2376スタンダード

(株)サイネックス

SCINEX CORPORATION

最終更新日: 2026年3月25日

ROE4.0%
BPS1434.5円
自己資本比率54.0%
FY2025/3 有報データ

地方自治体と住民をつなぐ架け橋。官民協働DXで、全国900自治体の暮らしを支える

官民協働DXを促進する創生プラットフォームでサステナブルな地域社会を実現する

この会社ってなに?

お住まいの市区町村から届く「暮らしの便利帳」や「ごみの出し方ガイド」、それらの多くをサイネックスが自治体と協力して作っています。また、ふるさと納税の返礼品カタログやポータルサイトの運営支援、自治体のAIチャットボットによる住民問い合わせ対応など、私たちの暮らしを支える行政サービスの裏側で活躍している企業です。

サイネックスは1966年設立の官民協働プラットフォーム企業です。全国約900自治体と連携し、行政情報誌「わが街事典」の発行を中核に、DXサポート事業(AIチャットボット・ふるさと納税支援)、ロジスティクス事業、ヘルスケア事業を展開しています。FY2025/3は売上高165億円(前年比+7.2%)と増収を達成しましたが、投資先行により営業利益は4.8億円と一時的に減益。FY2026/3は売上高170億円・営業利益5.5億円を予想し、回復基調を見込んでいます。PBR 0.54倍と資産面で大幅に割安な水準にあります。

サービス業スタンダード市場

会社概要

業種
サービス業
決算期
3月
本社
大阪府大阪市天王寺区上本町5丁目3番15号
公式
www.scinex.co.jp

社長プロフィール

村田 吉優
代表取締役社長
創業家経営者
サイネックスは官民協働事業を推進するとともに、DXを促進する創生プラットフォームを構想し、サステナブルな地域社会を実現する社会貢献型企業を目指してまいります。

この会社のストーリー

1966
電話帳広告の取次業として創業

大阪で電話帳の広告取次業として創業。地域の事業者と住民をつなぐ情報発信の原点となった。

1987
「わが街事典」の発行開始

自治体と協働で行政情報誌「わが街事典」の発行を開始。広告収入モデルにより自治体の費用負担ゼロで情報発信を実現した。

2003
ヘラクレス市場に上場

大阪証券取引所ヘラクレス市場に株式を上場。全国展開を本格化させた。

2015
ふるさと納税支援事業に参入

全国の自治体ネットワークを活かし、ふるさと納税の返礼品カタログ・ポータルサイト運営支援事業に参入。DX事業の礎を築いた。

2024
ナイン社買収でDX強化

デジタルコンテンツ開発のナインを買収。AIチャットボットや電子申請支援など、自治体DXのサービスラインを拡充。

2026
GMOとの行政DX協業開始

GMOグローバルサイン・HDと行政DXで業務提携。電子署名技術を活用し、全国自治体のデジタル化を加速させる新たな成長ステージへ。

注目ポイント

全国900自治体との強固なネットワーク

全国約900の市区町村と連携実績を持つ唯一無二のポジション。この自治体ネットワークは長年の信頼関係に基づいており、新規参入障壁が極めて高い競争優位です。

PBR 0.54倍の資産バリュー株

PBR 0.54倍と解散価値の半分程度で取引されており、自己資本比率54%・無借金経営に近い財務体質を考慮すると、資産面から見て大幅に割安な水準です。

行政DXという成長市場でのポジション

紙媒体からDXへの事業転換を推進中。GMOとの協業やナイン社買収により、自治体DX市場での成長ポテンシャルが高まっています。自治体のデジタル化は国策でもあり、追い風が期待されます。

サービスの実績は?

900自治体
連携自治体数
全国の市区町村
+7.2%
売上高成長率
FY2025実績 (YoY)
15
1株当たり配当金
FY2025実績
767
連結従業員数
2025年3月時点

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(DX事業への先行投資とM&A関連費用により一時的に減益)
配当
少なめ
1株 15円
安全性
安定
自己資本比率 54.0%
稼ぐ力
普通
ROE 4.0%
話題性
普通
ポジティブ 30%(FY2026/3 Q3累計で経常赤字となったが、Q4での回復を会社は見込んでいる)

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
15
方針: 安定配当を基本とし、業績に応じた利益還元
1株配当配当性向
FY2016/31013.5%
FY2017/312.512.1%
FY2018/312.523.7%
FY2019/312.525.8%
FY2020/312.519.3%
FY2021/312.530.2%
FY2022/312.525.0%
FY2023/312.522.4%
FY2024/31522.3%
FY2025/31530.6%
9期連続増配
株主優待
あり
QUOカード(2,000円〜6,000円相当)
必要株数500株以上(約39万円)
金額相当2,000円〜6,000円相当
権利確定月3月
長期特典1年以上の継続保有が必須条件

配当はFY2024/3に12.5円から15円へ増配し、FY2025/3も15円を維持しています。配当性向は22〜31%と余裕があり、安定配当を重視した方針です。加えて、株主優待としてQUOカード(500株以上・1年以上保有で2,000円相当)が贈呈され、優待込み利回りは約2.5%となります。2026年3月期からは最低必要株数が200株から500株に変更されました。

同業比較(収益性)

サービス業の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
4.0%
業界平均
12.4%
営業利益率下回る
この会社
2.9%
業界平均
11.9%
自己資本比率上回る
この会社
54.0%
業界平均
51.4%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/3142億円
FY2023/3143億円
FY2024/3154億円
FY2025/3165億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/35.0億円
FY2025/34.8億円

売上高はFY2021/3の130億円からFY2025/3の165億円へ5期連続で増収を達成しています。FY2025/3は売上増にもかかわらず、DX事業やM&A(ナイン社買収等)への先行投資により営業利益は前年比5.2%減の4.8億円となりました。FY2026/3は売上高170億円・営業利益5.5億円を予想し、投資効果の顕在化による利益回復が見込まれています。

事業ごとの売上・利益

情報メディア事業
約85億円51.5%)
DXサポート事業
約42億円25.5%)
ロジスティクス事業
約28億円17.0%)
ヘルスケア事業
約8億円4.8%)
投資事業
約2億円1.2%)
情報メディア事業約85億円
利益: 約4億円利益率: 4.7%

行政情報誌「わが街事典」「暮らしの便利帳」の制作・発行が主力。全国約900自治体と連携し、広告収入モデルで自治体の費用負担なく発行。売上構成比約52%を占める中核事業。

DXサポート事業約42億円
利益: 約1億円利益率: 2.4%

AIチャットボット・ふるさと納税支援・電子申請支援等の自治体向けDXソリューション。GMOグローバルサイン・HDとの行政DX協業も開始。成長セグメント。

ロジスティクス事業約28億円
利益: 約0.8億円利益率: 2.9%

郵便物発送代行(エルネット子会社化)・ポスティング事業。自治体の通知物配送やDM発送代行を展開。

ヘルスケア事業約8億円
利益: 約0.2億円利益率: 2.5%

健康経営支援サービスを展開。自治体の健康増進事業との連携を強化中。

投資事業約2億円
利益: 約0.5億円利益率: 25.0%

スタートアップ企業等への投資事業。デジタルコンテンツ開発のナインを買収するなど、成長領域への投資を推進。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
4.0%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
1.9%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
2.9%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/32.5%1.6%-
FY2022/33.9%1.9%-
FY2023/34.1%2.2%-
FY2024/35.1%2.5%3.3%
FY2025/34.0%1.9%2.9%

ROEは3〜5%台、営業利益率は2〜3%台と収益性は控えめな水準にありますが、FY2022〜2024にかけて着実に改善傾向を見せていました。FY2025/3の一時的な減益はDX投資の先行負担によるものであり、今後のDX事業の収益化に伴い利益率の回復が期待されます。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率54.0%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
59.8億円
会社の純資産
80.4億円

自己資本比率は50%超と非常に健全な水準を維持しています。BPS(1株当たり純資産)は1,434円と現在の株価775円を大きく上回っており、PBR 0.54倍は資産面から見て割安です。FY2024/3にM&A資金として有利子負債が増加しましたが、FY2025/3には返済が進み5,975百万円に減少しています。

お金の流れは?

本業は稼げていますが投資が多めです
本業で稼いだお金
+3.4億円
営業CF
投資に使ったお金
-5.9億円
投資CF
借入・返済など
-3.8億円
財務CF
手元に残ったお金
-2.6億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/31.7億円-14.4億円31.3億円-12.6億円
FY2022/38.6億円-2.9億円-1.8億円5.8億円
FY2023/35.8億円9,000万円-3.2億円6.7億円
FY2024/35.8億円-1.2億円-3.5億円4.6億円
FY2025/33.4億円-5.9億円-3.8億円-2.6億円

営業キャッシュフローは毎期プラスを維持しており、本業からの安定的なキャッシュ創出力があります。FY2025/3は投資CFが-5.9億円に拡大しましたが、これはデジタルコンテンツ開発会社ナインの買収など成長に向けたM&A投資を反映しています。FY2022〜2024はFCFもプラスで推移しており、財務体質は健全です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1紙媒体需要の縮小リスク(デジタル化の進展による情報メディア事業への影響)
2自治体の財政悪化リスク(主要顧客である地方自治体の予算削減)
3競争激化リスク(DXサポート事業における大手IT企業との競合)
4人材確保リスク(地方拠点での人材採用難)
5M&A関連リスク(買収先の統合・のれん減損の可能性)
6情報セキュリティリスク(自治体データ取扱いにおけるセキュリティ事故)

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/33.3億円1.1億円32.1%
FY2022/34.9億円2.1億円43.2%
FY2023/35.5億円2.4億円43.0%
FY2024/36.0億円2.3億円37.3%
FY2025/34.9億円2.2億円44.2%

実効税率は32〜44%と年度によってばらつきがありますが、中小企業向けの税制優遇等の影響で法定実効税率前後で推移しています。FY2024/3は37.5%と比較的低い水準でしたが、FY2025/3には44.3%に上昇しました。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
454万円
従業員数
767
平均年齢
41歳
平均年収従業員数前年比
当期454万円767-

従業員の平均年収は454万円で、平均年齢は41歳です。サービス業の中では標準的な水準にあります。平均勤続年数は12年と定着率は比較的高い水準を維持しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主62.9%
浮動株37.1%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関5.7%
事業法人等34.7%
外国法人等0.5%
個人その他58.5%
証券会社0.5%

経営者・創業家が22.4%を保有するオーナー経営企業です。 金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は村田氏・村田氏・村田氏。

株式会社富士教育創研(1,080,000株)19.26%
村田 吉優(485,000株)8.66%
サイネックス従業員持株会(484,000株)8.64%
光通信株式会社(421,000株)7.51%
株式会社三井住友銀行(150,000株)2.67%
一般財団法人教育振興財団(150,000株)2.67%
サイネックス共栄会(145,000株)2.59%
村田 将規(144,000株)2.58%
村田 崇暢(143,000株)2.55%
株式会社富士総研(130,000株)2.32%

筆頭株主は創業家関連の富士教育創研(19.26%)で、代表取締役社長の村田吉優氏(8.66%)を含む村田一族と関連法人が合計約40%を保有する典型的なオーナー企業です。従業員持株会も8.64%と高い保有比率を持ち、社員の経営参画意識が高いことがうかがえます。光通信(7.51%)は投資目的での保有と見られます。

会社の公式開示情報

役員報酬

8,190万円
取締役7名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
情報メディア事業約85億円約4億円4.7%
DXサポート事業約42億円約1億円2.4%
ロジスティクス事業約28億円約0.8億円2.9%
ヘルスケア事業約8億円約0.2億円2.5%
投資事業約2億円約0.5億円25.0%

情報メディア事業が売上の約52%を占める中核事業で、全国約900自治体との強固なネットワークが最大の競争優位です。DXサポート事業は成長セグメントとして期待され、GMOグローバルサイン・HDとの行政DX協業(2026年3月発表)により電子署名技術を活用した自治体DXの加速が見込まれます。投資事業は規模は小さいものの利益率25%と高収益です。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 10名)
女性 1名(10.0% 男性 9
10%
90%
監査報酬
2,800万円
連結子会社数
6
設備投資額
1.4億円
平均勤続年数(従業員)
12
臨時従業員数
30

取締役・監査役10名中、女性は1名(10.0%)です。社外取締役比率は50%とガバナンス体制は一定水準を確保しています。6社の連結子会社を統括し、平均勤続年数12年と安定した組織運営を行っています。設備投資は1.4億円とDX事業への投資を進めています。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

サイネックスの5年間TSRは140.2%とプラスリターンを記録していますが、TOPIX(213.4%)を大幅に下回るアンダーパフォームとなっています。FY2024にはTSR 145.4%まで上昇しましたが、直近の業績下方修正を受けて140.2%に低下しました。PBR 0.54倍の割安さを考慮すると、DX事業の収益化が進めばリレーティングの余地があります。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+40.2%
100万円 →140.2万円
40.2万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021120.7万円+20.7万円20.7%
FY2022104.6万円+4.6万円4.6%
FY2023102.6万円+2.6万円2.6%
FY2024145.4万円+45.4万円45.4%
FY2025140.2万円+40.2万円40.2%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残-
売り残-
信用倍率-
-時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬(予定)
定時株主総会2026年6月下旬(予定)

サイネックスの株価指標は、PER 13.2倍・PBR 0.54倍とサービス業の業界平均を大幅に下回る割安水準にあります。特にPBRは0.54倍と解散価値の半分程度で、BPS 1,434円に対して株価775円は資産バリューの観点から注目される水準です。配当利回り1.94%は業界平均をわずかに上回ります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや慎重
報道件数(30日)
28
前月比 +3.5%
メディア数
12
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, みんかぶ, 会社四季報
業界内ランキング
上位 60%
サービス業 350社中 210位
報道のトーン
30%
好意的
45%
中立
25%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算35%
行政DX・自治体連携30%
M&A・事業拡大20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月行政DX協業

GMOグローバルサイン・HDと行政DXで業務提携。電子署名技術を活用した自治体向けDXソリューションを共同展開。

2025年11月業績下方修正

FY2026/3の経常利益予想を53.3%減益に下方修正。DX事業への先行投資負担が想定以上に膨らんだため。

2025年5月ナイン買収

デジタルコンテンツ開発のナイン社を買収。DXサポート事業のサービス拡充に向けた戦略的M&A。

(株)サイネックス まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(DX事業への先行投資とM&A関連費用により一時的に減益)
配当
少なめ
1株 15円
安全性
安定
自己資本比率 54.0%
稼ぐ力
普通
ROE 4.0%
話題性
普通
ポジティブ 30%(FY2026/3 Q3累計で経常赤字となったが、Q4での回復を会社は見込んでいる)

地方自治体と住民をつなぐ情報メディアのパイオニア。官民協働DXで地域創生を推進するスタンダード企業

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU