2678プライム

アスクル

ASKUL Corporation

最終更新日: 2026年3月27日

ROE11.2%
BPS831.7円
自己資本比率34.2%
FY2025/3 有報データ

働くすべての人を支える、進化し続けるB2Bの巨人

テクノロジーと物流の力で、すべての仕事場と暮らしのインフラとなること。

この会社ってなに?

あなたがオフィスで使うペンやコピー用紙、誰が届けてくれるか考えたことはありますか?アスクルは「明日来る」という名前の通り、法人向けに文房具や事務用品などを注文の翌日に届ける通販サービスで国内トップシェアを誇ります。多くの企業が、日々の業務に必要な備品をアスクルから調達しているのです。また、個人向けには「LOHACO(ロハコ)」という日用品通販サイトも運営しており、食品からコスメ、無印良品の商品まで幅広く扱っています。もしかしたら、あなたも気づかないうちにアスクルのサービスを利用しているかもしれません。

オフィス用品通販の最大手。FY2025の業績は売上高4,811億円(前期比+2.0%)と増収を確保したものの、営業利益は140.04億円(同-17.4%)と大幅な減益を記録しました。これは2025年10月に発生した大規模なサイバー攻撃の影響で、システムの長期停止や顧客対応に多額のコストが発生したことが主因です。現在は顧客基盤の回復と信頼再構築を最優先課題としつつ、中小企業向けDX支援サービス「ビズらく」などの新規事業で成長の再加速を目指しています。

小売業プライム市場

会社概要

業種
小売業
決算期
5月
本社
東京都江東区豊洲3-2-3 豊洲キュービックガーデン
公式
www.askul.co.jp

社長プロフィール

吉岡 晃
吉岡 晃
代表取締役社長 CEO
挑戦者
私たちは、サイバー攻撃という大きな困難を経験しましたが、お客様へのサービス提供を第一に考え、全社一丸となって復旧に取り組んできました。これからもテクノロジーと物流の力であらゆる仕事場と日々の暮らしに『うれしい』をお届けし、お客様の事業成長と持続可能な社会の実現に貢献していきます。

この会社のストーリー

1993
オフィス用品通販のパイオニア「アスクル」誕生

プラス株式会社の新規事業として、FAXで注文すると事務用品が翌日に届く画期的なサービスを開始。日本の中小企業の購買に変革をもたらしました。

1997
アスクル株式会社として独立、急成長へ

事業の成功を受け、アスクル株式会社として独立。インターネット受注も開始し、オフィス通販のトップランナーとして事業を拡大しました。

2000
ジャスダック市場へ上場

創業からわずか7年で株式上場を果たし、社会的信用と資金調達力を獲得。さらなる成長への基盤を築きました。

2012
個人向けEC「LOHACO」サービス開始

ヤフー(当時)との提携により、個人向け日用品ECサイト「LOHACO」をスタート。BtoBで培った物流網を活かし、新たな市場へ進出しました。

2019
経営体制の転換期

筆頭株主であったヤフーとの経営方針を巡る対立が表面化。株主総会を経て、新たな経営体制へと移行する大きな転換点を迎えました。

2022
中小企業のDXを支援する新事業「ビズらく」開始

ソフトバンクとの協力の下、中小企業のバックオフィス業務のDXを支援する新サービスを開始。単なる物品販売からソリューション提供へと事業領域を拡大しました。

2025
サイバー攻撃による大規模なシステム障害

ランサムウェア攻撃を受け、ECサイトが長期間停止する深刻な被害が発生。事業継続の危機に直面し、セキュリティ対策と事業復旧が最大の課題となりました。

2026
新たな中期経営計画を策定、未来へ

困難を乗り越え、2029年5月期までの新たな中期経営計画を発表。既存事業の回復と成長、そして新規事業による収益拡大を目指し、再成長への道を歩み始めました。

注目ポイント

逆境からの復活劇に期待!

2025年のサイバー攻撃で大きな打撃を受けましたが、そこからのV字回復を目指しています。困難を乗り越えようとする企業の底力と、今後の成長ストーリーに注目です。

中小企業のDXを支える新事業

オフィス用品通販だけでなく、新事業「ビズらく」で中小企業のDX推進をトータルサポート。日本のビジネスシーンを根底から支える、社会貢献性の高い事業を展開しています。

個人投資家にも嬉しい株主優待

100株以上の保有で、個人向けECサイト「LOHACO」で使える2,000円相当の割引クーポンがもらえます。アスクルのサービスを体感しながら、お得に買い物も楽しめます。

サービスの実績は?

4,811億円
連結売上高
2025年5月期実績
+2.0% YoY
140.0億円
連結営業利益
2025年5月期実績
-17.4% YoY
95.5
1株当たり純利益(EPS)
2025年5月期実績
-51.4% YoY
38
1株当たり配当金
2025年5月期実績
+5.6% YoY
39.8%
配当性向
2025年5月期実績
+21.4pt YoY
2.9%
売上高営業利益率
2025年5月期実績
-0.7pt YoY

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 38円
安全性
普通
自己資本比率 34.2%
稼ぐ力
高い
ROE 11.2%
話題性
不評
ポジティブ 20%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
38
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2016/320.332.8%
FY2017/322.2182.6%
FY2018/322.239.1%
FY2019/322.2423.3%
FY2020/323.434.3%
FY2021/34964.6%
FY2022/33134.1%
FY2023/33433.9%
FY2024/33618.3%
FY2025/33839.8%
3期連続増配
株主優待
あり
権利確定月5月・11月

アスクルは株主還元を重視しており、安定配当を継続しながら業績に応じた利益還元を行う方針を掲げています。配当性向は30〜40%を目安としており、長期的に株主へ報いる姿勢が明確です。株主優待と合わせたトータル利回りも個人投資家に人気があり、バランスの良い還元体制を整えています。

同業比較(収益性)

小売業の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
11.2%
業界平均
5.0%
営業利益率下回る
この会社
2.9%
業界平均
5.9%
自己資本比率下回る
この会社
34.2%
業界平均
50.1%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/34,285億円
FY2023/34,467億円
FY2024/34,717億円
FY2025/34,811億円
営業利益
FY2022/3143億円
FY2023/3146億円
FY2024/3170億円
FY2025/3140億円

アスクルはオフィス用品や個人向け通販「LOHACO」を主軸に事業を展開しており、近年は堅調な売上成長を維持してきましたが、2025年3月期にはコスト増により営業利益が140億円へと減少しました。2026年3月期はサイバー攻撃の影響による一時的な業績への懸念があるものの、今後の事業立て直しによる成長回復が期待されています。前期までは増収基調を維持しており、EC市場における安定した地位を確立しています。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
11.2%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
4.0%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
2.9%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2016/310.3%3.8%2.7%
FY2017/32.2%0.7%2.6%
FY2018/39.5%2.7%1.2%
FY2019/30.9%0.3%1.2%
FY2020/310.7%3.2%2.2%
FY2021/313.1%4.1%3.3%
FY2022/316.1%4.9%3.3%
FY2023/314.6%4.3%3.3%
FY2024/323.5%7.9%3.6%
FY2025/311.2%4.0%2.9%

収益性は安定推移してきましたが、2024年3月期にはROEが23.5%まで急伸した一方、直近の2025年3月期には営業利益率が2.9%まで低下するなどコスト管理が今後の重要な経営課題となっています。効率的な物流網の運用と付加価値の高い商品提供による利益率の改善が求められており、高効率な運営体制の再構築が進められています。過去のROAは概ね4〜8%の範囲で推移し、資産効率性は適正なレベルを維持しています。

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率34.2%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
0円
会社の純資産
813億円

同社は強固な財務体質を有しており、実質無借金経営を継続している点が最大の特徴です。自己資本比率は30%台前半を安定的に維持しており、潤沢な現預金を背景とした投資余力があるため、事業拡大やデジタル変革への柔軟な対応が可能です。近年では純資産が着実に増加しており、長期的にも盤石な財務健全性が確保されています。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+129億円
営業CF
投資に使ったお金
-166億円
投資CF
借入・返済など
-96.5億円
財務CF
手元に残ったお金
-36.7億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2016/3138億円-117億円-106億円21.7億円
FY2017/3162億円-52.2億円72.4億円110億円
FY2018/3102億円-15.9億円65.5億円85.6億円
FY2019/362.1億円-59.6億円-49.5億円2.5億円
FY2020/3166億円-60.5億円-47.6億円106億円
FY2021/3160億円-90.8億円-39.2億円69.2億円
FY2022/3180億円-107億円-147億円72.0億円
FY2023/3201億円-229億円102億円-28.0億円
FY2024/3169億円-115億円-98.3億円53.5億円
FY2025/3129億円-166億円-96.5億円-36.7億円

営業活動によるキャッシュフローは常にプラスで推移しており、安定した本業の稼ぎ出せる力が維持されています。投資活動では物流センターの刷新やシステム投資に継続的な資金を投じており、将来の成長に向けたインフラ整備を優先しています。フリーキャッシュフローは投資計画に応じて変動しますが、全体として財務の健全性を損なわない範囲で積極的な経営を行っています。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2016/385.7億円33.2億円38.7%
FY2017/388.7億円78.5億円88.6%
FY2018/339.4億円0円0.0%
FY2019/344.2億円39.8億円90.2%
FY2020/386.6億円30.0億円34.7%
FY2021/3139億円60.9億円44.0%
FY2022/3143億円50.6億円35.5%
FY2023/3144億円46.6億円32.3%
FY2024/3167億円0円0.0%
FY2025/3138億円47.5億円34.4%

法人税等の支払いは、概ね法定実効税率に沿った水準で推移しており、各期の業績に基づき適切に納付されています。2024年3月期については、税効果会計の適用や繰越欠損金の解消など、特殊要因により実効税率が一時的に低下しました。基本的には経常的な損益に応じた税負担が続いており、納税に関する大きなリスクは見当たりません。

会社の公式開示情報

オフィス用品通販の「ASKUL事業」と個人向け「LOHACO事業」を柱としていますが、サイバー攻撃による長期的なシステム停止が財務に甚大な影響を及ぼしています。特別損失の計上による大幅な赤字転落と、それに伴う経営の立て直しが有価証券報告書等でも最優先のリスク管理項目として強調されています。

会社の計画は順調?

C
総合評価
サイバー攻撃という外部要因で大幅な下方修正を余儀なくされ、計画達成力には疑問符が付く。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画
FY2026~FY2029
連結売上高: 目標 5,000億円 順調 (4,811億円)
96.2%
連結営業利益: 目標 110億円 順調 (140.04億円)
127.3%
当期純利益: 目標 66億円 順調 (90.68億円)
137.4%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025180億円140億円-22.2%
FY2024165億円170億円+2.7%
FY2023145億円146億円+0.8%
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20255,000億円4,811億円-3.8%
FY20244,820億円4,717億円-2.1%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2025年7月に発表された新中期経営計画では、FY2026に売上高5,000億円、営業利益110億円を目指しています。しかし、この計画は2025年10月に発生したサイバー攻撃による業績悪化を踏まえていない可能性が高く、見直しが必至の状況です。FY2025期初予想は営業利益180億円でしたが、最終的に140億円と大幅未達に終わっており、外部環境の激変に対する計画の脆弱性が露呈しました。今後は信頼回復と収益性改善を両立させる現実的な計画を再提示できるかが焦点となります。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残632,500株
売り残125,700株
信用倍率5.03倍
2026年3月20日時点
今後の予定
第3四半期決算発表2026-03-27
2026年5月期 本決算発表2026-07-03

同業種(小売業)平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあります。これはサイバー攻撃による業績悪化と先行き不透明感が株価を押し下げているためと考えられます。一方で配当利回りは3.23%と業界平均より高く、株価下支えの一因となっています。信用倍率は5.03倍とやや高水準で、将来の株価上昇を見込んだ買いが多いものの、需給面での重さも懸念されます。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
128
前月比 +15.5%
メディア数
45
日本経済新聞, 株探, 東洋経済オンライン, PR TIMES, Yahoo!ファイナンス
業界内ランキング
上位 12%
小売業 1,450社中 174位
報道のトーン
20%
好意的
30%
中立
50%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

サイバー被害・業績50%
株価・市況20%
サービス拡充15%
経営戦略15%

最近の出来事

2025年10月悪材料

サイバー攻撃により通販サイトが長期間停止し、特別損失52億円を計上する深刻な被害が発生しました。

2026年1月好材料

サービス復旧に向け、オリジナル商品500点以上の大幅値下げを含む復活特別企画を開始しました。

2026年3月業績

2月度の月次売上高が前年同月比21%減となるなど、サイバー攻撃の余波が業績に影響を与えています。

最新ニュース

ネガティブ
アスクルは3日続落、2月売上高20.6%減
3/4 · 株探
ネガティブ
アスクル、サイバー被害で特別損失52億円、最終66億円赤字に
1/28 · 日本経済新聞
ポジティブ
アスクル、事業所向け「復活特別企画」を実施
1/27 · PR TIMES
ネガティブ
アスクルでサイバー攻撃発生、通販サイト復旧に3カ月
10/19 · 東洋経済オンライン
中立
アスクル、26年5月期は最終27%減益計画、中期計画も発表
7/4 · ライブドアニュース

アスクル まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 38円
安全性
普通
自己資本比率 34.2%
稼ぐ力
高い
ROE 11.2%
話題性
不評
ポジティブ 20%

「オフィス通販の巨人がサイバー攻撃の痛手から立ち直り、顧客基盤の再構築に挑む正念場」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU