アイティメディア(株)
ITmedia Inc.
最終更新日: 2026年3月25日
IT・テクノロジーの今を届ける国内最大級のWebメディア企業
情報テクノロジーの力で、社会をもっとよくする
この会社ってなに?
ITエンジニアやビジネスパーソンなら一度は目にしたことがある「@IT」「ITmedia」「ねとらぼ」。これらはすべてアイティメディアが運営するWebメディアです。企業のIT製品選定を支援する「TechTargetジャパン」「キーマンズネット」では、見込み顧客情報(リードジェン)を提供するBtoBマーケティング支援も展開。IT業界の情報インフラとして欠かせない存在です。
アイティメディアは1999年設立のIT・テクノロジー分野に特化したインターネット専業メディア企業です。BtoBメディア事業では「@IT」「TechTargetジャパン」「キーマンズネット」、BtoCメディア事業では「ITmedia」「ねとらぼ」など国内最大級のメディア群を運営。FY2025/3は売上高81億円・営業利益20.3億円と高い収益性を維持しています。親会社SBメディアホールディングス(ソフトバンクグループ)が53%超を保有する安定した株主構成のもと、中期目標「X40」で2029年度に営業利益40億円を目指しています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区紀尾井町3-12 紀尾井町ビル
- 公式
- corp.itmedia.co.jp
社長プロフィール
テクノロジーの力で社会を変える。私たちは信頼性の高い情報を通じて、IT業界のエコシステムを支え、企業のデジタルトランスフォーメーションに貢献してまいります。
この会社のストーリー
ソフトバンクとZiff-Davisの合弁でソフトバンク・ジーディーネットとして設立。IT専門Webメディアの先駆けとなった。
東証マザーズに株式を上場。IPO初値680円で市場デビューを果たし、成長への投資資金を獲得した。
リクルートからキーマンズネット事業を買収し、BtoBメディア事業のリードジェンサービスを大幅に強化した。
東証再編に伴いプライム市場へ。売上高87億円・営業利益29億円と過去最高業績を達成した年でもあった。
DOE10%基準の高配当方針に転換し、1株115円の大幅増配を実施。株主還元を大きく強化した。
2029年度に営業利益40億円を目指す中期目標を策定。M&Aによる事業拡大とBtoB領域の強化を推進する。
注目ポイント
DOE10%基準の配当方針により、年間100円の高配当を実現。配当利回り5.23%は市場平均を大きく上回り、インカムゲイン重視の投資家に魅力的です。
有利子負債ゼロ・自己資本比率85%超の超健全経営。営業利益率25%の高収益モデルにより、景気変動への耐性も高い安心感のある銘柄です。
@IT、ITmedia、ねとらぼなど国内最大級のITメディア群を運営。BtoBリードジェン事業は競合優位性が高く、中期目標X40で営業利益倍増を目指します。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2017/3 | 10円 | 41.2% |
| FY2018/3 | 10円 | 39.3% |
| FY2019/3 | 11円 | 56.9% |
| FY2020/3 | 12円 | 30.4% |
| FY2021/3 | 16円 | 25.3% |
| FY2022/3 | 23円 | 25.3% |
| FY2023/3 | 28円 | 28.1% |
| FY2024/3 | 115円 | 149.4% |
| FY2025/3 | 100円 | 129.6% |
株主優待制度はありません。
FY2024/3に配当方針を大幅変更し、1株115円と前期比87円の大幅増配を実施しました。DOE(株主資本配当率)10%を基準とする方針で、FY2025/3以降は1株100円を維持。配当利回り5.23%は市場平均を大きく上回る高配当水準です。配当性向は129%と純利益を上回る水準ですが、潤沢なキャッシュと無借金経営が支えています。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2023/3をピークに売上高・営業利益は一時減少しましたが、FY2025/3には売上高81億円と回復基調に転じています。FY2026/3は売上高85億円・営業利益21億円を予想し、中期目標「X40」(2029年度 営業利益40億円)に向けた成長軌道を描いています。営業利益率は25%前後と非常に高く、メディア事業の高収益モデルが際立ちます。
事業ごとの売上・利益
@IT、TechTargetジャパン、キーマンズネットなどIT専門メディアの運営。リードジェン(見込み顧客情報提供)が収益の柱。売上構成比約77%を占める主力セグメント。
ITmedia、ねとらぼ、ITmedia Mobileなど一般消費者向けメディアを運営。ディスプレイ広告・タイアップ広告が中心。売上構成比約23%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 17.0% | 22.3% | 30.4% |
| FY2022/3 | 26.8% | 26.7% | 34.4% |
| FY2023/3 | 23.8% | 26.3% | 34.9% |
| FY2024/3 | 16.4% | 19.6% | 29.6% |
| FY2025/3 | 15.8% | 18.4% | 27.0% |
営業利益率は25〜34%と極めて高い水準を維持しており、インターネットメディア事業の収益性の高さを示しています。ROEも15〜23%と資本効率に優れ、無借金経営のもとROA 13%超を実現。FY2023/3のピーク(営業利益率33.5%)からは若干低下していますが、依然として高収益体質を堅持しています。
財務は安全?
有利子負債ゼロの完全無借金経営を継続しており、自己資本比率は78〜86%と極めて健全な財務体質です。FY2025/3の純資産減少は自社株買い・配当還元の強化によるもので、株主還元に積極的な姿勢を示しています。BPSは483円に対し株価は1,912円であり、PBR 3.96倍はブランド力と高収益モデルへのプレミアムを反映しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 13.7億円 | -1.6億円 | -12.5億円 | 12.1億円 |
| FY2025/3 | 18.4億円 | -11.8億円 | -20.4億円 | 6.7億円 |
営業キャッシュフローは毎期13〜22億円のプラスを安定的に創出しており、メディア事業の強力なキャッシュ創出力を示しています。FY2025/3の投資CFマイナス11.8億円はマジセミ社の子会社化などM&A投資によるもの、財務CFマイナス20.4億円は大幅増配と自社株買いによる株主還元を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 19.7億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 26.0億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 28.3億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 21.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 19.8億円 | 0円 | 0.0% |
税引前利益は20〜29億円の水準で推移しています。実効税率はFY2025/3に26.2%と低下しましたが、これは税制優遇や繰延税金資産の計上などの一時的要因によるものです。FY2026/3は28.6%と標準的な水準に戻る見通しです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 677万円 | 346人 | - |
従業員の平均年収は677万円で、IT・メディア業界の中では平均的な水準です。平均年齢39.6歳・平均勤続年数8.4年と比較的若い組織です。従業員数346名の少数精鋭体制で、1人あたり売上高は約2,340万円と高い生産性を実現しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はアイティメディア従業員持株会氏・小林氏。
SBメディアホールディングス(ソフトバンクグループ)が53.35%を保有する親子上場銘柄です。代表取締役会長の大槻利樹氏(1.40%)、代表取締役社長の小林教至氏(0.76%)、創業メンバーの新野淳一氏(1.88%)など経営陣が株主に名を連ねており、経営者のオーナーシップが強い構成です。従業員持株会も0.60%を保有しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| BtoBメディア事業 | 62.1億円 | 18.5億円 | 29.8% |
| BtoCメディア事業 | 18.9億円 | 1.5億円 | 7.9% |
BtoBメディア事業が売上の約77%・利益の約92%を占める主力セグメントです。営業利益率29.8%の高収益モデルが特徴で、リードジェン(見込み顧客情報の提供)サービスが安定した収益基盤を構築しています。BtoCメディア事業は「ねとらぼ」の成長が寄与し利益率の改善が進んでいます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名中、女性が2名(20.0%)を占めています。アセットライトなメディア事業のため設備投資は年間2.1億円と小規模で、固定費の低さが高利益率の要因です。平均勤続年数8.4年はIT業界では標準的な水準です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 86億円 | — | 81億円 | -6.1% |
| FY2024 | 92億円 | — | 80億円 | -12.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期目標「X40」では2029年度に営業利益40億円を掲げています。FY2025の営業利益20.3億円は目標の約52%にあたり、今後4年間で約2倍の成長が必要です。マジセミ社の子会社化やオリグレス社との提携などM&Aによる成長加速と、BtoBリードジェン事業の拡大が達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
アイティメディアのTSRは5年間で236%と、TOPIX(226%)をアウトパフォームしています。特にFY2024には268.5%まで上昇し、配当方針の変更による大幅増配が株主リターンを押し上げました。高配当とキャピタルゲインの両立が実現されている銘柄です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 250.5万円 | +150.5万円 | 150.5% |
| FY2022 | 246.3万円 | +146.3万円 | 146.3% |
| FY2023 | 195.5万円 | +95.5万円 | 95.5% |
| FY2024 | 268.5万円 | +168.5万円 | 168.5% |
| FY2025 | 236.0万円 | +136.0万円 | 136.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 24.7倍はサービス業セクター平均と同水準ですが、PBR 3.96倍は高収益メディアモデルへのプレミアムを反映しています。信用倍率16.26倍と買い残が多く、株価上昇への期待が高いことがうかがえます。配当利回り5.23%はセクター平均を大幅に上回る高配当水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
セミナーマーケティング支援のマジセミ社を全株式取得により子会社化。BtoBメディア事業のサービス強化を図る。
オリグレス社への出資と資本業務提携を発表。ウェブメディア事業で相互補完を目指す。
中期目標「X40」を策定。2029年度に営業利益40億円の達成を目指す成長ロードマップを公表。
最新ニュース
アイティメディア(株) まとめ
ひとめ診断
「IT・テクノロジー専門メディアの雄。BtoB領域で圧倒的なブランド力を持つソフトバンクグループのメディア企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「サービス業」に分類される他の企業
こども写真館の国内最大手。七五三・入学・誕生日など、家族の思い出を形にするスタンダード企業
三菱商事グループの福祉用具レンタル卸No.1。超高齢社会を支えるインフラ企業
自動車・機械・電子の開発設計を支える技術者派遣のプロフェッショナル。4期連続増配で株主還元に積極的なスタンダード市場の隠れた高配当銘柄
オンライン旅行会社が、投資とM&Aで事業ポートフォリオを再構築する『終わりなき成長』チャレンジャー
PRの老舗企業が、SaaS事業やインフルエンサー買収でデジタル領域に本腰を入れている状態
らくらく連絡網から、AIデータセンター・暗号資産へ。事業転換を加速するグロース企業
イオンの野菜売り場の裏側を独占する、生鮮食品DXの黒子企業
フェアネスと透明性で建設プロジェクトを変革。発注者を支える独立系CMのパイオニア