nmsホールディングス
nms Holdings Corporation
最終更新日: 2026年3月25日
ものづくりを「人」と「技術」で支える。日本の製造業になくてはならない縁の下の力持ち
ものづくりの明日を支え、人の可能性を広げる
この会社ってなに?
スマートフォンや家電製品、自動車部品の中に入っている電子基板——その多くは、nmsグループのような受託製造(EMS)企業が組み立てています。また、工場で働く派遣スタッフの多くをnmsグループが送り出しており、日本のものづくりを「人」と「技術」の両面から支えています。身近な製品の裏側にnmsの力があります。
nmsホールディングスは1985年設立の製造アウトソーシング企業で、製造派遣・請負を中心とするHS事業と、電子機器の受託製造(EMS)事業を二本柱に展開しています。国内外25社の連結子会社を擁し、タイ・ベトナムなどアジアにも拠点を持つグローバル企業です。FY2025/3は売上高757億円・営業利益16.5億円と黒字を維持しましたが、FY2026/3はEMS事業の生産調整と特別損失の計上により通期業績を下方修正。新中期経営計画(2026-2028)ではFY2028/3に売上高900億円・営業利益35億円を目指しています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー45階
- 公式
- www.n-ms.co.jp
社長プロフィール
nmsグループは、人を企業価値の源泉とし、製造業のお客様に対して人材サービスと受託製造のワンストップソリューションを提供しています。中期経営計画に基づき、経営基盤を強化し、持続的な成長を実現してまいります。
この会社のストーリー
製造業向けの人材派遣・請負サービスを開始。日本の製造現場を人材面から支えるビジネスモデルを確立した。
IPOにより資金調達を実現し、事業拡大の基盤を整備。初値171,000円で市場デビューを果たした。
総合商社の兼松と提携し、海外展開を加速。アジアでのEMS事業拡大の礎を築いた。
新型コロナの影響で製造業の需要が急減し、2期連続の最終赤字に転落。株価も上場来安値183円を記録。
ブランド統一とグループ経営の強化を目的にnmsホールディングスへ改称。業績も黒字転換を果たす。
再建フェーズとして経営基盤の強化に集中。FY2028に売上高900億円・営業利益35億円を目指す新たな挑戦。
注目ポイント
人材派遣・請負からEMS(電子機器受託製造)まで、ものづくりのバリューチェーンをワンストップで支援。国内外25社のグループ体制で幅広い製造ニーズに対応します。
タイ・ベトナムなどアジアに製造拠点を持ち、海外EMS事業が売上の半分以上を占めます。グローバルなサプライチェーンの中で、日本品質のものづくりを海外でも展開しています。
5年間のTSRは250.9%とTOPIX(213.4%)を上回る実績。一時的な業績悪化はあるものの、中長期では市場平均を超えるリターンを株主にもたらしています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 3.5円 | 18.4% |
| FY2017/3 | 3.5円 | 13.9% |
| FY2018/3 | 4.5円 | 6.5% |
| FY2019/3 | 5円 | 20.6% |
| FY2020/3 | 5円 | 30.6% |
| FY2021/3 | 4円 | 0.4% |
| FY2022/3 | 5円 | 0.4% |
| FY2023/3 | 6円 | 18.5% |
| FY2024/3 | 7円 | 14.8% |
| FY2025/3 | 14円 | 35.2% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2021/3の4円からFY2025/3の14円まで4期連続で増配を続けてきましたが、FY2026/3は特別損失計上と業績下方修正に伴い1株3円へ大幅減配となる見通しです。連結子会社の不正処理に関する費用が影響しており、業績正常化に伴い配当水準の回復が期待されます。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2023/3に790億円のピークを記録しましたが、その後はEMS事業の顧客戦略変更に伴う生産調整により伸び悩んでいます。FY2022/3は営業赤字に転落しましたが、FY2023/3以降は黒字を回復。FY2026/3は連結子会社の特別損失計上により純利益が大幅減少する見通しですが、営業利益ベースでは15億円を確保する計画です。
事業ごとの売上・利益
製造派遣・請負、修理カスタマーサービスを中心とする人材サービス事業。国内製造業の労働力不足を補う主力セグメント。売上構成比約45%。
タイ・ベトナムなどアジアを中心に電子基板の実装・組立を受託。顧客の販売戦略変更に伴い生産調整が発生中。売上構成比約51%。
電源装置の設計・製造・販売。ニッチ市場で高い利益率を確保。売上構成比約4%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 15.4% | -2.3% | - |
| FY2022/3 | 17.0% | -5.7% | - |
| FY2023/3 | 15.3% | 1.3% | - |
| FY2024/3 | 10.9% | 2.0% | 2.6% |
| FY2025/3 | 14.7% | 1.7% | 2.2% |
営業利益率は1〜3%の低水準で推移しており、人材サービス業特有の薄利構造が見られます。ただし、FY2024/3にはROE 22%を達成しており、自己資本が薄い分レバレッジが効いています。中期経営計画ではFY2028/3に営業利益率3.9%を目標に掲げ、収益性改善を図る方針です。
財務は安全?
自己資本比率はFY2023/3に6.4%まで低下しましたが、FY2025/3には14.5%まで回復しています。FY2024/3より有利子負債の開示が始まり、354〜372億円の借入を抱えていることが判明。総資産は350〜390億円規模で安定していますが、薄い自己資本が財務上のリスク要因となっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.4億円 | -9.2億円 | 6.6億円 | 2,400万円 |
| FY2022/3 | -15.5億円 | -9.3億円 | 26.0億円 | -24.8億円 |
| FY2023/3 | -2.5億円 | -16.1億円 | -5.3億円 | -18.7億円 |
| FY2024/3 | 47.7億円 | -10.5億円 | -30.9億円 | 37.2億円 |
| FY2025/3 | 13.7億円 | -9.0億円 | -12.5億円 | 4.7億円 |
営業キャッシュフローはFY2022〜2023に一時的にマイナスとなりましたが、FY2024/3に47.7億円と大幅改善しました。FY2025/3も13.7億円のプラスを維持しています。投資活動は海外拠点の設備投資を反映しており、FY2024/3以降はフリーキャッシュフローもプラスに転じています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.6億円 | 8.9億円 | 562.9% |
| FY2022/3 | 1.2億円 | 21.0億円 | 1709.8% |
| FY2023/3 | 14.3億円 | 9.2億円 | 64.6% |
| FY2024/3 | 15.7億円 | 8.3億円 | 53.1% |
| FY2025/3 | 16.5億円 | 10.2億円 | 61.8% |
FY2021〜2022は税引前利益が僅少であったにもかかわらず海外子会社の税負担が大きく、実効税率が異常に高い数値を示しています。FY2023/3以降は税引前利益の回復に伴い50〜65%の水準に収まりつつありますが、依然として法定実効税率を大きく上回っており、海外事業の税務構造に特徴があります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 734万円 | 12,608人 | - |
従業員の平均年収は734万円で、サービス業界の中では標準的な水準です。ただし、持株会社としての単体従業員数は24名と少なく、グループ全体では12,608名(臨時従業員1,111名を含まず)を擁する規模です。平均年齢50.6歳とベテラン層中心の構成となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はnmsグループ社員持株会氏・ワールドホールディングス。
筆頭株主のワールドホールディングス(19.37%)と創業者の小野文明氏(18.73%)が拮抗する株主構成です。小野氏は前代表取締役社長ですが、私的流用疑惑を受けて退任しており、2025年には株主提案を行うなど経営をめぐる対立が注目されています。JAICファンドやガバナンス・パートナーズなど投資ファンドも上位に入り、社員持株会は0.96%を保有しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| HS事業(人材ビジネス) | 341億円 | 8.3億円 | 2.4% |
| EMS事業(電子機器受託製造) | 389億円 | 6.7億円 | 1.7% |
| PS事業(電源機器) | 27億円 | 1.5億円 | 5.6% |
EMS事業が売上の約51%を占める最大セグメントで、HS事業(人材ビジネス、約45%)が続きます。EMS事業は海外中心で為替の影響を受けやすく、顧客の生産計画変更が業績に直結します。PS事業(電源機器)は規模は小さいものの利益率5.6%と収益性が高く、今後の育成が期待されるセグメントです。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役8名中、女性が2名(25%)を占めており、多様性のある経営体制を構築しています。25社の連結子会社を統括するグローバルグループですが、2026年3月に連結子会社の過年度費用未処理が発覚し、内部統制の強化が喫緊の課題となっています。平均勤続年数7.8年と人材の流動性が比較的高い点も特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 11億円 | 2億円 | 2億円(修正後予想) | -81.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 750億円 | — | 757億円 | +0.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2026年3月に新たに策定された中期経営計画(2026-2028)は、「再建フェーズ」として経営基盤の強化に集中する3年間と位置づけられています。FY2028/3に売上高900億円・営業利益35億円(営業利益率3.9%)を目標としており、HS事業の安定成長とEMS事業の収益性改善が鍵となります。直近の業績下方修正を乗り越え、次の成長フェーズに向けた土台固めの期間です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年間のTSRは250.9%とTOPIX(213.4%)を上回るパフォーマンスを記録しています。ただし、FY2022とFY2024はTOPIXを下回る期間もあり、ボラティリティが高い銘柄です。直近の業績下方修正を受けて今後のTSRは低下が見込まれますが、中計の達成次第では再び上昇余地があります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 183.9万円 | +83.9万円 | 83.9% |
| FY2022 | 117.9万円 | +17.9万円 | 17.9% |
| FY2023 | 221.0万円 | +121.0万円 | 121.0% |
| FY2024 | 181.7万円 | +81.7万円 | 81.7% |
| FY2025 | 250.9万円 | +150.9万円 | 150.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 7.0倍はサービス業の業界平均(18.5倍)を大幅に下回る水準ですが、これは特別損失計上による業績悪化を織り込んだ結果です。PBR 1.45倍は業界平均をやや下回り、信用倍率1.27倍と買い残がやや優勢。業績回復期待と不透明感が交錯する局面です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
連結子会社の過年度費用未処理に伴う特別損失を計上し、通期最終利益を11億円→2億円へ下方修正。配当も20円→3円に減額。
中期経営計画(2026-2028)を策定。再建フェーズとして経営基盤の強化に集中し、FY2028に営業利益35億円を目指す。
FY2025/3は売上高757億円・営業利益16.5億円で着地。3期連続の営業黒字を維持。
最新ニュース
nmsホールディングス まとめ
ひとめ診断
「製造業の現場を支える人材サービス×EMS。ものづくりをワンストップで支援するスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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