神田通信機(株)1992
KANDA TSUSHINKI CO.,LTD.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
オフィスビルの照明が時間帯に合わせて自動で明るさや色温度を変える「サーカディアン照明」、会議室の空き状況を自動で管理するスマートオフィス。こうした快適な職場環境を支えているのが神田通信機の技術です。病院の病室照明や、ビルの空調・防犯カメラの一括管理システムなど、私たちの日常空間を裏側から支えています。
神田通信機は1939年創業の通信関連工事会社で、オフィスや商業施設の情報通信網構築を主力としています。独自開発の設備一元管理システム「マルチゲートウェイ」を武器に、照明・空調・防犯設備の統合制御で差別化を図っています。2025/03期は売上高71.8億円・営業利益6.3億円と堅調。PBR 1.06倍ながらPER 22.0倍と、成長期待を織り込んだ水準です。4期連続増配中で株主還元にも積極的です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区神田錦町1丁目19番地1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
オフィスや商業施設の通信ネットワーク構築・LAN配線・電話交換機設置など。売上構成比約70%を占める主力セグメント。
独自の「マルチゲートウェイ」を活用した照明・空調・防犯設備の一元制御システム。サーカディアン照明など高付加価値案件を展開。売上構成比約20%。
業務用ソフトウェアの開発・保守やOA機器販売。子会社の日神電子・日本電話工業を通じた事業展開。売上構成比約10%。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7.4% | 4.1% | - |
| 2022/03期 | 11.9% | 6.8% | - |
| 2023/03期 | 7.5% | 4.5% | - |
| 2024/03期 | 9.9% | 6.0% | 10.1% |
| 2025/03期 | 7.3% | 4.6% | 8.7% |
| 3Q 2026/03期 | 3.1%(累計) | 1.8%(累計) | 2.5% |
営業利益率は2024/03期に10.1%と二桁に到達し、通信工事業界の中では高水準の収益性を達成しました。2025/03期は8.7%へ低下したものの、依然として良好な水準を維持しています。ROEは7〜11%のレンジで推移しており、無借金に近い財務体質を考慮すると効率的な経営といえます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 65.5億円 | — | 3.3億円 | 137.5円 | — |
| 2022/03期 | 59.5億円 | 3.7億円 | 5.6億円 | 234.1円 | -9.2% |
| 2023/03期 | 59.8億円 | 4.8億円 | 3.8億円 | 161.5円 | +0.6% |
| 2024/03期 | 71.5億円 | 7.2億円 | 5.5億円 | 232.5円 | +19.6% |
| 2025/03期 | 71.8億円 | 6.3億円 | 4.3億円 | 185.9円 | +0.4% |
2024/03期に売上高71.5億円・営業利益7.2億円と過去5年で最高の業績を記録しましたが、2025/03期は営業利益が6.3億円へ減益に転じました。2026/03期は売上高67億円・営業利益3.2億円と減収減益の会社予想となっています。第3四半期累計で経常利益が前年同期比62%減と大幅に落ち込んでおり、通期予想の達成に向けた第4四半期の巻き返しが注目されます。 【3Q 2026/03期実績】売上44億円(通期予想比66%)、営業利益1.1億円(同35%)、純利益1.6億円(同55%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 情報通信設備工事 | 約50億円 | 約4億円 | 8.0% |
| 照明制御・設備管理 | 約15億円 | 約2億円 | 13.3% |
| ソフトウェア開発・その他 | 約7億円 | 約0.5億円 | 7.1% |
情報通信設備工事が売上の約70%を占める主力事業で、照明制御・設備管理(約20%)とソフトウェア開発(約10%)が続きます。注目すべきは照明制御事業の高い利益率(推定13%超)で、独自の「マルチゲートウェイ」技術による差別化が収益性向上の鍵となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 64億円 | — | 71.8億円 | +12.2% |
| 2024期 | 66億円 | — | 71.5億円 | +8.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画ではDOE 5%以上の達成を最終年度(2027/03期)までの目標に掲げています。2025/03期のDOEは約2.6%と道半ばですが、4期連続増配で着実に引き上げ中です。営業利益率は2024/03期に10.1%を達成しており、収益性の目標はほぼクリアしています。照明制御事業のマルチゲートウェイを成長ドライバーとして位置付けています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
4-12月期累計の経常利益が前年同期比62%減で着地。10-12月期は赤字に転落し、業績の先行きに懸念。
合同会社M&Sによる増配の株主提案に対し、会社側が反対を表明。株主還元をめぐる議論が活発化。
2025/03期の売上高71.8億円・営業利益6.3億円を発表。増配も決定し、4期連続増配を達成。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
自己資本比率は55%から64.5%へ着実に上昇しており、極めて健全な財務体質です。2023/03期まで実質無借金経営を続け、2024/03期に4億円の借入が発生しましたが、総資産に対する比率はわずか4%程度です。BPSも1,847円から2,683円へ右肩上がりに増加し、着実な内部留保の蓄積が進んでいます。 【3Q 2026/03期】総資産90億円、純資産61億円、自己資本比率58.3%、有利子負債2.0億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 13.8億円 | 4,900万円 | ▲1.1億円 | 14.3億円 |
| 2022/03期 | 1.3億円 | 2.1億円 | ▲2.3億円 | 3.4億円 |
| 2023/03期 | 4,400万円 | 9,100万円 | ▲2.2億円 | 1.4億円 |
| 2024/03期 | 5.0億円 | ▲2,000万円 | ▲3.0億円 | 4.8億円 |
| 2025/03期 | 4.7億円 | ▲8,100万円 | ▲4.3億円 | 3.9億円 |
営業キャッシュフローは2022期〜2023に一時的に低下しましたが、2024/03期以降は年間4〜5億円の安定的な営業CFを確保しています。投資キャッシュフローは小規模で、大型設備投資の必要がないアセットライトなビジネスモデルを反映しています。フリーキャッシュフローは全期間でプラスを維持しており、資金創出力の高さが光ります。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役9名中、女性が2名(22.2%)を占め、スタンダード市場の中小企業としては積極的な女性登用を行っています。平均勤続年数21年と業界でもトップクラスの定着率を誇り、専門技術の継承が着実に進んでいます。連結子会社は1社とシンプルなグループ構造です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 752万円 | 240人 | - |
従業員の平均年収は752万円で、建設業界の中堅企業としては良好な水準です。平均年齢44.2歳・平均勤続年数21年と定着率が高く、専門技術者を長期的に育成する体制が整っています。従業員240名の少数精鋭で71.8億円の売上を上げており、一人当たり生産性の高さが際立ちます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
神田通信機のTSRは5年間で372%とTOPIX(213%)を大幅にアウトパフォームしています。特に2023期以降の上昇が顕著で、照明制御事業の成長期待と連続増配が株価を押し上げました。スタンダード市場の小型株として、バリュー発掘投資家に注目される存在となっています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 3円 | 5.7% |
| 2017/03期 | 5円 | 26.4% |
| 2018/03期 | 50円 | 26.5% |
| 2019/03期 | 20円 | 16.5% |
| 2020/03期 | 20円 | 24.6% |
| 2021/03期 | 35円 | 25.5% |
| 2022/03期 | 60円 | 25.6% |
| 2023/03期 | 60円 | 37.2% |
| 2024/03期 | 66円 | 28.4% |
| 2025/03期 | 70円 | 37.6% |
| 必要株数 | 100株以上(約28万円) |
| 金額相当 | 1,000円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
配当は4期連続増配を実現しており、2026/03期には1株76円(予想)と過去最高の配当額を計画しています。減益予想にもかかわらず増配を継続する姿勢は、DOE 5%以上を目標とする中期経営計画の方針を反映しています。加えてQUOカード優待もあり、100株保有時の実質利回りは約3%超と魅力的です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 149.0万円 | 49.0万円 | 49.0% |
| 2022期 | 155.0万円 | 55.0万円 | 55.0% |
| 2023期 | 211.0万円 | 111.0万円 | 111.0% |
| 2024期 | 305.0万円 | 205.0万円 | 205.0% |
| 2025期 | 372.0万円 | 272.0万円 | 272.0% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
神田通信機のPER 22.0倍は建設業の平均(約12.5倍)を大きく上回る水準で、マルチゲートウェイ事業への成長期待がプレミアムとなっています。PBR 1.06倍は純資産をやや上回る適正水準。信用取引残高は買残700株のみと極めて少なく、流動性が低い点には注意が必要です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.7億円 | 2.4億円 | 41.5% |
| 2022/03期 | 4.4億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 5.6億円 | 1.8億円 | 31.3% |
| 2024/03期 | 8.1億円 | 2.6億円 | 32.3% |
| 2025/03期 | 7.1億円 | 2.8億円 | 39.3% |
税引前利益は2024/03期に8億円と最高水準に達しました。2022/03期は繰延税金資産の計上により実効税率が0%となる特殊要因がありました。2026/03期予想では実効税率6.3%と低水準ですが、税効果会計の影響が見込まれています。
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