クックパッド(株)
Cookpad Inc.
最終更新日: 2026年3月25日
毎日の料理を楽しみに。レシピの力で日本の食卓を豊かにし続けるテクノロジーカンパニー
毎日の料理を楽しみにする
この会社ってなに?
「今日の晩ごはん何にしよう?」と思ったとき、冷蔵庫の食材で検索すればレシピが見つかる――クックパッドは、そんな日常の料理シーンを支えるサービスです。投稿レシピ数は337万品を超え、家庭料理のアイデアの宝庫。月額550円のプレミアム会員になると人気順検索や専門家レシピも利用可能です。近年は「食トレンド大賞」の発表など、食文化の発信にも力を入れています。
クックパッドは1998年にサービスを開始した日本最大級の料理レシピ投稿・検索サービスを運営するIT企業です。創業者の佐野陽光氏が株式の約64%を保有するオーナー企業で、FY2024/3に3期連続の赤字から黒字転換を達成。FY2025/3は売上高53億円・営業利益2.6億円と黒字を維持しました。無借金経営で自己資本比率91%超と財務基盤は極めて健全ですが、売上高は縮小傾向にあり、収益構造の再構築が課題です。PBR 0.93倍と解散価値に近い水準で推移しています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都目黒区大橋2丁目22番44号
- 公式
- info.cookpad.com
社長プロフィール
毎日の料理を楽しみにする。クックパッドはこのミッションのもと、テクノロジーの力で料理に関する課題解決に取り組み、利益を追求しつつ未来の常識となるサービスの創出を目指してまいります。
この会社のストーリー
佐野陽光氏が個人プロジェクトとして料理レシピの共有サイトを構想。翌年にサービスを公開した。
事業の法人化を実施。レシピ投稿・検索サービスとして本格的な事業展開を開始した。
IPO初値は公開価格の2倍となる19,100円を記録。料理レシピサイトの先駆者として注目を集めた。
佐野氏が取締役を退任。その後の経営方針の迷走が業績悪化の一因となった。
従業員を大幅に削減し、赤字体質からの脱却を図る構造改革を断行した。
FY2024/3に営業黒字に転換。コスト構造の見直しにより、持続的な収益体制の構築を進めている。
注目ポイント
有利子負債ゼロ、自己資本比率91%超。赤字が続いた時期も外部借入なしで乗り切った財務基盤の強さは特筆に値します。
3期連続の赤字から脱却し、FY2024/3に黒字転換。大幅な人員削減と事業構造改革により、筋肉質な経営体制を構築中。成長回帰への期待が持てます。
ユーザーが投稿した337万品超のレシピは唯一無二のデータ資産。「クックパッド」の名前は料理レシピの代名詞として高い知名度を誇ります。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 10円 | 114.8% |
| FY2017/3 | 8円 | 24.6% |
| FY2018/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2019/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
2023年12月権利分をもって株主優待制度を廃止。現在は優待制度なし。
クックパッドは現在無配で、配当の再開時期は未定です。2023年12月権利分をもって株主優待制度(料理コーチングサービスのクーポン)も廃止されました。黒字転換は果たしたものの、成長投資を優先する方針のため、配当再開には収益基盤のさらなる安定が必要と見られます。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
クックパッドはFY2021〜FY2023にかけて3期連続の営業赤字を計上しましたが、大規模な人員削減と事業構造改革により、FY2024/3に黒字転換を達成しました。売上高は100億円から53億円へ縮小していますが、コスト構造の見直しにより営業利益を確保しています。FY2025/3は営業利益2.6億円と黒字を維持しており、筋肉質な経営体制への移行が進んでいます。
事業ごとの売上・利益
料理レシピの投稿・検索サービス。月額550円のプレミアム会員からの課金収入と広告収入が主力。投稿レシピ数337万品超。
英語圏・スペイン語圏・インドネシアなどでレシピサービスを展開。Cookpad Limited等の連結子会社5社で構成。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -5.8% | -11.0% | -27.6% |
| FY2022/3 | -13.7% | -17.5% | -40.7% |
| FY2023/3 | -11.7% | -19.2% | -38.6% |
| FY2024/3 | 9.0% | 4.5% | 11.5% |
| FY2025/3 | -5.2% | 1.9% | 5.0% |
FY2021〜FY2023は大幅な赤字で収益性指標は軒並みマイナスでしたが、FY2024/3にROE 9.8%・営業利益率11.5%へと劇的に改善しました。FY2025/3は営業利益率4.9%とやや低下しましたが、これは売上減少の影響です。無借金経営のため、ROAとROEの差が小さく資本効率が良好です。
財務は安全?
クックパッドは有利子負債ゼロの完全無借金経営を続けており、自己資本比率は88〜94%と極めて高い水準です。総資産は赤字期の縮小を経てFY2025/3で141億円に安定。BPSは175.1円で現在の株価163円に対しPBR 0.93倍と解散価値をやや下回る水準にあります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 15.2億円 | 1.9億円 | -23.4億円 | 17.1億円 |
| FY2025/3 | 5.8億円 | -49.3億円 | -19.4億円 | -43.5億円 |
FY2021〜FY2023は営業CFがマイナスでしたが、FY2024/3に営業CF 15億円のプラスに転換しました。FY2025/3も営業CFは5.8億円のプラスを維持。投資CF▲49億円は大きいですが、これは資産の再配分によるものです。財務CFのマイナスは自社株買い等の株主還元を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -12.4億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | -29.3億円 | 0円 | - |
| FY2023/3 | -15.9億円 | 0円 | - |
| FY2024/3 | 10.1億円 | 3.3億円 | 33.1% |
| FY2025/3 | 12.0億円 | 9.3億円 | 78.0% |
FY2021〜FY2023は税引前利益がマイナスのため法人税は発生していません。FY2024/3・FY2025/3は黒字転換したものの、過年度の繰越欠損金の活用により実効税率は0%となっています。累積赤字が大きいため、当面は法人税負担が軽い状態が続く見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,007万円 | 101人 | - |
従業員の平均年収は1,007万円と、IT業界の中でもトップクラスの高水準です。従業員数は大幅な人員削減を経て101名まで縮小しましたが、少数精鋭の体制で高い給与水準を維持しています。平均年齢37.5歳、平均勤続年数5.6年とIT企業らしい組織構成です。
誰がこの会社の株を持ってる?
経営者・創業家が63.6%を保有するオーナー経営企業です。 金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。
筆頭株主は創業者の佐野陽光氏で63.55%を保有しており、圧倒的な支配権を持つオーナー企業です。信託銀行が約5%を保有するほかは、個人投資家中心の株主構成となっています。個人投資家の保有比率が91.3%と極めて高く、創業者の経営方針が直接反映される企業といえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| レシピサービス(国内) | 約40億円 | 約3億円 | 7.5% |
| 海外事業 | 約13億円 | 約▲1億円 | - |
国内レシピサービスが売上の大半を占める一人柱の事業構造です。プレミアム会員からの課金収入と広告収入が主な収益源。海外事業は縮小傾向にあり、選択と集中による収益改善を図っています。役員報酬は2名で1,200万円と極めて低い水準で、従業員の平均年収を下回っています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役7名中、女性が2名(28.6%)とダイバーシティに配慮したガバナンス体制を構築しています。連結子会社5社を統括するグループ経営で、設備投資は5,800万円とIT企業らしくコンパクト。平均勤続年数5.6年はIT業界では標準的な水準です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
クックパッドのTSRは5年間で46.3%と、投資元本の半分以上を毀損しています。TOPIX(213.2%)に対して大幅にアンダーパフォームしており、赤字期の株価下落が大きく影響しています。黒字転換後は底打ちの兆しがあるものの、投資回収には相当な株価上昇が必要な状況です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 183.3万円 | +83.3万円 | 83.3% |
| FY2022 | 163.0万円 | +63.0万円 | 63.0% |
| FY2023 | 137.9万円 | +37.9万円 | 37.9% |
| FY2024 | 149.2万円 | +49.2万円 | 49.2% |
| FY2025 | 146.3万円 | +46.3万円 | 46.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
クックパッドのPBR 0.93倍はIT・サービス業界の中では極めて低い水準で、業界平均の2.5倍を大幅に下回っています。PER 17.1倍も業界平均より低めです。信用倍率は1.29倍と買い残がやや優勢で、株価反発への期待が一定程度見られます。無配のため配当利回りは0%です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/12期の通期決算を発表。売上高53億円、2期連続の営業黒字を達成。
「クックパッド食トレンド大賞2025」を発表。食文化の発信力を維持。
株主優待制度の廃止を発表。2023年12月権利分をもって終了。
最新ニュース
クックパッド(株) まとめ
ひとめ診断
「レシピ投稿サイトの先駆者。赤字から黒字転換を果たし、創業者主導で再建中のIT企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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