
FY2025108.0万円+8.0万円8.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残99,800株
売り残53,600株
信用倍率1.86倍
3/13時点
今後の予定
2026年4月期 本決算発表2026年6月中旬(予定)
定時株主総会2026年7月下旬(予定)

柿安本店のPERは31.7倍と食料品セクター平均(18.5倍)を大幅に上回るプレミアム評価を受けています。これは老舗ブランド力と無借金経営への信頼が反映されたものですが、業績減速局面では割高感も意識されます。信用倍率1.86倍と買い長で、個人投資家の期待が根強い銘柄です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや慎重
報道件数(30日)
35
前月比 +3.5%
メディア数
15
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, みんかぶ, 会社四季報
業界内ランキング
上位 50%
食料品 50社中 25位
報道のトーン
30%
好意的
55%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算35%
ブランド・新商品30%
株主優待・配当20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月3Q決算発表

FY2026/4 第3四半期決算を発表。売上高は微増も経常利益は前年同期比6%減と、コスト増の影響が続く。

2025年4月銀座店リニューアル

旗艦店「柿安 銀座店」を全面改装オープン。料亭・惣菜・精肉の複合型店舗として収益力向上を狙う。

2024年6月子会社化

不動産管理の赤塚興産を完全子会社化。グループ経営の効率化と資産管理の最適化を推進。

(株)柿安本店 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2023/4をピークに減益基調。原材料高と決算期変更の影響)
配当
少なめ
1株 85円(配当性向100%超でも85円を維持する安定配当方針)
安全性
安定
自己資本比率 78.4%
稼ぐ力
普通
ROE 4.7%
話題性
普通
ポジティブ 30%

「明治創業の老舗精肉店。松阪牛から惣菜・和菓子まで食の百貨店を展開するプライム企業」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU