ディップ(株)
dip Corporation
最終更新日: 2026年3月26日
バイトルで日本の働き方を変えた、HR×DXの急成長企業。創業者が率いる攻めの経営
Labor force solution company — 労働市場の課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現
この会社ってなに?
アルバイトを探すときに使う「バイトル」や、派遣の仕事探しで使う「はたらこねっと」はディップが運営しています。最近では「スポットバイトル」で単発バイトのマッチングにも進出。また、飲食店や中小企業の面接日程調整やシフト管理を自動化する「コボット」シリーズも展開しており、働く人と企業の双方をテクノロジーでつないでいます。
ディップは1997年創業、求人情報サイト「バイトル」「はたらこねっと」を主力とする人材サービス大手です。2025年2月期は売上高564億円・営業利益134億円と過去最高を更新。近年はDX事業にも注力し、営業DXサービス「コボット」シリーズで中小企業のデジタル化を支援しています。PER 13.6倍・配当利回り4.58%と成長性と高還元を両立する銘柄です。大谷翔平選手をブランドアンバサダーに起用するなど、積極的なマーケティング戦略も特徴的です。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都港区六本木3-2-1 六本木グランドタワー31F
- 公式
- www.dip-net.co.jp
社長プロフィール
Labor force solution companyとして、労働市場における諸課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指します。AIとDXの力で、人材サービスの枠を超えた新たな価値を創造してまいります。
この会社のストーリー
冨田英揮氏が1997年に東京で創業。求人情報のデジタル化に着目し、インターネット求人の黎明期に事業をスタートした。
IPO時の公開価格100万円に対し初値200万円と人気を集めた(※株式分割前)。「バイトル」の認知度向上と急成長を背景に資本市場に参入。
マザーズから東証一部へ市場変更。名実ともに大手人材サービス企業の仲間入りを果たした。
営業DXサービス「コボット」シリーズを立ち上げ。人材サービスに次ぐ第二の柱としてDX事業を育成開始。
MLB大谷翔平選手をブランドアンバサダーに起用。バイトルの認知度とブランド価値がさらに向上した。
創業30周年に向けた中期経営計画「dip30th」を発表。DX事業の売上100億円超とROE 30%を最終目標に掲げる。
注目ポイント
4期連続増配で利回り4.58%。配当性向50%以上を方針に掲げ、コロナ禍でも減配しなかった実績が信頼の証。QUOカード優待と合わせ総合利回り5%超が魅力。
コボットシリーズを中心としたDX事業は営業利益率57%という驚異的な収益性。人材サービス×テクノロジーの掛け算で新たな成長ステージを切り拓いています。
有利子負債ゼロ・自己資本比率71%の盤石な財務基盤。創業者の冨田氏が資産管理会社を通じて37%を保有し、長期視点での経営判断を可能にしています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2017/3 | 36円 | 32.4% |
| FY2018/3 | 43円 | 31.8% |
| FY2019/3 | 50円 | 31.1% |
| FY2020/3 | 56円 | 30.5% |
| FY2021/3 | 56円 | 505.0% |
| FY2022/3 | 61円 | 97.2% |
| FY2023/3 | 72円 | 50.7% |
| FY2024/3 | 88円 | 53.8% |
| FY2025/3 | 95円 | 56.4% |
| 必要株数 | 100株以上(約21万円) |
| 金額相当 | 1,000円〜2,000円相当 |
| 権利確定月 | 2月・8月 |
配当は4期連続で増配を実現しており、FY2025/2は1株95円・利回り4.58%と高配当銘柄の水準です。FY2021/2の配当性向505%は純利益が一時的に落ち込んだ中でも減配せずに配当を維持した結果であり、株主還元への強いコミットメントを示しています。加えて年2回のQUOカード優待があり、配当+優待の総合利回り5%超が個人投資家に人気です。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
ディップの業績はFY2021/2からFY2025/2にかけて売上高が約1.7倍に拡大しました。特にFY2023/2は求人市場の回復を追い風に+24.9%の大幅増収を達成。営業利益率は20%超を維持する高収益体質です。FY2026/2は売上高600億円を計画する一方、DX事業への先行投資により営業利益は120億円と一時的な減益予想となっています。
事業ごとの売上・利益
「バイトル」「はたらこねっと」「バイトルNEXT」「スポットバイトル」等の求人情報サイトを運営。アルバイト・派遣・正社員の求人広告が主力。売上構成比約92%を占める中核事業。
営業DXサービス「コボット」シリーズを展開。面接コボット・HRコボット等で中小企業のDX化を支援。利益率57%超と極めて高い収益性が特徴。売上構成比約8%ながら成長ドライバー。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.0% | 1.7% | - |
| FY2022/3 | 11.3% | 8.2% | - |
| FY2023/3 | 20.7% | 15.8% | - |
| FY2024/3 | 24.2% | 17.8% | 23.7% |
| FY2025/3 | 23.8% | 17.7% | 23.8% |
営業利益率は20%超の高水準を安定的に維持しており、人材サービス業界でもトップクラスの収益力を誇ります。ROEはFY2025/2に24.7%と極めて高い水準に到達し、中計目標のROE 30%に向けて着実に改善しています。FY2022/2に一時的に営業利益率が低下したのは、コロナ禍後の積極的な広告投資によるものです。
財務は安全?
有利子負債ゼロの実質無借金経営を継続しており、自己資本比率は71〜84%と極めて健全です。FY2025/2に純資産が減少したのは、自己株式取得や配当による株主還元の積極化が主因です。BPSは685円と堅実な資産基盤を維持しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 59.1億円 | -96.4億円 | -30.4億円 | -37.4億円 |
| FY2022/3 | 105億円 | -38.5億円 | -25.3億円 | 66.3億円 |
| FY2023/3 | 132億円 | -41.2億円 | -36.8億円 | 90.8億円 |
| FY2024/3 | 95.3億円 | -73.7億円 | -80.2億円 | 21.6億円 |
| FY2025/3 | 165億円 | -52.5億円 | -122億円 | 112億円 |
営業キャッシュフローはFY2025/2に165億円と過去最高を記録。高い利益率を背景に安定的なキャッシュ創出力を持っています。FY2025/2の財務CFが-122億円と大きいのは、自己株式取得と積極的な配当支払いによるもので、株主還元への強い姿勢を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 65.0億円 | 58.9億円 | 90.6% |
| FY2022/3 | 53.2億円 | 18.3億円 | 34.5% |
| FY2023/3 | 116億円 | 36.6億円 | 31.6% |
| FY2024/3 | 126億円 | 35.7億円 | 28.3% |
| FY2025/3 | 133億円 | 43.1億円 | 32.5% |
FY2021/2の実効税率90.7%は、減損損失等の一時費用に伴う税効果の影響によるもので、翌期以降は30%前後の通常水準に戻っています。税引前利益はFY2025/2に133億円と堅調に推移しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 525万円 | 2,530人 | - |
平均年収525万円、平均年齢30.3歳と非常に若い組織が特徴です。平均勤続年数5.6年と人材の流動性が高い業界ですが、新卒採用を年間1,000名規模に拡大するなど積極的な人材投資を行っています。若い組織ならではの活力と成長意欲が業績を牽引しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はオーセンティシティ。
筆頭株主のオーセンティシティ(37.39%)は創業者・冨田英揮氏の資産管理会社であり、創業者が実質的に経営権を掌握しています。ESOP信託口(3.70%)は従業員向け株式付与制度で、これも安定保有に分類されます。外国法人等が21.1%を保有しており、グローバル投資家からの評価も高い銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 人材サービス事業 | 517億円 | 115億円 | 22.2% |
| DX事業 | 47億円 | 27億円 | 57.4% |
人材サービス事業が売上の約92%を占める主力事業で、DX事業(約8%)が成長の第二の柱として急拡大しています。注目すべきはDX事業の営業利益率57.4%という圧倒的な収益性です。人材サービス事業も22%超の利益率を維持しており、両事業のバランスが全社の高収益体質を支えています。
この会社のガバナンスは?
取締役9名中、女性が3名(33.3%と高い女性比率)を確保しています。D&I認定制度で最高評価の「ベストワークプレイス」に認定されるなど、ダイバーシティ経営を推進。連結子会社は1社とシンプルなグループ構造で、経営の意思決定スピードの速さが強みです。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/2 | 576億円 | — | 564億円 | -2.1% |
| FY2024/2 | 563億円 | — | 538億円 | -4.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ディップは中期経営計画「dip30th」のもと、FY2027/2にROE 30%・売上高700億円超を目標に掲げています。FY2025/2はROE 24.7%と順調に改善していますが、DX事業の売上は目標の半分弱にとどまっており、残り2年での急拡大が必要です。人材サービス事業の安定成長とDX事業のスケールアップが中計達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
ディップのTSRは5年間で95.9%とマイナスリターン(株価下落分を配当で補填しきれず)に転じ、TOPIX(200.2%)を大幅に下回っています。FY2023のピーク(141.9%)から下落トレンドが続いており、DX事業への投資フェーズにおける減益懸念が株価に織り込まれています。ただし、PER 13.6倍・配当利回り4.58%は反転のポテンシャルを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 113.1万円 | +13.1万円 | 13.1% |
| FY2022 | 134.2万円 | +34.2万円 | 34.2% |
| FY2023 | 141.9万円 | +41.9万円 | 41.9% |
| FY2024 | 110.8万円 | +10.8万円 | 10.8% |
| FY2025 | 95.9万円 | -4.1万円 | -4.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 13.6倍はサービス業セクター平均(22.5倍)を大きく下回る割安水準です。配当利回り4.58%はセクター平均の2倍以上であり、高配当株としての魅力が際立ちます。信用倍率2.75倍は買い残がやや多いものの、過度な偏りではなく、現在の株価水準での割安感を示唆しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
代表取締役の異動を発表。組織変更を実施し、新体制でのさらなる成長を目指す。
D&I認定制度で最高評価「ベストワークプレイス」に初認定。多様性推進が高く評価された。
FY2026/2上期の経常利益が27%減益。DX事業への先行投資と広告費増が影響。
最新ニュース
ディップ(株) まとめ
ひとめ診断
「バイトルで日本の働き方を変えた、HR×DXのプライム企業。創業者が37%超を握る攻めの経営」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「サービス業」に分類される他の企業
ネットインフラの巨人がグループ再編を断行、広告・金融からGPUクラウドまで手掛ける『すべての人にインターネット』の体現者
ハイクラス転職のプロフェッショナル。グローバル人材と企業をつなぎ、世界No.1を目指す人材紹介会社
臨床検査の国内最大手が、コロナ特需の反動とLTS事業再編を乗り越え、新中計H.U.2030で高収益体質への転換を図る
社会インフラの『総合病院』、DXと海外展開を武器に安定成長を続ける縁の下の力持ち
掃除のプロから食の王国へ。フランチャイズ経営で生活インフラを丸ごと支えるダスキンの底力
技術者派遣の老舗が、日本の製造業を支える『技術商社』として復活の狼煙を上げている
中古車オークション市場シェア4割超、営業利益率52%を誇るプラットフォーム型高収益企業
創薬支援マウスの技術力を武器に、バイオとビジネスの両輪で成長を目指すスタンダード上場企業