ベクターホールディングス2656
Vector HOLDINGS Inc.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
昔、パソコンに新しいソフトを入れたい時、多くの人が『Vector』というサイトを使ったことがあるかもしれません。あの無料ソフトやシェアウェアを探せる巨大なライブラリを運営していたのがこの会社です。今は時代が変わり、彼らはその技術力を活かして、AI(人工知能)が動くためのサーバーを貸し出すような、未来のインフラ事業に挑戦しています。あなたが普段何気なく使うAIサービスの裏側で、もしかしたらこの会社の技術が活躍する日が来るかもしれません。まさに、インターネットの歴史と共に歩み、次の時代を創ろうとしている会社です。
2025期は売上高1.6億円に対し、営業損失5.74億円と厳しい状況が継続。PCソフトダウンロードサイトの老舗だが、近年はAIインフラ事業や省電力コンピューティングといった新規分野への転換を加速させている。会社は2026期に売上高2.8億円、営業損失3.44億円と増収および赤字幅縮小を予想しているが、先行投資が続く新規事業が収益の柱となるには時間を要する見込みだ。財務体質の改善と新規事業の収益化が最大の経営課題となっている。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区芝公園四丁目1番8号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024/03期 | ▲85.1% | ▲164.5% | ▲480.5% |
| 2025/03期 | ▲135.2% | ▲108.3% | ▲354.3% |
| 3Q FY2026/3 | ▲131.7%(累計) | ▲97.1%(累計) | ▲606.9% |
当社の収益性は非常に厳しい水準で推移しており、売上高に対する販管費等のコスト負担が重く、営業利益率は極めて低いマイナス水準を記録しています。ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)も赤字に伴い深刻なマイナスとなっており、効率的な資本運用ができていない状態です。抜本的な収益モデルの再構築がなければ、中長期的な収益性の回復は困難な状況と言えます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024/03期 | 1.6億円 | ▲7.6億円 | ▲8.9億円 | -50.1円 | — |
| 2025/03期 | 1.6億円 | ▲5.7億円 | ▲7.8億円 | -39.3円 | +1.9% |
ベクターホールディングスは、ソフトウェアダウンロードサイト運営を中心としたIT事業を主軸としていますが、近年の業績は売上高の低迷と営業損失の拡大が続いています。特に2024/03期には売上高が約1.6億円にまで縮小し、営業赤字幅が約7.6億円に達するなど厳しい経営状況にあります。2026/03期においても依然として赤字予想が続いており、抜本的な事業構造の改革が喫緊の課題となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上70百万円(前年同期比-38.1%)、営業利益△4.2億円、純利益△4.5億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
PCソフトのダウンロードサイト運営を軸としつつ、近年はAIインフラ事業等の新規領域へ注力していますが、依然として営業損失が続くなど成長投資に伴うコスト負担と収益化の遅れが業績の主要なリスク要因となっています。抜本的な経営基盤の強化に向け、子会社の整理や事業構造の転換を継続的に実施しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2.6億円 | 1.6億円 | 1.6億円 | -38.5% |
| 2024期 | 2.8億円 | — | 1.6億円 | -42.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | -4.8億円 | -5.8億円 | -5.7億円 | -20.6% |
| 2024期 | -3.4億円 | — | -7.6億円 | -121.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は事業環境の変化が大きいことを理由に、具体的な中期経営計画を策定していません。代わりに単年度の業績予想を開示していますが、過去の実績を見ると売上・利益ともに期初予想を大幅に下回る傾向が顕著です。AIインフラなど新規事業への転換を進めていますが、その収益貢献はまだ不透明であり、計画達成能力には厳しい評価をせざるを得ません。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026年3月期第2四半期決算にて、最終損益3億円の赤字を発表し業績を下方修正しました。
AIインフラ事業の拡大を目的とした新体制の構築と事業部新設を発表しました。
UNIPLAT運営会社と国際的事業展開を行うACEとの業務委託締結を公表しました。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
財務健全性については、利益剰余金の減少により純資産が圧縮される傾向にあり、2025/03期末時点では総資産が約3.5億円まで減少しています。一方で、負債は抑制されており自己資本比率は66.0%を維持しているものの、赤字の継続が純資産を毀損させている状況です。現金同等物の水準も含め、財務の安全性には注意深く監視する必要があるでしょう。 【3Q 2026/03期】総資産5.7億円、純資産4.7億円、自己資本比率78.5%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | ▲12.1億円 | ▲4.3億円 | 11.4億円 | ▲16.5億円 |
| 2025/03期 | ▲1.9億円 | 1.6億円 | 9,100万円 | ▲3,100万円 |
営業活動によるキャッシュフローは恒常的な赤字により流出が続いており、事業単体での資金創出力が著しく低下しています。過去には第三者割当増資などの財務活動による資金調達で補填してきましたが、キャッシュ・バーン(資金燃焼)が激しい状況です。今後は、投資活動を抑制しつつ、本業の収益を黒字化させることが自立的なキャッシュ・フロー改善の鍵となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.6%と一定の多様性を確保していますが、事業環境の急激な変化に対応するため中期経営計画の策定を見送るなど、現状は経営の柔軟性と透明性のバランスを重視した体制となっています。監査体制については専門性の高い報酬を支払うことで厳格な監視機能の維持に努めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 679万円 | 34人 | - |
従業員の平均年収は679万円であり、IT・ソフトウェア業界の平均と比較しても一定の水準を維持しています。ただし、近年は業績の赤字が続いていることから、今後の報酬水準は収益改善の達成度合いに強く依存する構造となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2023期以降TOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」が続いています。これは、継続的な営業赤字と無配当により、株価が長期的に低迷していることが主な要因です。特に2024期以降は、TOPIXが上昇する中で同社の株価は下落し、差が拡大しました。AI関連事業への期待で一時的に株価が上昇する場面もありますが、持続的な企業価値向上には至っていない状況を反映しています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2018/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2019/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 0円 | 0.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は業績の回復および経営基盤の強化を最優先課題としており、創業以来、株主への配当は実施していない無配の状況が続いています。現時点では配当方針として具体的な数値目標などは設定されておらず、業績の改善が先決という判断です。今後、安定した収益確保が可能となった段階で、株主への還元についても検討される見込みです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 226.0万円 | 126.0万円 | 126.0% |
| 2022期 | 180.8万円 | 80.8万円 | 80.8% |
| 2023期 | 136.7万円 | 36.7万円 | 36.7% |
| 2024期 | 78.0万円 | ▲22.0万円 | -22.0% |
| 2025期 | 49.2万円 | ▲50.8万円 | -50.8% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは15.28倍と業界平均を大幅に上回っており、現在の純資産価値に対して株価は極めて割高な水準です。これはAIインフラ事業など将来への期待感が織り込まれていることを示唆しています。一方で、信用取引では売り残がなく買い残が積み上がっており、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多いものの、需給面では上値が重くなる可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2024/03期 | -8.2億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | -5.7億円 | 0円 | - |
長年にわたり営業損失や当期純損失が続いているため、法人税等の支払いは基本的に発生していない状況です。繰越欠損金の存在により将来の利益に対する税負担は軽減されますが、そもそも利益が出ていないことが最大の懸念点です。2026/03期予想では納税額が計上されていますが、これは業績以外の要因や税務調整による一時的なものである可能性があります。
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ベクターホールディングス まとめ
「『Vector』の名で知られたPCソフトの巨人が、AIインフラ事業で大逆転を狙うも、巨額の先行投資で赤字が続く苦闘の真っ只中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。