和弘食品
Wakou Shokuhin Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年4月8日
北海道の一杯から世界の食卓へ ラーメンスープの匠
FY2029/3期に連結売上高200億円を達成し、国内No.1の業務用ラーメンスープメーカーとしてグローバル展開を加速する
この会社ってなに?
コンビニのカップ麺や外食チェーンのラーメン、あなたが普段食べている麺料理のスープやたれには、和弘食品の調味料が使われているかもしれません。「おいしさ」の裏側を支える、縁の下の力持ちです。
和弘食品は、ラーメンスープ・たれ・麺つゆ・ブイヨンなど業務用調味料の専門メーカーです。1軒のラーメン食堂「福来軒」から始まり、1964年に法人化。大手食品メーカー、外食チェーン、コンビニ向けに調味料を製造・供給しています。日清オイリオグループと資本業務提携し、原料調達や販売面で連携。FY2025/3期は売上高162億円(前期比+5.4%)、営業利益15.9億円と過去最高を更新しました。海外展開にも積極的で、米国工場でのラーメンスープ生産に加え、2025年に英国子会社・タイ子会社を設立。2026年3月に発表した中期経営計画では、FY2029/3期に売上高200億円・営業利益18.5億円を目標に掲げ、国内・米国での設備投資と海外市場開拓を推進しています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 北海道小樽市銭函3丁目504番地1
- 公式
- www.wakoushokuhin.co.jp
社長プロフィール

和弘食品は「おいしさの原点」を追求し、60年以上にわたり業務用調味料を作り続けてきました。世界中でラーメンが愛される今、北海道から世界へ、日本の味を届けていきます。
この会社のストーリー
北海道でラーメン食堂「福来軒」を創業。一杯のラーメンの「おいしさ」を追求する精神が、のちの和弘食品の原点となる
ラーメンスープの製造・販売を事業化。業務用調味料メーカーとしての歩みが始まる
米国にラーメンスープの生産拠点を設立。日本発の味を海外で現地生産するパイオニアとなる
秋田県の栄田フーズを買収し生産能力を強化。英国・タイにも子会社を設立し、グローバル3拠点体制を構築
FY2029/3期に売上高200億円を目指す中期計画を発表。国内・米国で計42億円の設備投資と海外市場開拓に挑む
注目ポイント
60年以上にわたり業務用ラーメンスープ・たれを製造。大手外食チェーンやコンビニの味を裏側から支える「おいしさの黒子」です
米国・英国・タイに海外拠点を展開。世界的なラーメン人気の高まりを直接取り込める、数少ない日本の業務用調味料メーカーです
配当は5期連続で増額し利回り2.5%。PER9倍台と食品業界平均を大幅に下回る割安水準で、中期計画の実現がカタリストに
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 5円 | 202.4% |
| FY2017/3 | 5円 | - |
| FY2018/3 | 50円 | - |
| FY2019/3 | 50円 | 32.9% |
| FY2020/3 | 16.7円 | - |
| FY2021/3 | 30円 | - |
| FY2022/3 | 50円 | 8.9% |
| FY2023/3 | 65円 | 4.3% |
| FY2024/3 | 66円 | 15.1% |
| FY2025/3 | 97円 | 20.0% |
| 必要株数 | 100株以上(約39万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当はFY2021/3期の30円からFY2025/3期の97円へと5期連続増配。配当性向は20%と控えめですが、中期計画で3年間に9億円の株主還元を掲げており、さらなる増配が期待できます。FY2020/3期の16.7円は株式分割の影響によるものです。配当利回りは2.47%で、食品業界の平均と同程度です。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2021/3期の100億円からFY2025/3期の162億円へと5期で63%成長。コロナ禍で一時落ち込んだFY2021/3期は純損失でしたが、外食需要の回復と価格改定効果で急回復しました。営業利益率はFY2024/3期に9.7%、FY2025/3期は9.8%と安定。FY2026/3期は売上高171億円(+5.3%)、営業利益14.7億円(-7.5%)の予想。減益予想は栄田フーズ買収に伴うのれん償却や設備投資関連費用が要因ですが、中期計画ではFY2029/3期に売上200億円を目指しています。
事業ごとの売上・利益
ラーメンスープ・たれ・麺つゆ・ブイヨン等の業務用調味料を大手食品メーカー、外食チェーン、コンビニ向けに製造・販売
米国工場でのラーメンスープ生産を軸に、英国・タイへの販路拡大を推進。海外のラーメンブームが追い風
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -6.8% | -2.9% | - |
| FY2022/3 | 12.1% | 5.2% | - |
| FY2023/3 | 25.7% | 12.4% | - |
| FY2024/3 | 16.5% | 8.0% | 9.7% |
| FY2025/3 | 15.0% | 8.3% | 9.8% |
ROEはFY2023/3期に25.7%と非常に高い水準を記録しましたが、これは自己資本が小さかった時期に純利益が急回復したためです。その後は自己資本の積み上がりに伴い15%前後で安定。営業利益率は9.7〜9.8%と業務用調味料メーカーとしては良好な水準を維持しています。ROA8.3%も食品業界では高めで、資産効率の良い経営が特徴です。
財務は安全?
総資産は5期で82億円→146億円へと78%拡大。自己資本比率は49.8%と健全な水準です。FY2024/3期に自己資本比率が45.6%に低下したのは、栄田フーズ買収等の成長投資に伴うもの。FY2025/3期に有利子負債29億円が計上されていますが、これは設備投資や買収資金と見られます。BPSは3,432円で、株価3,920円に対しPBR 1.14倍と資産価値に近い水準です。中期計画では3年間で42億円の設備投資と20億円の資金調達を計画しており、今後BSの拡大が見込まれます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.2億円 | -4.3億円 | -1.2億円 | -1.1億円 |
| FY2022/3 | 5.7億円 | -2.3億円 | -1.9億円 | 3.4億円 |
| FY2023/3 | 13.5億円 | -2.4億円 | -6.7億円 | 11.1億円 |
| FY2024/3 | 15.9億円 | -5.6億円 | -4,300万円 | 10.3億円 |
| FY2025/3 | 15.1億円 | -8.3億円 | -8,000万円 | 6.8億円 |
営業CFはFY2021/3期の3億円からFY2025/3期の15億円へと着実に拡大。FCF(フリーキャッシュフロー)もFY2023/3期以降3期連続プラスを維持しています。FY2025/3期は栄田フーズ買収等で投資CFが-8.3億円に膨らみましたが、営業CFが十分にカバー。財務CFのマイナスは配当金支払いと借入金返済です。今後は中期計画の設備投資(42億円/3年)で投資CFが拡大する見通しですが、営業CFの成長でFCF黒字を維持できる見込みです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -1.8億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | 4.7億円 | 800万円 | 1.7% |
| FY2023/3 | 10.4億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 15.4億円 | 4.5億円 | 29.2% |
| FY2025/3 | 16.1億円 | 4.0億円 | 25.0% |
FY2022/3期・FY2023/3期の実効税率が極めて低いのは、過去の繰越欠損金の利用により法人税が大幅に軽減されたためです。FY2024/3期以降は欠損金を使い切り、実効税率は25〜29%と正常水準に回帰しています。FY2026/3期は経常利益14.7億円に対し税額4億円(税率27.2%)の見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 493万円 | 298人 | - |
平均年収493万円は食品業界の中では平均的な水準。従業員298名、平均年齢41.2歳。北海道小樽市に本社と主力工場を構え、地域雇用の中核を担っています。臨時従業員は62名。中期計画では工場の省人化ロボット導入による生産性向上を計画しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業家の和山商店(25.0%)、提携先の日清オイリオ(19.3%)、金融機関等が安定株主の中核。CEO加世田氏(1.0%)と創業家の和山明弘氏(2.9%)を安定株主に加算。
筆頭株主は創業家の資産管理会社和山商店(25.0%)。第2位は資本業務提携先の日清オイリオグループ(19.3%)で、原料供給と販路開拓の両面で緊密な関係にあります。和山明弘氏(2.9%)は創業家出身。代表取締役社長CEOの加世田十七七氏も0.99%を保有。金融機関では野村信託銀行(3.4%)、北海道銀行(1.7%)が安定保有しています。個人株主比率が44.6%と高く、株主優待(北海道産品)を通じた個人投資家との関係構築も重視しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 調味料事業(国内) | 約150億円 | 約14億円 | 約9.3% |
| 海外事業 | 約12億円 | 約1.5億円 | 約12.5% |
EDINET有価証券報告書より。単一セグメント(調味料製造販売)の報告だが、国内と海外に分けて概算。役員報酬は取締役5名で12,465万円(CEO推定約5,000万円)。取締役・監査役含め11名中女性1名(8.3%)。監査報酬2,700万円。連結子会社1社(栄田フーズ買収により増加見込み)。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名中女性は1名(8.3%)。社外取締役は2名で社外比率22%。監査報酬2,700万円。報酬委員会を設置し、役員報酬の決定プロセスに監督機能を確保しています。従業員持株会等の制度は確認されていません。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
FY2023期に株価高騰でTSR350%とTOPIXを大幅にアウトパフォームしましたが、その後の株価下落で直近は165%に低下。TOPIXの213.4%を下回る水準です。2023年の急騰はラーメンブーム関連の思惑買いが一因で、その反動が続いています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 150.0万円 | +50.0万円 | 50.0% |
| FY2022 | 190.0万円 | +90.0万円 | 90.0% |
| FY2023 | 350.0万円 | +250.0万円 | 250.0% |
| FY2024 | 210.0万円 | +110.0万円 | 110.0% |
| FY2025 | 165.0万円 | +65.0万円 | 65.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER9.1倍は食品業界平均(約15倍)を大幅に下回る割安水準。PBR1.14倍もほぼ業界平均並みです。時価総額112億円の小型株であり、信用買い残が68,800株(信用倍率は空売りゼロのため算出不可)と個人投資家の期待を反映。52週高値4,920円(2024年6月頃)から52週安値2,946円まで40%下落後、現在は回復途上にあります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
中期3ヶ年経営計画を発表。FY2029/3期に売上高200億円・営業利益18.5億円を目標。国内・米国で計42億円の設備投資を計画
FY2026/3期Q3決算。売上高130億円(+5.6%)と増収も、営業利益11.2億円(-4.9%)と小幅減益
英国に子会社設立を発表。欧州のラーメン市場拡大を見据え、スープ・たれの販売拠点として2026年1月に設立
秋田県の畜肉系天然調味料メーカー栄田フーズを買収。エキス製造の技術力と生産能力を補完
タイ・バンコクにWAKOU RAMEN (Thailand)を設立。東南アジアでのラーメンスープ事業を本格化
最新ニュース
和弘食品 まとめ
ひとめ診断
北海道発・ラーメンスープと業務用調味料で世界に挑む老舗メーカー
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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