日本基礎技術(株)
JAPAN FOUNDATION ENGINEERING CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月24日
見えない「基礎」に確かな技術。日本のインフラを地中から支える、地盤のプロフェッショナル
人と環境の共生を目指し、建設基礎技術で豊かな社会創りに貢献する
この会社ってなに?
ダムの水漏れ防止、トンネルの地盤補強、橋の基礎工事、高速道路の法面(のりめん)保護――普段は目に見えないけれど、私たちが安全に暮らせるインフラの「基礎」を支えているのが日本基礎技術です。地震や豪雨から社会を守る防災工事にも深く関わっており、能登半島地震の復旧工事などにも貢献しています。
日本基礎技術は1953年設立の基礎工事専業大手で、地盤改良・グラウチング・法面保護など特殊土木工事を主力とする建設企業です。2025年3月期は売上高303億円(前年比+28.4%)、営業利益19億円と大幅増収増益を達成。第6次中期経営計画のもと、技術力の強化と米国子会社を含むグローバル展開を推進しています。PBR 0.60倍と解散価値を大きく下回る割安水準にあり、無借金経営から有利子負債を活用した成長投資へと経営方針を転換中です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市北区天満一丁目9番14号 NKGビル
- 公式
- www.jafec.co.jp
社長プロフィール
人と環境の共生を目指し、建設基礎技術で豊かな社会創りに貢献する。日本基礎技術は、70年以上にわたり培ってきた地盤技術で、安全・安心な社会インフラの構築に挑み続けてまいります。
この会社のストーリー
大阪で設立。ダム建設に欠かせないグラウチング工事(地盤への薬液注入)の専門会社としてスタートした。
東証2部に株式を上場。公共インフラ工事の拡大とともに、全国規模での事業展開を本格化させた。
米国に現地法人JAFEC USA, Inc.を設立。独自のグラウチング技術を北米市場へ展開し、グローバル化の第一歩を踏み出した。
地盤液状化対策や堤防補強など、震災復旧工事に総力を挙げて対応。防災技術の重要性を社会に示した。
技術の伝承と生産性向上、事業領域の拡大を柱とする3カ年計画をスタート。PBR 1倍達成を長期目標に掲げた。
売上高303億円・営業利益19億円と過去最高を更新。中計目標を1年前倒しで達成し、目標を上方修正した。
注目ポイント
BPS 1,191円に対して株価711円とPBR 0.60倍の大幅ディスカウント。会社自身がPBR 1倍を長期目標に掲げており、株価上昇のカタリストが明確です。
地震・豪雨対策の地盤補強、ダムの安全対策など、日本の防災インフラに欠かせない技術力を持ちます。国土強靱化政策の恩恵を受ける銘柄です。
配当は4期連続で増配を実施し、配当利回り3.09%。配当性向30%以上を目標に掲げており、業績成長に伴うさらなる増配が期待できます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 8円 | 23.9% |
| FY2017/3 | 8円 | 1.0% |
| FY2018/3 | 8円 | 113.6% |
| FY2019/3 | 8円 | 139.4% |
| FY2020/3 | 10円 | 52.7% |
| FY2021/3 | 10円 | 117.1% |
| FY2022/3 | 13円 | 59.2% |
| FY2023/3 | 13円 | 51.2% |
| FY2024/3 | 16円 | 34.4% |
| FY2025/3 | 24円 | 32.4% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2021/3の10円からFY2025/3には24円へと4期連続で増配を実施。FY2026/3は22円予想とやや減額ですが、配当利回りは3.09%と魅力的な水準です。配当性向30%以上を目標に掲げており、業績成長に伴う増配基調の継続が期待されます。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2025/3は売上高303億円・営業利益19億円と過去最高の業績を達成しました。法面保護工事やグラウチング工事の大型案件が寄与し、前年比+28.4%の大幅増収となっています。FY2026/3は反動減で若干の減収・減益予想ですが、営業利益率は依然として高水準を維持する見通しです。
事業ごとの売上・利益
ダム基礎のグラウチング工事、法面保護工事、地盤改良工事など特殊土木工事が主力。官公庁・インフラ向けの公共工事と民間建設工事の両方を手がける。売上構成比約94%を占める中核セグメント。
米国子会社JAFEC USA, Inc.を通じた海外事業。地盤改良・グラウチング技術を活かした北米市場での事業展開。売上構成比約6%だが高い利益率が特徴。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.1% | 0.7% | - |
| FY2022/3 | 2.5% | 1.7% | - |
| FY2023/3 | 3.3% | 1.7% | - |
| FY2024/3 | 4.6% | 2.8% | 4.3% |
| FY2025/3 | 4.2% | 4.5% | 6.2% |
営業利益率はFY2021/3の2.5%からFY2025/3には6.2%へと大幅に改善しています。ROEも0.9%から6.3%へ上昇し、資本効率の改善が顕著です。会社は中期経営計画でROE 6%を短期目標に掲げており、FY2025/3で達成圏内に到達しました。PBR 1倍達成を長期目標に据え、さらなる収益性向上を目指しています。
財務は安全?
FY2023/3まで実質無借金経営でしたが、FY2024/3から成長投資のために有利子負債を活用し始めています。自己資本比率は66〜73%台と非常に高く、BPSは1,191円と株価711円を大きく上回っており、PBR 0.60倍という割安さが際立ちます。財務基盤は極めて堅固です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.7億円 | -7.8億円 | -3.5億円 | 5.8億円 |
| FY2022/3 | 11.9億円 | -3.3億円 | 4,800万円 | 8.6億円 |
| FY2023/3 | 9.7億円 | -9.4億円 | -2.8億円 | 2,400万円 |
| FY2024/3 | 16.5億円 | -14.3億円 | -3.8億円 | 2.3億円 |
| FY2025/3 | 4.5億円 | -18.6億円 | -2.6億円 | -14.2億円 |
営業キャッシュフローはFY2024/3に16.5億円と好調でしたが、FY2025/3は大型工事の運転資金増加により4.5億円に減少しました。投資キャッシュフローは設備投資の拡大を反映して増加傾向にあり、将来の成長に向けた積極投資を進めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.4億円 | 5.3億円 | 71.4% |
| FY2022/3 | 9.6億円 | 4.7億円 | 48.3% |
| FY2023/3 | 10.1億円 | 4.8億円 | 47.8% |
| FY2024/3 | 14.0億円 | 4.7億円 | 33.5% |
| FY2025/3 | 19.2億円 | 4.8億円 | 25.2% |
税引前利益はFY2021/3の7.4億円からFY2025/3の19.2億円へと約2.6倍に拡大しました。実効税率はFY2021/3の71.4%から25.2%へ大幅に低下しており、税効果会計の適用やグループ内の利益構造最適化が寄与しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 795万円 | 379人 | - |
従業員の平均年収は795万円で、建設業界の中で比較的高い水準です。平均年齢44歳・平均勤続年数19年と、ベテラン技術者が多く在籍していることがわかります。専門性の高い基礎工事技術の蓄積が、同社の競争力の源泉となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
経営者・創業家が18%を保有するオーナー経営企業です。 安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は日本基礎技術取引先持株会・日本国土開発・りそな銀行。
筆頭株主は日本基礎技術取引先持株会(14.0%)で、取引先企業が長期安定保有しています。日本国土開発(5.4%)、りそな銀行(4.0%)、従業員持株会(4.0%)が続き、持株会と取引先を中心とした安定株主構成です。前川貞夫氏(2.0%)は創業家関係者として安定保有に貢献しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建設事業(国内) | 286億円 | 17.5億円 | 6.1% |
| 建設事業(海外) | 17億円 | 1.6億円 | 9.4% |
国内建設事業が売上の約94%を占める中核事業です。ダム・トンネル・橋梁などの大型インフラ向けグラウチング工事や法面保護工事に強みを持ちます。海外事業は米国子会社を通じて展開しており、売上構成比は約6%ですが利益率9.4%と国内を上回る収益性を示しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役9名は全員男性で、女性役員の登用が今後の課題です。連結子会社は米国のJAFEC USA, Inc.を含む2社体制。平均勤続年数19年と定着率が非常に高く、専門技術の継承と人材育成が経営基盤を支えています。設備投資は18億円と積極的で、施工機械の更新・新技術開発に充当しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 278億円 | — | 303億円 | +9.0% |
| FY2024 | 220億円 | — | 236億円 | +7.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
日本基礎技術は第6次中期経営計画で掲げた売上高・営業利益・ROEの全目標をFY2025/3に前倒しで達成しました。2025年5月には目標数値を上方修正し、さらなる高みを目指しています。PBR 1倍達成を長期目標に掲げ、資本コスト経営への取り組みを加速させています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
日本基礎技術のTSRは5年間で199.5%とTOPIX(188.3%)を上回るパフォーマンスを実現しています。特にFY2022にはTSR 204.6%と大きくアウトパフォームしました。PBR改善の取り組みが進めば、さらなるTSR向上が見込まれます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 140.5万円 | +40.5万円 | 40.5% |
| FY2022 | 204.6万円 | +104.6万円 | 104.6% |
| FY2023 | 150.3万円 | +50.3万円 | 50.3% |
| FY2024 | 150.5万円 | +50.5万円 | 50.5% |
| FY2025 | 199.5万円 | +99.5万円 | 99.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.60倍と業界平均(0.95倍)を大きく下回る割安水準にあります。BPS 1,191円に対して株価711円であり、資産面からの下支えが強い銘柄です。信用倍率は3.41倍と買い長の状態ですが、配当利回り3.09%は業界平均を上回り、バリュー株として長期投資に適した水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株価が779円の年初来高値を更新。防災・インフラ関連銘柄として市場の注目が集まる。
3Q累計の経常利益が通期計画を超過。配当を5円増額修正し、株主還元を強化。
第6次中期経営計画の数値目標を上方修正。業績好調を受けて売上高・利益目標を引き上げ。
最新ニュース
日本基礎技術(株) まとめ
ひとめ診断
「地盤のプロフェッショナル。ダム・トンネル・橋梁の基礎工事で日本のインフラを支えるスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「建設業」に分類される他の企業
独自の外壁リフォーム技術で全国展開。建設×ロボティクスで未来を切り拓くグロース企業
日本初のアスファルト乳剤メーカーから、道路インフラを支える独立系舗装大手へ
NTT系通信設備工事大手、データセンター・海外M&Aで成長加速中
金属屋根の絶対王者。日本製鉄系の長尺屋根最大手が、高配当と堅実経営で魅せるスタンダード銘柄
中部電力グループの総合設備企業。電気工事の技術力で社会インフラを支えるプライム銘柄
空調・衛生工事の専業大手。ハイテク環境制御で半導体・製薬の“清浄空間”を支えるプライム企業
創業100年超の長野の雄。地中熱技術とリゾート需要で飛躍する老舗ゼネコン
東京ガス系列のガス配管工事のプロ集団。創業130年超、首都圏インフラを支えるスタンダード企業