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アサヒグループホールディングス2502

Asahi Group Holdings,Ltd.

プライムUpdated 2026/08/04
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どんな会社?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
低迷
営業益 前年比△30.9%(2025年9月のサイバー攻撃によるシステム障害で第4四半期が大幅減益となったため)
配当
高め
1株 52円(DOE4%以上を目指す累進配当方針により、減益下でも52円へ増配)
安全性
普通
自己資本比率 49.8%(FY2025/12末時点)(有利子負債は1.64兆円へ増えたが親会社所有者帰属持分比率は49.8%と健全)
稼ぐ力
普通
ROE 4.3%(FY2025/12実績)(ROE4.3%は一時要因込み。特殊要因を除いた調整後ROEは8.4%)
話題性
不評
ポジ 25%

この会社ってなに?

仕事終わりの一杯や休日のバーベキューで飲む冷えたビール。あなたが『アサヒスーパードライ』を手に取るたび、この会社の売上になります。コンビニの『三ツ矢サイダー』『カルピス』『ウィルキンソン』、カバンの『ミンティア』も同社の商品。海外ではチェコの『Pilsner Urquell』、イタリアの『Peroni』、豪州の『Carlton』を擁し、海外売上比率は56.0%、連結従業員は2万8,560人です。2025年秋のサイバー攻撃で店頭からアサヒ商品が消えた品切れ騒動、あの当事者がこの会社です。

『アサヒスーパードライ』を中核に酒類・飲料・食品を世界展開する総合飲料グループです。日本・東アジア/欧州/アジアパシフィックの3地域体制で海外売上比率56.0%。2025/12期は2025年9月29日のサイバー攻撃で日本の受注・出荷システムが停止し第4四半期が急減速、売上収益2兆8,947億円(△1.5%)・事業利益2,630億円(△7.8%)・営業利益1,859億円(△30.9%)・親会社帰属当期利益1,216億円(△36.7%)で着地。決算発表は通常の2月から7月8日へ約5か月遅延し、日本リージョンの運用管理を理由に内部統制は「有効でない」と公表(監査意見は無限定適正)。2026/12期は営業利益2,970億円とV字回復を計画。配当はDOE4%以上を目指す累進配当のもと減益下でも52円へ増配、2026期は57円を予想。2025年12月には英ディアジオの東アフリカ事業を30億米ドルで取得すると決定しました。

食料品プライム市場

注目ポイント

3地域+アフリカへ広がるグローバル基盤

海外売上比率は56.0%。『Asahi Super Dry』は母国市場を除く販売数量が前年比15%増と伸びています。2025年12月に30億米ドル(約4,654億円)で東アフリカのEABLを間接65.00%取得すると決定し、2026年6月にはPepsiCo系ボトラー大手Varun Beverages社と組んでインド清涼飲料市場へ初参入します。

減益でも増配を貫く累進配当

2025年2月に更新した財務方針でDOE4%以上を目指した累進配当と機動的な自己株式取得を明記。純利益36.7%減の2025期も年間52円へ増配し、700億円・4,037万株の自己株式取得を実施しました。2026期は57円を予想しています。

危機から立ち直る力を検証できる局面

サイバー攻撃で営業利益は30.9%減。ただし一過性項目を除く事業利益の減少は7.8%にとどまり、本業の稼ぐ力は保たれています。全商品の出荷は2026年4月に再開し、2026期は営業利益2,970億円へのV字回復を計画します。

会社概要

業種
食料品
決算期
12月
本社
東京都墨田区吾妻橋1-23-1
公式
www.asahigroup-holdings.com

サービスの実績は?

2兆8,947億円
売上収益(2025/12期)
海外売上比率56.0%
前期比△1.5%
2,630億円
事業利益(アサヒ独自指標)
売上収益−売上原価−販管費
前期比△7.8%
2兆4,107億円
のれん残高(総資産の40.0%)
無形資産1兆2,472億円は同20.7%
M&A型ポートフォリオ
700億円
自己株式取得(2025年実施)
40,379,200株を取得
機動的な自己株買い
57
2026年間配当予想
DOE4%以上を目指す累進配当
前期52円から5円増配
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なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

事業ごとの売上・利益

日本・東アジア
1兆3,272億円45.7%)
欧州
7,682億円26.4%)
アジアパシフィック
7,832億円27.0%)
その他
267億円0.9%)
日本・東アジア1兆3,272億円
利益: 1,116億円利益率: 8.4%

アサヒビール・アサヒ飲料・アサヒグループ食品などによる酒類・飲料・食品・薬品の製造販売。サイバー攻撃によるシステム障害と外食事業からの撤退影響で売上収益は前期比3.7%減、事業利益は同16.1%減。セグメント利益(営業利益ベース)は626億円で前期比53.1%減と最も大きな打撃を受けた。2026期は売上収益1兆4,228億円(+7.2%)への回復計画で、会社は2026年10月のビール類の酒税改正を見据えたマーケティング強化・価格改定と『スーパードライ』ブランド群の一斉刷新を掲げている

欧州7,682億円
利益: 1,131億円利益率: 14.7%

チェコの『Pilsner Urquell』、イタリアの『Peroni』『Raffo』、ポーランドの『Lech』『Tyskie』などを展開。天候不順で販売数量は減ったが売上単価の向上とコスト効率化で事業利益は前期比8.1%増と報告ベースで唯一の増益。セグメント利益は794億円(同12.1%増)。統括会社Asahi Europe & InternationalはCEOのドラゴシュ・コンスタンティネスクが2026年6月末に退任し、後任ナイジェル・パーソンズはビザ取得のため2026年後半の着任予定。それまではCFOのアンドリュー・ベイリーがCEO職務の一部を担う

アジアパシフィック7,832億円
利益: 1,075億円利益率: 13.7%

2025年4月1日にオセアニアと東南アジアの地域統括会社を統合して発足。豪州の『Great Northern』『Carlton』『Schweppes』、マレーシアの『CALPIS』『WONDA』『Goodday』などを展開。事業利益は物流費・人件費の増加と為替影響で前期比1.4%減(為替一定では2.2%増)

その他267億円
利益: 42億円利益率: 15.7%

報告セグメントに含まれない韓国酒類事業、飼料事業ほか

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です

FY2025/12実績

ROE
4.3%
株主資本の利回り
ROA
2.1%
総資産の活用度
Op. Margin
6.4%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2021/12期9.4%3.4%9.5%
2022/12期7.9%3.2%8.6%
2023/12期7.3%3.2%8.8%
2024/12期7.5%3.6%9.2%
2025/12期4.3%2.1%6.4%

ROEは有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の会社公式値(親会社所有者帰属持分当期利益率)です。2025期は4.3%と前期の7.5%から3.2ポイント低下し、売上収益営業利益率も9.2%→6.4%へ悪化しました。いずれもサイバー攻撃によるシステム障害と、それに伴う減損損失276億円・システム障害関連費用などの一過性項目が主因です。一時的な特殊要因を除いた調整後ROEは8.4%(前期10.7%)、ROICは6.1%(同6.9%)で、実力ベースでは中期ガイドライン(ROE11%以上・調整後ROE14%以上・ROIC10%以上)になお距離があります。ROEが7〜9%台にとどまってきた背景には、のれん2兆4,107億円(総資産の40.0%)・無形資産1兆2,472億円(同20.7%)という大型M&Aで積み上げた資産が分母を押し上げている構造があります。ROAは親会社帰属当期利益を期中平均総資産で除して算出しています。

儲かってるの?

まあまあです
会計期売上高営業利益当期純利益EPS増収率
2021/12期2.2兆円2,119億円1,535億円100.97円
2022/12期2.5兆円2,170億円1,516億円99.70円+12.3%
2023/12期2.8兆円2,450億円1,641億円107.94円+10.3%
2024/12期2.9兆円2,691億円1,921億円126.66円+6.2%
2025/12期2.9兆円1,859億円1,216億円81.29円-1.5%

はじめに指標の読み方です。アサヒは「事業利益」「営業利益」「調整後親会社の所有者に帰属する当期利益」の3つの利益を併記しています。事業利益=売上収益−売上原価−販管費で、恒常的な事業の実力を測る当社独自指標。営業利益=その事業利益に減損損失や事業再編費用などの一過性項目を加減したIFRS上の指標(上表の「営業利益」列はこちら)。調整後親会社帰属当期利益=最終利益から一時的な特殊要因を控除した値です。2025期はこの3指標の減益率が7.8%/30.9%/19.6%とまったく異なるため、「何%減益か」を語る際はどの指標かの確認が欠かせません。そのうえで2025/12期は売上収益2兆8,947億円(前期比1.5%減)・営業利益1,859億円(同30.9%減)・親会社帰属当期利益1,216億円(同36.7%減)と、4期続いた増収が途切れました。事業利益は2,630億円(同7.8%減)にとどまりましたが、事業利益からの調整項目が前期の△161億円から△771億円へ拡大(内訳は減損損失△276億円、事業統合関連費用△151億円、固定資産除売却損益△41億円、システム障害関連費用を含むその他△303億円)し、これが営業利益を押し下げました。一時的な特殊要因を除いた調整後親会社帰属当期利益は1,470億円(同19.6%減)で、実力ベースの落ち込みは報告値より小さい水準です。サイバー攻撃は9月29日発生のため第3四半期累計(〜9月末)の売上影響は軽微で、第4四半期単独の営業利益が前年同期比64%減と集中的に打撃を受けました。会社は決算説明資料でシステム障害の影響を概算値として開示しており、サイバー攻撃発生前の2025年8月7日時点の会社予想と比べて売上収益△1,094億円・事業利益△340億円(いずれも為替一定ベース)・営業利益△691億円(為替影響込みベース)(うち日本・東アジアが売上△965億円・事業利益△288億円)。日本・東アジアの売上は第3四半期単体で前年比△約50億円にとどまったのに対し第4四半期単体は前年比△約2割で、営業利益側には棚卸資産の廃棄・評価損、システム復旧の人件費、広告販促のキャンセル費用など△170億円が含まれます。2026/12期会社予想は売上収益3兆2,200億円(+11.2%、為替一定では+5.4%)・事業利益2,910億円(+10.6%、為替一定では+3.2%)・営業利益2,970億円(+59.8%)・親会社帰属当期利益1,940億円(+59.6%)。ただし一過性要因を除いた調整後親会社帰属当期利益は1,680億円(+14.3%)の計画で、実力ベースの伸びは報告値の+59.6%ほど大きくありません。営業利益が事業利益を上回るのは、2025期に△771億円だった事業利益からの調整項目が+60億円へ転じる計画のためで、その主因が2026年4月27日に譲渡した博多工場用地の固定資産売却益約350億円(その他の営業収益に計上見込み)です。また会社はこの予想に「中東情勢の影響と東アフリカ事業買収の影響は含まず」と注記しています。買収が完了すれば2026年下半期以降に効果が上乗せされる一方、中東情勢に伴う2026年年間のコストアップリスクは100〜150億円程度と会社は想定しており、上下双方に予想外の変動要因を抱えた計画です。日本・東アジアには第1四半期単体で前年比△約1割の影響が残り、広告販促費等△60億円程度・情報セキュリティ費用△35億円程度の一時費用も織り込んでいます。なお1株当たり利益は2024年10月1日付の1株→3株の株式分割を全期間に遡及調整した基準で表示しています。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

食料品の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)

ROE(自社 FY2025/12下回る
この会社
4.3%
他社平均
6.6%
営業利益率(自社 FY2025/12上回る
この会社
6.4%
他社平均
5.3%
自己資本比率(自社 FY2025/12末下回る
この会社
49.8%
他社平均
53.8%
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将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

11億6,900万円
18名の合計
⚠️ 報酬等の総額が1億円以上として個別開示されているのは、勝木敦志 社内取締役(取締役 兼 代表執行役社長 Group CEO)2億5,300万円と、ドラホミラ・マンディコヴァ 執行役1億1,400万円(うち住宅手当4百万円・出向に伴うフリンジベネフィット相当額31百万円等を含む)の2名です。
2025年12月期の役員報酬総額。当社は2025年3月26日の第101回定時株主総会をもって監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ移行したため、有価証券報告書は移行前後に分けて開示しています。移行前(2025年1〜3月)は社内取締役90百万円/5名・常勤監査役27百万円/2名・社外取締役および社外監査役55百万円/9名の計172百万円。移行後(2025年4〜12月)は社内取締役479百万円/5名・執行役357百万円/5名・社外取締役161百万円/8名の計997百万円で、合計11億6,900万円となります。

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
日本・東アジア1兆3,272億円1,116億円8.4%
欧州7,682億円1,131億円14.7%
アジアパシフィック7,832億円1,075億円13.7%
その他267億円42億円15.7%

2025年4月1日にオセアニアと東南アジアの地域統括会社(RHQ)を統合し4RHQ体制から3RHQ体制へ移行したことに伴い、報告セグメントは2025年度中間連結会計期間より従来の「日本/欧州/オセアニア/東南アジア」から「日本・東アジア/欧州/アジアパシフィック」の3区分へ変更されました(前期数値も新区分に組み替え)。上表の売上収益はセグメント間の内部売上収益を含む合計値、利益はアサヒ独自指標の事業利益で、無形資産償却費403億円と調整額(全社費用等)△331億円は各セグメントに配分していないため単純合計は連結値と一致しません。2025期は報告ベースで欧州のみが増益(会社は為替一定ベースでは欧州とアジアパシフィックの2地域が増益としています)で、事業利益率も14.7%と3地域で最も高い水準です。地域別の対外部売上収益では海外が1兆6,202億円と全体の56.0%を占め、うちオーストラリアが6,665億円。非流動資産では海外が4兆2,498億円(うちオーストラリア2兆150億円、チェコ及びスロバキア9,462億円)と、買収で築いた海外資産が大半を占める構造です。

会社の計画は順調?

C
総合評価
2023期・2024期は期初予想を上回る着地でしたが、2025期はサイバー攻撃により営業利益が期初予想を29%下振れ。中期ガイドラインの主要3指標もすべて未達水準にあります。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

当社は個別の「中期経営計画」ではなく『中長期経営方針』のもとで2030年までを目処とする中期的なガイドラインを置いており、2025期はその初年度にあたります。有価証券報告書は「2025年については、各地域におけるプレミアム戦略の推進や収益構造改革などに取り組みましたが、日本で発生したサイバー攻撃に伴うシステム障害の影響等により、EPS及びROE、ROICはガイドラインを下回りました」と明記しています。ガイドライン期間は2030年まで残っており、初年度の未達をもって計画未達が確定したわけではない点には留意が必要です。
『中長期経営方針』 中期的なガイドライン(2025年2月更新)
2025年〜2030年を目処
EPS成長率(CAGR): 目標 年平均成長率 一桁台後半〜二桁 基準値 (FY2025 EPS成長率 △35.8%(調整後EPS △18.5%))
計画開始前の基準値
ROE: 目標 11%以上(株主資本コスト8%程度) 基準値 (FY2025 4.3%(調整後ROE 8.4%/調整後目標は14%以上))
計画開始前の基準値
ROIC: 目標 10%以上(WACC 5.5〜6%程度) 基準値 (FY2025 6.1%(前期6.9%))
計画開始前の基準値
株主還元(DOE): 目標 DOE4%以上を目指した累進配当+機動的な自己株式取得 基準値 (FY2025 DOE 2.7%(調整後DOE 4.4%)・年間配当52円へ増配・自己株式700億円取得)
計画開始前の基準値
財務健全性(Net Debt/EBITDA): 目標 2.5〜3.0倍程度を維持 基準値 (FY2025実績 3.70倍(前期2.49倍からガイドライン超過へ。東アフリカ買収後は一時的に4倍近くまで上昇し1〜2年で3倍程度へ回復する見通しを会社が提示))
計画開始前の基準値

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上収益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025/12期2兆9,700億円2兆8,900億円2兆8,947億円-2.5%
2024/12期2兆8,400億円2兆9,500億円2兆9,394億円+3.5%
2023/12期2兆6,900億円2兆6,900億円2兆7,691億円+2.9%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2025/12期2,620億円1,850億円1,859億円-29.1%
2024/12期2,730億円2,755億円2,691億円-1.4%
2023/12期2,270億円2,345億円2,450億円+7.9%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

『中長期経営方針』の主要指標ガイドラインは2025年2月に更新され、収益性指標をEPSに一本化(CAGR一桁台後半〜二桁)したうえで、資本効率指標としてROE11%以上・ROIC10%以上を追加しました。財務方針はNet Debt/EBITDA 2.5〜3.0倍程度で健全性を確保しつつ成長投資を優先し、株主還元はDOE4%以上を目指した累進配当と機動的な自己株式取得を掲げています。2025期実績はEPS成長率△35.8%・ROE4.3%・ROIC6.1%・DOE2.7%・Net Debt/EBITDA3.70倍でいずれもガイドラインを下回りましたが、一時的な特殊要因を除いた調整後ベースではROE8.4%・調整後DOE4.4%と、DOEについては調整後で目標水準に到達しています。業績予想の精度については2023期・2024期が期初予想を上回った一方、2025期は2025年8月7日(第2四半期決算時)と2026年6月11日の2度にわたり下方修正され、営業利益は期初2,620億円→2,550億円→1,850億円と切り下がりました。

最新ニュース

ネガティブ
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ
7/27 · 適時開示(TDnet)
ネガティブ
個人情報漏えいの恐れ、37万件追加 アサヒ、計228万件
7/17 · 時事通信
ネガティブ
アサヒ純利益37%減、25年12月期 サイバー攻撃で400億円利益下押し
7/08 · 日本経済新聞
ネガティブ
2025年12月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ
6/11 · 適時開示(TDnet)
ネガティブ
アサヒGHD株主総会、勝木社長の再任賛成率89% 前回より低下
3/25 · 日本経済新聞

どんな話題が多い?

サイバー攻撃・情報漏えい38%
決算・業績27%
海外戦略・M&A18%
株主還元・配当9%
サステナビリティ・商品8%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや懸念
報道件数(30日)
620
前月比 +28.6%
メディア数
110
日本経済新聞, 時事通信, ロイター, 株探, 東洋経済オンライン, ITmedia, PR TIMESほか
業界内ランキング
上位 10%
食料品 120社中 8位前後
報道のトーン
25%
好意的
27%
中立
48%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

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この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

1949
朝日麦酒として発足、同年に東証上場

旧大日本麦酒が過度経済力集中排除法により分割され、1949年9月に朝日麦酒株式会社が発足。吾妻橋・吹田・西宮・博多の四工場と「アサヒビール」「三ツ矢サイダー」を継承し、同年10月に東京証券取引所へ上場しました。

2011
純粋持株会社へ移行し現社名に

2011年7月1日、酒類事業を会社分割で子会社に承継し純粋持株会社制へ移行。同日付で「アサヒビール株式会社」から「アサヒグループホールディングス株式会社」へ商号を変更しました。

2016
欧州ビール事業の大型買収で世界へ

旧SABMillerの西欧ビール事業を25億5,000万ユーロ(2016年)、中東欧ビール事業を73億ユーロ(2017年)で取得。『Pilsner Urquell』『Peroni』を手に入れ、欧州が利益の柱に育ちました。

2020
豪CUB買収で3極体制が完成

2020年6月にオーストラリアのCUB事業の取得手続きを完了(買収額160億豪ドル)。日本・欧州・オセアニアの3極を核とするグローバルプラットフォームが整いました。

2024
1対3の株式分割と株主優待の廃止

2024年8月7日に株主優待制度の廃止と増配、1株を3株に分割することを同時発表。分割は10月1日に効力が発生し、個人投資家が買いやすい株価水準と配当への還元一本化を進めました。

2025
サイバー攻撃という最大の試練

9月29日、ランサムウェア攻撃で日本の受注・出荷システムが停止。店頭から商品が消え、決算発表は約5か月遅れました。全商品の出荷が戻ったのは2026年4月7日です。

2025
東アフリカへ、次の成長市場を取りに行く

逆境のさなかの12月17日、英ディアジオ子会社が持つDiageo Kenyaの株式100%とUDV (Kenya)の53.68%を30億米ドル(約4,654億円)で取得すると決定。EABLを間接的に65.00%保有し、アフリカ市場へ本格参入します。

出来事の年表

2026年7月内部統制「有効でない」

7月27日、有価証券報告書の提出と同時に2025年12月期の内部統制報告書へ「開示すべき重要な不備」を記載し、財務報告に係る内部統制は有効でないと公表。日本リージョンの情報システム基盤の一部で権限管理を含む運用管理が規程どおりに実施されておらず、攻撃者の管理者権限奪取を許し有報提出期限の延長に至ったと評価した。ただし必要な修正はすべて連結財務諸表に反映済みで、監査意見は無限定適正意見

2026年7月漏えい件数を上方修正

7月17日、精査の結果として取引先の役員・従業員など約37万8,000件を追加し、「漏えいのおそれがある個人情報」の総数を約228万9,000件へ上方修正。個人情報保護委員会との協議を踏まえ、漏えいのおそれを完全には否定できないものも対象範囲に含める方針へ改めた。

2026年7月通期決算(約5か月遅延)

7月8日、サイバー攻撃で延期していた2025年12月期通期決算を発表。営業利益1,859億円(前期比30.9%減)・親会社帰属当期利益1,216億円(同36.7%減)。同時に2026期は営業利益2,970億円へのV字回復計画と年間57円(5円増配)の配当予想を公表した。

2026年6月清涼飲料事業でインド初進出

6月18日、インドのPepsiCoボトラー大手Varun Beverages社(米国を除き世界2位・53製造拠点)とフランチャイズ契約を締結。2026年後半以降にストレートタイプ『CALPIS』を発売する。アサヒグループがインドで清涼飲料事業に参入するのは初めてで、中長期経営方針が掲げる「新規領域の拡大」の一環。商品開発・製造技術支援を当社、製造・配送・販売をVarun Beverages社が担う。

2026年5月1Q決算も延期

5月22日、2026年12月期第1四半期決算の発表延期と各地域の進捗を開示。日本国内主要3社の1〜3月累計はアサヒビール社(ビール類計・金額)前年比84%・アサヒ飲料社(販売数量)88%・アサヒグループ食品社(金額)98%で、会社は「システム障害の影響が継続したことにより売上収益は減収となり、それに伴い事業利益も減益となる見込み」と説明。欧州は為替一定で2.4%減収・事業利益は10%台前半の減益ながら年間計画に対しては計画ラインの進捗、アジアパシフィックは増収増益ながら計画を若干下回る進捗とした。

2026年4月全商品の出荷再開

4月7日に全商品の出荷を再開し、システム障害による供給制約が解消。2025年12月2〜3日のEOS(電子受発注)再開、2026年2月の物流リードタイム正常化を経て、発生から約半年での正常化となった。

2026年3月定時株主総会

3月24日に第102回定時株主総会を開催し、期末配当26円(年間52円)を決議。勝木敦志社長の取締役再任賛成率は89%と前回(94%)から低下した。計算書類が未確定だったため、第102期の報告は2026年9月9日の臨時株主総会で行われる。

2026年2月再発防止策を公表

2月18日、サイバー攻撃の調査完了を公表。漏えいが確認された個人情報は11万5,513件(従業員等5,117件・取引先等11万396件)で、技術対策とガバナンス強化の両面からなる再発防止策を発表した。

2025年12月東アフリカ大型買収

12月17日、英ディアジオ子会社が保有するDiageo Kenyaの株式100%とUDV (Kenya) の株式53.68%の取得を決定し株式売買契約を締結。取得価格は株式価値ベースで30億米ドル(会社公表の円貨換算で約4,654億円)、East African Breweries(EABL)を間接的に65.00%保有する。クロージングは関係当局の承認を条件に2026年下半期の予定。

2025年9月サイバー攻撃

9月29日朝、ランサムウェアによる大規模サイバー攻撃で日本における受注・出荷などのシステムが停止。商品供給が制約され第4四半期は大幅な減収・減益に。影響は日本で管理しているシステムに限られ、欧州・アジアパシフィックの業績への影響はないと会社は明記している。

代表者プロフィール

勝木 敦志
勝木 敦志
取締役 兼 代表執行役社長 Group CEO
グローバル改革派
2025年9月のサイバー攻撃に伴うシステム障害により、多くのお客様ならびに関係先の皆様に多大なるご迷惑をおかけしました。システム全体の堅牢性向上や事業継続力の強化を通じて再発防止策を徹底し、信頼回復に向けて全力で取り組んでまいります。引き続きグローバルブランドやBACなど成長領域への投資と、Diageo社の東アフリカ事業取得による事業ポートフォリオの強靭化を推進してまいります。
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安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

やや注意が必要です
自己資本比率FY2025/12末時点)49.8%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%

※ 有利子負債・純資産はいずれもFY2025/12末時点

Interest-bearing Debt
1.6兆円
借金(有利子負債)
Net Assets
3.0兆円
会社の純資産

2025/12期末の総資産は6兆284億円(前期末比6,250億円増)、親会社の所有者に帰属する持分は3兆31億円で、親会社所有者帰属持分比率は49.8%(決算短信の公式値)と前期の49.4%からわずかに改善しました。総資産の増加は主に円安によるのれん・無形資産など外貨建資産の増加によるもので、実際に在外営業活動体の換算差額は当期のその他の包括利益に3,575億円計上されています。一方有利子負債(社債及び借入金)は1兆2,792億円から1兆6,442億円へ3,650億円増加しました。2021期の1兆5,962億円から4期連続で圧縮してきた流れが反転した形で、要因はシステム障害に伴う運転資本の悪化と700億円の自己株式取得、および為替換算です。この結果Net Debt/EBITDAは2.49倍から3.70倍へ悪化し、中期ガイドラインの2.5〜3.0倍を超過しました(2026期会社計画は2.91倍)。本表の有利子負債は連結財政状態計算書の「社債及び借入金」(流動+非流動)の合計=グロス有利子負債で、決算補足資料の「金融債務残高」(2025期 16,442億円/2024期 12,792億円)と同一定義です。現預金1,564億円を差し引いたネット有利子負債は約1兆4,878億円、リース負債(その他の金融負債に計上)まで含める決算短信「キャッシュ・フロー対有利子負債比率(17.2年)」の分子ベースではおおむね1.8兆円規模となるため、他社比較の際は定義の違いにご注意ください。BPS(1株当たり親会社所有者帰属持分)は2,053.15円で、2024年10月1日付の1株→3株の株式分割を全期間に遡及調整した基準です。なお当社が2020年10月に発行した劣後債3,000億円は2025年10月15日に償還済みで、会社開示のNet Debt算出でその50%が控除されているのは2024期実績までです。加えて東アフリカ事業の買収資金として上限6,500億円のコミットメントライン契約を締結済み(期末時点の借入実行残高なし)で、会社は買収完了後にNet Debt/EBITDAが一時的に4倍近くまで上昇し、1〜2年で3倍程度へ回復する見通しを示しています。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
Operating CF
+1,048億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-2,005億円
投資に使ったお金
Financing CF
+1,259億円
借入・返済など
Free CF
-957億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2021/12期3,378億円▲143億円▲3,203億円3,235億円
2022/12期2,660億円▲692億円▲2,196億円1,968億円
2023/12期3,475億円▲1,177億円▲2,267億円2,298億円
2024/12期4,037億円▲1,187億円▲2,728億円2,851億円
2025/12期1,048億円▲2,005億円1,259億円▲957億円

2025期は営業キャッシュ・フローが1,048億円と前期の4,037億円から2,989億円も減少しました。税引前利益の減少に加え、法人所得税の支払額が948億円(前期756億円)に増えたことが響いています。投資キャッシュ・フローは有形固定資産の取得などで△2,005億円(前期△1,187億円)に拡大し、その結果フリー・キャッシュ・フローは△957億円と5期ぶりのマイナスに転じました(M&A等の事業再構築の影響を除く会社開示ベースのFCFは△434億円)。財務キャッシュ・フローは社債の償還があった一方で短期借入金の増加により+1,259億円の収入となり、4期連続の支出超過から反転。この資金で700億円の自己株式取得と797億円の配当金支払いを賄っています。現金及び現金同等物の期末残高は1,564億円(前期840億円)へ増加しました。2026期会社計画では営業CF 4,280億円・FCF 2,790億円と正常水準への回帰を見込んでいます。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 13名)
女性 6名(46.2% 男性 7
46%
54%
監査報酬
8億3,600万円
連結子会社数
196
設備投資額
1,744.8億円
臨時従業員数
4660

当社は2025年3月26日の第101回定時株主総会をもって監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ移行しました。取締役会は13名(男性7名・女性6名、女性比率46.2%)で構成され、取締役会議長は社外の大八木成男氏が務めます。監査委員会は独立社外取締役3名・社内取締役2名の5名(うち常勤監査委員2名)で構成され、2025年度は監査役会を6回、監査委員会を7回開催しました。なお有価証券報告書の「役員一覧」は取締役13名に執行役8名(うち3名は取締役兼務)を加えた役員18名ベースで男性10名・女性8名(女性比率44.4%)と記載しており、当欄の46.2%は取締役会のみで数えた比率です。監査証明業務に基づく監査報酬は提出会社628百万円+連結子会社207百万円の8億3,600万円(前期5億1,100万円)。企業集団は連結子会社196社・関連会社33社で構成され、設備投資額は1,744.8億円(ソフトウエアを含む)、連結の臨時従業員数は期中平均4,660名です。ガバナンス上の最大の論点は内部統制です。2026年7月27日、当社は2025年12月期の内部統制報告書に「開示すべき重要な不備」を記載し、財務報告に係る内部統制は有効でないと公表しました。日本リージョンの「全社的な内部統制(情報システムの整備に関する方針)」の運用状況が不備と評価されたもので、情報システム基盤の一部で規程類に基づく権限管理を含む運用管理が十分に実施されておらず、攻撃者の管理者権限奪取を許し、決算作業の遅延から有価証券報告書の提出期限延長に至ったと会社は説明しています。是正策として、内部統制評価対象の全システムでアクセス管理の厳格化とパスワード強化を進め、情報セキュリティ委員会の統括下で定期モニタリングを開始、重要システムのFit&Gap分析を推進中です。連結財務諸表への必要な修正はすべて反映済みで、会計監査人の監査意見は無限定適正意見であり、財務数値そのものの信頼性が否定されたわけではない点は区別が必要です。なお環境情報開示では、国際環境非営利団体CDPの2025年度調査で「気候変動Aリスト」に2018年から8年連続、「水セキュリティAリスト」に2年連続で認定されており、2040年までにバリューチェーン全体でGHG排出量ネットゼロとする長期目標はSBTiの認定を取得しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主35.9%
浮動株64.1%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関31.9%
事業法人等4.1%
外国法人等42.3%
個人その他14.8%
証券会社7%

創業家や親会社を持たず、機関投資家と外国人投資家が中心の典型的な大型株です。内訳は有価証券報告書「所有者別状況」(2025年12月31日現在)の単元数ベース。ただし金融機関31.9%の大半は日本マスタートラスト信託銀行18.44%+日本カストディ銀行7.50%=25.9%のパッシブ信託口で、継続保有を約束する性格の株主ではありません。実質的に継続保有が見込めるのはその他の法人4.1%と生損保・銀行など信託口以外の金融機関に限られ、外国法人等42.3%・証券会社7.0%と合わせて流動性は非常に高い構造です。なお「個人その他」14.8%には自己株式58,143,134株(有価証券報告書「所有者別状況」と同じ提出会社ベース。全体の3.8%)が含まれています。決算短信の連結ベースでは58,352,561株で、差の209,427株は株式報酬制度の信託財産として日本カストディ銀行が保有する分です。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(269,739,000株)18.44%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(109,719,000株)7.5%
JPモルガン証券株式会社(35,388,000株)2.42%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(34,520,000株)2.36%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(31,629,000株)2.16%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE NON TREATY CLIENTS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店)(28,766,000株)1.97%
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(25,544,000株)1.75%
SMBC日興証券株式会社(24,068,000株)1.65%
JP MORGAN CHASE BANK 385864(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(23,040,000株)1.57%
THE NOMURA TRUST AND BANKING CO., LTD. AS THE TRUSTEE OF REPURCHASE AGREEMENT MOTHER FUND(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)(22,143,000株)1.51%

大株主表は最新の有価証券報告書(2025年12月31日現在)の記載で、比率はいずれも自己株式を除く発行済株式総数に対する割合です。日本マスタートラスト信託銀行(信託口)18.44%、日本カストディ銀行(信託口)7.50%という国内の二大信託口が上位を占め、以下はJPモルガン証券2.42%、ステート・ストリート2.36%/2.16%、ノーザン・トラスト1.97%と海外カストディアン名義が並びます。上位10名の合計でも41.33%で、事業会社や創業家の持分はありません。2025年8月7日の取締役会決議に基づき700億円・40,379,200株の自己株式取得を10〜12月に実施したため、期末自己株式数は前期の18,158,038株から58,352,561株(決算短信の連結ベース。発行済株式総数1,521,010,086株の3.8%)へ増加しました。なお有価証券報告書「自己株式の取得等の状況」の保有自己株式数58,143,134株は提出会社ベースで、差の209,427株は株式報酬制度の信託財産として日本カストディ銀行が保有する当社株式です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1情報セキュリティリスク:2025年9月29日のサイバー攻撃で日本の受注・出荷システムが停止し、第4四半期の業績に大きな打撃。有価証券報告書では当該リスクの影響度・起こりやすさを「相対的に高い」と評価変更しており、事業中断・損害賠償・対策費用の増加・各国法令違反に伴う制裁金などのリスクを挙げている。さらに2026年7月27日には、日本リージョンの情報システム基盤の一部で規程類に基づく権限管理を含む運用管理が十分に実施されていなかったとして、2025年12月期の内部統制報告書に「開示すべき重要な不備」を記載し財務報告に係る内部統制は有効でないと公表した(連結財務諸表への必要な修正は反映済みで監査意見は無限定適正)。
2海外M&Aに伴うのれん・無形資産の減損リスク:2025年12月末時点でのれんが連結総資産の40.0%(2兆4,107億円)、無形資産が20.7%(1兆2,472億円)を占める。有価証券報告書は、のれんの6割超を占めるオセアニア事業(のれん1兆4,702億円)について、回収可能価額が帳簿価額を1,288億円上回るものの、割引率が0.5%上昇すれば逆転すると開示しており、この耐性バッファは前年度の1.1%から半減している(欧州(チェコ及びスロバキア)は1.7%、欧州(インターナショナル)は0.9%)。なお2025期に計上した減損損失276億円は、日本・東アジア125億円とアジアパシフィック152億円で構成され欧州はゼロ。2025年4月のRHQ体制変更に伴う資金生成単位の見直しによる東アジア酒類事業101億円・東南アジア酒類事業148億円が主因で、オセアニア・欧州の大型のれんが減損したものではない。
3事業環境リスク:有価証券報告書は売上収益に占める日本の割合を約44.7%(2025年12月期決算)としており、人口減少・少子高齢化による酒類・飲料・食品の消費量減少リスクがある。日本の売上収益のうちビール類は4割超を占め、消費者の嗜好変化や世代交代で支持を失うと影響が大きい。なお当ページのセグメント欄に記載した海外売上比率56.0%は地域別注記の対外部売上収益ベース(日本1兆2,744億円=44.0%)で、有報リスク節の44.7%とは算定基準が異なる。
4アルコール摂取に対する社会の価値観の変化:不適切な摂取による健康面・社会的影響が指摘され、世界的に規制や社会的要請が強まる可能性がある。
5為替変動リスク:欧州・アジアパシフィックの売上収益が約53.6%を占め、円高が進むと在外営業活動体の換算差額を通じて自己資本が減少し、連結純利益にもマイナスの影響を与える。
6地政学的リスク:20を超える国に拠点を構えており、ウクライナ情勢・中東情勢・台湾を巡る緊張・米中対立などにより輸出入制限、新たな関税導入、商品不買運動などが生じる可能性がある。
7主要原材料の調達リスク:麦芽・ホップ等の原材料、アルミ缶・PETボトル等の資材について、市況悪化による価格高騰や気候変動・自然災害による納期遅延・供給停止のリスクがある。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
1,335万円
従業員数
328
平均年齢
44.9歳
平均年収従業員数前年比
2025/12期1,335万円328-

平均年間給与・平均年齢・従業員数は有価証券報告書「従業員の状況」の提出会社(アサヒグループホールディングス単体)の値です(2025年12月31日現在)。当社は純粋持株会社のため単体の従業員は328名にとどまり、グループ戦略・経営管理に特化した人員構成となっています。平均年間給与は1,335万円(賞与・基準外賃金を含む)、平均年齢44.9歳、平均勤続年数13.6年です。これに対し連結の従業員数は2万8,560名(うち臨時従業員は期中平均4,660名)で、セグメント別では日本・東アジア11,367名、欧州10,197名、アジアパシフィック6,046名、その他432名、全社共通518名。単体従業員数は前期末比63名増で、会社は「必要となるケイパビリティの獲得のためのグループ内人材の活用や外部人材の獲得による」と説明しています。

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株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

株主総利回り(TSR)は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の会社公式値で、2020/12期末を100とした指数です。比較指標は有報が採用する配当込みTOPIXを用いています。5年間で131.1%(+31.1%)とプラスは確保したものの、同期間にTOPIXが213.2%(+113.2%)まで上昇したため約82ポイントのアンダーパフォームとなりました。2020/12期末に100万円を投資して配当を再投資していれば、2025/12期末の評価額は約131万円という計算です。推移を見ると2023期の132.0%をピークに、2024期は128.7%、2025期は131.1%とほぼ横ばいで、TOPIXが同じ2年で141.1→213.2%と伸びた分だけ差が開きました。事業年度末株価は各期末の実取引日終値ベース(株式分割調整後)で2021期末1,491円・2022期末1,373円・2023期末1,753円・2024期末1,657円・2025期末1,640円と、この4年ほど1,400〜1,750円のレンジで足踏みしています。低迷の背景には国内ビール市場の成熟、大型M&Aで積み上げたのれんへの警戒、そして2025年秋のサイバー攻撃による業績悪化があります。

※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
52
方針: DOE4%以上を目指した累進配当+機動的な自己株式取得(2025年2月更新・2030年までを目処)
1株配当配当性向
2019/12期33.3332.2%
2020/12期35.3353.9%
2021/12期36.3336.0%
2022/12期37.6737.8%
2023/12期40.3337.4%
2024/12期4938.7%
2025/12期5264.0%
2026/12期(予想)5743.9%
16期連続増配
株主優待
なし

廃止済み(2024年8月7日に廃止を決定。2023年12月末日基準の実施分が最後)

2025/12期は中間26円・期末26円の年間52円(前期比3円増配)、2026/12期は中間26円・期末31円の年間57円(同5円増配)を予想しています。親会社帰属当期利益が36.7%減となるなかでも増配したのは、2025年2月に更新した財務方針で「DOE4%以上を目指した累進配当」(1株当たり配当金を毎年増配または最低でも横ばいに保つ)を掲げているためで、その結果2025期の配当性向は前期の38.7%から64.0%へ上昇しました。2025期のDOEは2.7%と目標に届いていませんが、一時的な特殊要因を控除した調整後DOEは4.4%です。表中の金額は2024年10月1日付の1株→3株の株式分割を全期間で調整した分割後ベース(2024期の分割前換算の年間配当は147.00円、2025期は156.00円相当)、利回りは各事業年度末の実取引日終値に対する値です。会社は「N期連続増配」を対外指標として掲げていませんが、決算プレゼンテーション資料の分割調整後の配当推移では2010年の7.7円から2025年の52.0円まで16期連続で増配が続いており、据置・減配の年は一度もありません(2026期予想の57円が実現すれば17期目)。株主還元のもう一方の柱である自己株式取得は、2025年8月7日の取締役会決議(上限45,000,000株・700億円)に基づき10〜12月に40,379,200株・700億円(実額699億9,990万円)を実施しました。株主優待制度は2024年8月7日に廃止を決定し、2023年12月末日を基準日とする実施分が最後となっています(同日に株式分割と増配も発表)。

もし5年前に投資していたら?

+
2021期初めに100万円を投資した場合
100万円が 131.1万円 になりました (31.1万円)
+31.1%
年度末時点評価額損益TSR
2021期108.0万円8.0万円8.0%
2022期102.3万円2.3万円2.3%
2023期132.0万円32.0万円32.0%
2024期128.7万円28.7万円28.7%
2025期131.1万円31.1万円31.1%

※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残2,962,100株
売り残121,200株
信用倍率24.44倍
2026年7月24日時点
今後の予定
2026年12月期 第1四半期・第2四半期決算発表(延期分を同時開示予定)2026年8月14日(予定)
臨時株主総会(第102期 事業報告・計算書類の報告)2026年9月9日(予定)

PERは2026期会社予想EPS 129.71円に対する12.5倍で、2025期実績EPS 81.29円ベースでは20.0倍です。PBRは0.79倍と1倍を割り込んだ状態が続き、キリンHD(1.80倍)や味の素(6.07倍)といった同業大手に比べても明確な低評価にあります。有価証券報告書の株価収益率も2024期の13.1倍から2025期は20.2倍へ上昇していますが、これは株価が上がったのではなく利益が落ちたことによる上昇です。信用取引は買残2,962,100株に対し売残121,200株、信用倍率24.44倍と極端な買い長で、個人投資家の押し目買い意欲は強い一方、需給面では上値の重い環境が続いています。時価総額は発行済株式総数(自己株式を含む1,521,010,086株)×株価で算出しており、自己株式58,352,561株を控除した基準では約2.38兆円となります。同業他社の指標は2026年8月4日時点、信用残は2026年7月24日時点の値です。なお比較対象として掲げたキリンHD(2503)の指標は当社と同じ基準に揃えています——PERは会社予想EPS 193.00円に対する14.8倍、PBRは2025/12期末のBPS 1,588.59円に対する1.80倍、時価総額は発行済株式総数816,000,000株(2026年3月3日に98,000,000株を消却済み)×株価2,856円=約2兆3,305億円です。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2021/12期1,998億円460億円23.0%
2022/12期2,060億円543億円26.3%
2023/12期2,419億円758億円31.4%
2024/12期2,670億円738億円27.6%
2025/12期1,793億円565億円31.5%

税引前利益は連結損益計算書の「税引前利益」、法人税等は「法人所得税費用」の実額です。2025期は税引前利益1,793億円に対し法人所得税費用565億円で、実効税率は31.5%。減損損失など税務上損金算入されない費用が利益を圧迫した分だけ実効税率が押し上げられており、2024期の27.6%から3.9ポイント上昇しました。2026期会社予想は税引前利益2,740億円・法人所得税費用784億円で実効税率28.6%と正常化を見込みます。なお、キャッシュ・フロー計算書上の法人所得税の支払額は2025期が948億円(2024期は756億円)で、費用計上額より大きくなっています。20を超える国で事業を展開しているため、各国税制や移転価格税制の影響を受ける構造です。

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もっと知る

まとめと、関連情報・似た会社へ

アサヒグループホールディングス まとめ

業績
低迷
営業益 前年比△30.9%(2025年9月のサイバー攻撃によるシステム障害で第4四半期が大幅減益となったため)
配当
高め
1株 52円(DOE4%以上を目指す累進配当方針により、減益下でも52円へ増配)
安全性
普通
自己資本比率 49.8%(FY2025/12末時点)(有利子負債は1.64兆円へ増えたが親会社所有者帰属持分比率は49.8%と健全)
稼ぐ力
普通
ROE 4.3%(FY2025/12実績)(ROE4.3%は一時要因込み。特殊要因を除いた調整後ROEは8.4%)
話題性
不評
ポジ 25%

「サイバー攻撃で最終益36.7%減。スーパードライの世界展開と東アフリカ進出で反転を狙う総合飲料グループ」

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データ提供: OSHIKABU