日本和装ホールディングス
NIHONWASOU HOLDINGS,INC.
最終更新日: 2026年3月30日
無料着付け教室で、きものを日本の日常に。
日本の伝統文化である「きもの」を世界遺産に登録し、その価値を国内外に広めることで、誰もが和装文化を楽しめる未来を創造します。
この会社ってなに?
テレビCMや広告で「無料のきもの着付け教室」という言葉を見かけたことはありませんか?実はその教室を運営しているのが、この日本和装です。同社は教室で着付けを教えるだけでなく、生徒さんたちを呉服メーカーや問屋が開催する販売会にご案内します。そして、あなたがそこで素敵な着物や帯を購入すると、日本和装はその紹介料(手数料)を受け取るという仕組みで成り立っています。普段はなかなか接点がない呉服の世界と、私たち消費者をつなぐ「橋渡し役」を担っている会社なのです。
和装品の販売仲介を手掛ける。FY2024は売上高47.0億円、営業利益4.80億円と増収増益を達成した。しかし、FY2025は売上高44.9億円、営業利益3.75億円と減収減益を予想しており、成長の踊り場を迎えている。一方で、配当は前期の14円から16円への増配を予定しており、株主還元への意識は示している。PBRは0.78倍と1倍を割り込んでおり、市場からの成長期待は低い状況が続いている。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都港区六本木6丁目2番31号
- 公式
- www.wasou.com
社長プロフィール
私たちは『教えて・伝えて・流通を促す』という独自のビジネスモデルで、和装文化を次世代へ継承することを使命としています。日本の素晴らしい伝統文化であるきものを世界遺産にすることを目指し、市場の活性化に努めてまいります。
この会社のストーリー
現代表取締役会長の吉田重久氏が、きものの販売仲介業として日本和装を創業。きもの文化の普及を目指して事業を開始した。
独自のビジネスモデルが評価され、東京証券取引所マザーズ市場(当時)に上場。社会的な信用を高め、事業拡大の基盤を築いた。
業績の安定成長を背景に、東京証券取引所市場第一部(当時)へ市場変更。企業としてのステージをさらに一段階上げた。
新型コロナウイルスの影響で売上が減少。厳しい経営環境の中、株主優待制度の変更や経営体制の見直しなど、事業継続に向けた改革を行った。
創業40周年を翌年に控え、イベントやツアーを積極的に企画。和装業界の活性化と顧客満足度向上を目指し、新たな施策を打ち出した。
ヘアケアメーカーのスヴェンソン社と業務提携。相互送客を通じて顧客基盤の拡大と収益機会の多様化を図り、新たな成長を目指す。
創業者である大株主から経営陣の交代を求める株主提案を受けるなど、経営の変革期を迎えている。今後の動向が注目される。
「きものを世界遺産へ」をスローガンに、日本の伝統文化の価値を世界に発信する活動を継続。文化継承という大きな目標に向かって挑戦を続ける。
注目ポイント
受講料無料の着付け教室で多くの生徒を集め、教室で紹介するきものや帯の販売会で収益を上げる独自のビジネスモデルを確立しています。
株主還元に積極的で、安定した配当を継続しています。検索結果では配当利回りが4%を超える時期もあり、インカムゲインを狙う投資家にとって魅力的です。
ヘアケアメーカーのスヴェンソン社と提携するなど、異業種との連携で新たな顧客層の開拓に挑戦。和装業界の枠を超えた成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 5円 | 25.8% |
| FY2017/3 | 11円 | 35.1% |
| FY2018/3 | 12円 | 26.3% |
| FY2019/3 | 13円 | 32.6% |
| FY2020/3 | 7円 | 67.2% |
| FY2021/3 | 12円 | 40.2% |
| FY2022/3 | 13円 | 49.8% |
| FY2023/3 | 14円 | 73.5% |
| FY2024/3 | 14円 | 42.8% |
| FY2025/3 | 16円 | 62.7% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけており、安定的な配当の維持と向上を基本方針としています。足元の配当性向は60%を超える水準にあり、利益水準に応じた柔軟な還元姿勢が見受けられます。今後も業績の安定化を図りつつ、長期的な株主価値の向上を目指す方針です。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、和装品の販売仲介という特異なビジネスモデルに依存しており、近年は売上高45億円前後での横ばい推移が続いているのが現状です。FY2024/3には営業利益が4.8億円へと大幅に改善したものの、FY2025/3以降は再び減益基調を辿り、厳しい市場環境が伺えます。主要顧客層へのアプローチ強化や業務提携を通じた収益機会の模索が、今後の成長における鍵となります。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.8% | 3.0% | - |
| FY2022/3 | 3.7% | 2.7% | - |
| FY2023/3 | 4.8% | 1.9% | - |
| FY2024/3 | 7.2% | 3.2% | 10.2% |
| FY2025/3 | 4.8% | 2.6% | 8.4% |
収益性については、営業利益率が8%から10%の間で推移しており、安定した利益率を確保している点が強みです。ROE(自己資本利益率)は5%から8%台で変動しており、資本効率の面では改善の余地が残されています。今後は、無料着付け教室を通じた顧客獲得単価の最適化により、効率的な収益体質を強化できるかが焦点となります。
財務は安全?
財務健全性は比較的良好で、自己資本比率は40%を超えて推移しており、強固な資本基盤を構築していることが特徴です。長らく有利子負債ゼロの状態を維持してきましたが、直近では事業拡大に向けた資金調達により負債が発生しています。BPS(1株当たり純資産)も右肩上がりで推移しており、中長期的な企業価値の積み上げが確認できます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.5億円 | -4,800万円 | -4.8億円 | 7.0億円 |
| FY2022/3 | 2,700万円 | -2,600万円 | -7,600万円 | 100万円 |
| FY2023/3 | -1.8億円 | -2,500万円 | 6,500万円 | -2.0億円 |
| FY2024/3 | 3.4億円 | -4,600万円 | -2.5億円 | 3.0億円 |
| FY2025/3 | 3.9億円 | -9,400万円 | -6.2億円 | 2.9億円 |
営業キャッシュフローは変動が激しいものの、直近では約3.9億円のプラスを計上し、本業による資金創出力が回復基調にあることを示しています。一方で投資キャッシュフローは設備投資や提携に向けた支出によりマイナスが継続しています。株主還元や借入返済といった財務活動による資金流出が大きく、バランスの取れたキャッシュマネジメントを行っていると言えます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.5億円 | 1.8億円 | 39.5% |
| FY2022/3 | 3.9億円 | 1.6億円 | 39.5% |
| FY2023/3 | 3.5億円 | 1.8億円 | 50.9% |
| FY2024/3 | 4.3億円 | 1.4億円 | 31.5% |
| FY2025/3 | 3.3億円 | 9,400万円 | 28.9% |
法人税等の支払状況は各期の税引前利益に対して概ね妥当な水準で推移しています。FY2023/3には実効税率が51.1%と上昇しましたが、これは一時的な要因によるものです。直近では30%前後まで低下しており、税負担が適正にコントロールされていることが見て取れます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 520万円 | 154人 | - |
従業員の平均年収は520万円となっており、サービス業界や着物販売仲介という業態を考慮すると、一定の給与水準が維持されています。過去の業績変動リスクがある中で、従業員への利益還元を継続的に行っている点は安定感といえます。
誰がこの会社の株を持ってる?
浮動株比率が高く、株式の流動性が高い反面、株価変動が大きくなりやすい傾向があります。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は日本和装加盟店持株会。
創業者の吉田重久氏が53.88%の株式を保有する圧倒的な筆頭株主であり、同氏の意向が経営に強く反映されるオーナー色の強い構成です。上位株主には役員や従業員関連の持株会が名を連ねており、経営陣と従業員の資本的な結びつきが比較的強いことが特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業は着付け教室運営を通じた着物販売の仲介であり、催事やイベントの集客状況が業績に大きく依存するビジネスモデルです。近年の開示では減収減益傾向が見られ、原材料高や市場環境の変化が主要な事業リスクとして挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.0%と低水準ですが、着付け教室という女性顧客が主体のビジネスを展開する上で、多様な視点の取り込みが今後の課題です。監査報酬3,200万円を投じて監査体制を整備しており、上場企業としてガバナンス強化を図る企業規模を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 45億円 | — | 47億円 | +4.4% |
| FY2023 | 48億円 | — | 45億円 | -5.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 4億円 | — | 5億円 | +22.1% |
| FY2023 | 4億円 | — | 4億円 | -6.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な中期経営計画を公表していません。投資家は、単年度で開示される業績予想を基に判断する必要があります。FY2024は期初予想を上回る着地となりましたが、FY2023は未達となっており、業績の先行きの見通しは立てづらい状況です。FY2025は減収減益予想となっており、和装市場の縮小という構造的な課題に直面する中で、新たな成長戦略の提示が待たれます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価の値上がりを合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2024、FY2025と2年連続でTOPIXのパフォーマンスを下回っており(アンダーパフォーム)、株価の低迷が主な要因です。増配は続けているものの、市場全体の成長の波に乗り切れておらず、株価上昇を伴う企業価値向上が実現できていないことが課題です。創業者である大株主から経営陣の交代を求める株主提案が出されるなど、ガバナンス面での不透明感も株価の重しとなっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 127.2万円 | +27.2万円 | 27.2% |
| FY2022 | 148.8万円 | +48.8万円 | 48.8% |
| FY2023 | 179.3万円 | +79.3万円 | 79.3% |
| FY2024 | 166.4万円 | +66.4万円 | 66.4% |
| FY2025 | 198.6万円 | +98.6万円 | 98.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER12.6倍、PBR0.78倍と、サービス業平均と比較して著しく割安な水準で取引されています。これは市場が同社の将来の成長性を低く評価していることを示唆しています。一方で、予想配当利回りは5.00%と業界平均を大幅に上回っており、高配当を魅力と感じる投資家にとっては注目される可能性があります。信用取引では売り残がなく、短期的な下落圧力は限定的と考えられます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
創業者による取締役全6人の解任要求という株主提案がなされ、経営体制の不透明感が高まりました。
2025年12月期の売上高は44.9億円、営業利益は3.75億円となり、減収減益決算を公表しました。
ヘアケア事業を展開するスヴェンソンと提携し、顧客基盤の相互送客による収益機会の創出を図っています。
最新ニュース
日本和装ホールディングス まとめ
ひとめ診断
「『無料着付け教室』で生徒を集め、呉服の販売会へ送客して手数料を得るユニークなビジネスモデル」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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