吉野家ホールディングス9861
YOSHINOYA HOLDINGS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが「今日は時間がないけど、温かくて美味しいものが食べたい」と思ったとき、オレンジ色の看板の「吉野家」に駆け込んだ経験はありませんか?あの牛丼を提供しているのが、この会社です。それだけではありません。「つるっとしたうどんが食べたいな」という日には「はなまるうどん」へ。実はこれも吉野家グループの一員です。最近では、人気のラーメン店も次々と仲間入りしており、あなたが普段何気なく利用している街の飲食店が、実は吉野家ホールディングスによって支えられているかもしれません。
吉野家ホールディングスは、コロナ禍からの回復を経て増収基調を維持しています。2025年2月期決算では売上高2049.8億円、営業利益73.06億円を記録しましたが、原材料価格や人件費の高騰が利益を圧迫する構造的な課題も抱えています。これを克服すべく、主力の「吉野家」「はなまるうどん」事業に加え、M&Aを通じてラーメン事業を第三の柱として育成する戦略を加速。2029年度に売上高3000億円、営業利益150億円を目指す中期経営計画を掲げ、事業ポートフォリオの変革に注力しています。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都中央区日本橋箱崎町36番2号 Daiwaリバーゲート18階
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 1.4% | 0.8% | 0.9% |
| 2017/02期 | 2.2% | 1.1% | 1.0% |
| 2018/02期 | 2.6% | 1.3% | 2.0% |
| 2019/02期 | 11.1% | 5.3% | 0.1% |
| 2020/02期 | 1.4% | 0.6% | 1.8% |
| 2021/02期 | 17.0% | 5.8% | 3.1% |
| 2022/02期 | 18.3% | 6.6% | 1.5% |
| 2023/02期 | 13.9% | 6.6% | 2.0% |
| 2024/02期 | 9.6% | 5.1% | 4.3% |
| 2025/02期 | 6.1% | 3.3% | 3.6% |
| 2026/02期 | 7.1% | 3.8% | 3.6% |
収益性は、店舗運営の効率化や不採算店舗の整理により、2021/03期の赤字から営業利益率が着実に改善傾向にあります。ROE(自己資本利益率)は一時的に低下したものの、資本効率の最適化を図る経営計画のもと、着実な利益捻出体制を維持しています。原材料費高騰という逆風の中でも、メニューの付加価値向上を通じて収益性の維持・向上に取り組む姿勢が鮮明です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/02期 | 1,703億円 | 53.4億円 | 75.0億円 | -116.1円 | -21.2% |
| 2022/02期 | 1,536億円 | 23.6億円 | 81.2億円 | 125.5円 | -9.8% |
| 2023/02期 | 1,681億円 | 34.3億円 | 72.3億円 | 111.9円 | +9.4% |
| 2024/02期 | 1,875億円 | 79.7億円 | 56.0億円 | 86.6円 | +11.5% |
| 2025/02期 | 2,050億円 | 73.1億円 | 38.0億円 | 58.8円 | +9.3% |
吉野家ホールディングスの業績は、コロナ禍で大きく落ち込んだ後、積極的な価格改定やラーメン事業などの新規分野への投資が功を奏し、回復基調を強めています。2025/03期には売上高が約2,050億円に達するなど過去最高水準を更新し、営業利益も堅調な推移を見せています。今後はラーメン事業を第3の柱として育成し、2029年度には売上高3,000億円、営業利益150億円の達成を目指す強気な成長路線を歩んでいます。 【2026/02期実績】売上2257億円(前期比10.1%)、営業利益81億円、純利益47億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱は主力である「吉野家」と「はなまる」の飲食サービス業であり、連結子会社36社を通じて国内外へ展開しています。原材料価格の高騰や為替変動によるコスト増が主要な事業リスクとして認識されており、価格改定やメニューの多様化、さらにはラーメン事業等の新規ドメイン開拓による収益構造の強化が図られています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,030億円 | — | 2,050億円 | +1.0% |
| 2024期 | 1,760億円 | — | 1,875億円 | +6.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 70億円 | — | 73億円 | +4.4% |
| 2024期 | 46億円 | — | 80億円 | +73.3% |
| 2023期 | 34億円 | — | 34億円 | +1.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
吉野家HDは、過去の中期経営計画(2022期-2024)で掲げた売上高1,800億円、営業利益70億円の目標を1年前倒しで達成するなど、高い計画達成能力を示しています。期初の会社予想に対する乖離も近年はポジティブな超過達成が続いており、経営の安定感が増しています。現在は2029年度に売上高3,000億円を目指す新中計を推進中であり、M&Aを活用したラーメン事業の育成が目標達成の鍵となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
吉野家本体および地域子会社の合併を決定し、グループ経営の効率化を推進。
ラーメン店「キラメキノトリ」を買収し、第3の成長ドメインとしての位置づけを強化。
2029年度に売上高3000億円を目指す新規中期経営計画を策定。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、有利子負債の活用を伴いながらも自己資本比率が50%超の水準を維持しており、安定的な基盤を確保しています。総資産は緩やかに拡大しており、これは積極的な新規出店やラーメン関連企業の買収といった成長投資が寄与した結果です。潤沢な自己資本を背景に、将来の事業拡大に向けた財務的な余力は十分に確保されている状況です。 【2026/02期】総資産1248億円、純資産687億円、自己資本比率54.2%、有利子負債172億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 4.3億円 | 124億円 | 38.4億円 | 119億円 |
| 2017/02期 | 101億円 | 65.3億円 | 10.8億円 | 35.8億円 |
| 2018/02期 | 93.7億円 | 83.8億円 | 42.0億円 | 9.9億円 |
| 2019/02期 | 28.3億円 | 90.3億円 | 24.6億円 | 62.0億円 |
| 2020/02期 | 140億円 | 84.5億円 | 2.9億円 | 55.9億円 |
| 2021/02期 | 27.2億円 | 51.7億円 | 178億円 | 24.5億円 |
| 2022/02期 | 234億円 | 3.3億円 | 260億円 | 231億円 |
| 2023/02期 | 72.5億円 | 40.1億円 | 142億円 | 32.3億円 |
| 2024/02期 | 201億円 | 83.1億円 | 89.6億円 | 118億円 |
| 2025/02期 | 133億円 | 144億円 | 59.7億円 | 10.9億円 |
営業キャッシュフローは、本業の安定的な利益創出により、2024/03期には約200億円という高い水準を記録しています。一方で投資キャッシュフローは、成長戦略の一環としてラーメン関連企業の買収や設備投資へ積極的な資金投下を行っているため、マイナス幅が拡大しています。フリーキャッシュフローは投資のタイミングにより変動しますが、全体としては強固な営業キャッシュフローを原資とした持続的な成長投資が行われています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%であり、多様性の確保は道半ばと言える状況です。一方で、監査報酬に9,200万円を割いており、強固な監査体制を通じて経営の透明性を確保しようとするガバナンスへの注力姿勢が見て取れます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 739万円 | 3,246人 | - |
従業員の平均年収は739万円であり、飲食業界の一般的な水準と比較しても高水準な給与体系を維持していると言えます。長期的な人手不足や物価高騰が続く中、従業員の定着率を高めるための競争力ある賃金政策が反映されていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同期間に株価がTOPIXほど大きく上昇せず、配当利回りも限定的だったことが主な要因です。株価成長が市場平均に追いついていない状況であり、株主価値向上のためには、現在推進中の中期経営計画を着実に実行し、収益性を向上させることが不可欠です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/02期 | 20円 | 152.7% |
| 2017/02期 | 20円 | 103.4% |
| 2018/02期 | 20円 | 86.5% |
| 2019/02期 | 20円 | - |
| 2020/02期 | 20円 | 181.2% |
| 2021/02期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/02期 | 10円 | 8.0% |
| 2023/02期 | 10円 | 8.9% |
| 2024/02期 | 18円 | 20.8% |
| 2025/02期 | 20円 | 34.0% |
| 必要株数 | 100株以上(約33万円) |
| 金額相当 | 年間4,000円相当〜 |
| 権利確定月 | 2月・8月 |
配当方針は、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、業績連動かつ安定的な配当の維持を目指しています。特に2022/03期以降、1株あたりの配当金を増配傾向にあり、配当性向の引き上げにも前向きです。優待制度と合わせた総合的な株主還元を通じて、中長期的な投資家層の拡大を図っています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 97.9万円 | 2.1万円 | -2.1% |
| 2022期 | 111.7万円 | 11.7万円 | 11.7% |
| 2023期 | 110.1万円 | 10.1万円 | 10.1% |
| 2024期 | 150.2万円 | 50.2万円 | 50.2% |
| 2025期 | 137.3万円 | 37.3万円 | 37.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに小売業の業界平均を上回っており、市場から高い成長期待を寄せられていることがうかがえます。一方で、信用倍率は0.60倍と売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、短期的な株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。今後の決算発表で、市場の高い期待に応えられるかが注目されます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 23.4億円 | 15.1億円 | 64.3% |
| 2017/02期 | 27.5億円 | 15.0億円 | 54.6% |
| 2018/02期 | 46.0億円 | 31.1億円 | 67.6% |
| 2019/02期 | 3.5億円 | 63.5億円 | 1819.2% |
| 2020/02期 | 33.7億円 | 26.6億円 | 78.8% |
| 2021/02期 | -19.6億円 | 0円 | - |
| 2022/02期 | 156億円 | 75.3億円 | 48.1% |
| 2023/02期 | 87.4億円 | 15.1億円 | 17.2% |
| 2024/02期 | 86.1億円 | 30.0億円 | 34.9% |
| 2025/02期 | 80.0億円 | 41.9億円 | 52.4% |
税引前利益が回復する中で、法人税等の支払額も平準化しています。過去には赤字による影響や税効果会計の変動等で税負担率が大きく乱れる期もありましたが、直近は概ね適正な範囲内で推移しています。今後も業績の安定化に伴い、オーソドックスな法人税負担が継続する見込みです。
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吉野家ホールディングス まとめ
「国民的牛丼チェーンが、うどんとラーメンを両翼に『総合フードサービス企業』へと脱皮を図る第二創業期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。