1992スタンダード

神田通信機(株)

KANDA TSUSHINKI CO.,LTD.

最終更新日: 2026年3月24日

ROE8.3%
BPS2683.0円
自己資本比率54.7%
FY2025/3 有報データ

通信と照明の技術で、働く空間を賢くする。少数精鋭の設備テック企業

情報通信技術で人と空間をつなぎ、スマートで快適な社会の実現に貢献する

この会社ってなに?

オフィスビルの照明が時間帯に合わせて自動で明るさや色温度を変える「サーカディアン照明」、会議室の空き状況を自動で管理するスマートオフィス。こうした快適な職場環境を支えているのが神田通信機の技術です。病院の病室照明や、ビルの空調・防犯カメラの一括管理システムなど、私たちの日常空間を裏側から支えています。

神田通信機は1939年創業の通信関連工事会社で、オフィスや商業施設の情報通信網構築を主力としています。独自開発の設備一元管理システム「マルチゲートウェイ」を武器に、照明・空調・防犯設備の統合制御で差別化を図っています。FY2025/3は売上高71.8億円・営業利益6.3億円と堅調。PBR 1.06倍ながらPER 22.0倍と、成長期待を織り込んだ水準です。4期連続増配中で株主還元にも積極的です。

建設業スタンダード市場

会社概要

業種
建設業
決算期
3月
本社
東京都千代田区神田錦町1丁目19番地1
公式
www.kandt.co.jp

社長プロフィール

神部 雅人
代表取締役社長
技術志向経営者
神田通信機は、情報通信設備工事で培った技術力を活かし、照明・空調・防犯を一元管理する「マルチゲートウェイ」で、お客様の快適な空間づくりとエネルギー効率化に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1939
神田通信機として創業

東京・神田で電話交換機の据付・保守を手がける会社として設立。通信インフラの黎明期から技術を蓄積してきた。

1962
東京証券取引所に上場

株式を上場し、通信設備工事の専門会社として成長基盤を確立。企業のオフィス環境づくりを支える存在へ。

2015
日神電子を子会社化

電子機器の開発・製造を行う日神電子を買収し、ハードウェアの自社開発能力を強化。翌年には日本電話工業も子会社化。

2020
マルチゲートウェイ事業を本格化

照明・空調・防犯設備を一元制御する独自プラットフォーム「マルチゲートウェイ」の販売を本格展開。スマートビル市場に参入。

2024
サーカディアン照明を病院に初導入

人間の体内時計に合わせて照明を自動制御する「サーカディアン照明」システムを医療施設に初めて導入。新市場を開拓。

2025
中期経営計画でDOE 5%目標を掲げる

株主還元の強化を中計の柱に据え、DOE 5%以上の達成を目指す。4期連続増配で還元姿勢を明確化。

注目ポイント

独自の「マルチゲートウェイ」で差別化

照明・空調・防犯設備を一つのプラットフォームで制御する独自技術。スマートビル需要の拡大とともに成長が期待される、他社にない強みです。

実質無借金の鉄壁財務

自己資本比率64.5%、有利子負債わずか4億円と極めて健全な財務体質。景気変動に強く、安定配当の基盤となっています。

4期連続増配+QUOカード優待

DOE 5%を目標に増配を継続中。FY2026/3は減益予想にもかかわらず76円へ増配予定。QUOカード優待と合わせた実質利回りは3%超と魅力的です。

サービスの実績は?

76
1株当たり配当金
FY2026予想
+8.6% YoY
4
連続増配年数
FY2022〜FY2025
64.5%
自己資本比率
FY2025実績
240
従業員数
2025年3月時点

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2026/3は減収減益予想だが、第4四半期の巻き返しと中長期の照明制御事業の成長に期待)
配当
少なめ
1株 70円
安全性
安定
自己資本比率 54.7%(自己資本比率64.5%・実質無借金と財務は極めて健全)
稼ぐ力
普通
ROE 8.3%
話題性
普通
ポジティブ 25%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
70
方針: 中期経営計画においてDOE 5%以上への引き上げを目標
1株配当配当性向
FY2016/335.7%
FY2017/3526.4%
FY2018/316.726.6%
FY2019/32016.5%
FY2020/32024.6%
FY2021/33525.5%
FY2022/36025.6%
FY2023/36037.2%
FY2024/36628.4%
FY2025/37037.6%
9期連続増配
株主優待
あり
QUOカード(1,000円相当)
必要株数100株以上(約28万円)
金額相当1,000円相当
権利確定月3月

配当は4期連続増配を実現しており、FY2026/3には1株76円(予想)と過去最高の配当額を計画しています。減益予想にもかかわらず増配を継続する姿勢は、DOE 5%以上を目標とする中期経営計画の方針を反映しています。加えてQUOカード優待もあり、100株保有時の実質利回りは約3%超と魅力的です。

同業比較(収益性)

建設業の同業他社平均と比べると…

ROE下回る
この会社
8.3%
業界平均
9.1%
営業利益率上回る
この会社
8.7%
業界平均
6.4%
自己資本比率上回る
この会社
54.7%
業界平均
51.1%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/359.5億円
FY2023/359.8億円
FY2024/371.5億円
FY2025/371.8億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/37.2億円
FY2025/36.3億円

FY2024/3に売上高71.5億円・営業利益7.2億円と過去5年で最高の業績を記録しましたが、FY2025/3は営業利益が6.3億円へ減益に転じました。FY2026/3は売上高67億円・営業利益3.2億円と減収減益の会社予想となっています。第3四半期累計で経常利益が前年同期比62%減と大幅に落ち込んでおり、通期予想の達成に向けた第4四半期の巻き返しが注目されます。

事業ごとの売上・利益

情報通信設備工事
約50億円69.4%)
照明制御・設備管理
約15億円20.8%)
ソフトウェア開発・その他
約7億円9.7%)
情報通信設備工事約50億円
利益: 約4億円利益率: 8.0%

オフィスや商業施設の通信ネットワーク構築・LAN配線・電話交換機設置など。売上構成比約70%を占める主力セグメント。

照明制御・設備管理約15億円
利益: 約2億円利益率: 13.3%

独自の「マルチゲートウェイ」を活用した照明・空調・防犯設備の一元制御システム。サーカディアン照明など高付加価値案件を展開。売上構成比約20%。

ソフトウェア開発・その他約7億円
利益: 約0.5億円利益率: 7.1%

業務用ソフトウェアの開発・保守やOA機器販売。子会社の日神電子・日本電話工業を通じた事業展開。売上構成比約10%。

稼ぐ力はどのくらい?

まあまあの効率です
ROE
8.3%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
4.6%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
8.7%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/39.0%4.1%-
FY2022/313.8%6.7%-
FY2023/38.1%4.5%-
FY2024/310.3%5.8%10.1%
FY2025/38.3%4.6%8.7%

営業利益率はFY2024/3に10.1%と二桁に到達し、通信工事業界の中では高水準の収益性を達成しました。FY2025/3は8.7%へ低下したものの、依然として良好な水準を維持しています。ROEは7〜11%のレンジで推移しており、無借金に近い財務体質を考慮すると効率的な経営といえます。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率54.7%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
4.0億円
会社の純資産
61.2億円

自己資本比率は55%から64.5%へ着実に上昇しており、極めて健全な財務体質です。FY2023/3まで実質無借金経営を続け、FY2024/3に4億円の借入が発生しましたが、総資産に対する比率はわずか4%程度です。BPSも1,847円から2,683円へ右肩上がりに増加し、着実な内部留保の蓄積が進んでいます。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+4.7億円
営業CF
投資に使ったお金
-8,100万円
投資CF
借入・返済など
-4.3億円
財務CF
手元に残ったお金
+3.9億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/313.8億円4,900万円-1.1億円14.3億円
FY2022/31.3億円2.1億円-2.3億円3.4億円
FY2023/34,400万円9,100万円-2.2億円1.4億円
FY2024/35.0億円-2,000万円-3.0億円4.8億円
FY2025/34.7億円-8,100万円-4.3億円3.9億円

営業キャッシュフローはFY2022〜2023に一時的に低下しましたが、FY2024/3以降は年間4〜5億円の安定的な営業CFを確保しています。投資キャッシュフローは小規模で、大型設備投資の必要がないアセットライトなビジネスモデルを反映しています。フリーキャッシュフローは全期間でプラスを維持しており、資金創出力の高さが光ります。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1通信設備投資の景気変動リスク(企業のIT投資縮小で受注減少の可能性)
2技術者不足リスク(高齢化による熟練技術者の退職と人材確保の困難)
3大口顧客への依存リスク(特定顧客への売上集中)
4技術革新リスク(IoT・クラウド技術の変化への対応遅れ)
5買収・敵対的株式取得リスク(投資会社による株式取得の進行)
6情報セキュリティリスク(顧客施設の管理システムへの不正アクセス)

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/35.7億円2.4億円41.5%
FY2022/34.4億円0円0.0%
FY2023/35.6億円1.8億円31.3%
FY2024/38.1億円2.6億円32.3%
FY2025/37.1億円2.8億円39.3%

税引前利益はFY2024/3に8億円と最高水準に達しました。FY2022/3は繰延税金資産の計上により実効税率が0%となる特殊要因がありました。FY2026/3予想では実効税率6.3%と低水準ですが、税効果会計の影響が見込まれています。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
752万円
従業員数
240
平均年齢
44.2歳
平均年収従業員数前年比
当期752万円240-

従業員の平均年収は752万円で、建設業界の中堅企業としては良好な水準です。平均年齢44.2歳・平均勤続年数21年と定着率が高く、専門技術者を長期的に育成する体制が整っています。従業員240名の少数精鋭で71.8億円の売上を上げており、一人当たり生産性の高さが際立ちます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主22.5%
浮動株77.5%
所有者別内訳(有価証券報告書)
事業法人等17.5%
外国法人等0.1%
個人その他82.3%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は光通信・UHPartners2・神田通信機従業員持株会。

佐 藤 正(288,000株)12.63%
佐 山 浄 徳(228,507株)10.02%
光通信株式会社(180,500株)7.92%
株式会社UHPartners2(146,000株)6.41%
平 野 博 美(128,200株)5.62%
神田通信機従業員持株会(114,474株)5.02%
神 部 雅 人(99,455株)4.36%
佐 藤 久 世(61,200株)2.68%
株式会社ナカヨ(60,300株)2.65%
株式会社エスアイエル(56,900株)2.5%

筆頭株主の佐藤正氏(12.63%)をはじめ、個人株主が上位を占めるオーナー色の強い株主構成です。代表取締役社長の神部雅人氏も4.36%を保有しており、経営者と株主の利害が一致しています。光通信(7.92%)やUHPartners2(6.41%)といった投資会社の保有が注目され、買収防衛策を導入している点も特徴的です。従業員持株会が5.02%を保有し、社員の経営参画意識の高さがうかがえます。

会社の公式開示情報

役員報酬

6,839万円
取締役3名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
情報通信設備工事約50億円約4億円8.0%
照明制御・設備管理約15億円約2億円13.3%
ソフトウェア開発・その他約7億円約0.5億円7.1%

情報通信設備工事が売上の約70%を占める主力事業で、照明制御・設備管理(約20%)とソフトウェア開発(約10%)が続きます。注目すべきは照明制御事業の高い利益率(推定13%超)で、独自の「マルチゲートウェイ」技術による差別化が収益性向上の鍵となっています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 9名)
女性 2名(22.2% 男性 7
22%
78%
監査報酬
2,160万円
連結子会社数
1
平均勤続年数(従業員)
21

取締役・監査役9名中、女性が2名(22.2%)を占め、スタンダード市場の中小企業としては積極的な女性登用を行っています。平均勤続年数21年と業界でもトップクラスの定着率を誇り、専門技術の継承が着実に進んでいます。連結子会社は1社とシンプルなグループ構造です。

会社の計画は順調?

B
総合評価
業績予想を上回る実績を出す傾向があるが、FY2026/3は減収減益予想。中計目標のDOE 5%達成にはさらなる株主還元の強化が必要。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画(2025〜2027年3月期)
FY2025〜FY2027
DOE: 目標 5%以上 やや遅れ (約2.6% (FY2025))
52%
営業利益率: 目標 10%以上 順調 (8.7% (FY2025))
87%
照明制御事業拡大: 目標 売上構成比拡大 やや遅れ (マルチゲートウェイ拡販中)
60%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202564億円72億円+12.2%
FY202466億円72億円+8.4%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

中期経営計画ではDOE 5%以上の達成を最終年度(FY2027/3)までの目標に掲げています。FY2025/3のDOEは約2.6%と道半ばですが、4期連続増配で着実に引き上げ中です。営業利益率はFY2024/3に10.1%を達成しており、収益性の目標はほぼクリアしています。照明制御事業のマルチゲートウェイを成長ドライバーとして位置付けています。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

神田通信機のTSRは5年間で372%とTOPIX(213%)を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2023以降の上昇が顕著で、照明制御事業の成長期待と連続増配が株価を押し上げました。スタンダード市場の小型株として、バリュー発掘投資家に注目される存在となっています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+272.0%
100万円 →372.0万円
272.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021149.0万円+49.0万円49.0%
FY2022155.0万円+55.0万円55.0%
FY2023211.0万円+111.0万円111.0%
FY2024305.0万円+205.0万円205.0%
FY2025372.0万円+272.0万円272.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残700株
売り残0株
信用倍率-
3/21時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年8月上旬(予定)
定時株主総会2026年6月下旬(予定)

神田通信機のPER 22.0倍は建設業の平均(約12.5倍)を大きく上回る水準で、マルチゲートウェイ事業への成長期待がプレミアムとなっています。PBR 1.06倍は純資産をやや上回る適正水準。信用取引残高は買残700株のみと極めて少なく、流動性が低い点には注意が必要です。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや慎重
報道件数(30日)
28
前月比 -3.5%
メディア数
12
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, 会社四季報, バフェット・コード
業界内ランキング
中位
建設業(通信工事) スタンダード市場
報道のトーン
25%
好意的
50%
中立
25%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算40%
買収防衛・株主還元25%
IoT・スマートビル20%
その他15%

最近の出来事

2026年2月3Q大幅減益

4-12月期累計の経常利益が前年同期比62%減で着地。10-12月期は赤字に転落し、業績の先行きに懸念。

2026年1月株主提案

合同会社M&Sによる増配の株主提案に対し、会社側が反対を表明。株主還元をめぐる議論が活発化。

2025年5月通期決算発表

FY2025/3の売上高71.8億円・営業利益6.3億円を発表。増配も決定し、4期連続増配を達成。

神田通信機(株) まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓(FY2026/3は減収減益予想だが、第4四半期の巻き返しと中長期の照明制御事業の成長に期待)
配当
少なめ
1株 70円
安全性
安定
自己資本比率 54.7%(自己資本比率64.5%・実質無借金と財務は極めて健全)
稼ぐ力
普通
ROE 8.3%
話題性
普通
ポジティブ 25%

「通信設備工事のプロ集団。照明・空調・防犯を一元制御する独自システムで、スマートビルの未来を切り拓く」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU