セイヒョー
SEIHYO CO.,LTD.
最終更新日: 2026年4月8日
110年続く新潟の氷の匠。「もも太郎」で県民の心をつかみ、OEMで全国の食卓に届ける老舗アイスメーカー
新潟発のおいしさを全国へ届ける、地域に根ざした食品メーカーであり続ける
この会社ってなに?
あなたがコンビニやスーパーで「ピノ」「MOW」「パルム」などの森永乳業ブランドのアイスを手にしたとき、その一部はセイヒョーの新潟工場で作られています。新潟県民なら誰もが知る「もも太郎」は、いちご味のかき氷バーで夏の定番。株主優待では自社製品詰め合わせがもらえるため、アイス好きの個人投資家に根強い人気があります。
1916年創業の新潟発・氷菓メーカー。森永乳業向けOEM製造を主力に、新潟のご当地アイス「もも太郎」など自社ブランドも展開しています。FY2025/2期は売上高44.8億円(前期比+5.4%)、営業利益96百万円(同+77.8%)と大幅増益を達成しましたが、FY2026/2期は3Q累計で営業利益が前年同期比47.7%減の1.05億円と急失速。2026年1月には通期業績予想の下方修正と中期経営計画の取り下げを発表し、先行き不透明感が強まっています。時価総額34億円の小型株で、PER 26.5倍・PBR 2.09倍。季節性が強く冬場に赤字化しやすい事業構造が特徴です。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 2月
- 本社
- 新潟県新潟市北区島見町2434番地10
- 公式
- www.seihyo.co.jp
社長プロフィール
当社は1916年の創業以来、新潟の地で氷菓づくりに取り組んでまいりました。「もも太郎」をはじめとする自社ブランドと、大手メーカー向けのOEM製造を二本柱に、100年以上にわたり皆さまに愛される製品をお届けしてきました。近年の厳しい経営環境の中でも、品質と信頼を第一に、新潟発のおいしさを全国へ、そして次の100年へつなげてまいります。
この会社のストーリー
新潟市で製氷業として創業。冷蔵技術がまだ普及していない時代に、氷の製造・販売で地域の食文化を支えました。
戦後の経済復興期に株式上場を果たし、企業としての基盤を確立。製氷から冷菓製造への事業転換を進めました。
新潟のご当地アイス「もも太郎」を発売。いちご味のかき氷バーは新潟県民のソウルフードとなり、現在も夏の定番として愛され続けています。
大手乳業メーカー向けのOEM受託製造を本格的に拡大。自社ブランドに加え、安定的な収益基盤を構築しました。
経営コンサルタントのWealth Brothersと資本提携し、第三者割当増資と株式分割を実施。成長戦略の加速を目指しましたが、約2年で提携解消に至りました。
FY2025/2期に営業利益96百万円と過去最高水準を達成。しかし翌期には業績が急失速し、中期経営計画の取り下げに追い込まれました。
注目ポイント
新潟県では知らない人がいない「もも太郎」は、夏になると県内のスーパーやコンビニに大量に並ぶ定番アイス。近年は全国的にも注目度が上がり、メディア露出も増加しています。
有利子負債ゼロの堅実な財務体質を維持しながら、1916年の創業以来110年にわたり事業を継続。新潟の地域経済に深く根ざした老舗企業としての信頼があります。
100株(約21万円)の保有で、もも太郎をはじめとする自社製品詰め合わせ(約2,000円相当)がもらえます。配当と合わせた総合利回りは約1.82%。アイス好きに嬉しい優待です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2019/2 | 40円 | 25.4% |
| FY2020/2 | 30円 | - |
| FY2021/2 | 40円 | 34.6% |
| FY2022/2 | 50円 | 32.2% |
| FY2023/2 | 50円 | 362.8% |
| FY2024/2 | 17円 | 42.6% |
| FY2025/2 | 18円 | 21.0% |
| FY2026/2(予想) | 18円 | - |
| 必要株数 | 100株以上(約21万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当 |
| 権利確定月 | 8月 |
FY2025/2期の年間配当は18円(配当利回り0.86%)で、配当性向は21.0%と余裕があります。FY2023/2期に50円を維持した結果、配当性向が362.8%と異常値となりましたが、これは株式分割前の最後の期であり、分割後のFY2024/2期から17-18円ベースに切り替わっています。株主優待は毎年8月末の100株以上保有で自社製品詰め合わせ(約2,000円相当)が届き、配当と合わせた総合利回りは約1.82%。配当水準は低いものの、優待の人気が個人株主を惹きつけています。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/2期は売上高44.8億円(+5.4%)、営業利益96百万円(+77.8%)と大幅増益を達成。値上げ浸透と原価改善が寄与しました。しかしFY2026/2期に入ると一転、3Q累計(3-11月)で営業利益は前年同期比47.7%減の1.05億円と急失速。2026年1月に通期業績予想を大幅下方修正し、中期経営計画も取り下げました。上表の予想値は当初予想であり、修正後はさらに大幅な減益が見込まれます。季節的に4Q(12-2月)は氷菓の需要が激減するため赤字化しやすく、通期では営業利益が大幅に縮小する見通しです。なお、2017年に株式併合(10:1)、2022年に株式分割(1:3)と第三者割当増資を実施しており、EPSは各期の株数ベースで算出されています。
事業ごとの売上・利益
森永乳業を中心としたアイスクリーム・氷菓のOEM受託製造。売上の約7割を占める主力事業。安定収益だが利益率は低い
「もも太郎」「雪の宿アイス」などオリジナルアイス・和菓子。新潟を中心に販売。ブランド力でOEMより高マージン
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2019/2 | 5.7% | 2.9% | 1.1% |
| FY2020/2 | -6.6% | -2.8% | -1.9% |
| FY2021/2 | 4.5% | 2.3% | 0.5% |
| FY2022/2 | 5.7% | 3.0% | 1.4% |
| FY2023/2 | 1.3% | 0.7% | 0.3% |
| FY2024/2 | 4.8% | 2.1% | 1.3% |
| FY2025/2 | 8.5% | 3.6% | 2.1% |
FY2025/2期のROEは8.5%と過去最高水準を記録し、収益性が大きく改善しました。営業利益率も2.1%と低水準ながら改善傾向にありました。ただし食料品セクターの中では利益率は極めて低い部類であり、OEM依存による低マージン体質が根本的な課題です。FY2020/2期にはROE -6.6%と赤字に転落した実績もあり、業績の振れ幅が大きい点に注意が必要です。
財務は安全?
自己資本比率は42.4%(FY2025/2期)とやや低下傾向にありますが、有利子負債ゼロの実質無借金経営を維持しています。総資産は32.9億円に拡大し、設備投資や運転資金の増加が背景です。FY2022/2期からFY2023/2期にかけてBPSが大きく変動しているのは、2022年に実施した株式分割(1:3)と第三者割当増資(Wealth Brothers向け)の影響です。純資産は増加傾向にあり、財務の健全性は保たれています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2019/2 | 1.9億円 | -7,100万円 | -6,000万円 | 1.2億円 |
| FY2020/2 | -1.7億円 | -1.3億円 | 2.5億円 | -3.0億円 |
| FY2021/2 | 4.9億円 | -6,300万円 | -4.6億円 | 4.2億円 |
| FY2022/2 | 2.5億円 | -8,900万円 | -4,800万円 | 1.6億円 |
| FY2023/2 | 2.1億円 | -1.8億円 | 3.3億円 | 3,200万円 |
| FY2024/2 | 1.7億円 | -5.3億円 | 300万円 | -3.6億円 |
| FY2025/2 | 3,400万円 | -8,000万円 | 1.6億円 | -4,600万円 |
営業CFは年度によるブレが大きく、FY2021/2期の4.86億円から、FY2025/2期はわずか34百万円に縮小。FY2024/2期は投資CFが-531百万円と大幅なマイナスで、FCFも-362百万円と大きく悪化しました。設備投資(新潟工場の更新等)が主因です。FY2025/2期はFCF -46百万円と改善しつつありますが、安定的なキャッシュ創出力には課題が残ります。財務CFのプラス(FY2023/2、FY2025/2)は主に第三者割当増資や借入による資金調達です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2019/2 | 7,500万円 | 1,100万円 | 14.7% |
| FY2020/2 | -5,900万円 | 0円 | - |
| FY2021/2 | 5,700万円 | 1,000万円 | 17.5% |
| FY2022/2 | 6,900万円 | 600万円 | 8.7% |
| FY2023/2 | 3,200万円 | 1,200万円 | 37.5% |
| FY2024/2 | 6,600万円 | 500万円 | 7.6% |
| FY2025/2 | 1.2億円 | 400万円 | 3.3% |
実効税率は年度により3.3%〜37.5%と大きく変動しています。FY2025/2期は税引前利益123百万円に対し法人税等がわずか4百万円(実効税率3.3%)と極めて低く、繰延税金資産の計上や税額控除が影響しています。小規模企業のため業績変動による影響を受けやすく、安定的な税負担パターンは確認しにくい状況です。
誰がこの会社の株を持ってる?
大協リース12.9%、日本マスタートラスト信託7.9%、第四北越銀行4.4%が主要安定株主。取引先・従業員持株会4.0%も加算。個人その他68.4%が大半を占める小型株特有の構成。
筆頭株主は大協リースが12.9%を保有。2024年にWealth Brothersが全株をジャルコへ譲渡した後、大協リースが筆頭に浮上しました。第2位の日本マスタートラスト信託銀行(信託口)7.9%は機関投資家の受け皿で、第3位の第四北越銀行4.4%は地元メインバンクです。セイヒョー取引先持株会(2.6%)、セイヒョー従業員持株会(1.4%)も安定保有。個人その他が68.4%と大半を占める典型的な小型株の株主構成であり、短期的な需給変動が株価に影響しやすい特徴があります。
会社の公式開示情報
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| OEM事業 | 約30億円 | 約50百万円 | 約1.7% |
| 自社ブランド事業 | 約15億円 | 約46百万円 | 約3.1% |
セイヒョーは新潟市を拠点とする氷菓・アイスクリームの専業メーカーです。売上構成はOEM事業が約7割、自社ブランドが約3割と推定されます。森永乳業向けのOEM製造が安定収益の柱ですが、利益率は1-2%台と極めて低いのが課題です。自社ブランドの「もも太郎」は新潟で絶大なブランド力を持ち、近年は全国展開も進んでいますが、売上規模はまだ限定的です。2022年のWealth Brothersとの資本提携は約2年で解消に終わり、中期経営計画も2026年1月に取り下げとなるなど、成長戦略の再構築が急務の状態です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/2 | 44億円 | — | 45億円 | +1.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026/2 3Q | 2億円 | — | 1億円 | -47.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
セイヒョーは2025年4月に策定した中期経営計画を、わずか9ヶ月後の2026年1月に取り下げました。FY2026/2期の業績が想定を大きく下回り、目標達成が困難と判断したためです。FY2025/2期は増収増益と好調でしたが、翌期に入り原材料高と冷夏の影響で利益が急減。計画の前提が崩れたことで、計画そのものを白紙に戻す異例の対応となりました。新たな中期ビジョンの策定時期は未定であり、経営の方向性が不透明な状態が続いています。
株の売買状況と今後の予定
PER 26.5倍はセクター平均(19.1倍)を大幅に上回り、利益規模に対して割高な水準です。配当利回り0.86%もセクター平均2.10%を大きく下回ります。信用倍率は5.18倍と「買い長」で、個人投資家の買い意欲が強いことを示しています。時価総額34億円と極めて小さく、流動性リスクが高い銘柄です。FY2026/2期の業績下方修正を受けて実態PERはさらに高くなる可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/2期の通期業績予想を大幅に下方修正し、同時に中期経営計画の取り下げを発表。3Q累計の営業利益が前年同期比47.7%減と急失速したことを受けた措置。
取締役会で譲渡制限付株式報酬としての自己株式処分を決議。役員向けインセンティブ報酬制度を導入し、中長期的な企業価値向上を目指す。
FY2025/2期通期決算を発表。売上高44.8億円(+5.4%)、営業利益96百万円(+77.8%)と大幅増益を達成。値上げ効果と原価改善が寄与。
2024年夏の猛暑見通しを背景にアイス関連銘柄として注目され、株価が一時2,845円まで急騰。出来高も急増した。
2022年4月に締結したWealth Brothersとの資本提携を約2年で解消。同社の全保有株式はジャルコへ譲渡され、大協リースが筆頭株主に浮上。
最新ニュース
セイヒョー まとめ
ひとめ診断
「新潟発の老舗氷菓メーカー。『もも太郎』で愛される地域ブランドと森永乳業OEMの二本柱」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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