江崎グリコ
Ezaki Glico Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月22日
「おいしさと健康」で100年。ポッキーから始まる、次の100年の挑戦
すこやかな毎日、ゆたかな人生。おいしさと健康を通じて世界中の人々の幸福に貢献する。
この会社ってなに?
コンビニやスーパーで手に取るポッキーやプリッツ、夏に食べるアイスの実やパピコ、子供のおやつに選ぶビスコ。江崎グリコの商品は多くの人の日常に溶け込んでいます。さらにアーモンド効果やSUNAOといった健康志向の商品も展開し、乳幼児向け粉ミルク「アイクレオ」でも高い支持を得ています。最近ではD2Cブランド「GREEN SPOON」を子会社化し、冷凍幼児食「cotote」を立ち上げるなど、あなたの食卓に寄り添う新しい選択肢を次々と生み出しています。
江崎グリコは「ポッキー」「プリッツ」「アイスの実」「ビスコ」などロングセラー菓子を擁する国内大手食品メーカーです。FY2025/12は売上高3,614億円(+9.1%)と増収を確保したものの、2024年に発生した基幹システム障害に伴う冷蔵品出荷停止の影響やコスト増により営業利益87億円(-21.0%)と減益に。FY2026/12は売上高3,800億円、営業利益140億円と大幅な増益回復を見込んでおり、新中期経営計画でROE6〜8%の達成を目標に掲げています。自己資本比率70%超の堅固な財務基盤と4期連続増配が安心材料です。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 大阪府大阪市西淀川区歌島4丁目6番5号
- 公式
- www.glico.com
社長プロフィール
Glicoグループは『すこやかな毎日、ゆたかな人生』をパーパスに掲げ、おいしさと健康を通じて社会に貢献してまいります。創業の原点である栄養菓子グリコの精神を受け継ぎ、グローバルでの価値創造と日本発のイノベーションを推進し、次の100年に向けた持続的な成長を実現していきます。
この会社のストーリー
創業者・江崎利一が牡蠣の煮汁からグリコーゲンを抽出し、栄養菓子「グリコ」を開発。「食品による国民の体位向上」という志のもと、大阪三越で発売を開始しました。
「手を汚さずに食べられるチョコレート菓子」として「ポッキー」を発売。以来60年近く愛され続け、世界70カ国以上で販売されるグローバルブランドに成長しました。
SAP S/4HANAへの切り替えで大規模障害が発生し、プッチンプリン等のチルド品出荷が長期停止。40年ぶりの社長交代と重なり、経営の立て直しが急務となりました。
システム障害からの復旧を完了し、新中期経営計画「中長期経営計画2027」を策定。ROE6〜8%の達成を目標に、注力領域への経営資源シフトと構造改革に着手しました。
「おいしさと健康」の融合で、国内基盤の強化とグローバル展開の加速を両立。GREEN SPOONやcototeなど新規事業の育成とともに、持続的な成長企業への変革を目指しています。
注目ポイント
「ポッキー」はアジアを中心に世界70カ国以上で販売されるグローバルブランド。11月11日の「ポッキー&プリッツの日」は年々盛り上がりを見せ、ブランド認知は拡大を続けています。
有利子負債ほぼゼロ、自己資本比率70.5%という鉄壁の財務体質。一時的な業績悪化にも動じない安全性が、4期連続増配の裏付けとなっています。
アーモンド効果やSUNAOといった健康志向ブランドの急成長に加え、GREEN SPOONの子会社化や冷凍幼児食cototeの立ち上げなど、次世代の食ニーズを先取りする挑戦が進行中です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 40円 | 18.9% |
| FY2017/3 | 50円 | 18.1% |
| FY2018/3 | 50円 | 21.6% |
| FY2019/3 | 60円 | 32.4% |
| FY2020/3 | 65円 | 35.6% |
| FY2021/3 | 70円 | 33.6% |
| FY2022/3 | 80円 | 63.2% |
| FY2023/3 | 80円 | 36.0% |
| FY2024/3 | 90円 | 70.6% |
| FY2025/3 | 95円 | 120.1% |
| 必要株数 | 100株以上(約62万円) |
| 金額相当 | 約1,200円相当 |
| 権利確定月 | 6月 |
| 長期特典 | 3年以上の継続保有で1,800円相当にグレードアップ。500株以上保有の場合は2,400〜3,600円相当 |
江崎グリコは4期連続の増配を実現し、FY2024/12には年間95円に到達しました。ただしFY2024/12は利益の大幅減少により配当性向が120%超と一時的に利益を上回る水準に。FY2025/12も95円を維持予想で、利益回復に伴い配当性向は60%程度に正常化する見込みです。株主優待はGlicoグループの人気商品詰合せで、3年以上の長期保有で内容がグレードアップします。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2024/12は増収ながら営業利益は21%減と苦戦しました。2024年4月の基幹システム障害によるチルド品出荷停止が大きく影響し、コスト増も重なりました。一方、FY2025/12は売上高3,800億円(+5.1%)、営業利益140億円(+60.3%)と大幅な業績回復を見込んでいます。値上げ効果の浸透と正常化した出荷体制が業績を押し上げる見通しです。
事業ごとの売上・利益
ポッキー・プリッツ等の菓子、アイスクリーム、アイクレオ(粉ミルク)、アーモンド効果等。国内売上の柱
ポッキーを中心にアジア(中国・タイ・インドネシア等)と欧米で展開。成長ドライバー
GREEN SPOON、cotote等の新規事業。先行投資段階
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.4% | 3.5% | - |
| FY2022/3 | 5.1% | 3.8% | - |
| FY2023/3 | 6.0% | 2.2% | - |
| FY2024/3 | 4.6% | 3.6% | 5.6% |
| FY2025/3 | 0.8% | 2.1% | 3.3% |
収益性は直近2年で大幅に悪化し、FY2024/12はROE1.8%、営業利益率2.4%と過去5年で最低水準に沈みました。基幹システム障害による出荷停止と原材料高が主因です。新中計ではROE6〜8%の目標を掲げており、値上げ浸透・コスト構造改革・出荷正常化による回復が期待されます。食品セクター平均と比較しても改善余地は大きい状況です。
財務は安全?
自己資本比率は一貫して66〜72%の高水準を維持しており、財務健全性は極めて高い水準です。有利子負債はFY2024/12でわずか1.65億円とほぼ実質無借金経営。BPS(1株当たり純資産)は4,365円と増加傾向にありますが、現在の株価6,176円に対してPBR1.41倍と、純資産対比ではやや割高な評価を受けています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 172億円 | -124億円 | -97.4億円 | 47.7億円 |
| FY2022/3 | 287億円 | -292億円 | -48.6億円 | -5.4億円 |
| FY2023/3 | 168億円 | -201億円 | -103億円 | -33.4億円 |
| FY2024/3 | 281億円 | -86.1億円 | -61.8億円 | 195億円 |
| FY2025/3 | 18.1億円 | -103億円 | -392億円 | -84.4億円 |
営業CFは年度により18億〜287億円と大きく変動しています。FY2023/12は営業CF18億円まで落ち込みましたが、これは基幹システム障害に関連する運転資本の変動が主因です。FY2024/12には273億円まで回復し、FCF(フリーキャッシュフロー)も134億円のプラスに転じました。FY2023/12の財務CF▲392億円は自己株取得(約350億円)によるものです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 196億円 | 78.0億円 | 39.7% |
| FY2022/3 | 217億円 | 81.9億円 | 37.7% |
| FY2023/3 | 136億円 | 55.5億円 | 40.6% |
| FY2024/3 | 213億円 | 71.5億円 | 33.6% |
| FY2025/3 | 133億円 | 52.4億円 | 39.2% |
FY2024/12の実効税率は56.8%と異常に高い水準となりました。これは税引前利益が大幅に減少する中で繰延税金資産の取崩し等の影響が重なったためです。FY2025/12は利益回復に伴い実効税率も28.6%と正常水準に戻る見込みです。通常の法定税率は約30%で、海外事業比率が限定的なため税率メリットは食品大手の中では小さい部類です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 845万円 | 5,563人 | - |
連結従業員数は5,563名(臨時従業員3,424名を除く)、単体平均年収は約845万円で食品メーカーとしては上位水準です。平均勤続年数13.5年、平均年齢43.9歳と安定した雇用環境を維持しています。創業約100年の歴史を持つ老舗企業として、長期的な人材育成を重視する社風が特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は掬泉商事・大同生命保険。
筆頭株主は信託銀行で機関投資家の保有が目立ちますが、創業家関連の「掬泉商事」が6.49%を保有しており、創業家のガバナンス関与が継続しています。「江崎グリコ共栄会」(従業員持株会)が2.87%を保有するなど、従業員の会社へのコミットメントも見られます。安定株主比率46.4%と浮動株比率53.6%のバランスが取れた構成で、流動性と安定性を両立しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 日本(菓子・食品・乳製品) | 約2,400億円 | 約50億円 | 2.1% |
| 海外(アジア・欧米) | 約1,000億円 | 約40億円 | 4.0% |
| その他(健康関連・新規事業) | 約200億円 | 約-3億円 | -1.5% |
収益構造は国内事業が売上の約67%を占め、海外事業が約28%、新規事業が約5%という構成です。国内は菓子・アイス・乳製品と幅広い商品群を持つ一方、利益率は2%台と低水準にとどまっています。海外はポッキーを軸にアジア・欧米で着実に成長しており、利益率も国内を上回ります。新規事業は先行投資段階ですが、健康志向の需要取り込みを狙っています。
この会社のガバナンスは?
取締役13名中女性は3名(23.1%)と、食品業界の中ではジェンダー多様性は比較的進んだ水準です。代表取締役社長は創業家出身の江崎悦朗氏で、2024年の40年ぶりの社長交代は大きな話題となりました。連結子会社24社を統括し、設備投資106億円と積極的な生産設備の更新・強化を継続しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023/12 | 3,510億円 | — | 3,311億円 | -5.7% |
| FY2024/12 | 3,700億円 | — | 3,614億円 | -2.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023/12 | 190億円 | — | 111億円 | -41.8% |
| FY2024/12 | 180億円 | — | 87億円 | -51.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
前中期経営計画は基幹システム障害の影響でほぼ全てのKPIが未達に終わりました。特にFY2024/12は営業利益が当初予想の半分以下に落ち込み、業績予想の精度も大きく低下。新中計「中長期経営計画2027」ではROE6〜8%という現実的な目標を掲げ、注力領域への経営資源シフトとコスト構造改革を進めています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は104.4%と元本を微増で回収できた水準にとどまり、TOPIX182.5%を約78ポイント下回るアンダーパフォームです。FY2022〜FY2023にかけて一時78%台まで低下しましたが、FY2024以降は業績回復期待で持ち直し傾向にあります。基幹システム障害が株価の足を大きく引っ張った形で、今後の業績正常化が鍵です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 94.6万円 | -5.4万円 | -5.4% |
| FY2022 | 78.0万円 | -22.0万円 | -22.0% |
| FY2023 | 78.8万円 | -21.2万円 | -21.2% |
| FY2024 | 91.9万円 | -8.1万円 | -8.1% |
| FY2025 | 104.4万円 | +4.4万円 | 4.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER39.3倍と食料品セクター平均の約2倍のプレミアム評価を受けています。これはFY2024/12の利益が一時的に低迷した影響もありますが、FY2025/12の利益回復を織り込めば予想PERは大幅に低下する見込みです。信用倍率は0.58倍と売り残が買い残を上回る「売り長」状態で、踏み上げによる株価上昇圧力が潜在的に存在します。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
基幹システム(SAP S/4HANA)への切り替えで大規模障害が発生。チルド品17品目の出荷が停止し、「プッチンプリン」等の主力商品が長期間店頭から消える異例の事態に。
冷凍ヘルシーミール宅配サービス「GREEN SPOON」を展開するGreenspoon社を完全子会社化。D2C領域への本格参入を果たした。
FY2025/12期決算を発表。売上高3,614億円(+9.1%)と増収も、営業利益87億円(-21.0%)と減益。同時にFY2026/12は営業利益140億円への回復を予想。
ポッキー一部商品の自主回収を実施。業績下方修正も発表されたが、市場は一過性要因と評価し株価への影響は限定的。
最新ニュース
江崎グリコ まとめ
ひとめ診断
ポッキーやアイスで国民に愛される菓子メーカーが、健康志向とグローバル展開で次の成長を描く
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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