2215スタンダード

第一屋製パン(株)

FIRST BAKING CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月25日

ROE2.0%
BPS1235.7円
自己資本比率52.2%
FY2025/3 有報データ

ポケモンパンでおなじみの老舗パンメーカー。豊田通商の力を借りて、おいしさの再建に挑む

おいしさに まごころこめて — 食を通じた豊かな暮らしの実現

この会社ってなに?

スーパーやコンビニで見かける「ポケモンパン」シリーズは第一屋製パンの看板商品です。子どもから大人まで人気のキャラクターシールが付いたパンは、1996年の発売以来ロングセラーを続けています。また、りんごの形が特徴的な「アップルリング」や、「大きなデニッシュ」シリーズ、プリキュアパンなどもおなじみ。毎日の食卓を彩る身近なパンメーカーです。

第一屋製パンは1947年創業の老舗製パン企業で、「ポケモンパン」や「アップルリング」など人気商品を展開しています。2010年に豊田通商の傘下入りし経営再建を推進。FY2025/12は売上高290億円(前年比+6.5%)と増収を達成しましたが、営業利益4.7億円と利益面は前期比で減益。FY2024/12に固定資産売却益で純利益20億円を計上した反動もあり、足元の純利益は3.2億円に留まります。PBR 0.49倍と解散価値を大きく下回る水準で、FY2026/12は売上高329億円を計画し成長路線を模索しています。

食料品スタンダード市場

会社概要

業種
食料品
決算期
12月
本社
東京都小平市小川東町3丁目6番1号
公式
www.daiichipan.co.jp

社長プロフィール

細貝 正統
代表取締役社長
再建推進者
おいしさに まごころこめて。第一屋製パングループは、パンをはじめとする食品を通じて、お客様の毎日の食卓に笑顔をお届けします。品質と安全にこだわり、時代のニーズに合った商品開発を続けてまいります。

この会社のストーリー

1947
第一屋菓子店として創業

戦後間もない時期にアイスキャンディー屋として創業。やがてパンの販売代理店から製造へと歩み始めた。

1949
第一屋製パン株式会社を設立

株式会社として法人化し、本格的な製パン事業を開始。東京を拠点に事業を拡大していった。

1996
ポケモンパン発売開始

キャラクターシール付き「ポケモンパン」を発売し大ヒット。子どもたちの間で社会現象となり、看板商品に成長。

2010
豊田通商の傘下入り

経営再建のため豊田通商と資本業務提携。原材料調達の安定化と経営管理体制の強化を推進。

2023
3期ぶりの営業黒字化

値上げと原価低減の効果により、FY2023/12に営業利益6億円と3期ぶりの黒字転換を達成。

2025
株主優待を再開

株主優待を再開し、個人投資家への還元姿勢を示す。売上高300億円突破を目指す成長フェーズへ。

注目ポイント

PBR 0.49倍の超割安株

BPS 1,236円に対して株価605円と、解散価値の半分以下で取引されています。自己資本比率52%と財務は健全で、業績回復時のリレーティング余地が大きい銘柄です。

ポケモンパンの独自ブランド力

1996年以来のロングセラー「ポケモンパン」は他社にない独自の競争優位性です。プリキュアパンなどキャラクターコラボ商品の展開力も魅力。

約6万円で株主優待がもらえる

100株約6万円という少額投資で焼き菓子詰め合わせの株主優待がもらえます。無配ながら優待の再開で個人投資家の注目度が高まっています。

サービスの実績は?

0
1株当たり配当金
FY2025実績(無配)
+6.5%
売上高成長率
FY2025実績 (YoY)
0.49
PBR
解散価値以下の水準
868
従業員数
2025年12月時点

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2024/12の純利益20.6億円は固定資産売却益13.7億円の特殊要因を含む)
配当
なし
配当なし(無配継続中。財務体質の改善を優先)
安全性
安定
自己資本比率 52.2%(自己資本比率52.3%と財務健全性は良好。有利子負債ゼロ(FY2025/12))
稼ぐ力
普通
ROE 2.0%
話題性
普通
ポジティブ 30%

配当・優待はもらえる?

もらえません
1株配当(最新期)
0
方針: 財務体質の改善を優先し、現時点では無配
1株配当配当性向
FY2016/300.0%
FY2017/300.0%
FY2018/300.0%
FY2019/300.0%
FY2020/300.0%
FY2021/300.0%
FY2022/300.0%
FY2023/300.0%
FY2024/300.0%
FY2025/300.0%
株主優待
あり
子会社製造の焼き菓子詰め合わせ(1セット)
必要株数100株以上(約6万円)
金額相当約1,000〜2,000円相当
権利確定月12月

第一屋製パンは業績低迷を受けて無配が継続しています。配当の復活には安定的な利益基盤の確立が必要です。一方、2025年12月末より株主優待を再開しており、100株(約6万円)の少額投資で焼き菓子がもらえる点は個人投資家にとって魅力的です。優待再開の発表時には株価が12%急騰するなど、市場の注目度は高い銘柄です。

同業比較(収益性)

食料品の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
2.0%
業界平均
7.7%
営業利益率下回る
この会社
1.6%
業界平均
7.2%
自己資本比率上回る
この会社
52.2%
業界平均
45.6%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3246億円
FY2023/3264億円
FY2024/3272億円
FY2025/3290億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/36.0億円
FY2025/34.7億円

第一屋製パンの業績は、FY2021〜2022に営業赤字が続きましたが、FY2023/12に値上げ効果と原材料コスト改善により黒字転換を果たしました。FY2024/12の純利益20.6億円は固定資産売却益13.7億円の特殊要因を含むため、実質的な収益力はFY2025/12の営業利益4.7億円が実力値です。FY2026/12は売上高329億円と大幅増収を見込みますが、営業利益は3.7億円予想と利益面の回復が課題です。

事業ごとの売上・利益

パン事業
217億円75.1%)
和洋菓子事業
46億円15.9%)
その他・不動産事業
26億円9.0%)
パン事業217億円
利益: 3.5億円利益率: 1.6%

食パン・菓子パン・調理パンの製造販売。ポケモンパン・プリキュアパン・アップルリングなどキャラクター・ブランド商品が主力。売上構成比約75%を占める最大セグメント。

和洋菓子事業46億円
利益: 0.7億円利益率: 1.5%

和菓子・洋菓子の製造販売。子会社を通じた焼き菓子製造も含む。売上構成比約16%。

その他・不動産事業26億円
利益: 0.5億円利益率: 1.9%

不動産賃貸等のその他事業。売上構成比約9%。安定的な収益源として機能。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
2.0%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
2.0%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
1.6%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/3-10.0%-4.1%-
FY2022/3-16.7%-6.7%-
FY2023/36.9%2.7%-
FY2024/328.0%13.0%2.2%
FY2025/32.0%2.0%1.6%

営業利益率はFY2023/12に黒字化し2.3%まで改善しましたが、FY2025/12は1.6%と低下傾向にあります。FY2024/12のROE 25.5%は固定資産売却益による一時的な押し上げであり、実力ベースではROE 3〜8%程度と見込まれます。製パン業界全体が薄利体質であるなか、さらなる高付加価値商品の拡販と原価低減が収益性向上の鍵となります。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率52.2%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
0円
会社の純資産
85.5億円

自己資本比率はFY2024/12以降50%超と財務健全性が大幅に改善しています。FY2022/12に赤字で自己資本が目減りしましたが、FY2024/12の固定資産売却益や利益蓄積により回復。BPSは1,235円と株価605円に対して大きな乖離があり、PBR 0.49倍と資産面での割安感が際立ちます。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+4,900万円
営業CF
投資に使ったお金
-19.1億円
投資CF
借入・返済など
+4.2億円
財務CF
手元に残ったお金
-18.6億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/3-1,000万円-6.5億円8,800万円-6.6億円
FY2022/34.7億円7.9億円-5.4億円12.6億円
FY2023/34.9億円-3.0億円7.0億円1.9億円
FY2024/39.5億円39.0億円-38.4億円48.5億円
FY2025/34,900万円-19.1億円4.2億円-18.6億円

FY2024/12は固定資産売却により投資CFが+39億円と大幅プラスとなり、FCFも48億円を確保しました。一方、FY2025/12は設備投資を再開し投資CF-19億円となっています。営業CFはFY2023〜2024に改善が見られたものの、FY2025/12は0.5億円と低水準であり、本業でのキャッシュ創出力の強化が今後の課題です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1原材料価格(小麦粉・油脂・砂糖等)の高騰リスク
2人口減少に伴うパン市場の縮小リスク
3同業他社との価格競争激化リスク
4食品安全に関する事故・リコール発生リスク
5人件費・物流コストの上昇リスク
6為替変動による輸入原材料コスト増加リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3-5.2億円0円-
FY2022/3-5.5億円0円-
FY2023/36.2億円1.4億円23.2%
FY2024/36.0億円0円0.0%
FY2025/34.5億円1.3億円28.3%

FY2021〜2022は赤字のため法人税はゼロでした。FY2024/12は繰越欠損金の活用により実効税率0.0%と税負担がなく、純利益を大きく押し上げました。FY2026/12予想では実効税率51.4%と高水準ですが、これは繰延税金資産の取崩し影響が含まれる可能性があります。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
482万円
従業員数
876
平均年齢
40歳
平均年収従業員数前年比
当期482万円876-

従業員の平均年収は469万円で、製パン業界の中では標準的な水準です。平均年齢40歳・従業員数868名と中堅規模の製造業としての位置づけです。豊田通商グループ入りにより経営基盤が安定したことで、人材の定着と待遇改善が進むことが期待されます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主50.8%
浮動株49.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関5.2%
事業法人等45.7%
外国法人等1.6%
個人その他44.3%
証券会社3.3%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は豊田通商・みずほ銀行。

豊田通商株式会社(2,314,000株)33.43%
MF資産管理合同会社(300,000株)4.33%
細貝理栄(294,000株)4.26%
株式会社みずほ銀行(237,000株)3.44%
昭和産業株式会社(145,000株)2.1%
株式会社ニップン(142,000株)2.05%
細貝智博(64,000株)0.93%
藤内依理子(58,000株)0.84%
損害保険ジャパン株式会社(47,000株)0.68%
ミヨシ油脂株式会社(39,000株)0.56%

筆頭株主の豊田通商が33.4%を保有する親会社的存在であり、経営支援と原材料調達の安定化に寄与しています。細貝理栄氏(4.26%)は代表取締役社長であり、経営者自らが株主として経営にコミットしています。昭和産業やニップンなど製粉大手も株主に入っており、サプライチェーン上のパートナー関係が株主構成に反映されています。

会社の公式開示情報

役員報酬

3,200万円
取締役5名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
パン事業217億円3.5億円1.6%
和洋菓子事業46億円0.7億円1.5%
その他・不動産事業26億円0.5億円1.9%

パン事業が売上の約75%を占める主力セグメントで、和洋菓子事業(16%)とその他事業(9%)が続きます。パン事業の利益率は1.6%と薄利であり、製パン業界全体の構造的課題を反映しています。ポケモンパンなどのキャラクター商品による差別化が収益性向上の重要な戦略となっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 1名(11.1% 男性 8
11%
89%
監査報酬
3,000万円
連結子会社数
3
設備投資額
13.8億円
平均勤続年数(従業員)
15
臨時従業員数
952

取締役・監査役9名中、女性が1名(11.1%)を占めています。3社の連結子会社を統括するコンパクトな経営体制で、豊田通商グループの支援を受けたガバナンス強化が進んでいます。平均勤続年数15年と定着率は良好で、臨時従業員986名を含めた製造体制を構築しています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
売上高は増収基調だが、利益面の回復が計画を下回る状況。自己資本比率の改善は達成済みだが、営業利益率の目標には距離がある。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

経営再建計画(豊田通商グループ傘下)
FY2024〜FY2026
売上高: 目標 330億円 順調 (290億円 (FY2025))
87.7%
営業利益率: 目標 2.5%以上 やや遅れ (1.6% (FY2025))
64%
自己資本比率: 目標 50%以上 達成 (52.3% (FY2025))
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

経常利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20256億円5億円-29.2%
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2024278億円272億円-2.2%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

第一屋製パンは豊田通商グループの支援を受けながら経営再建を進めています。自己資本比率52.3%と財務健全性は大幅に改善しましたが、営業利益率1.6%と収益性の回復は道半ばです。FY2026/12は売上高329億円と大幅増収を見込むものの、営業利益は3.7億円予想と利益面の課題が残ります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

第一屋製パンのTSRは5年間で58%と、TOPIXの162%を大幅に下回るパフォーマンスとなっています。FY2022には57%まで下落し、その後やや回復したものの市場全体には大きく劣後しています。業績の本格回復とPBR是正が進めば、TSR改善の余地は大きいと言えます。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合-42.0%
100万円 →58.0万円
-42.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021102.1万円+2.1万円2.1%
FY202257.2万円-42.8万円-42.8%
FY202340.3万円-59.7万円-59.7%
FY202468.5万円-31.5万円-31.5%
FY202558.0万円-42.0万円-42.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残91,800株
売り残3,500株
信用倍率26.23倍
3/6時点
今後の予定
2026年12月期 第1四半期決算発表2026年5月中旬(予定)
定時株主総会2026年3月下旬(予定)

第一屋製パンのPERは23.3倍と食料品セクター平均(19.1倍)をやや上回る水準ですが、これは利益水準が低いためPERが高くなっているものです。一方PBRは0.49倍と業界平均(1.2倍)を大幅に下回っており、資産面での割安感が顕著です。信用買い残91,800株に対し売り残3,500株と買い長の状態で、個人投資家の買い意欲が反映されています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや慎重
報道件数(30日)
28
前月比 +3.5%
メディア数
15
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, みんかぶ, 会社四季報
業界内ランキング
上位 60%
食料品 35社中 21位
報道のトーン
30%
好意的
50%
中立
20%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算35%
新商品・キャラクターコラボ30%
株主還元・優待20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月新商品発売

大きなデニッシュ」シリーズの10%増量キャンペーンを期間限定で開催。消費者へのアピールを強化。

2026年2月決算発表

FY2025/12決算を発表。経常利益は前期比25.4%減の4.4億円と事前予想を下回る着地。FY2026/12は売上329億円を計画。

2025年12月優待再開

株主優待を再開。100株以上保有で焼き菓子詰め合わせを贈呈。発表時に株価12%急騰。

第一屋製パン(株) まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2024/12の純利益20.6億円は固定資産売却益13.7億円の特殊要因を含む)
配当
なし
配当なし(無配継続中。財務体質の改善を優先)
安全性
安定
自己資本比率 52.2%(自己資本比率52.3%と財務健全性は良好。有利子負債ゼロ(FY2025/12))
稼ぐ力
普通
ROE 2.0%
話題性
普通
ポジティブ 30%

「ポケモンパンで知られる老舗製パン企業。豊田通商傘下で再建進行中のスタンダード銘柄」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU