トーメンデバイス
TOMEN DEVICES CORPORATION
最終更新日: 2026年3月27日
サムスンと豊田通商、二大巨頭を繋ぐ半導体専門商社
エレクトロニクスの新たな価値を協創し、豊かな社会の実現に貢献します。
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンやパソコン、最新のゲーム機や自動車。その中には「メモリー」と呼ばれる情報を記憶したり、頭脳の役割を果たす「半導体」という小さな部品がたくさん入っています。トーメンデバイスは、そうした半導体、特に世界トップクラスのサムスン電子製の製品を、日本の様々なメーカーに届ける専門商社です。普段あなたが目にする最先端のデジタル製品がスムーズに動く裏側で、同社が世界と日本のものづくりを繋ぐ重要な役割を担っているのです。
豊田通商傘下で韓国サムスン電子製品を専門に扱う半導体商社。主力のメモリー半導体が市況回復の追い風を受け、業績は急拡大しています。2026年3月期は、当初の中期経営計画を大幅に前倒しで達成する見込みで、営業利益は177億円(前期比74.1%増)、純利益は100億円(同79%増)と過去最高益を更新する見通しです。高水準の配当も維持しており、株主還元への意識も高い企業です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝浦3-1-1 msb Tamachi 田町ステーションタワーN 25階
- 公式
- www.tomendevices.co.jp
社長プロフィール

世界最先端の半導体・電子デバイスとソリューションを提供し、エレクトロニクス業界の発展に貢献することが私たちの使命です。中期経営計画のテーマでもある持続可能な社会の実現に向け、サステナビリティ課題への対応を強化し、全社一丸となって目標達成に取り組んでまいります。
この会社のストーリー
総合商社トーメン(現 豊田通商)の半導体部門が分離独立し、資本金4億円で設立。サムスン電子の半導体販売代理店として事業を開始した。
香港、シンガポール、アメリカに現地法人を設立。アジア、北米へと事業エリアを拡大し、グローバルな供給体制の基盤を築いた。
設立から10年で日本証券業協会JASDAQ市場に上場。公募価格750円に対し初値1200円をつけ、市場からの期待を集めた。
JASDAQ上場からわずか2年で東証二部へステップアップ。企業としての信頼性と成長性をさらに高めた。
親会社であったトーメンが豊田通商と合併したことにより、豊田通商グループの一員となる。強固な経営基盤を得て、さらなる飛躍を目指す。
2026年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定。売上高5,000億円、ROE安定的に10%以上という高い目標を掲げ、持続的な成長を目指す。
半導体市場の活況を追い風に業績予想を大幅に上方修正し、3期ぶりの営業最高益更新を見込む。株価も上場来高値を更新し、市場の注目を集めている。
エレクトロニクス商社として、EVや再生可能エネルギー関連など成長分野への展開を強化し、豊かな社会の実現に向けた新たな価値を創造していく。
注目ポイント
世界的な半導体メーカーであるサムスン電子製品を主力に扱う専門商社。メモリー半導体で高いシェアを誇り、安定した事業基盤を築いています。
業績好調を背景に大幅な増配を発表。QUOカードなどが選べる株主優待制度も実施しており、株主への還元意欲が高い企業です。
中期経営計画で売上高5,000億円、安定的ROE10%以上という具体的な目標を掲げています。明確なビジョンに基づき、着実な成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 50円 | 28.9% |
| FY2017/3 | 60円 | 33.2% |
| FY2018/3 | 80円 | 31.2% |
| FY2019/3 | 90円 | 32.2% |
| FY2020/3 | 150円 | 30.2% |
| FY2021/3 | 170円 | 33.6% |
| FY2022/3 | 300円 | 32.0% |
| FY2023/3 | 300円 | 41.6% |
| FY2024/3 | 200円 | 64.9% |
| FY2025/3 | 300円 | 36.5% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当政策として、業績連動性を重視しつつ安定的な還元を志向しています。過去には純利益の変動に応じて配当額を柔軟に見直しており、高い配当性向を維持して株主へ積極的に利益を還元する姿勢が特徴です。今後も資本効率の向上とバランスを取りながら、持続的な株主価値の向上を目指した利益配分を継続する見通しです。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
トーメンデバイスは、韓国サムスン電子の半導体製品を主力とする専門商社として、市況変動の影響を直接的に受ける収益構造を持っています。FY2022/3にはメモリー需要の拡大により純利益が約63.8億円と急成長しましたが、その後は半導体市況の調整により減益基調を辿りました。しかし、FY2025/3には再び回復基調に転じて純利益約55.9億円を計上するなど、半導体市況のサイクルの波を強く反映する業績推移を続けています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.3% | 2.9% | - |
| FY2022/3 | 9.0% | 5.5% | - |
| FY2023/3 | 8.4% | 4.6% | - |
| FY2024/3 | -2.1% | 1.6% | 2.6% |
| FY2025/3 | 10.9% | 4.9% | 2.4% |
収益性については、営業利益率が1%台後半から2%台後半で推移しており、商社ビジネス特有の薄利多売な構造が定着しています。ROE(自己資本利益率)は市況の好不調に応じて4.6%から16.2%まで大きく変動しており、安定的な収益性の確保が中長期的な課題です。会社側はROEを安定的に10%以上とする定量目標を掲げており、資本効率の改善を経営の最優先事項として取り組んでいます。
財務は安全?
財務健全性は、過去数年で自己資本比率が26.8%から43.5%へと大幅に向上しており、強固な財務体質への改善が進んでいます。以前は無借金経営に近い状態でしたが、運転資金の変動により有利子負債を適宜活用する柔軟な財務戦略に転換しています。純資産も着実に積み上がっており、半導体市況のボラティリティ(価格変動幅)に耐えうる安定した資本基盤を確立しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -116億円 | -3,000万円 | 113億円 | -116億円 |
| FY2022/3 | 59.0億円 | -1.8億円 | -76.0億円 | 57.1億円 |
| FY2023/3 | -49.6億円 | -2.6億円 | 85.8億円 | -52.2億円 |
| FY2024/3 | 44.3億円 | 4.9億円 | 29.0億円 | 49.2億円 |
| FY2025/3 | 92.1億円 | -2,100万円 | -169億円 | 91.9億円 |
営業キャッシュフローは、半導体の在庫や仕入債務の増減に伴い年ごとに大きく乱高下する傾向があります。FY2025/3には約92億円の営業キャッシュフローを創出し、高いキャッシュ創出能力を証明しました。得られた資金を借入金の返済や株主還元に充てることで、財務の健全性を維持しつつ資本効率を高めるサイクルを実現しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 45.6億円 | 11.2億円 | 24.4% |
| FY2022/3 | 84.8億円 | 21.0億円 | 24.8% |
| FY2023/3 | 65.9億円 | 16.8億円 | 25.5% |
| FY2024/3 | 62.0億円 | 41.1億円 | 66.2% |
| FY2025/3 | 73.8億円 | 17.9億円 | 24.3% |
法人税等の支払いは概ね法定実効税率に近い24〜25%前後で安定しています。ただし、FY2024/3には一時的な税務処理や特殊要因により実効税率が66.2%へと大きく上昇する場面が見られました。業績予想に基づくと税負担は変動しやすく、一時的な税コストの発生が純利益に影響を与える場合があるため注視が必要です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 918万円 | 197人 | - |
従業員平均年収は918万円と、国内の卸売業界や電子部品商社の中でも極めて高い水準です。これは、韓国サムスン電子製品に特化し、高付加価値な半導体・デバイス事業で着実な利益を上げているビジネスモデルが、高待遇という形で社員に還元されているためです。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は豊田通商・ネクスティエレクトロニクス・日本サムスン。
豊田通商グループの強力な支配下にあり、第1位の豊田通商(26.62%)と第2位のネクスティエレクトロニクスを合わせると半数近くの議決権を占めています。また、日本サムスンも主要株主として名を連ねており、安定した供給網と事業基盤を背景に経営の安定性が極めて高い構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
主力のメモリー事業が全体の約8割を占める構成で、サムスングループとの強固なパートナーシップが収益の源泉です。一方で、市況変動の影響を受けやすい半導体市場に特化している点が主要な事業リスクであり、為替変動や調達先の供給状況が業績を大きく左右する構造となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%と低水準であり、ダイバーシティ推進には今後の伸び代があります。一方で、連結子会社4社を擁する組織規模に対し監査報酬が3,900万円と適切な監督体制が確保されており、親会社である豊田通商の影響力のもと、堅実なコーポレート・ガバナンス体制が維持されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,000億円 | 4,000億円 | 4,217億円 | +5.4% |
| FY2024 | 3,700億円 | — | 3,707億円 | +0.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 88億円 | 88億円 | 102億円 | +15.6% |
| FY2024 | 70億円 | — | 95億円 | +35.4% |
| FY2023 | 77億円 | — | 122億円 | +58.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2023年4月に策定した中期経営計画は、最終年度である2026年3月期の目標(純利益60億円、ROE10%以上)を大幅に前倒しで達成する見込みです。これは、半導体市況の回復、特に主力のメモリー価格上昇を的確に捉えた結果です。過去の業績予想は保守的な傾向があり、期中に上方修正されることが多く、経営陣の堅実な姿勢がうかがえます。今後は、既存事業の深化に加え、新たな成長ドライバーの育成が次期中計の焦点となるでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間、当社のTSR(株主総利回り)はFY2025を除きTOPIXを一貫してアウトパフォームしています。特にFY2022からFY2024にかけては、半導体市場の活況を背景に業績が急拡大し、それに伴う株価上昇と積極的な増配がTSRを大きく押し上げました。 FY2025は市況悪化で株価が調整したためTOPIXを若干下回りましたが、長期的な企業価値向上と株主還元の両立が実現できていることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 129.1万円 | +29.1万円 | 29.1% |
| FY2022 | 211.1万円 | +111.1万円 | 111.1% |
| FY2023 | 225.9万円 | +125.9万円 | 125.9% |
| FY2024 | 232.4万円 | +132.4万円 | 132.4% |
| FY2025 | 211.4万円 | +111.4万円 | 111.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
株価は直近1年で大幅に上昇しましたが、業界平均と比較するとPERは依然として割安な水準にあります。一方、信用倍率は100倍を超えており、信用買い残が積み上がっているため、短期的な需給の悪化には注意が必要です。PBRは業界平均をやや上回りますが、高いROEを考慮すれば正当化される範囲でしょう。配当利回りは比較的高く、株価の下支え要因となり得ます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期業績予想を上方修正し、配当の増額も併せて発表。
ミナトHD・日本サムスンと共同のROM書込みプロジェクトで書込み数量が増加。
年間配当予想を540円に修正し、株主還元姿勢を強化。
最新ニュース
トーメンデバイス まとめ
ひとめ診断
「サムスンという巨象の背に乗り、半導体市況の波を乗りこなす豊田通商系の専門商社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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