アサヒグループホールディングス
Asahi Group Holdings,Ltd.
最終更新日: 2026年4月30日
スーパードライから世界の食卓へ。期待を超えるおいしさで、変化するWell-beingに応える
おいしさと楽しさで『変化するWell-being』に応え、持続可能な社会の実現に貢献する
この会社ってなに?
仕事終わりの一杯や、休日のバーベキューで飲む冷えたビール。あなたが「スーパードライ」を手に取るたびに、この会社のビジネスに直接貢献しています。コンビニで買う「三ツ矢サイダー」「カルピス」「ウィルキンソン」、リフレッシュの「ミンティア」もアサヒグループの商品。ヨーロッパのバーで飲む「Peroni」や「Pilsner Urquell」、オーストラリアの「Carlton」も実はアサヒが手がけています。日常の「喉を潤す瞬間」から世界の食文化まで、驚くほど身近な企業です。
FY2024/12期は売上収益2兆9,394億円(前期比+6.2%)、営業利益2,691億円と過去最高水準の業績を達成。一方、2025年秋に国内システムへの大規模サイバー攻撃を受け、FY2025/12期の1-9月累計では最終利益が前年同期比26%減と苦戦しています。英Diageo社からの東アフリカ酒類事業買収(約4,654億円)を発表するなどグローバル展開を加速させており、PER 13.3倍・PBR 0.89倍と割安感が台頭する中、中長期的な回復と成長への期待が高まっています。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都墨田区吾妻橋1-23-1
- 公式
- www.asahigroup-holdings.com
社長プロフィール

私たちはサステナビリティを経営の根幹に置き、社会課題の解決が利益の源となるビジネスモデルの構築を推し進めています。2025年にはサイバー攻撃という困難にも直面しましたが、危機を乗り越える力こそがアサヒグループの真価です。高付加価値ブランドを軸にグローバルでの成長を加速させ、東アフリカ事業の買収も含め、すべてのステークホルダーの皆様と共に持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
過度経済力集中排除法に基づき大日本麦酒株式会社が分割され、アサヒビール株式会社として設立されました。
アサヒビール株式会社が「アサヒグループホールディングス株式会社」へ商号変更し、純粋持株会社体制へ移行しました。
味の素株式会社からカルピス株式会社の株式を取得して子会社化し、国内飲料事業の基盤を大幅に強化しました。
サステナビリティを経営の根幹に据えた中期経営方針を推進し、株主還元の見直し(優待廃止と増配)へと舵を切りました。
第1四半期に過去最高の売上高・事業利益を達成した一方、秋には大規模なサイバー攻撃によるシステム障害という困難にも直面しました。
配当性向40%を前倒しで達成し、10月には1:3の株式分割を実施。個人投資家が投資しやすい環境を整え、資本効率を意識した経営を強く打ち出しました。
秋にランサムウェアによる大規模サイバー攻撃を受けシステム障害が発生。逆境の中でも英Diageo社から東アフリカ酒類事業を約4,654億円で買収すると発表し、アフリカ市場への本格参入という新章を切り開きました。
注目ポイント
欧州やオセアニアに加え、2025年には英Diageo社の東アフリカ酒類事業の大型買収を発表。世界を舞台にしたポートフォリオの拡大が期待されます。
2025年を目標としていた「配当性向40%」を2024年に前倒しで達成。株主優待を廃止する代わりに配当や自己株式取得による公平な利益還元を強化しています。
国際環境非営利団体CDPから「気候変動Aリスト」の最高評価を獲得するなど、環境課題・社会課題の解決を事業成長と結びつけるESG経営を体現しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 17.2円 | 27.8% |
| FY2017/3 | 23.8円 | 24.3% |
| FY2018/3 | 31.5円 | 30.0% |
| FY2019/3 | 31.8円 | 32.2% |
| FY2020/3 | 35.3円 | 53.9% |
| FY2021/3 | 36.3円 | 36.0% |
| FY2022/3 | 37.7円 | 37.8% |
| FY2023/3 | 40.3円 | 37.3% |
廃止済み(2023年12月末を最後に廃止)
FY2024/12期は1株当たり年間配当52円(分割後ベース)と4期連続の増配を達成し、配当性向は目標の40%を超えました。中長期経営方針ではDOE 4%以上を目指した累進配当と機動的な自社株買いを掲げており、株主還元に対する明確なコミットメントが示されています。2023年12月末をもって株主優待制度を廃止し、公平な利益還元に注力する方針です。なお、配当額は2024年10月の1:3株式分割後ベースで表記しています。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2024/12期は売上収益約2兆9,394億円(前期比+6.2%)と4期連続増収を達成し、営業利益も約2,691億円と過去最高水準を記録しました。グローバルでの高付加価値ブランド戦略と価格改定が奏功しています。FY2025/12期は微増収ながら、サイバー攻撃の影響や海外事業の先行投資により純利益は7.6%減の1,775億円を見込んでいます。なお、2024年10月に1:3の株式分割を実施したため、EPSは分割後ベースで表記しています。
事業ごとの売上・利益
スーパードライを軸とした酒類事業、三ツ矢・カルピス等の飲料事業が柱
Pilsner Urquell、Peroni等のプレミアムビールブランドを展開
豪CUBブランドを中心にビール・RTD市場でシェアトップクラス
マレーシア・インドネシア等で飲料事業を展開、成長市場として注力
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2020/3 | 6.7% | 2.1% | - |
| FY2021/3 | 9.4% | 3.4% | - |
| FY2022/3 | 7.9% | 3.1% | - |
| FY2023/3 | 7.3% | 3.1% | 8.8% |
| FY2024/3 | 7.5% | 3.6% | 9.2% |
売上高営業利益率はFY2024/12期に9.2%へと着実に改善し、高付加価値ブランド戦略と価格改定の効果が表れています。ROEは7.2%と業界平均をやや下回る水準ですが、大規模なのれん・無形資産を抱えるグローバルM&A型の事業構造を考慮すると健全な水準です。EDINET開示のROE(8.3%)との差異は、連結範囲や会計基準の違いによるものです。
財務は安全?
FY2024/12期末の自己資本比率は49.4%と強固な財務体質を維持しています。総資産5兆4,034億円、純資産2兆6,741億円と規模を拡大しながらも財務健全性を保っています。有利子負債は約8,649億円で、前期の1兆706億円から約2,000億円削減に成功。なお、FY2024/12期に1:3の株式分割を実施したため、BPSは分割後ベースの1,775.8円となっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2020/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 3,475億円 | -1,177億円 | -2,267億円 | 2,298億円 |
| FY2024/3 | 4,037億円 | -1,187億円 | -2,728億円 | 2,851億円 |
営業キャッシュフローはFY2024/12期に約4,037億円へと過去最高を記録し、安定したキャッシュ創出能力を示しています。投資活動には約1,187億円を投じ、グローバル事業の成長投資を継続。FCF(フリーキャッシュフロー)は約2,851億円と潤沢であり、今後の東アフリカ事業買収資金や株主還元の原資を十分に確保しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2020/3 | 1,254億円 | 326億円 | 26.0% |
| FY2021/3 | 1,998億円 | 463億円 | 23.2% |
| FY2022/3 | 2,060億円 | 544億円 | 26.4% |
| FY2023/3 | 2,419億円 | 778億円 | 32.2% |
| FY2024/3 | 2,670億円 | 749億円 | 28.1% |
FY2025/12期予想における税引前利益2,620億円に対し、法人税等の負担額は約845億円を見込んでいます。実効税率は32.3%と日本国内の法定実効税率に準じた水準です。グローバル展開に伴い各国の税制や移転価格税制の影響を受けますが、適正な納税が見込まれています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,218万円 | 28,173人 | - |
従業員平均年収は1,218万円と食品業界内でもトップクラスの水準です。グローバルでの経営人材確保のため高い報酬水準を維持しており、平均年齢44.6歳と経験豊富な人材層が揃っています。連結従業員数は約28,173名(臨時従業員6,849名を除く)で、事業構造改革を進めながらも安定的な雇用を維持しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。
株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が上位を占める機関投資家主体の安定的な構造となっています。また、海外の金融機関や投資会社も名を連ねており、グローバルな資金調達と高い市場流動性を確保しているのが特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 日本 | 約9,000億円 | 約1,100億円 | 約12.2% |
| 欧州 | 約1兆円 | 約900億円 | 約9.0% |
| オセアニア | 約5,000億円 | 約450億円 | 約9.0% |
| 東南アジア | 約2,500億円 | 約200億円 | 約8.0% |
売上収益約2.9兆円規模を誇るグローバル総合飲料グループとして、日本・欧州・オセアニア・東南アジアの4地域でバランスの取れた事業ポートフォリオを構築しています。海外売上比率は約50%に達し、特に欧州のプレミアムビール事業が利益の柱となっています。2025年秋のサイバー攻撃は事業リスクとして顕在化しており、デジタル基盤の強靭化が喫緊の課題です。
この会社のガバナンスは?
取締役18名中女性8名と女性役員比率44.4%は東証プライム企業の中でもトップクラスのダイバーシティ水準です。監査報酬は4億6,000万円と充実した監査体制を維持しており、設備投資は1,617億円と積極的な成長投資を継続しています。サイバー攻撃を受けた経験を踏まえ、情報セキュリティガバナンスの一層の強化が今後の重要課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSRは111.7%とプラスリターンを確保しているものの、同期間のTOPIX(182.5%)に対して約70ポイントのアンダーパフォームが続いています。サイバー攻撃による業績悪化懸念や国内ビール市場の成熟化が重荷となっていますが、DOE 4%目標の累進配当や自社株買いによる株主還元の強化が下支えしています。東アフリカ事業の買収効果が本格寄与すれば、TSRの改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2020 | 87.3万円 | -12.7万円 | -12.7% |
| FY2021 | 94.1万円 | -5.9万円 | -5.9% |
| FY2022 | 89.2万円 | -10.8万円 | -10.8% |
| FY2023 | 114.5万円 | +14.5万円 | 14.5% |
| FY2024 | 111.7万円 | +11.7万円 | 11.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
食料品セクター平均PER 19.1倍に対し、アサヒは13.3倍と大幅な割安水準にあります。信用倍率は37.83倍と極端な買い長で、個人投資家の押し目買い意欲は強いものの、需給面では上値が重い環境です。PBR 0.89倍と純資産割れの状態が続いており、東アフリカ買収完了後の成長期待が株価回復の鍵を握っています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
サイバー攻撃で延期されていた2025年12月期第3四半期累計決算を発表。最終利益が前年同期比26%減益となり、市場予想を下回る結果となった。
サイバー被害の影響で1〜9月期決算の発表を3月10日に延期すると発表。情報開示の遅延が投資家心理を悪化させた。
英酒類大手Diageoの東アフリカ事業を約4,654億円で買収すると発表し、アフリカ市場への本格参入を宣言。
国際環境非営利団体CDPから「気候変動Aリスト」に選定され、サステナビリティ経営が国際的に高く評価された。
ランサムウェアによる大規模サイバー攻撃を受け、受発注システムが被害。決算発表の延期を余儀なくされた。
最新ニュース
アサヒグループホールディングス まとめ
ひとめ診断
「スーパードライの世界展開とアフリカ進出で成長を描く、日本最大級の総合飲料グループ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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