J−オイルミルズ2613
J-OIL MILLS, INC.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがスーパーで手にする「AJINOMOTO さらさらキャノーラ油」や「ラーマ」ブランドのマーガリン、実はJ-オイルミルズが作っています。家で揚げ物や炒め物をする時、きっと同社の製品を使っているはずです。それだけではありません。お気に入りのレストランのフライや、パン屋さんのサクサクしたパン、コンビニのお惣菜など、普段私たちが外で食べる様々な料理の美味しさも、J-オイルミルズが提供する業務用の油やマーガリンが裏側で支えています。まさに日本の食生活に欠かせない存在なのです。
食用油国内大手。2025期は売上高2,307.8億円、営業利益85.72億円と、価格改定やコスト削減が奏功し増収増益を達成しました。原料価格高騰の影響で2022期には営業赤字に転落しましたが、その後はV字回復を果たし、利益水準はコロナ禍前を上回っています。株主還元の強化も進めており、2025期の配当は前期比10円増の70円と増配。今後は高付加価値製品の拡充と海外展開が成長の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区明石町8番1号 聖路加タワー
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.6% | 3.4% | - |
| 2022/03期 | 2.1% | 1.2% | - |
| 2023/03期 | 1.0% | 0.6% | - |
| 2024/03期 | 6.9% | 3.8% | 3.0% |
| 2025/03期 | 6.7% | 4.0% | 3.7% |
| 3Q FY2026/3 | 2.6%(累計) | 1.5%(累計) | 2.1% |
収益性は、2022/03期および2023/03期には原料高騰の影響を大きく受け低迷しましたが、製品価格への転嫁の進展と製造・物流体制の効率化により、2024/03期以降は営業利益率が3%台へ改善しました。自己資本利益率(ROE)も直近では6%台を確保しており、資本効率を重視した経営へ転換を図っています。今後は高収益なスペシャリティフード事業の拡大を通じ、更なる収益性向上を目指しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,648億円 | — | 52.5億円 | 159.6円 | - |
| 2022/03期 | 2,016億円 | — | 19.5億円 | 59.2円 | +22.3% |
| 2023/03期 | 2,604億円 | — | 9.9億円 | 29.8円 | +29.2% |
| 2024/03期 | 2,443億円 | 72.4億円 | 67.9億円 | 205.4円 | -6.2% |
| 2025/03期 | 2,308億円 | 85.7億円 | 70.0億円 | 211.5円 | -5.5% |
当社の売上高は、原料価格の変動や市場環境の影響を受けつつも、業務用を中心とした高付加価値製品の販売強化により底堅く推移しています。2022/03期には原料高で営業赤字を計上しましたが、その後は製品価格改定の浸透や事業効率化により、2024/03期には営業利益約72億円を確保し回復を実現しました。直近では安定的な利益水準を維持しつつ、持続的な成長に向けたポートフォリオの見直しを推進しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1711億円(通期予想比71%)、営業利益36億円(同40%)、純利益26億円(同37%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業の柱は食用油脂であり、家庭用・業務用の両面で展開しています。原材料価格の変動リスクや、物流効率化のための子会社吸収合併など、外部環境への適応に向けた構造改革が継続的に行われている点が特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 70億円 | — | 86億円 | +22.5% |
| 2024期 | 30億円 | — | 72億円 | +141.4% |
| 2023期 | 10億円 | — | 7億円 | -26.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,450億円 | — | 2,308億円 | -5.8% |
| 2024期 | 2,620億円 | — | 2,443億円 | -6.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の第六期中期経営計画は、当初計画を外部環境の悪化(原料価格高騰など)を理由に見直し、目標達成年度を2年延長しています。見直し後は、売上高目標を撤廃し、資本効率を重視したROE8%以上、営業利益110億円の達成に焦点を当てています。2025期実績の営業利益は85.72億円と、目標達成に向けて順調に進捗しているように見えますが、これは大幅な価格改定によるものであり、持続的な成長モデルの構築が今後の課題です。一方で、業績予想は保守的な傾向があり、特に利益面では期初予想を大幅に上回る実績を出すことが続いています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
完全子会社のJ-若松サービスを吸収合併し、経営効率化とガバナンス強化を図る。
2026年3月期第2四半期累計の経常利益が前年同期比50.2%減となり、通期業績予想を下方修正した。
2025年3月期第3四半期累計において、経常利益が前年同期比29%増と業績が回復傾向にあることを示した。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は総じて高く、自己資本比率は2025/03期時点で62.2%と盤石な水準を維持しています。2024/03期には有利子負債が約577億円発生しましたが、その後は速やかに返済を進め、2025/03期末には約485億円まで圧縮しています。強固な資本基盤を背景に、成長投資と株主還元の両立を図れる安定的な財務体質を構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産1656億円、純資産1082億円、自己資本比率60.6%、有利子負債177億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 42.7億円 | 24.4億円 | 24.8億円 | 18.3億円 |
| 2022/03期 | 168億円 | 19.2億円 | 106億円 | 149億円 |
| 2023/03期 | 100億円 | 37.1億円 | 126億円 | 137億円 |
| 2024/03期 | 225億円 | 33.4億円 | 173億円 | 191億円 |
| 2025/03期 | 183億円 | 37.8億円 | 68.5億円 | 145億円 |
営業キャッシュフローは、2022/03期と2023/03期に原料価格高騰による在庫資産の増加などで一時的にマイナスとなりましたが、2024/03期には約225億円のプラスへと力強く反転しました。これにより十分なフリーキャッシュフローを創出し、借入金の返済や積極的な株主還元に充当できる体制を確立しています。現在は強固なキャッシュ創出力を背景に、事業成長と財務健全性の両立を目指しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.4%となっており、さらなる多様性確保が課題です。社外取締役比率が62%と高いため、外部の視点を取り入れた強力な監督体制が構築されており、ガバナンスの透明性は適切に確保されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 821万円 | 1,248人 | - |
従業員平均年収は821万円と、食料品業界の中でも比較的高い水準にあります。長年蓄積された技術力と安定した業務用シェアが、従業員への厚い還元を支える原資となっていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、継続して市場平均であるTOPIXを大きく下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、2022期にかけての原料価格高騰による大幅な業績悪化と減配が株価の長期低迷を招いたことが主な要因です。足元では業績がV字回復し増配も実現していますが、過去の株価下落分をカバーするには至っていません。市場の信頼を回復し、持続的な成長を示すことでTOPIXとの乖離を縮小できるかが今後の焦点となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 9円 | 50.4% |
| 2018/03期 | 90円 | 36.1% |
| 2019/03期 | 90円 | 31.2% |
| 2020/03期 | 100円 | 31.6% |
| 2021/03期 | 100円 | 62.6% |
| 2022/03期 | 50円 | 84.4% |
| 2023/03期 | 20円 | 67.1% |
| 2024/03期 | 60円 | 29.2% |
| 2025/03期 | 70円 | 33.1% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として、安定的な配当の継続を基本としつつ、業績連動型の還元による株主価値の向上を目指しています。一時的な業績低迷期には減配を実施しましたが、直近では利益成長に合わせて増配基調に回帰しています。今後も資本効率を意識し、持続的な成長と株主還元のバランスを最適化する方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 89.5万円 | 10.5万円 | -10.5% |
| 2022期 | 74.7万円 | 25.3万円 | -25.3% |
| 2023期 | 71.8万円 | 28.2万円 | -28.2% |
| 2024期 | 92.8万円 | 7.2万円 | -7.2% |
| 2025期 | 99.7万円 | 0.3万円 | -0.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PER・PBRともに著しく割安な水準に置かれています。これは、原料価格の変動に業績が左右されやすいビジネスモデルが、市場からディスカウントされているためと考えられます。一方で、配当利回りは3.45%と業界平均を大きく上回り、魅力的な水準です。信用取引では売り残が買い残を上回る「貸借倍率0.17倍」となっており、将来の株価下落を見込む投資家が多い一方で、株価が上昇した際には売り方の買い戻し(踏み上げ)が期待できる需給状況です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 73.7億円 | 21.2億円 | 28.8% |
| 2022/03期 | 6.0億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 14.4億円 | 4.5億円 | 31.3% |
| 2024/03期 | 90.4億円 | 22.5億円 | 24.9% |
| 2025/03期 | 100億円 | 30.4億円 | 30.3% |
法人税等の支払いは、連結納税制度および各期の税引前利益水準に連動しています。2022/03期は利益の急減により法人税等の計上がありませんでしたが、直近では利益回復に伴い、標準的な税率水準で適正に納税が行われています。今後も安定した利益計上を前提に、計画的な租税公課の支払いを継続する見通しです。
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J−オイルミルズ まとめ
「家庭の食卓からプロの厨房まで、日本の『油』を支配するガリバー。原料高騰の荒波を価格転嫁で乗りこなし、高収益企業への変革を目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。