ひらまつ
Hiramatsu Inc.
最終更新日: 2026年4月8日
フレンチの名門が、M&Aで「食の総合企業」に生まれ変わる
2030年に売上高133億円・営業利益率10%の「食の総合企業」として、日本の食文化を世界に発信する
この会社ってなに?
記念日ディナーや特別な日のフレンチ、リゾートホテルでの食事――ひらまつの店舗に足を運んだことがなくても、「レストランウエディング」という文化を日本に根付かせた先駆者です。あなたの日常にある上質な外食体験の原点に、この会社があるかもしれません。
ひらまつは、1982年に平松宏之シェフが創業した高級フレンチレストランチェーンです。東京・大阪を中心にミシュラン星付きのフランス料理店を展開し、婚礼事業やホテル事業にも進出。2020年にマルハン系ファンドが筆頭株主(36.2%)となり経営再建が進行中です。FY2025/3期は売上高106億円(前期比-23.1%)ながら、不採算店舗の閉鎖・資産売却により純利益15億円と5期ぶりの黒字転換を達成。自己資本比率も19.3%→47.4%へ大幅改善しました。2025年1月には新中期経営計画(2025-2030年)を発表し、FY2030/3期に売上高133億円・営業利益率10%を目指します。2026年4月にはイタリアン「Tharros」を買収し、M&A戦略も本格化しています。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー27F
- 公式
- www.hiramatsu.co.jp
社長プロフィール
ひらまつの根幹にある「美しい味」を守りながら、新しいブランドや業態への挑戦を通じて、食を愛するすべての方に感動をお届けしたい。
この会社のストーリー
フランス修行から帰国した平松宏之シェフが西麻布にフレンチレストランを開業。日本におけるフランス料理の新しいスタイルを確立
高級レストランチェーンとして異例の株式上場。「レストランウエディング」ブームの火付け役として知名度が急上昇
「THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS」ブランドで熱海・賢島にリゾートホテルを開業。食を軸にした宿泊体験を提供
コロナ禍で売上が半減し経営危機に。マルハン系ファンドが36%の株式を取得し、経営再建がスタート
三須CEO体制のもと新中計を発表。不採算店舗を整理し、M&Aによる「食の総合企業」への変革を推進中
注目ポイント
創業以来40年以上、日本のフレンチ文化を牽引。ミシュラン星付き店舗を複数展開し、食のプロフェッショナル集団として高い評価を獲得しています
不採算店舗・不動産の売却で自己資本比率を19%→47%に劇的改善。身軽なバランスシートで成長投資に転じる体制を整えました
事業投資子会社HRMIを設立し、30億円規模のM&Aを計画。Tharros買収を皮切りに、フレンチ以外の業態にもポートフォリオを拡大中です
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16.67円 | 39.8% |
| FY2017/3 | 13円 | 63.1% |
| FY2018/3 | 6.5円 | 39.3% |
| FY2019/3 | 2円 | 177.8% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
| 必要株数 | 100株以上(約1.6万円) |
| 金額相当 | 利用額に応じて変動 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
FY2020/3期以降無配が継続中。かつてはFY2016/3期に16.67円(利回り10%超)の高配当を実施していましたが、業績悪化により無配に転落しました。新中計ではFY2028/3期からの配当再開(配当性向30%目標)を掲げています。株主優待としてレストラン・ホテルの10%割引カードを贈呈(100株以上、年2回)。優待目的の長期個人株主が多い銘柄です。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
コロナ禍で売上高が**62億円**まで落ち込み、4期連続の最終赤字を計上。FY2024/3期には売上**138億円**まで回復しましたが、FY2025/3期は不採算店舗の閉鎖・資産売却により売上は**106億円**に減少した一方、固定資産売却益等で純利益15億円と5期ぶりの黒字転換を達成しました。FY2026/3期は売上高93億円・純利益0.7億円と小幅黒字の見通し。構造改革後の新中計では2030年度に売上高133億円・営業利益率10%を掲げています。
事業ごとの売上・利益
ミシュラン星付きフレンチを中心とした高級レストラン・カフェの運営。ブライダル営業を含む
THE HIRAMATSU ブランドのリゾートホテル(熱海、賢島、京都)の運営
ワインのオンライン販売、イベント企画等
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -80.9% | -21.2% | - |
| FY2022/3 | -58.4% | -10.8% | - |
| FY2023/3 | -18.3% | -4.2% | - |
| FY2024/3 | -3.5% | -0.7% | 1.9% |
| FY2025/3 | 30.0% | 12.6% | 2.3% |
コロナ禍でROEは-80.9%(FY2021/3期)まで悪化しましたが、売上回復と構造改革により改善が続きFY2025/3期にROE 30.0%と大幅に黒字転換。ただしこれは固定資産売却益の一時要因が大きく含まれます。営業利益率は2.3%と外食業界では低水準ですが、中計では2030年度に10%を目標に掲げており、高付加価値メニューへの転換と価格適正化で改善を図っています。
財務は安全?
FY2025/3期に総資産が218億円→121億円と大幅に圧縮されました。不採算店舗や保有不動産の売却による構造改革の結果です。一方、純資産は43億円→59億円に増加し、自己資本比率は19.3%→47.4%と劇的に改善。BPSも83.2円に回復しました。株価161円に対しPBR 1.94倍で、不動産圧縮後の「身軽な」バランスシートで成長フェーズに入ります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -27.0億円 | -28.7億円 | 15.8億円 | -55.7億円 |
| FY2022/3 | -6,800万円 | -6,400万円 | 50.7億円 | -1.3億円 |
| FY2023/3 | -9,900万円 | -1.8億円 | -4,300万円 | -2.8億円 |
| FY2024/3 | 11.5億円 | -7.5億円 | -3,800万円 | 4.1億円 |
| FY2025/3 | -3.5億円 | 121億円 | -108億円 | 118億円 |
FY2025/3期は投資CFが+121億円と大幅プラス。これは不採算店舗・保有不動産の売却によるものです。その資金で借入金を一括返済し、財務CFは-107億円。営業CFは-3.5億円と小幅マイナスですが、店舗リストラに伴う一時的なもの。FY2024/3期には営業CF+11.5億円と黒字化しており、構造改革後は安定したキャッシュ創出が期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -24.4億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | -15.7億円 | 0円 | - |
| FY2023/3 | -6.1億円 | 0円 | - |
| FY2024/3 | 1.8億円 | 3.3億円 | 186.9% |
| FY2025/3 | 1.7億円 | 0円 | 0.0% |
FY2021/3〜FY2023/3期は赤字のため税負担なし。FY2024/3期は経常利益1.8億円に対し税額3.3億円(実効税率186.9%)と逆転しているのは、過去の繰延税金資産の取り崩しが影響しています。FY2025/3期は固定資産売却益等の特別利益が大きく、繰越欠損金の活用で税負担はゼロ。FY2026/3期は実効税率42.6%と正常化の見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| FY2025/3 | 523万円 | 733人 | - |
平均年収523万円は外食業界では中程度の水準。従業員733名、平均年齢33.7歳と比較的若い組織です。新中計では「業界トップクラスの待遇」を掲げ、キャリアパスの複線化や研修制度の充実を進めています。パート・臨時従業員は47名と少なく、正社員比率が高いのが特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はひらまつ社員持株会氏・マルハン太平洋クラブインベストメント。
筆頭株主はマルハン系の投資会社「マルハン太平洋クラブインベストメント」で36.2%を保有。2020年の経営再建時に大量取得しました。グループの「太平洋クラブ」(0.8%)と合わせマルハン系で約37%を占めます。第2位は社員持株会(2.2%)。個人株主比率が57%と高く、株主優待(レストラン・ホテル割引)を目当てにした個人投資家が多い構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| レストラン事業 | 約85億円 | 約9億円 | 約11% |
| ホテル事業 | 約11億円 | 約-0.4億円 | -4% |
| その他事業 | 約5億円 | 約2億円 | 約35% |
四季報データによるセグメント構成(FY2025/3期)。レストラン事業が売上の約85%を占め利益率11%と収益の柱。ホテル事業は売上の10%で現在は赤字ですが、リゾート需要の回復を見込んでいます。その他事業(ワインEC等)は売上5%ながら利益率35%と高収益。新中計ではレストランの高付加価値化とM&Aによるポートフォリオ拡充を推進する方針です。
この会社のガバナンスは?
取締役8名中女性2名(25.0%)と、外食業界では比較的高い水準。COOの服部かおり氏が女性取締役の1人です。監査報酬3,600万円は小規模企業として標準的。設備投資1.6億円は構造改革中のため抑制されていますが、中計期間全体では45.6億円の投資を計画しています。役員報酬は取締役3名で5,107万円(1人あたり約1,700万円)と抑制的です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/3 | 128億円 | 135億円 | 138億円 | +2.2% |
| FY2025/3 | 95億円 | 97億円 | 106億円 | +9.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年1月に三須CEO主導で発表した新中計。FY2030/3期に売上高133億円・営業利益率10%を目標に掲げています。前半3年は「準備期間」として人材投資・ブランド刷新・M&A体制構築を進め、後半3年で成長を加速させる計画。既に事業投資子会社HRMIを設立し、Tharros買収を実行するなどM&A戦略は予定通り進行中です。配当再開はFY2028/3期を目標としています。
株の売買状況と今後の予定
PERは161.0倍と極めて高水準ですが、FY2026/3期の純利益予想がわずか0.7億円と低いためです。中計目標の営業利益率10%が達成されれば利益水準は大きく改善し、PERも正常化する見通しです。PBR 1.94倍はBPS 83.2円に対し株価161円で、構造改革後の成長期待を織り込んだ水準。52週高値180円から現在161円で、調整局面にあります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
イタリア・サルディーニャ料理レストラン「Tharros」運営のUNIVERSOを子会社化。コンセプトレストラン戦略を推進
恵比寿に新レストラン「HRMT STAGE」をオープン。新業態への挑戦
事業投資子会社HRMIを設立。2030年度までに30億円規模のM&Aを検討
FY2026/3期Q2決算。売上高75.7億円(前年同期比-10.1%)、営業利益4.18億円(+35.3%)と減収増益
新中期経営計画(2025-2030年)を発表。FY2030/3期に売上高133億円・営業利益率10%を目標
FY2025/3期本決算。不採算店舗閉鎖・資産売却で純利益15億円と5期ぶり黒字転換。自己資本比率47.4%に改善
最新ニュース
ひらまつ まとめ
ひとめ診断
ミシュラン星付き高級フレンチを柱に、ホテル・婚礼・M&Aで成長を狙う老舗レストラン企業
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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