メディパルホールディングス
MEDIPAL HOLDINGS CORPORATION
最終更新日: 2026年3月28日
日本の健康を支える、医薬品流通のリーディングカンパニー
デジタルとリアルを融合させた新たな流通プラットフォームを構築し、全ての人が健康で美しく暮らせる社会の実現を目指します。
この会社ってなに?
あなたが病院で処方箋をもらったり、ドラッグストアで風邪薬やサプリメントを買ったりするとき、その製品が安全・確実に棚に並ぶまでには、複雑な流通過程があります。メディパルホールディングスは、その「血液」とも言える流れを支える、日本最大の医薬品卸企業です。また、普段使っているシャンプーや化粧品といった日用品の多くも、同社が全国のお店に届けています。私たちの健康と日々の暮らしが、目に見えないところでこの会社に支えられているのです。
メディパルホールディングスは、売上高3.6兆円を超える国内最大手の医薬品卸です。FY2025には売上高3兆6713.3億円、営業利益556.09億円と増収増益を達成し、安定した成長基盤を誇ります。近年は主力の医薬品卸に加え、動物病院向けECサービスの買収や医療DX分野への進出など、M&Aとデジタル投資を加速させています。PBRは0.99倍と1倍を割れており、既存事業の安定性に加え、新規事業による企業価値向上が市場から期待されています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 中央区京橋三丁目1番1号
- 公式
- www.medipal.co.jp
社長プロフィール
私たちは「流通価値の創造を通じて人々の健康と社会の発展に貢献します」という経営理念のもと、変化する社会環境に対応し、新たな価値を創造し続けます。デジタル技術の活用やパートナーシップを通じて、医療と健康、美の領域で社会インフラとしての使命を果たし、持続的な成長を目指します。
この会社のストーリー
創業者である熊切紋次郎が、東京日本橋に化粧品・石鹸・小間物卸の「熊切商店」を創業。これがメディパルグループの歴史の始まりとなる。
戦後の復興期を経て、株式会社熊切商店からクラヤ薬品株式会社へと商号を変更。医薬品卸としての基盤を固め、事業を拡大していく。
安定した成長を背景に、東京証券取引所市場第二部への上場を果たす。これにより、社会的信用を高め、さらなる飛躍への足掛かりを築いた。
クラヤ薬品、東京医薬品、千代田薬品が合併し、株式会社クラヤ三星堂が誕生。さらにパルタックとの経営統合により、持株会社体制へ移行し社名を変更した。
グループの一体感をより強固にし、総合ヘルスケア企業グループとしてのブランドイメージを確立するため、現在の商号に変更した。
東日本大震災で子会社の支店が壊滅的な被害を受けるも、医薬品の安定供給という使命を果たすため、全社一丸となって復旧に取り組んだ。
デジタルサービス企業レイヤードとの業務提携や、腸内細菌バンクのメタジェンセラピューティクスへの出資など、未来の医療を見据えたDXと新規事業領域へ積極的に進出。
「2027メディパル中期ビジョン」を掲げ、経常利益1,000億円を目指す。海外進出や予防・未病領域の拡大など、事業ポートフォリオの変革により持続的な成長を追求する。
注目ポイント
医薬品卸売事業を中核に、化粧品・日用品、動物用医薬品など幅広い分野で事業を展開。連結売上高は3兆円を超え、業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。
従来の卸売業の枠を超え、デジタル技術を活用した新たな流通プラットフォームの構築を推進。スタートアップ企業との提携やM&Aを通じて、医療現場の課題解決に貢献します。
社会インフラとして不可欠な事業であり、安定した収益を上げています。増配傾向にあり、株主への利益還元にも積極的な姿勢を示しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 42円 | 36.9% |
| FY2022/3 | 44円 | 31.4% |
| FY2023/3 | 46円 | 24.9% |
| FY2024/3 | 60円 | 30.6% |
| FY2025/3 | 62円 | 32.1% |
株主優待制度は設けておりません。
同社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、安定的な配当の継続を目指しています。特に配当性向30%以上の維持を方針として掲げており、業績向上に合わせて増配を重ねる姿勢が明確です。強固な財務体質を背景に、長期にわたり安定的な利益還元が期待できる銘柄と言えます。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
メディパルホールディングスは、医薬品卸売市場での強固な基盤を背景に、安定した増収基調を維持しています。FY2025/3には売上高が約3.67兆円に達し、営業利益も556億円と過去最高水準を更新する好調な推移を見せました。今後は医療DXの推進や新規事業への注力により、さらなる収益構造の高度化を目指す成長フェーズにあります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.7% | 1.4% | 1.2% |
| FY2022/3 | 4.5% | 1.7% | 1.4% |
| FY2023/3 | 5.6% | 2.3% | 1.5% |
| FY2024/3 | 5.6% | 2.3% | 1.3% |
| FY2025/3 | 5.3% | 2.2% | 1.5% |
収益性指標であるROE(自己資本利益率)は5%前後で推移しており、効率的な資産運用と利益創出の両立を図っています。営業利益率は1%台前半と卸売業特有の低い水準ですが、物流ネットワークの最適化やDX導入によるコスト構造の改革で利益率の向上を模索しています。売上規模の大きさを活かしたスケールメリットを、着実に利益へ転換する経営がなされています。
財務は安全?
総資産は堅調に増加しており、FY2025/3時点で約1.8兆円の規模に達するなど財務健全性は極めて強固です。自己資本比率も30%台後半を維持しており、長期的な事業継続のための安定した資本基盤を構築しています。なお、潤沢な手元資金により実質無借金経営を実現しており、盤石な財務体質が特徴です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 344億円 | -29.4億円 | -160億円 | 315億円 |
| FY2022/3 | 612億円 | -243億円 | -165億円 | 369億円 |
| FY2023/3 | 161億円 | -395億円 | -435億円 | -233億円 |
| FY2024/3 | 618億円 | -78.2億円 | -252億円 | 540億円 |
| FY2025/3 | 606億円 | -33.6億円 | -259億円 | 572億円 |
営業活動によるキャッシュフローは常にプラスで推移しており、本業で安定して現金を創出できる高い収益力を証明しています。設備投資や戦略的なM&Aによる投資活動を行いつつも、フリーキャッシュフローは高い水準を確保できています。余剰資金は配当や自己株式の取得といった株主還元に充てられ、バランスの取れた資金配分が継続されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 530億円 | 290億円 | 54.8% |
| FY2022/3 | 620億円 | 326億円 | 52.6% |
| FY2023/3 | 651億円 | 263億円 | 40.4% |
| FY2024/3 | 646億円 | 231億円 | 35.8% |
| FY2025/3 | 653億円 | 250億円 | 38.3% |
法人税等の実効税率は、税務上の調整や繰延税金資産の影響により変動が見られます。過去数年間は法定実効税率に近い30%から40%程度の水準に収束しており、税務上の大きな特異点は見当たりません。今後も業績の安定に伴い、一定の税負担が継続する見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 814万円 | 13,061人 | - |
従業員平均年収は814万円と、国内卸売業界の中でも高水準を維持しています。安定した医薬品卸売事業を基盤としつつ、近年の増収増益基調が着実な給与還元に繋がっている背景が読み取れます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はSTATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 みずほ銀行決済営業部)。
同社は機関投資家による保有比率が極めて高く、特に信託銀行や国内外の資産運用会社が上位を占めることで、経営の透明性に対する市場の要求が強い構成となっています。一方で、従業員持株会が一定の持分を保有しており、中長期的な安定性と従業員との利益共有の意識が反映されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
医薬品卸売のメディセオや日用品・化粧品卸のPALTACなど、複数の強力な事業セグメントを有し、収益の多角化を進めています。一方で、医薬品価格改定や物流コストの上昇、感染症関連の需要変動といった外部環境リスクを経営上の重要課題として開示しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は17.6%となっており、多様性の確保に向けた取り組みを進めています。監査報酬として3億2,200万円を拠出しており、監査体制の強化と経営の透明性確保に十分なリソースを割いている企業規模相応のガバナンス体制です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 3兆6,600億円 | 3兆6,700億円 | 3兆6,713億円 | +0.3% |
| FY2024 | 3兆5,100億円 | — | 3兆5,587億円 | +1.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 500億円 | 545億円 | 556億円 | +11.2% |
| FY2024 | 490億円 | — | 473億円 | -3.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「2027メディパル中期ビジョン」では、経常利益1,000億円という高い目標を掲げています。これは、従来の医薬品卸事業に加え、M&AやDX投資で獲得した「重点事業」の利益構成比を50%近くまで高めることで達成を目指す野心的な計画です。直近の業績予想は期初計画を上回るなど堅調ですが、巨大な目標達成には新規事業の成長をさらに加速させる必要があります。計画達成力は安定的ですが、大きな飛躍を見せるには変革のスピードが問われます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間、メディパルホールディングスのTSRはTOPIXを一貫して下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。これは、同社の株価が市場全体の成長に比べて伸び悩んでいたことを示唆しています。安定配当を継続しているものの、株価上昇の勢いがTOPIXに及ばず、投資家にとっては物足りないリターンとなっていました。近年の株価上昇でこのトレンドを転換できるかが注目されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 107.3万円 | +7.3万円 | 7.3% |
| FY2022 | 104.1万円 | +4.1万円 | 4.1% |
| FY2023 | 95.9万円 | -4.1万円 | -4.1% |
| FY2024 | 124.5万円 | +24.5万円 | 24.5% |
| FY2025 | 128.3万円 | +28.3万円 | 28.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較するとPERは同水準ですが、PBRは0.99倍と1倍を割り込んでおり、資産価値に対して株価が割安と判断される可能性があります。信用取引では売り残が買い残を上回る「信用倍率0.22倍」となっており、将来の株価下落を見込む投資家が多い一方、株価が上昇した際には買い戻し(踏み上げ)による一段高も期待される需給状況です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
社長の病気療養に伴い、代表取締役副社長が代表権を取得し、経営体制の維持を図る発表が行われました。
株式会社レイヤードとの提携により、医療DX領域での新たなサービス構築を開始しました。
第3四半期累計で経常利益が前年同期比8.1%増の613億円を達成し、安定した成長を示しました。
最新ニュース
メディパルホールディングス まとめ
ひとめ診断
「医薬品流通のガリバーが、M&AとDXを駆使して『健康』の総合インフラ企業へと変貌を遂げている最中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「卸売業」に分類される他の企業
非鉄金属の専門商社が、積極的なM&Aで製造業まで飲み込みバリューチェーンを垂直統合する野心家
純利益2,000億円への倍増を掲げ、非資源シフトで成長を加速する7大商社の挑戦者
カラオケ『DAM』の巨人、コロナ禍からのV字回復を果たし、飲食事業との両輪で夜の経済を回す総合エンタメ企業
半導体のゴミから金を掘り、食卓に魚を届ける、異色のリサイクル商社
工場の『自動化』を支える、トヨタも頼る縁の下の力持ち技術商社
三菱電機グループの巨大商社が、M&Aをテコにスマート工場と脱炭素社会のインフラを担う商社へ変貌中
創業200年目前の老舗化学商社が、M&Aと事業投資でバイオ・半導体分野の『作る商社』へと変貌を遂げている
日本のモノづくりを止めない『工具のアマゾン』、圧倒的な在庫と物流でBtoB市場を制する巨人