WDBホールディングス2475
WDB HOLDINGS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段使う薬や、口にする食品。これらが安全で効果があるか、発売前に多くの研究開発が行われています。その研究室では、専門知識を持つ「白衣の研究者」たちが働いていますよね。WDBホールディングスは、まさにその専門家たちを製薬会社や食品メーカーに派遣する、いわば「研究者のための人材サービス」を提供している会社です。新しい薬の開発がスムーズに進むのも、同社のような企業が裏側で支えているからかもしれません。
理学系研究職の人材派遣で国内トップシェアを誇る企業。2024期は売上高511.4億円(前期比7.4%増)、営業利益50.68億円(同8.0%減)で着地しました。主力のプラットフォーム事業は堅調なものの、CRO(医薬品開発業務受託)事業やその他事業での先行投資が利益を圧迫しています。2025期は売上横ばいの511.4億円、営業利益はさらに減益の42.30億円を見込んでおり、投資フェーズが続く見通しです。一方で配当性向40%を掲げるなど株主還元姿勢を強化しており、将来の収益化が株価の鍵となります。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 兵庫県神戸市中央区江戸町101番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2020/03期 | 15.3% | 11.1% | - |
| 2021/03期 | 17.3% | 12.9% | - |
| 2022/03期 | 13.1% | 10.1% | - |
| 2023/03期 | 11.9% | 9.3% | 11.1% |
| 2024/03期 | 9.5% | 7.5% | 9.9% |
| 3Q FY2026/3 | 7.1%(累計) | 5.4%(累計) | 9.3% |
当社の収益性は、高付加価値な理学系専門人材の派遣ビジネスにより長年高い水準を維持してきました。しかし、営業利益率は2022/03期の13.5%から2024/03期には9.9%まで低下しており、労働集約型ビジネスにおける採用・教育コストの上昇が利益率を圧迫しています。ROEは直近で9.2%まで低下しましたが、安定した事業基盤を背景に依然として堅実な収益力を有しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2020/03期 | 441億円 | — | 34.0億円 | 171.8円 | - |
| 2021/03期 | 469億円 | — | 41.7億円 | 211.3円 | +6.2% |
| 2022/03期 | 476億円 | — | 35.4億円 | 179.8円 | +1.5% |
| 2023/03期 | 493億円 | 54.7億円 | 35.5億円 | 180.7円 | +3.6% |
| 2024/03期 | 511億円 | 50.7億円 | 30.5億円 | 155.4円 | +3.7% |
WDBホールディングスは、理学系研究職への特化を強みとする人材派遣業を中核に据え、売上高は511億円規模まで順調に拡大してきました。しかし、近年は人材獲得競争の激化や人件費の高騰により利益面での重石となっており、営業利益は減少傾向にあります。2025年3月期も先行投資や採用コストの増加を見込み、減益基調を予測する慎重な業績計画となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上381億円(通期予想比75%)、営業利益36億円(同84%)、純利益23億円(同94%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
理学系研究職の人材派遣を中心にCRO(医薬品開発受託)等の事業を展開しており、ニッチトップ戦略による安定的な収益基盤が特徴です。一方で、労働法規の改正や派遣需要の変動が直接的な事業リスクとして開示されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025予想(予想) | 48億円 | 42億円 | — | -10.9% |
| FY2024実績 | 55億円 | 51億円 | 51億円 | -8.2% |
| FY2023実績 | 51億円 | — | 55億円 | +8.4% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024実績 | 510億円 | 511億円 | 511億円 | +0.3% |
| FY2023実績 | 473億円 | — | 476億円 | +0.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2022年に公表した中長期計画は、2024年に新たな計画として実質的に仕切り直されました。最終年度の売上高1,000億円、経常利益100億円という高い目標は維持していますが、足元の業績は先行投資が重しとなり減益見込みです。特に営業利益予想は下方修正が続いており、計画達成には既存事業の収益性改善と、M&Aを含む新規事業の早期収益化が急務となります。ROE15%の目標に対しても、現状(9.2%)は大きな乖離があり、道のりは険しいと言えます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
設立40周年を記念し、QUOカード配布による特別優待を実施し、配当利回りの向上を図りました。
第3四半期累計の連結経常利益が前年同期比10.5%減となる36.7億円を発表し、株価の重石となりました。
中長期経営戦略の一環としてグループ内の組織再編を進め、収益効率の最大化に向けた体制変更を実施しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて良好で、有利子負債ゼロの無借金経営を継続しており、自己資本比率は76.4%と高い安全性を誇ります。手元流動性を確保しつつ、積極的なM&Aや成長投資を推進できる強固な財務体質です。潤沢なネットキャッシュを背景に、さらなる事業拡大や株主還元を両立できる環境が整っています。 【3Q 2026/03期】総資産416億円、純資産337億円、自己資本比率76.6%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2020/03期 | 42.0億円 | 1.2億円 | 9.0億円 | 40.8億円 |
| 2021/03期 | 40.3億円 | 61.0億円 | 8.7億円 | 20.8億円 |
| 2022/03期 | 35.5億円 | 3.4億円 | 13.1億円 | 32.1億円 |
| 2023/03期 | 44.9億円 | 7.1億円 | 12.4億円 | 37.8億円 |
| 2024/03期 | 43.7億円 | 33.3億円 | 14.2億円 | 10.3億円 |
安定した営業キャッシュフローを創出しており、本業による稼ぐ力は健在です。2022/03期や2024/03期に見られる投資キャッシュフローのマイナス拡大は、成長投資やM&Aを積極的に実施したことによる結果であり、将来の収益源確保に向けた前向きな支出といえます。財務キャッシュフローは継続的にマイナスとなっており、潤沢な資金を用いて配当支払いや自己株式取得などの株主還元を積極的に行っている状況です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、多様性の確保に向けた取り組みが進行中です。監査等委員会設置会社を採用することで監督機能の強化を図っており、連結子会社15社を統括するホールディングス体制として効率的なグループガバナンスの維持に努めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 708万円 | 5,452人 | - |
従業員平均年収は708万円であり、人材派遣業界の中では比較的高水準に位置します。専門性の高い理学系研究職の人材を扱う特性上、質の高いスキルの維持と離職防止を目的とした給与設定が行われていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫して市場平均であるTOPIXをアンダーパフォーム(下回る)しています。特にTOPIXが大きく上昇した2023期、2024期においても、同社の株価は伸び悩み、差が拡大しました。これは、主力の理系人材派遣事業の安定成長だけでは市場の期待を超えるインパクトを与えられず、先行投資フェーズにあるCRO事業などがまだ収益に結びついていないことが要因と考えられます。株主還元は強化しているものの、株価自体の成長がTSRを押し下げる結果となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 10円 | 12.1% |
| 2017/03期 | 11円 | 10.6% |
| 2018/03期 | 17円 | 10.1% |
| 2019/03期 | 22.5円 | 15.3% |
| 2020/03期 | 27.5円 | 17.5% |
| 2021/03期 | 37.5円 | 21.8% |
| 2022/03期 | 49.5円 | 23.4% |
| 2023/03期 | 51.5円 | 28.7% |
| 2024/03期 | 62.5円 | 40.2% |
| 必要株数 | 100株以上(約15万円) |
| 金額相当 | 約1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は企業価値向上を通じた持続的な増配を方針として掲げており、配当性向の目標を従来の30%から40%へ引き上げるなど、株主への還元強化を鮮明にしています。安定した無借金経営を基盤に、長期的な利益成長と配当の安定的な増加を両立させるスタンスをとっています。今後も成長投資とのバランスを考慮しながら、魅力的な利回り水準を維持することを目指しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2020期 | 124.9万円 | 24.9万円 | 24.9% |
| 2021期 | 133.0万円 | 33.0万円 | 33.0% |
| 2022期 | 100.8万円 | 0.8万円 | 0.8% |
| 2023期 | 119.9万円 | 19.9万円 | 19.9% |
| 2024期 | 100.7万円 | 0.7万円 | 0.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PER・PBRは割安な水準にあり、一方で配当利回りは4.05%と高い魅力があります。これは、市場が同社の成長性に対して慎重な見方をしている一方、株主還元姿勢を評価していることを示唆します。信用倍率は0.27倍と売り残が多く、株価下落を見込む投資家が多い状況ですが、将来的に買い戻しによる株価上昇圧力となる可能性も秘めています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2020/03期 | 52.4億円 | 18.4億円 | 35.1% |
| 2021/03期 | 63.9億円 | 22.2億円 | 34.8% |
| 2022/03期 | 56.1億円 | 20.7億円 | 36.9% |
| 2023/03期 | 55.1億円 | 19.6億円 | 35.6% |
| 2024/03期 | 51.0億円 | 20.4億円 | 40.1% |
実効税率は概ね35%から43%の間で推移しており、日本の標準的な法人税率に準じた水準です。利益の変動に伴い納税額も変化していますが、特別な税務上の特例や大きな変動要因は見受けられません。今後の予想値においても安定的な税負担を見込んでおり、適正かつ継続的な納税を行っています。
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