鳥越製粉(株)
THE TORIGOE CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月24日
1877年創業、九州から日本の食卓を支える製粉の老舗。配当性向100%で株主と共に歩む
小麦粉を通じて豊かな食文化の発展に貢献する
この会社ってなに?
パン屋さんで見かけるフランスパンやクロワッサン、焼酎の原料となる精麦、低糖質パンの素となるミックス粉。鳥越製粉はこれらの裏方として活躍しています。九州を中心に全国のベーカリーや食品メーカーに小麦粉を供給し、特に低糖質パン用の「パンdeスマート」シリーズは健康志向の高まりとともに注目されています。株主優待では自社の小麦粉を使用した特製そうめんがもらえます。
鳥越製粉は1877年創業、福岡に本社を置く製粉業界の中堅グループトップ企業です。小麦粉・ミックス粉の製造販売を主力に、焼酎用精麦では国内首位。低糖質パン用ミックス「パンdeスマート」など健康志向商品にも強みがあります。2025年12月期は売上高263億円・営業利益13億円と堅調に推移。PBR 0.69倍と割安水準にあり、配当性向100%方針のもと配当利回り4.53%と高配当が魅力です。
会社概要
- 業種
- 食料品
- 決算期
- 12月
- 本社
- 福岡県福岡市博多区比恵町5番1号
- 公式
- www.the-torigoe.co.jp
社長プロフィール
当社は1877年の創業以来、小麦粉を通じて日本の食文化の発展に貢献してまいりました。配当性向100%の方針のもと、株主の皆様への還元を最大限に行いながら、工場新設による成長投資も両立させ、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
明治10年、福岡県久留米にて鳥越家が製粉業を創業。九州の小麦文化の礎を築いた。
株式会社として法人化。本格的な近代製粉企業として歩み始める。
東京証券取引所と福岡証券取引所に上場。資本市場から資金を調達し事業を拡大。
「パンdeスマート」シリーズを発売。低糖質・高たんぱくの健康志向商品で新たな市場を開拓した。
アクティビストの株主提案を受け、配当性向100%を3年間の目標に設定。株主優待も拡充し経営改革を推進。
新たな製粉工場の建設に着手。生産能力の拡大と品質向上により、次の成長ステージを目指す。
注目ポイント
2024〜2026年の3年間、配当性向100%を目標に掲げる異例の高還元策。配当利回り4.53%は食品業界トップクラスです。
自己資本比率79%と極めて高い財務健全性を誇ります。配当性向100%でも財務基盤は盤石で、安心して長期保有できる銘柄です。
500株保有で特製そうめん(4,000円相当)、3年以上継続保有で久留米ラーメンも追加。配当と合わせた総合利回りは5%超の魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 13円 | 31.1% |
| FY2017/3 | 15円 | 29.6% |
| FY2018/3 | 14円 | 29.0% |
| FY2019/3 | 14円 | 32.3% |
| FY2020/3 | 14円 | 61.7% |
| FY2021/3 | 14円 | 39.2% |
| FY2022/3 | 15円 | 37.5% |
| FY2023/3 | 17円 | 41.0% |
| FY2024/3 | 41円 | 100.5% |
| FY2025/3 | 49円 | 100.8% |
| 必要株数 | 500株以上(約54万円) |
| 金額相当 | 4,000円〜7,000円相当 |
| 権利確定月 | 6月・12月 |
| 長期特典 | 3年以上継続保有で久留米ラーメン(3,000円相当)追加 |
2024年12月期から配当性向100%を3年間の目標に掲げ、大幅増配を実施しています。FY2024/12は1株41円(前期比+24円)、FY2025/12は49円と4期連続増配を達成。ROE改善に向けた自己資本のスリム化策として注目されています。株主優待と合わせた総合利回りは約5%超と魅力的な水準です。
同業比較(収益性)
食料品の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
鳥越製粉の業績は、小麦粉・ミックス粉の価格改定効果と販売数量の回復により安定的に推移しています。FY2025/12は営業利益13億円と前期比23.4%増の大幅増益を達成。FY2026/12は売上高280億円・営業利益13.5億円を予想し、工場新設による生産能力拡大で成長基盤の強化を図っています。
事業ごとの売上・利益
業務用小麦粉・ミックス粉の製造販売が主力。低糖質パン用「パンdeスマート」など特徴的な商品を展開。売上構成比約68%を占める最大セグメント。
プレミックス・そうめん等の加工食品の製造販売。焼酎用精麦では国内トップシェア。売上構成比約18%。
倉庫業・不動産賃貸等。安定的な収益を確保するストック型ビジネス。売上構成比約14%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.4% | 2.1% | - |
| FY2022/3 | 1.7% | 2.2% | - |
| FY2023/3 | 1.9% | 2.3% | - |
| FY2024/3 | 1.4% | 2.1% | 4.1% |
| FY2025/3 | 1.6% | 2.4% | 5.0% |
ROEは2〜3%台と製粉業界の中では低水準ですが、これは自己資本比率79%と極めて厚い自己資本を持つことが要因です。配当性向100%方針により自己資本のスリム化を進めており、ROE改善に向けた取り組みが始まっています。営業利益率は4〜5%台で安定しています。
財務は安全?
自己資本比率は79%台と極めて高い財務健全性を誇ります。FY2023/12まで実質無借金経営でしたが、FY2024/12から新工場建設のため有利子負債が増加。それでも自己資本比率は79%を維持しており、盤石な財務基盤が特徴です。BPSは1,578円と着実に増加しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 17.8億円 | -5.5億円 | 5.1億円 | 12.3億円 |
| FY2022/3 | -4,800万円 | -4.5億円 | -9.0億円 | -5.0億円 |
| FY2023/3 | 16.8億円 | -9.4億円 | -8.9億円 | 7.4億円 |
| FY2024/3 | 19.2億円 | -3.9億円 | 5.0億円 | 15.3億円 |
| FY2025/3 | 31.0億円 | -22.0億円 | -14.9億円 | 9.0億円 |
FY2025/12は営業CFが31億円と過去最高水準を記録しました。投資CFは新工場建設への設備投資により22億円のマイナスとなっています。FY2022/12の営業CFマイナスは原材料価格高騰に伴う運転資金の増加が主因でしたが、その後は安定したキャッシュ創出力を回復しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 12.0億円 | 3.6億円 | 30.5% |
| FY2022/3 | 15.0億円 | 5.7億円 | 37.7% |
| FY2023/3 | 13.8億円 | 4.2億円 | 30.2% |
| FY2024/3 | 14.0億円 | 4.5億円 | 32.2% |
| FY2025/3 | 16.5億円 | 5.2億円 | 31.5% |
税引前利益は堅調に推移し、FY2025/12には16.5億円に到達しました。実効税率は30〜38%の範囲で推移しており、FY2026/12予想の17.0%は税制優遇措置の適用によるものと見られます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 533万円 | 354人 | - |
従業員の平均年収は514万円で、製粉業界の中堅企業としては標準的な水準です。従業員数354名と少数精鋭の組織で、平均年齢43.4歳・平均勤続年数18年と定着率の高さが特徴です。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は鳥越氏・三井物産・福岡銀行。
筆頭株主は創業家の資産管理会社「鳥越商店」(6.0%)で、代表取締役社長の鳥越徹氏個人も1.9%を保有しています。三井物産(5.5%)が第2位株主として名を連ね、福岡銀行・三菱UFJ銀行・広島銀行・佐賀銀行など九州を中心とした地方銀行が安定株主として経営基盤を支えています。アクティビストによる株主提案を受けた経緯があり、配当性向100%への引き上げなど株主還元を強化しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 製粉事業 | 178億円 | 8.5億円 | 4.8% |
| 食品事業 | 46億円 | 2.1億円 | 4.6% |
| その他事業 | 39億円 | 2.5億円 | 6.4% |
製粉事業が売上の約68%を占める最大セグメントで、食品事業(18%)とその他事業(14%)が続きます。製粉事業では業務用小麦粉に加え、低糖質ミックス粉など高付加価値商品の拡販を推進。食品事業の焼酎用精麦は国内首位のシェアを誇り、九州の焼酎メーカーとの強固な取引関係が強みです。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名中、女性役員は現時点で0名です。平均勤続年数18年と長期雇用の企業文化が根付いており、7社の連結子会社を含むグループ経営を行っています。アクティビスト対応を契機に、ガバナンス改革と株主還元の強化を進めています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
鳥越製粉のTSRは5年間で96.7%と投資元本を下回る水準で推移しており、TOPIX(182.5%)を大幅に下回っています。ただし、2024年12月の配当性向100%発表以降は株価が急騰しており、直近1年では+54%の高リターンを記録。今後のROE改善と増配継続がTSR改善の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 106.0万円 | +6.0万円 | 6.0% |
| FY2022 | 78.6万円 | -21.4万円 | -21.4% |
| FY2023 | 71.9万円 | -28.1万円 | -28.1% |
| FY2024 | 80.5万円 | -19.5万円 | -19.5% |
| FY2025 | 96.7万円 | -3.3万円 | -3.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBR 0.69倍と業界平均(1.2倍)を大きく下回る割安水準で、解散価値を大きく下回っています。一方PERは22.5倍と利益水準に対してはやや高めですが、これは配当性向100%による自己資本スリム化の過程にあるためです。配当利回り4.53%は業界平均の2倍以上の高水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/12の連結経常利益は前期比18.0%増の16.5億円。前期配当を5円増額し49円に。
配当性向100%を3年間の目標に設定。株主優待も拡充し、3年以上保有で久留米ラーメンを追加贈呈。
アクティビストが株主提案を実施。資本効率改善と株主還元強化を要求。経営改革のきっかけに。
最新ニュース
鳥越製粉(株) まとめ
ひとめ診断
「九州地盤の製粉中堅トップ。低糖質ミックス粉と焼酎用精麦で独自の地位を築くバリュー銘柄」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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