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サントリービバレッジ&フード2587

Suntory Beverage & Food Limited

プライムUpdated 2026/08/18
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どんな会社?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
普通
営業益 前年比△7.2%(原材料・物流費の高騰でFY2025は7.2%減益。FY2026は1,550億円へ回復見込み)
配当
少なめ
1株 120円(中計方針は連結配当性向40%以上。FY2026予想も年120円・配当性向41.7%)
安全性
安定
親会社所有者帰属持分比率 59.0%(2Q FY2026/12末時点)(社債及び借入金160億円に対し現金1,598億円。リース負債を含む会社基準でも実質ネットキャッシュ)
稼ぐ力
普通
ROE 7.0%(FY2025/12実績)(有報公式のROE。会社はFY2026を6.6%と予想し、中計は営業利益率10%超が目標)
話題性
普通
ポジ 38%(商号変更と増収が好感される一方、中東情勢のコスト増を警戒する報道が併存)

この会社ってなに?

コンビニや自動販売機で「サントリー天然水」「BOSS」「伊右衛門」を手に取ったことはありませんか? この3ブランドだけで年間2億8千万ケース超(2025/12期・着荷ベース)を売る国内トップ級の飲料会社です。国内販売数量は2025期に4%減りましたが、2026年上期は新商品と価格改定効果で2%増へ反転しました。実は売上の約57%は海外で、フランスの「Oasis」、英国の「Lucozade」、ベトナム・タイの「PEPSI」、豪州・NZの「V」まで手がけています。国内では自販機キャッシュレスアプリ「ジハンピ」が2,000万ダウンロードを突破し、対応自販機は21万台超に(2026年6月末時点)。

非上場の親会社サントリーホールディングスが59.48%を握る上場子会社で、清涼飲料を日本・欧州・アジア・オセアニア・米州の5地域で展開しています。2025/12期は売上収益1兆7,154億円(1.1%増)と5期連続の増収でしたが、原材料・物流費の高騰で営業利益は1,487億円と7.2%減、親会社帰属利益は887億円でした。2026年4月1日に商号を「サントリービバレッジ&フード株式会社」へ変更し、社長も小野真紀子氏から木村穣介氏へ交代しています。2026年12月期の中間期は売上8,999億円(11.6%増)・営業利益740億円(3.0%増)で進捗は49%・48%ですが、為替を除いた為替中立ベースでは営業利益5.4%減=増益は円安に支えられたものです。中東情勢のコスト増(上期約60億円、下期は80〜120億円を想定)を抱えたまま通期予想は据え置きました。配当は連結配当性向40%以上を目安に年120円を維持する方針です。

食料品プライム市場

注目ポイント

日本と海外がほぼ半々のポートフォリオ

2025/12期の売上1兆7,154億円のうち日本は7,352億円で42.9%、残る57.1%を欧州・アジア・オセアニア・米州が稼ぎます。フランスの「Oasis」、英国の「Lucozade」、ベトナム・タイの「PEPSI」、豪州・NZの「V」など地域トップ級ブランドを持ち、2026年上期はオセアニアが69.7%増と急伸しました。

実質ネットキャッシュの財務体質

有利子負債(社債及び借入金)は2021/12期末の1,653億円から2025/12期末155億円まで圧縮され、2026年6月末は160億円。現金1,598億円を大きく下回ります。会社開示のD/Eレシオ△0.06倍はリース負債等を含む別定義ですが、どちらの基準でも実質ネットキャッシュ。親会社所有者帰属持分比率59.0%で、成長投資と株主還元の両立余力があります。

配当性向40%以上を掲げる安定配当

中期経営計画で連結配当性向40%以上を目安に掲げ、2024期に80円から120円へ5割増配。2025期・2026期予想も120円で、配当性向は41.8%→41.7%(会社予想)です。株主優待はありませんが、2016/12期の73円以降は一度も減配していません。

会社概要

業種
食料品
決算期
12月
本社
東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN
公式
www.suntory.co.jp

サービスの実績は?

1兆7,154億円
売上収益
2025/12期実績(前期比1.1%増)
日本7,352億円・海外9,802億円(海外57.1%)
1,487億円
営業利益
2025/12期実績(前期比7.2%減・為替中立7.8%減)
2Q FY2026は740億円(3.0%増・為替中立5.4%減)
8,999億円
中間期の売上収益
2Q 2026/12期実績(前年同期比11.6%増・為替中立5.4%増)
通期予想1兆8,260億円に対し進捗49%
120
1株当たり年間配当
2026/12期会社予想(中間60円+期末60円)
FY2024から3期連続120円・配当性向41.7%予想
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なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

事業ごとの売上・利益

日本事業
7,352億円42.9%)
欧州事業
3,902億円22.7%)
アジア事業
2,988億円17.4%)
オセアニア事業
952億円5.5%)
米州事業
1,960億円11.4%)
日本事業7,352億円
利益: 470億円利益率: 6.4%

「サントリー天然水」「BOSS」「伊右衛門」「GREEN DA・KA・RA」「特茶」が主力。2025/12期の販売数量は432.7百万ケース(4%減)と価格改定の影響で減少したが、2026年上期は206.6百万ケース(2%増)へ反転(天然水63.8+2%・BOSS 47.0+2%・伊右衛門26.5+2%、GREEN DA・KA・RAのみ18.5で5%減)。飲料市場が前年比98%(会社推定)のなか当社は102%で、新商品「ギルティ炭酸 NOPE」と2025年10月の価格改定効果により売上3,601億円(4.6%増)・セグメント利益213億円(16.8%増)。ただし2026期通期計画ではBOSSを88.3百万ケース(8%減)と保守的に見ており、下期は最盛期の実力が問われる。自販機事業の構造改革とサプライチェーン構造革新が重点領域

欧州事業3,902億円
利益: 616億円利益率: 15.8%

フランスの「Oasis」「Orangina」「Schweppes」、英国・アイルランドの「Lucozade」「Ribena」、スペイン・ポルトガルの「Schweppes」を展開。5地域で最も利益率が高い。2026年上期は売上2,119億円(12.0%増、為替中立0.7%減)に対しセグメント利益303億円(6.6%減、為替中立16.6%減)。工場再編に伴う一過性費用とマーケティング費用増に加え、最大市場フランスで砂糖税増税後の回復が遅れ(上期売上734億円は為替込み6.3%増だが為替中立では6.6%減)、英国・スペインも年初の天候不順の影響を受けた

アジア事業2,988億円
利益: 359億円利益率: 12.0%

ベトナムの「PEPSI」「Sting」「Aquafina」「TEA+」、タイの「PEPSI」に加え、タイ・インドシナ半島で健康食品「BRAND'S Essence of Chicken」を展開。2026年上期は売上1,696億円(12.9%増、為替中立4.3%増)・セグメント利益199億円(0.8%減、為替中立9.3%減)。会社は減益要因として2025年4月以降のタイにおける砂糖税の増税影響と競争環境を踏まえたマーケティング投資増を挙げており、2026期通期も会社予想で減益(セグメント利益352億円、2.1%減)を見込む

オセアニア事業952億円
利益: 66億円利益率: 6.9%

オーストラリア・ニュージーランドでエナジードリンク「V」と「BOSS」を展開。2025年7月に豪州、2026年1月にニュージーランドでRTDアルコール飲料の販売を開始し、2026年上期は売上600億円(69.7%増、為替中立49.0%増)・セグメント利益52億円(156.2%増)と急拡大。2026期通期も売上1,265億円(32.8%増)を計画する成長ドライバー

米州事業1,960億円
利益: 235億円利益率: 12.0%

米国の合弁会社Pepsi Bottling Ventures LLC(出資比率65.0%)が中核で、炭酸カテゴリーが主力。2026年上期は価格改定効果とエナジー・機能性新商品の伸長で売上982億円(12.5%増、為替中立5.5%増)となったが、会社が挙げる減益要因はアルミやエネルギー等のコスト高騰に伴う製造・物流関連費用の増加で、セグメント利益は103億円(0.1%増、為替中立6.1%減)と実質減益

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です

FY2025/12実績

ROE
7.0%
株主資本の利回り
ROA
4.0%
総資産の活用度
Op. Margin
8.7%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2021/12期8.4%4.1%9.3%
2022/12期9.0%4.6%9.6%
2023/12期8.1%4.3%8.9%
2024/12期8.1%4.5%9.4%
2025/12期7.0%4.0%8.7%
2Q FY2026/123.2%(累計)1.8%(累計)8.2%

通期のROEと営業利益率は有価証券報告書・決算短信の会社公式値です(中間期の値は後述のとおり当サイト算定値)。ROEは有報「主要な経営指標等の推移」の親会社所有者帰属持分当期利益率(期首・期末平均の親会社所有者帰属持分ベース)で、2022/12期の9.0%をピークに2025/12期は7.0%へ低下しました。営業利益率も短信表紙の売上収益営業利益率で、9.6%(2022期)→8.7%(2025期)と切り下がっています。会社は2026期のROEを6.6%と予想しており、中期経営計画が掲げる「2026年までに営業利益率10%超」には届かない見通しです。一方ROAは有報に記載がないため当サイト算定値で、親会社帰属利益÷期末総資産で計算しています(決算短信表紙の「資産合計税引前利益率」は2025/12期で6.9%と別基準)。最終行の中間期は累計・未年換算で通期と直接は比較できません。中間期のROEとROAは会社が開示していないため当サイトの算定値で(2Q決算短信・同補足説明資料のいずれにも記載がありません)、通期行と分母基準を揃えて算出しています:ROE=親会社帰属中間利益42,075百万÷期首期末平均の親会社所有者帰属持分1,335,105百万=3.2%、ROA=42,075百万÷中間期末の資産合計2,294,954百万=1.8%。一方中間期の営業利益率8.2%は会社公式値(2Q決算補足説明資料)です。

儲かってるの?

まあまあです
会計期売上収益営業利益親会社帰属利益EPS増収率
2021/12期1.3兆円1,186億円687億円222.25円
2022/12期1.5兆円1,397億円823億円266.40円+14.3%
2023/12期1.6兆円1,417億円827億円267.78円+9.7%
2024/12期1.7兆円1,602億円935億円302.57円+6.6%
2025/12期1.7兆円1,487億円887億円287.13円+1.1%

売上収益は2021/12期の1兆2,689億円から2025/12期の1兆7,154億円まで5期連続で増収を続けています。ただし利益は2024/12期の営業利益1,602億円がピークで、2025/12期は原材料価格と物流費の高騰、日本の最盛期における販売数量減の影響で1,487億円(7.2%減)へ反落しました。為替の追い風を除いた為替中立ベースでは営業利益7.8%減とさらに厳しく、増収の相当部分が円安によるものだったことが分かります。2026/12期会社予想は売上1兆8,260億円(6.4%増、為替中立5.0%増)・営業利益1,550億円(4.2%増、為替中立2.7%増)。中間期は売上8,999億円(11.6%増、為替中立5.4%増)・営業利益740億円(3.0%増、為替中立5.4%減)・親会社帰属中間利益421億円(2.3%増、為替中立6.3%減)で、通期予想に対し49%・48%の進捗。会社は「グループ計で想定を上回る進捗」としていますが、利益の増加は円安によるもので、為替を除けば減益である点は2025期と同じ構図です(説明会資料の既存事業ベースでも営業利益745→764億円=為替込み2.6%増・為替中立6.0%減)。なおIFRS適用のため損益計算書に経常利益はなく、上表の「親会社帰属利益」は親会社の所有者に帰属する当期利益です(非支配持分を含む当期利益は2025/12期で1,101億円)。為替込みと為替中立が乖離するのは、上期の平均レート(米ドル158.3円・ユーロ184.6円・英ポンド212.8円)が2026期通期予想の前提(150.0円・180.0円・200.0円)より円安に振れているためです。会社が併記するEBITDA(営業利益−その他の収益+その他の費用+減価償却費)は上期1,200億円・EBITDAマージン13.3%(前年同期1,135億円・14.1%)、2025期通期2,394億円・14.0%、2026期予想2,525億円・13.8%と、利益率は緩やかに低下しています。金額は決算短信の百万円値で、億円表記は決算補足説明資料と同じ億円未満四捨五入で揃えています。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

食料品の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)

ROE(自社 FY2025/12上回る
この会社
7.0%
他社平均
6.6%
営業利益率(自社 FY2025/12上回る
この会社
8.7%
他社平均
5.3%
親会社所有者帰属持分比率(自社 FY2025/12末上回る
この会社
59.3%
他社平均
53.7%
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将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

今期の業績予想と進捗

2Q 2026/12期2026年8月6日公表)予想据置

単純進捗ベース
オンペース
前年同期進捗比較
+2.0pt予想額 加重平均
期間経過 50%
売上収益
累計実績
8,999億円
通期予想 1.8兆円
49.3%
前年同期
2.3pt
営業利益
累計実績
740億円
通期予想 1,550億円
47.7%
前年同期
0.6pt
最終利益
累計実績
421億円
通期予想 890億円
47.3%
前年同期
0.9pt

2026年8月6日開示の中間決算時点で、2026年2月12日公表の通期予想は据え置き(短信注記「直近に公表されている業績予想からの修正の有無:無」)。期間経過50%に対し進捗は売上49.3%・営業利益47.7%・親会社帰属利益47.3%で、会社は決算説明会で「グループ計で想定を上回る進捗」としています。ただし営業利益の進捗は為替の追い風込みで、為替中立では前年同期比5.4%減。会社は中東情勢の影響を上期でグループ計約60億円、下期は80〜120億円程度と見込むほか、2026年7月の令和8年熊本地震による製造委託先の被害について「当社業績への影響を含め詳細を調査中」としています。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億9,500万円
8名の合計
⚠️ ★この総額には外国人取締役2名分が含まれません。有報の注記に「外国人の取締役2名の報酬等については、海外子会社から支給していますので、含まれておりません」とあり、うち Peter Harding 氏(2026年3月の定時株主総会で退任)は報酬等の総額が1億円以上である者として別掲され、Lucozade Ribena Suntory Limited および Orangina Schweppes Holding B.V. からの支給で総額835百万円(固定202・業績連動324・退職時308百万円)です。したがって上記2億9,500万円は経営陣の実際の報酬水準を大きく下回ります。なお百万円未満は有報の開示単位に合わせて丸めているため、区分別合計と総額に端数差が生じる場合があります。
第17期有価証券報告書「役員の報酬等」の区分別合計。取締役(監査等委員・社外を除く)4名 1億8,800万円(固定1億1,800万円+業績連動6,900万円)、社外取締役(監査等委員を除く)1名 1,500万円、監査等委員である取締役(社外を除く)1名 5,600万円(固定3,300万円+業績連動2,200万円)、社外取締役(監査等委員)2名 3,600万円。延べ8名の合計2億9,500万円。

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
日本事業7,352億円470億円6.4%
欧州事業3,902億円616億円15.8%
アジア事業2,988億円359億円12.0%
オセアニア事業952億円66億円6.9%
米州事業1,960億円235億円12.0%

研究開発費

113億円
売上比 売上収益の0.7%

セグメント区分は2026年1月1日の組織変更で4区分から5区分へ変更されました。上表は2025/12期の実績を新5区分に組み替えた値(2026年2月12日公表の決算補足説明資料)です。売上の合計は1兆7,154億円で連結売上収益と一致しますが、セグメント利益は各報告セグメントに配分していない全社費用258億円を差し引いて連結営業利益1,487億円になります(470+616+359+66+235=1,746億円、△258億円で1,488億円。連結の1,487億円との1億円差は億円未満四捨五入によるものです)。なおセグメント別の利益率は会社が開示しておらず、上記の売上収益と利益から当サイトが算出した値です。日本は売上の42.9%を占めながらセグメント利益率は6.4%と最も低く、利益率15.8%の欧州と12.0%のアジア・米州が収益を支える構造です。研究開発費は2025/12期で総額113億円(有報「研究開発活動」。内訳は日本59億円・アジアパシフィック21億円・欧州32億円で、億円未満の丸めにより単純合計は112億円)と売上収益の0.7%にとどまり、資本は工場・生産設備(設備投資1,123億円)とブランドに厚く配分されています。連結子会社は62社、持分法適用会社は8社です(有報「事業の内容」)。

会社の計画は順調?

C
総合評価
初年度は計画超過だったが、2年目に営業利益が為替中立で7.8%減となり、最終年の会社予想でも営業利益率10%超の目標には届かない見通し。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

売上は増収基調を保っている一方、中計の核である「売上成長を上回る利益成長」が2年目に反転した。最終年2026期の会社予想(営業利益率8.5%)は目標10%超に対して1.5ポイント以上の開きがある。なお会社自身は目標の未達を明言しておらず、「難しい」という評価は当サイトによるものです。
中期経営計画(2024-2026年度)
2024期〜2026期
売上収益(オーガニック成長・2023年起点/為替中立): 目標 平均年率1桁台半ばの成長 進行中 (FY2024 +2.7%/FY2025 +0.7%/FY2026会社予想 +5.0%)
営業利益(オーガニック成長・2023年起点/為替中立): 目標 平均年率1桁台後半の成長 進行中 (FY2024 +7.1%/FY2025 △7.8%/FY2026会社予想 +2.7%)
営業利益率: 目標 2026年までに10%超 進行中 (FY2024 9.4%→FY2025 8.7%→FY2026会社予想 8.5%(目標に未達の見通し))
フリー・キャッシュ・フロー: 目標 2026年に1,400億円強(営業CF−投資CF) 進行中 (FY2024 924億円/FY2025 705億円。会社はFY2026のCF予想を開示していない)
成長投資枠: 目標 3,000〜6,000億円の投資枠を設定 進行中 (設備投資はFY2024 1,284億円・FY2025 1,123億円・FY2026会社予想1,055億円。枠に対する消化額は非開示)
配当性向: 目標 2024年度以降、目標配当性向40%以上 順調 (FY2024 39.7%/FY2025 41.8%/FY2026会社予想 41.7%)
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上収益
年度当初予想修正予想実績乖離
2023/12期1兆5,315億円1兆6,000億円1兆5,917億円+3.9%
2024/12期1兆6,700億円1兆6,870億円1兆6,968億円+1.6%
2025/12期1兆7,960億円1兆7,210億円1兆7,154億円-4.5%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2023/12期1,345億円1,400億円1,417億円+5.4%
2024/12期1,490億円1,535億円1,602億円+7.5%
2025/12期1,610億円1,470億円1,487億円-7.6%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

有価証券報告書に記載された中期経営計画(2024-2026)の目標は、2023年を起点とした為替中立ベースで売上収益が平均年率1桁台半ば、営業利益が平均年率1桁台後半の成長、そして2026年までに営業利益率10%超2026年にフリー・キャッシュ・フロー1,400億円強です。あわせて3,000〜6,000億円の成長投資枠と、2024年度以降の目標配当性向40%以上を掲げています。実績は初年度2024期が為替中立で売上+2.7%・営業利益+7.1%と利益側は目標圏でしたが、2025期は売上+0.7%・営業利益△7.8%と反転。最終年2026期の会社予想は為替中立で売上+5.0%・営業利益+2.7%です。営業利益率は9.4%→8.7%→8.5%(会社予想)と切り下がっており、目標の10%超には届かない見通しです。フリー・キャッシュ・フローも2025期で705億円と目標の半分程度で、会社は2026期のキャッシュ・フロー予想を開示していません。一方、配当性向は40%前後を確保しています。下表の「当初予想」は各年度の前期本決算と同時に開示された期初予想、「修正予想」はいずれも第3四半期決算短信で示された修正後の通期予想です(同社は業績予想の修正を単独開示せず、四半期決算短信の中で修正しています)。

最新ニュース

どんな話題が多い?

決算・業績34%
商品・ブランド30%
経営体制・商号変更20%
その他16%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや前向き
報道件数(30日)
1,420
前月比 +9.4%
メディア数
92
日本経済新聞, 日本食糧新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, ロイター, 食品新聞ほか
業界内ランキング
上位 15%
食料品 120社中 15位前後
報道のトーン
38%
好意的
47%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

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この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

2009
サントリーの飲料・食品事業を承継して発足

1月にサントリー㈱の飲料・食品事業の承継先として設立され、4月の吸収分割で清涼飲料等の製造・販売を開始。サントリーフーズ㈱やサントリープロダクツ㈱が子会社となりました。

2011
欧州・アジア・オセアニアを一気に取り込む

サントリーHDからの吸収分割でオランジーナ・シュウェップス、セレボス、フルコアの各グループを子会社化し、商号を「サントリー食品インターナショナル」に変更。海外基盤が一気に整いました。

2013
東証一部へ上場

7月に東京証券取引所市場第一部へ上場。非上場の親会社サントリーホールディングスのもとで、グループの飲料・食品事業を担う上場子会社となりました(2022年4月にプライム市場へ移行)。

2015
自販機事業を大幅に強化

7月に㈱ジャパンビバレッジホールディングスとジェイティエースター㈱を子会社化し、国内の自動販売機チャネルを大きく拡大。2014年1月には子会社が英グラクソ・スミスクラインから譲り受けた「Lucozade」「Ribena」事業も開始しています。

2026
商号変更と5地域体制へ

1月に報告セグメントを5区分へ変更し、4月に商号を「サントリービバレッジ&フード株式会社」へ。社長も木村穣介氏に交代し、グローバル一体経営で“質の高い成長”を目指します。

出来事の年表

2026年8月中間決算

2026年12月期の中間決算を発表。売上収益8,999億円(11.6%増、為替中立5.4%増)・営業利益740億円(3.0%増、為替中立5.4%減)・親会社帰属中間利益421億円(2.3%増、為替中立6.3%減)、進捗は売上49%・営業利益48%。中東情勢のコスト増(上期約60億円、下期80〜120億円を想定)と、2026年7月の令和8年熊本地震で清涼飲料の製造委託先サントリー九州熊本工場等に一部被害が発生し「当社業績への影響を含め詳細を調査中」であることを明示したうえで、2月12日公表の通期予想を据え置いた。

2026年6月価格改定

国内一部商品の価格改定を発表(2026年6月18日)。2026年11月1日出荷分から、ペットボトルは5〜12%、缶は9〜19%の希望小売価格引き上げ。会社は「物価上昇に加えて国際情勢の影響に伴い、製造コストならびに物流コスト等の上昇が長期化」しており企業努力のみでの吸収が困難と説明している。

2026年4月商号変更

商号を「サントリービバレッジ&フード株式会社」に変更(英文表記 Suntory Beverage & Food Limited は変更なし)。2025年11月28日の取締役会で決議し、2026年3月25日の第17回定時株主総会で定款変更が承認された。「グローバルで統一して『サントリービバレッジ&フード』を冠した商号を使用する」ことが目的。同総会後の取締役会で木村穣介氏が代表取締役社長に就任し、小野真紀子氏は退任した。

2026年2月本決算

2025/12期の通期決算を発表。売上収益1兆7,154億円(1.1%増)と増収を確保した一方、営業利益は1,487億円で7.2%減。同時に公表した2026期予想は売上1兆8,260億円(6.4%増)・営業利益1,550億円(4.2%増)にとどまった。同日、2025年12月31日を基準日とする期末配当60円(総額185億円)を定時株主総会に付議することも決議。

2026年1月組織変更

海外事業の変革加速と一体経営を目的に組織変更を実施。報告セグメントを従来の「日本/アジアパシフィック/欧州/米州」の4区分から、「日本/欧州/アジア/オセアニア/米州」の5区分へ変更した。アジアパシフィックを分離したことで、RTDアルコール飲料参入で伸びるオセアニアの実態が単独で見えるようになった。

2025年11月下方修正

第3四半期決算(11月11日)で通期予想を売上1兆7,210億円・営業利益1,470億円・親会社帰属当期利益845億円へ下方修正(期初は1兆7,960億円・1,610億円・900億円)。同月28日には商号変更と社長交代を決議した。なお株価は修正発表当日も前日比プラスで引け、13日には5,012円まで上昇している。同月13日には「サントリー なっちゃん りんご 250ml紙パック」約2,400ケース(約58,000本)の自主回収も公表した(製造委託先の充填設備に微量の酵母が残存し混入、容器の膨張と香味変化。健康被害の可能性は無いことを確認したうえで行政機関へ届出し自主回収。回収受付は2025年12月26日に終了)。

代表者プロフィール

木村 穣介
木村 穣介
代表取締役社長
事業変革の実行役
わたしたちサントリービバレッジ&フード株式会社は、世界約70カ国で事業を展開し、世界各地の生活者一人ひとりの価値観やライフスタイルに寄り添い、日々の暮らしに根ざした飲料・食品をお届けしています。これらのブランドは、水や農作物といった自然の恵みに支えられているものです。環境負荷の低減や資源循環の推進をはじめとするサステナビリティの取り組みは、事業活動そのものであると捉え、今後も継続してまいります。
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安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務は安定しています
親会社所有者帰属持分比率2Q FY2026/12末時点)59.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%

※ 有利子負債・資本合計はいずれも2Q FY2026/12末時点

Interest-bearing Debt
160億円
借金(有利子負債)
Total Equity
1.5兆円
会社の資本合計

総資産は2021年12月末の1兆6,769億円から2026年6月末の2兆2,950億円へ、4年半で拡大しました。IFRS適用会社のため決算短信・有価証券報告書の連結財政状態計算書に「純資産」という科目はなく、上の「会社の資本合計」は短信表紙と同じ資本合計(非支配持分を含む)、上の比率は親会社所有者帰属持分比率で、いずれも短信・有報の表記に揃えています。2026年6月末は資本合計1兆4,737億円のうち親会社所有者帰属持分が1兆3,543億円、非支配持分が1,194億円で、比率は59.0%になります。最大の変化は有利子負債の圧縮で、2021/12期末の1,653億円から2025/12期末155億円、2026年6月末160億円まで減りました。上の有利子負債は連結財政状態計算書の「社債及び借入金」(流動+非流動)で、IFRS上「その他の金融負債」に含まれるリース負債は含んでいません。現金及び現金同等物1,598億円がこれを大きく上回ります。なお会社が資本管理に用いる指標はネットD/Eレシオで、有価証券報告書の注記33(1)「資本管理」は「社債及び借入金にデリバティブ取引から生じる評価差額等を加味したものから、現金及び現金同等物を控除し、リース負債を加味して算出しています」と定義しています。同注記の表は2025/12期末について社債及び借入金15,456百万円、現金及び現金同等物△148,663百万円、リース負債64,045百万円(640億円)、ネット有利子負債△69,160百万円、資本合計1,425,198百万円、ネットD/Eレシオ△0.05倍を掲げています(各項目は百万円単位で丸めた開示のため、社債及び借入金・現金及び現金同等物・リース負債を単純に足した額はネット有利子負債と2百万円ずれます)。決算補足説明資料では2026年6月末が△0.06倍です。上の有利子負債160億円はリース負債を含まない「社債及び借入金」なので、これだけではこのD/Eレシオを再現できません(単純に計算すると△0.10倍になります)。定義は違ってもいずれも実質ネットキャッシュであることを示す点は共通です。BPSは短信表紙の「1株当たり親会社所有者帰属持分」で、中間期の短信表紙には同項目の記載が無いため親会社所有者帰属持分1,354,262百万円÷(期末発行済309,000,000株−自己株式341株)=4,382.73円として当サイトが算定しました。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
Operating CF
+712億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-339億円
投資に使ったお金
Financing CF
-279億円
借入・返済など
Free CF
+373億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2021/12期1,582億円▲569億円▲961億円1,013億円
2022/12期1,505億円▲424億円▲922億円1,081億円
2023/12期1,583億円▲778億円▲1,154億円805億円
2024/12期1,937億円▲1,013億円▲1,120億円924億円
2025/12期1,593億円▲888億円▲840億円705億円
2Q FY2026/12712億円▲339億円▲279億円373億円

営業キャッシュ・フローは5期とも1,500億円超を安定して稼いでいます。2024/12期の1,937億円がピークで、2025/12期は運転資本の増加などにより1,593億円へ減少しました。投資キャッシュ・フローは設備投資が主体で、2024/12期は1,013億円、2025/12期は888億円の支出。有報「設備の新設、除却等の計画」によれば、ベトナム・ロンアン省の飲料製造工場(総額263億円・既支払205億円、2022年10月着手・2026年7月完成予定、完成後の生産能力91百万ケース/年)、日本の高砂工場(251億円、2024年6月着手・2026年7月完成予定)、タイ・サラブリーの飲料製造設備(105億円、2024年1月着手・2026年10月完成予定)、英国コルフォード工場(53億円、2025年10月着手・2027年3月完成予定)が進行中で、供給基盤の増強が続いています。この結果フリー・キャッシュ・フロー(営業+投資)は2024/12期が924億円、2025/12期は705億円。中期経営計画は「2026年に1,400億円強」を掲げており、現状はその半分程度の水準です。財務キャッシュ・フローは配当金の支払と有利子負債の返済が中心で、2025/12期は配当386億円・非支配持分への配当186億円・有利子負債の減少268億円を含む840億円の支出でした。最終行の2Q 2026/12期は中間期(1〜6月)累計で、営業712億円・投資△339億円・財務△279億円。棚卸資産と売上債権の増加が前年同期より軽く、営業CFは前年同期の420億円から292億円増加しました。設備投資による支出も前年同期の421億円から349億円へ減っています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 7名)
女性 3名(42.9% 男性 4
43%
57%
監査報酬
2億2,600万円
連結子会社数
62
設備投資額
1,123.0億円
平均勤続年数(従業員)
15
臨時従業員数
970

監査等委員会設置会社です。2026年3月25日の第17回定時株主総会と直後の取締役会を経て、取締役は7名(男性4名・女性3名、女性比率42.9%)となりました(会社公式「役員一覧」2026年4月1日時点)。うち社外取締役は中村真紀・増山美佳・三村まり子の3名で、いずれも独立役員に指定されています。代表取締役社長がSBFジャパンCEOを兼務し、欧州・アジア・オセアニア・米州にはそれぞれリージョンCEOを置く体制です。親会社サントリーホールディングスが59.48%を保有する上場子会社であり、会社は「上場会社としての独立性を求められるとともに、投資家に対する説明責任を尽くすことや資本市場の規律を受けること」が経営の質を向上させると有報で説明しています。監査公認会計士等に対する監査証明業務に基づく報酬は2億2,600万円(提出会社1億8,200万円・連結子会社4,300万円。非監査業務報酬は別に1億7,000万円)、連結子会社は62社。2025/12期の設備投資は1,123億円で、平均勤続年数は15.0年(単体・グループ通算)、臨時従業員は年間平均970名です。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主69.3%
浮動株30.7%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関9.2%
事業法人等60.1%
外国法人等25.6%
個人その他3%
証券会社2.1%

安定株主の大半は親会社サントリーホールディングス(59.48%)です。所有者別では事業法人等60.1%・金融機関9.2%を安定株主、外国法人等25.6%・個人その他3.0%・証券会社2.1%を浮動株として集計しています。親会社が過半を握るため株主構成は極めて安定している一方、市場に出回る株式は3割程度にとどまります。

サントリーホールディングス株式会社(183,800,000株)59.48%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(18,756,792株)6.07%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(6,107,500株)1.97%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 510312 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(6,007,210株)1.94%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 510311 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(5,043,890株)1.63%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(3,969,489株)1.28%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(3,605,948株)1.16%
BBH FOR BRIDGE BUILDER INTERNATIONAL EQUITY FUND - PZENA (常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)(2,948,400株)0.95%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(2,710,803株)0.87%
JPモルガン証券株式会社(2,702,399株)0.87%

親会社のサントリーホールディングス株式会社が59.48%(183,800,000株)を保有する上場子会社です。上表は2026年8月7日提出の半期報告書「大株主の状況」(2026年6月30日現在)で、持株比率は自己株式341株を控除した308,999,659株を分母に算定されています(上位10名の合計は235,652,431株・76.26%。表の各行の%は四捨五入のため単純合計とは一致しません)。第2位以下は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)6.07%、日本カストディ銀行(信託口)1.97%、STATE STREET系の常任代理人名義が5口座(合計約4.9%)など信託口と海外機関投資家が中心で、事業会社の持ち合いはほとんどありません。★見落としやすい論点として、米バリュー株運用のツェナ・インベストメント・マネジメント(Pzena Investment Management, LLC)が大量保有報告書を3度提出しています。2026年1月19日提出の大量保有報告書で15,727,507株・5.09%(2026年1月9日現在)と5%超が判明し、2026年2月6日提出の変更報告書で19,005,007株・6.15%(2026年1月30日現在)まで積み増した後、2026年8月7日提出の変更報告書で15,696,912株・5.08%(2026年7月31日現在)へ減らしました。いずれも保有目的は「純投資」・重要提案行為等は「該当なし」と記載されています。ただし会社は半期報告書の注記で「当社として当中間会計期間末時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めていません」としており、Pzena本体は上表に載りません(上表8位の「BBH FOR BRIDGE BUILDER INTERNATIONAL EQUITY FUND - PZENA」0.95%は同社が運用する一ファンドの名義分)。実質ベースでは親会社に次ぐ第2位株主に相当する規模です。発行済株式総数は309,000,000株(発行可能株式総数480,000,000株)、自己株式は341株のみで自社株買いは実施していません。親会社が過半を握るため浮動株は限られ、少数株主にとっては支配株主との取引の公正性と親子上場のガバナンスが最大の論点になります。なお下の所有者別内訳は基準日が異なり、第17期有価証券報告書(2025年12月31日現在)ベースです。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1親会社サントリーホールディングス(非上場)が発行済株式の59.48%を保有する上場子会社であり、親子間の利益相反や少数株主の利益が損なわれる懸念が構造的に存在する。会社は直近では2026年3月31日に「支配株主等に関する事項について」を東証へ提出している。ロイヤリティの支払・間接業務の委託・不動産等の賃借といった親会社取引がある
2事業計画・事業見通しのリスク(有報の重要リスク)。日本は長期的な人口の高齢化・減少傾向にあり、飲料・食品市場では大手メーカー・地域メーカー・プライベートブランド・輸入商品との競争が激しい。加えて商品の多くは天候に左右され、春から夏の暑い時期に気温が十分に上がらないと需要が落ち込む
3原材料・サプライチェーンのリスク(有報の重要リスク)。有報は「主要な原材料」および「商品を製造する際に使用する電気や天然ガスといったエネルギー」の価格が著しく変動する可能性を挙げており、生産コストの上昇を販売価格に十分転嫁できない場合や、転嫁により需要が減少する場合に業績が影響を受けるとしている。実際に2025/12期は原材料価格・物流費の高騰で営業利益が7.2%減となり、2026年上期は中東情勢の影響でグループ計約60億円のコスト増が発生。会社は下期に80〜120億円程度の追加影響を見込む
4為替と金利の変動リスク(有報の重要リスク)。売上収益の約57%を日本以外で稼ぐため、ユーロ・英ポンド・タイバーツ・ベトナムドン・豪ドル等の為替換算が連結業績を大きく動かす。2025/12期は為替込みで営業利益7.2%減だったが為替中立では7.8%減で、円安が減益幅を縮めていた。円高局面では逆に海外利益が目減りする
5水のリスク(有報の重要リスク)。水はほぼ全ての商品の主要原料であり、人口増加による消費量の増加、水質汚染、管理不足や気候変動により供給を受けられない可能性がある。水源地の制約は製造コスト増加や生産量の制約につながり、長期的な収益性や成長戦略に影響しうる
6事業提携・資本提携・企業買収のリスク(有報の重要リスク)。企業買収に伴いのれん2,999億円・無形資産5,654億円(2025/12期末)を計上しており、毎期の減損テストで減損損失を計上した場合には経営成績と財政状態に影響する
7飲料・食品および酒類に対する規制リスク(有報の重要リスク)。WHOの要請等を背景に加糖飲料への課税強化など世界各国で規制が強化されている。これは一般論ではなく既に業績を圧迫しており、会社は2026年上期の減益要因として(a)最大市場フランスにおける砂糖税増税後の回復遅れ(欧州セグメント利益は為替中立で16.6%減)、(b)2025年4月以降のタイにおける砂糖税の増税影響(アジアセグメント利益は同9.3%減)を明示している。またオセアニアで開始したRTDアルコール飲料は、責任ある酒類マーケティングやアルコール関連問題への対応が求められる領域である
8自然災害・事業継続のリスク(有報の重要リスク)。大規模地震や台風・集中豪雨による洪水・土砂災害等が顕在化した場合、事業継続に重大な影響が生じうる。実際に2026年12月期第2四半期決算短信の業績予想の項では、2026年7月の令和8年熊本地震により清涼飲料の製造を委託しているサントリー九州熊本工場等で一部に被害が発生したことを開示し、「当社業績への影響を含め詳細を調査中」としている(同短信時点で通期業績予想の変更はない)。同社は製造の多くをサントリープロダクツ㈱等の委託先工場に依存しており、特定拠点の被災が供給に影響しうる構造である
9通商政策・資源価格のリスク。2026年上期は中東情勢の影響で原油由来の包材・エネルギー費・輸送費が上昇し、グループ計で約60億円のコスト増が発生。会社は下期に80〜120億円程度の追加影響を見込む(2026年末まで足元の市場環境が継続するとの仮定)。米州事業ではアルミやエネルギー等のコスト高騰が減益要因と説明されている。会社は2026年11月1日出荷分からペットボトル5〜12%・缶9〜19%の国内価格改定を実施して転嫁を図るが、価格改定は販売数量の下押し要因にもなる

社員の給料はどのくらい?

平均年収
1,171万円
従業員数(単体)
534
平均年齢
40.1歳
平均年収従業員数(単体)前年比
2025/12期1,171万円534-

第17期有価証券報告書「従業員の状況」によると、提出会社(単体)の従業員は534名、平均年間給与は約1,171万円(有報表記11,708,279円)、平均年齢40.1歳、平均勤続年数15.0年です(いずれも2025年12月31日現在。勤続年数はサントリーグループ通算)。単体は本社機能が中心の少数精鋭で、製造・販売はサントリーフーズ㈱、サントリービバレッジソリューション㈱、サントリープロダクツ㈱などが担い、連結の従業員数は22,700名(臨時従業員は年間平均970名)に達します。連結の内訳は日本9,404名・アジアパシフィック6,434名・欧州3,421名・米州3,200名・本社241名で、賃金水準の高い国内単体の平均給与とは基準が異なります。

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株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

株主総利回り(TSR)は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の会社公式値で、2020/12期末を100とした指数です。比較指標は有報が採用する配当込みTOPIXを用いています。5年間で142.6%(+42.6%)と配当込みでプラスを確保しましたが、同期間にTOPIXが213.2%(+113.2%)まで上昇したため約71ポイントのアンダーパフォームとなりました。2020/12期末に100万円を投資して配当を再投資していれば、2025/12期末の評価額は約143万円という計算です。事業年度末の終値は2020期末3,650円・2021期末4,160円・2022期末4,500円・2023期末4,650円・2024期末5,013円・2025期末4,727円で、2024期末をピークに2025期は下落しました。この5年はTOPIXが2倍以上になった強い相場で、ディフェンシブ性の高い飲料株が相対的に置いていかれた面があります。なお2026年に入ってからは2月12日に5,399円まで上昇した後、8月18日終値は4,497円で、この指数には反映されていません。

※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
120
方針: 連結配当性向40%以上を目安(中期経営計画2024-2026・配当政策)
1株配当配当性向
2016/12期7331.5%
2017/12期7529.7%
2018/12期7830.1%
2019/12期7835.0%
2020/12期7846.2%
2021/12期7835.1%
2022/12期8030.0%
2023/12期8029.9%
2024/12期12039.7%
2025/12期12041.8%
2026/12期(予想)12041.7%
株主優待
なし

なし

配当政策は有価証券報告書に明記されており、「親会社の所有者に帰属する当期利益に対する連結配当性向40%以上を目安に、利益成長による安定的な増配を目指す」方針です。中間配当(基準日6月30日)と期末配当の年2回で、定款により取締役会でも剰余金の配当を決議できる体制を採っています。2024/12期に80円から120円へ50%の大幅増配を実施し、2025/12期・2026/12期予想も120円を維持。配当性向は39.7%→41.8%→41.7%(会社予想)と目安の40%前後で推移しています。2016/12期の73円以降、減配は一度もありません(73→75→78→78→78→78→80→80→120→120円)が、据え置きの年が多く「連続増配」ではないため連続増配年数は0としています。上表の利回りは各期末終値ベース、2026/12期予は2026年8月18日終値4,497円ベースです。株主優待制度は実施していません(会社IR「株主優待について」で明記)。会社は2026年2月12日に2025年12月31日を基準日とする期末配当60円(総額185億円)を決議し、2026年3月25日の定時株主総会で承認されました。なお資本政策について会社は2026年2月12日の決算説明会資料で「成長投資の実現を最優先し、追加の株主還元策は現時点では実施せず」「既存事業の成長と成長投資の実現を通じ、持続的な還元拡大を目指す」と明示しており、自己株式取得等の追加還元は予定されていません。

もし5年前に投資していたら?

+
2021期初めに100万円を投資した場合
100万円が 142.6万円 になりました (42.6万円)
+42.6%
年度末時点評価額損益TSR
2021期116.1万円16.1万円16.1%
2022期127.6万円27.6万円27.6%
2023期133.9万円33.9万円33.9%
2024期147.2万円47.2万円47.2%
2025期142.6万円42.6万円42.6%

※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残64,900株
売り残14,700株
信用倍率4.41倍
2026年8月14日時点
今後の予定
2026年12月期 中間配当の支払開始2026年9月3日(予定)
2026年12月期 第3四半期決算発表2026年11月中旬(予定)
国内一部商品の価格改定(PET5〜12%・缶9〜19%)2026年11月1日出荷分から
2026年12月期 通期決算発表2027年2月中旬(予定)

2026年8月18日終値4,497円をもとに計算しています。時価総額は1兆3,896億円で、自己株式(340株)を含む発行済株式総数309,000,000株×4,497円で算出しました(Yahoo!ファイナンス表示1,389,573百万円と一致)。PERは会社予想EPS288.03円で15.6倍(Yahoo!ファイナンス「PER(会社予想)15.61倍」と同基準)、2025/12期の実績EPS287.13円なら15.7倍です。PBRは2026年6月末のBPS4,382.73円で1.03倍、2025/12期末のBPS4,258.74円なら1.06倍になります(株探の表示は1.04倍で、株価の取得時点により小数第2位が動きます)。配当利回りは会社予想120円÷4,497円で2.67%。これらは株探の2026年8月18日時点の表示(PER15.6倍・PBR1.03倍・利回り2.67%・時価総額1兆3,896億円)と一致します。信用取引は買い残64,900株・売り残14,700株で信用倍率4.41倍(2026年8月14日時点)。7月末9.74倍→8月7日6.59倍→8月14日4.41倍と、買い残の減少(98,400株→76,500株→64,900株)を伴って3週間で急速に低下しており、需給の重しは軽くなっています。株価は2026年2月12日に52週高値5,399円を付けた後、同日14時の本決算発表を受けて終値4,786円まで急落。5月13日開示の第1四半期が売上4,069億円(11.2%増)に対し営業利益272億円(0.2%減)・親会社帰属四半期利益149億円(3.2%減)の増収減益となり、株価は5月12日4,419円→5月13日4,232円→5月21日に年初来安値4,104円まで下げました。中間期で増益に転じたことを受け、足元は4,500円前後で推移しています。最低投資金額は100株で約45万円。会社は2025年3月31日開示の「投資単位の引下げに関する考え方および方針について」で、投資単位の引下げは株式の流動性を高める有効な施策の一つと認識しているとしたうえで、株式分割等の具体的な施策とその時期は未定としています。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人所得税費用実効税率
2021/12期1,171億円340億円29.1%
2022/12期1,393億円382億円27.4%
2023/12期1,418億円373億円26.3%
2024/12期1,610億円434億円27.0%
2025/12期1,470億円369億円25.1%

IFRS適用企業のため損益計算書に経常利益はなく、上表の税引前利益は連結損益計算書の税引前利益、税額は同じく法人所得税費用の実額です。実効税率は2021/12期の29.1%から2025/12期の25.1%まで低下しました。日本の法定実効税率(約30%)を下回るのは、ベトナム・タイ・シンガポールなど相対的に税率の低い国での稼ぎが大きいことが主因です。2026/12期会社予想は税引前利益1,540億円・法人所得税費用435億円で実効税率28.2%。なお税引前利益から法人所得税費用を引いた「当期利益」には非支配持分(2025/12期で214億円)が含まれるため、株主に帰属する利益887億円とは一致しません。

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サントリービバレッジ&フード まとめ

業績
普通
営業益 前年比△7.2%(原材料・物流費の高騰でFY2025は7.2%減益。FY2026は1,550億円へ回復見込み)
配当
少なめ
1株 120円(中計方針は連結配当性向40%以上。FY2026予想も年120円・配当性向41.7%)
安全性
安定
親会社所有者帰属持分比率 59.0%(2Q FY2026/12末時点)(社債及び借入金160億円に対し現金1,598億円。リース負債を含む会社基準でも実質ネットキャッシュ)
稼ぐ力
普通
ROE 7.0%(FY2025/12実績)(有報公式のROE。会社はFY2026を6.6%と予想し、中計は営業利益率10%超が目標)
話題性
普通
ポジ 38%(商号変更と増収が好感される一方、中東情勢のコスト増を警戒する報道が併存)

「伊右衛門・天然水・BOSSからLucozade・PEPSIまで、売上の6割弱を海外で稼ぐサントリー傘下の飲料メジャー」

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