ゲオホールディングス
GEO HOLDINGS CORPORATION
最終更新日: 2026年3月27日
レンタルビデオ店からリユースの巨人へ。時代の変化を捉え進化し続ける企業。
リユースを中核とした「セカンドリテイリング」という新たな市場を創造し、2035年度までにグループ売上高1兆円、国内外5,000店舗体制の実現を目指します。
この会社ってなに?
休日にクローゼットを整理して、もう着なくなった服や使わなくなった家電が出てきたとき、どうしていますか?街で「2nd STREET(セカンドストリート)」という看板のお店を見かけたことがあるかもしれません。実はあのお店を運営しているのがゲオホールディングスです。あなたが持ち込んだ洋服や雑貨を買い取り、それを必要としている別の人へ届ける、そんなリユースのサイクルを全国で支えています。もちろん、かつて「ゲオ」でゲームソフトやDVDを探した経験がある人も多いでしょう。ゲオホールディングスは、私たちの「不要」を誰かの「必要」に変えることで、サステナブルな社会の実現に貢献している身近な会社なのです。
FY2025は売上高4276.7億円、営業利益112.50億円と前期比で減益を見込むものの、これはリユース事業への戦略的投資フェーズへの移行を示唆しています。主力の「セカンドストリート」は国内外で積極的な出店を続け、FY2024には過去最高益の原動力となりました。2026年10月には「株式会社セカンドリテイリング」への社名変更を予定し、レンタル事業からの完全なピボットとリユース業界のリーディングカンパニーとしての地位確立を目指します。PBR0.75倍という割安な株価と、2035年度に売上高1兆円を目指す長期成長ストーリーが投資家にとっての注目点です。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市中区富士見町8番8号
- 公式
- www.geonet.co.jp
社長プロフィール
私たちは『豊かで楽しい日常の暮らしを提供する』ことを使命としています。リユース事業を中核に据え、変化する社会のニーズに応えながら持続的な成長を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。
この会社のストーリー
愛知県でビデオレンタル店「ゲオ」1号店を開店。ここからゲオの歴史が始まる。
創業から約10年で株式上場を果たす。全国展開を加速させ、メディアリユース事業の基盤を築く。
さらなる事業拡大と社会的信用の向上を目指し、東証一部(現プライム市場)への上場を達成する。
「セカンドストリート」を運営するフォー・ユーを完全子会社化。レンタル事業からリユース事業への大きな舵を切る。
「セカンドストリート」をアメリカ、マレーシアに出店。国内で培ったリユースのノウハウを世界へ展開し始める。
セカンドストリートの国内外での店舗網拡大が奏功し、リユース事業が業績を牽引。2024年3月期には大幅な増益を達成する。
リユースを事業の中核とする姿勢を明確にするため、社名を「株式会社セカンドリテイリング」に変更することを発表。
注目ポイント
DVDレンタル市場の縮小を乗り越え、リユースショップ「セカンドストリート」をM&A。今やリユース事業が売上の7割以上を占めるまでに成長し、時代の変化に対応する柔軟性を示しています。
国内800店舗以上の「セカンドストリート」は、アメリカやアジアにも進出中。日本のリユース文化を世界に広げ、2035年には海外1,000店舗を目指すなど、グローバルな成長が期待されます。
業績好調を背景に、安定的な配当を実施。2025年3月期には増配を予定しており、株主への利益還元に積極的な姿勢を見せています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 33円 | 16.0% |
| FY2017/3 | 34円 | 38.9% |
| FY2018/3 | 34円 | 24.6% |
| FY2019/3 | 34円 | 14.8% |
| FY2020/3 | 34円 | 38.1% |
| FY2021/3 | 34円 | 0.3% |
| FY2022/3 | 24円 | 17.0% |
| FY2023/3 | 24円 | 17.7% |
| FY2024/3 | 29円 | 10.5% |
| FY2025/3 | 34円 | 29.8% |
2024年3月末日を基準とした実施をもって、株主優待制度は廃止されました。
配当方針は、業績に応じた安定的かつ継続的な利益還元を基本としています。近年の業績回復に合わせて増配を実施しており、株主還元への意識が高まっています。今後も投資と還元のバランスを考慮しつつ、成長投資を優先しつつも配当の維持・向上を目指す姿勢です。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
ゲオホールディングスは、レンタル事業からリユース事業への構造改革に成功したことが、直近の業績拡大を牽引しています。特に中古衣料・服飾雑貨を扱う「セカンドストリート」の全国展開が奏功し、売上高はFY2024/3期には約4,338億円まで伸長しました。FY2025/3期は一服感が見られるものの、国内外での新規出店強化により、FY2026/3期には売上高4,700億円の増収を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 20.8% | -0.4% | 3.4% |
| FY2022/3 | 8.2% | 3.4% | 3.5% |
| FY2023/3 | -8.2% | 2.8% | 3.6% |
| FY2024/3 | 8.8% | 4.7% | 3.8% |
| FY2025/3 | -19.7% | 1.8% | 4.3% |
収益性は、事業構造の転換に伴いリユース事業の利益率の高さが反映され、FY2024/3期には営業利益率が3.9%、ROEが12.5%まで向上しました。FY2025/3期は投資拡大に伴う一時的な減益となりましたが、効率的な店舗運営を通じて収益性の安定化を図っています。今後は海外展開を含む成長投資を加速させつつ、高い収益性を維持することが課題です。
財務は安全?
財務健全性については、積極的な事業拡大に伴い総資産が年々増加しており、FY2025/3期には約2,528億円に達しました。有利子負債は急増しているものの、これは戦略的な店舗網拡大のための資金調達が主因であり、自己資本比率は35.7%を確保しています。手元流動性を管理しつつ、成長投資と財務の安全性のバランスを適切に維持することが今後の鍵となります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 124億円 | -82.3億円 | 147億円 | 42.0億円 |
| FY2022/3 | -57.3億円 | -66.9億円 | 56.0億円 | -124億円 |
| FY2023/3 | 42.8億円 | -95.9億円 | 39.4億円 | -53.1億円 |
| FY2024/3 | 93.0億円 | -104億円 | 124億円 | -11.1億円 |
| FY2025/3 | 80.1億円 | -125億円 | 108億円 | -44.8億円 |
営業キャッシュフローは堅調なリユース需要を背景に創出されているものの、積極的な新規出店による投資キャッシュフローの流出が続いています。特に店舗改装や設備投資を優先させているため、フリーキャッシュフローは恒常的にマイナス傾向です。今後は新規店舗の収益寄与が進むことで、将来的なキャッシュフローの改善が期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 48.0億円 | 55.5億円 | 115.7% |
| FY2022/3 | 96.6億円 | 36.8億円 | 38.1% |
| FY2023/3 | 119億円 | 62.5億円 | 52.4% |
| FY2024/3 | 187億円 | 78.5億円 | 41.9% |
| FY2025/3 | 122億円 | 76.9億円 | 62.9% |
法人税等の負担が実効税率を大きく上回る年度が見られるのは、繰延税金資産の取り崩しや、恒久的な差異の影響が主因です。特に利益水準が変動する中で、税負担の調整が行われてきました。今後も事業拡大に伴う税務上の処理が業績に一定の影響を与えると考えられます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 545万円 | 6,512人 | - |
従業員の平均年収は545万円となっており、小売業界の平均水準と照らし合わせても標準的です。リユース事業の拡大に伴う人員強化と採用コストの影響が、給与体系や総人件費の推移に反映されていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は城蔵屋・常興薬品。
筆頭株主である株式会社城蔵屋が37.4%を保有しており、創業家・オーナー企業としての安定した経営基盤を有しています。機関投資家や信託銀行等の保有比率も一定数存在しますが、同族経営的な側面が強い構成といえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、従来のメディアレンタル事業からセカンドストリートを中心としたリユース事業へ収益の柱を大幅に転換しており、環境変化に対応する強固な収益構造を構築しています。事業上の主なリスクとして、リユース品の仕入競争激化や海外市場での展開における法規制・経済変動が挙げられます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.4%であり、経営の多様性確保に向けた改善の余地がある段階です。監査等委員会設置会社として監査機能を強化し、31社の連結子会社を統括する大規模なグループガバナンス体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,360億円 | — | 4,277億円 | -1.9% |
| FY2024 | 4,000億円 | — | 4,339億円 | +8.5% |
| FY2023 | 3,500億円 | — | 3,773億円 | +7.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 120億円 | — | 113億円 | -6.3% |
| FY2024 | 130億円 | — | 168億円 | +29.3% |
| FY2023 | 70億円 | — | 106億円 | +51.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ゲオHDは明確な中期経営計画を開示していませんが、2035年度に売上高1兆円・5,000店舗体制を目指す長期ビジョンを掲げています。また、PBR1倍超を目標としており、資本効率改善への意識を示しています。近年の業績予想は保守的な傾向があり、FY2023、FY2024は期初予想を大幅に上回って着地しました。FY2025は減益予想ですが、これも将来の成長に向けた戦略的投資と、過去の上振れ実績を考慮すると、ポジティブに捉える余地があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、リユース事業への業態転換と着実な利益成長にもかかわらず、株価がPBR1倍割れに留まるなど、市場評価が追いついていないことが主な要因です。株主優待制度を2024年に廃止し、配当による株主還元を重視する方針に転換しましたが、TSRの改善には至っていません。今後、PBR1倍達成を掲げる経営目標の実現が、TOPIXをアウトパフォームするための鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 93.4万円 | -6.6万円 | -6.6% |
| FY2022 | 100.2万円 | +0.2万円 | 0.2% |
| FY2023 | 128.7万円 | +28.7万円 | 28.7% |
| FY2024 | 155.8万円 | +55.8万円 | 55.8% |
| FY2025 | 149.8万円 | +49.8万円 | 49.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
小売業界の平均PER(22.0倍)やPBR(1.8倍)と比較して、PER・PBRともに著しく割安な水準にあります。これは市場が同社の成長性や収益性をまだ完全には評価しきれていないことを示唆しています。一方で、信用買い残が売り残を大幅に上回っており、信用倍率は36.54倍と高水準です。将来の株価上昇を期待する個人投資家が多い一方、需給面では将来的な売り圧力への警戒も必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
リユース・サプライ・システムのセカイズを子会社化し、調達力の強化を図る。
第3四半期累計の経常利益が前年同期比14.0%増の125億円を達成。
セカンドストリートがタイで10店舗出店を達成し、海外リユース事業を加速。
最新ニュース
ゲオホールディングス まとめ
ひとめ診断
「レンタルビデオの巨人が『セカンドストリート』を武器に中古アパレルの王へと転身、社名変更でリユースに全振りする覚悟を決めた企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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