(株)大気社
Taikisha Ltd.
最終更新日: 2026年3月24日
空気と塗装のグローバルエンジニア。見えないところで、快適な空間と美しいクルマを支える技術者集団
空気で答えを出す会社。環境と塗装の技術で、世界の快適と美しさを創造する
この会社ってなに?
オフィスビルや商業施設の空調設備、半導体・医薬品工場のクリーンルーム、自動車工場の塗装ライン。大気社はこれら「空気環境」のプロフェッショナルです。あなたが快適なオフィスで働いたり、ショッピングモールで買い物をしたり、きれいに塗装された車に乗る時、その裏側には大気社の技術が関わっている可能性があります。また、植物工場事業にも参入し、レタスなどの野菜生産にも取り組んでいます。
大気社は1913年に創業し、ビル空調(環境システム事業)と自動車塗装プラント(塗装システム事業)の2大セグメントで世界展開する設備工事会社です。FY2025/3は売上高2,762億円・営業利益180億円と高水準を維持。新中期経営計画(FY2026〜FY2028)では「10年プラン2035」を掲げ、売上高3,000億円超を目指しています。PER 18.5倍・PBR 1.50倍で、4期連続増配中の安定配当株です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿八丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー
- 公式
- www.taikisha.co.jp
社長プロフィール
空調と塗装の2つの技術を軸に、世界中の建物と工場に快適な環境を提供しています。「10年プラン2035」のもと、環境負荷低減と事業成長の両立を目指し、社会インフラの進化に貢献してまいります。
この会社のストーリー
日本における空調設備のパイオニアとして設立。ビル空調の設計・施工を手がけ、日本のインフラ整備に貢献した。
東証に株式を上場し、事業拡大の基盤を確立。空調事業に加え、自動車塗装プラント事業にも本格参入した。
東南アジア・中国を中心にグローバル展開を加速。日系自動車メーカーの海外工場建設に合わせて塗装プラントを納入した。
欧州の自動車塗装大手Geico S.p.A.を買収し、グローバルな塗装システム事業を大幅に強化した。
インドのクリーンルーム製造会社Nicomac社を子会社化し、成長著しいインド市場での空調・クリーンルーム事業を強化した。
2035年を見据えた長期ビジョンと新中期経営計画を発表。売上高3,000億円超・ROE10%以上を目指す変革に向けた再構築の3年間がスタートした。
注目ポイント
配当は4期連続で増配を達成し、FY2025/3は1株144円(配当利回り4.20%)。FY2026/3も150円への増配を予定しており、安定した株主還元が魅力です。
空調と自動車塗装の2本柱で世界展開。東南アジア・インド・中国・欧州に拠点を持ち、グローバル自動車メーカーの塗装プラントを手がけるニッチトップ企業です。
植物工場事業への参入やEV向け塗装設備の開発など、次世代の成長分野にも積極的に投資。空調・塗装の技術を活かした事業領域の拡大が期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 67円 | 32.8% |
| FY2017/3 | 70円 | 38.2% |
| FY2018/3 | 75円 | 35.3% |
| FY2019/3 | 91円 | 35.1% |
| FY2020/3 | 100円 | 37.3% |
| FY2021/3 | 90円 | 37.0% |
| FY2022/3 | 100円 | 47.0% |
| FY2023/3 | 121円 | 51.6% |
| FY2024/3 | 131円 | 27.8% |
| FY2025/3 | 144円 | 85.0% |
株主優待制度はありません。
配当は4期連続増配を達成しており、FY2025/3は1株144円(配当利回り4.20%)を実施しました。FY2026/3は1株150円(予想)とさらなる増配を計画しています。配当性向はFY2025/3に85.0%と高水準ですが、新中計では配当性向50%以上を目標に掲げており、株主還元への積極的な姿勢がうかがえます。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
大気社の業績は、FY2024/3に売上高2,936億円・営業利益183億円と大幅増収増益を達成しました。FY2025/3は売上高2,762億円と一時的な減収となりましたが、営業利益率は6.5%へ改善し収益性は向上しています。FY2026/3は売上高2,790億円・営業利益171億円を予想し、安定した収益基盤を維持する見込みです。
事業ごとの売上・利益
ビル空調・産業空調の設計・施工。オフィスビル・商業施設・データセンター・半導体工場のクリーンルーム等を手がける。売上構成比37%。
東南アジア・インドを中心とした海外空調事業。インドのNicomac社買収によりクリーンルーム事業を強化。売上構成比24%。
自動車メーカー向け塗装プラントの設計・施工。国内自動車工場の設備更新需要に対応。売上構成比8%。
グローバル自動車メーカー向け塗装プラント。中国・東南アジア・北米で展開。売上構成比31%。EV関連の塗装需要も取り込み。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.0% | 3.6% | - |
| FY2022/3 | 7.5% | 3.2% | - |
| FY2023/3 | 8.3% | 3.3% | - |
| FY2024/3 | 12.5% | 5.9% | 6.2% |
| FY2025/3 | 8.9% | 4.1% | 6.5% |
営業利益率はFY2022/3の4.5%からFY2025/3には6.5%へと着実に改善しています。ROEはFY2024/3に10.3%を達成した後、FY2025/3は7.0%に落ち着きましたが、これは株式分割や一時要因の影響です。建設業界の中では高水準の収益性を確保しており、国内工事の採算性改善が利益率向上に寄与しています。
財務は安全?
自己資本比率は53〜55%と非常に健全な財務基盤を維持しています。FY2023/3までは実質無借金経営でしたが、FY2025/3には有利子負債が350億円に増加しました。これはインドのNicomac社買収などの成長投資に伴う戦略的な借入です。純資産は着実に増加し、財務の安定性は高い水準を保っています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.7億円 | -69.1億円 | -14.3億円 | -59.4億円 |
| FY2022/3 | -85.4億円 | -10.7億円 | 60.0億円 | -96.2億円 |
| FY2023/3 | 48.1億円 | -17.5億円 | -98.2億円 | 30.6億円 |
| FY2024/3 | 207億円 | 21.5億円 | -55.5億円 | 229億円 |
| FY2025/3 | -212億円 | -49.8億円 | 19.1億円 | -262億円 |
営業キャッシュフローは年度により大きく変動しています。FY2024/3には207億円の営業CFを創出しましたが、FY2025/3は-212億円とマイナスに転じました。これは大型工事の進捗に伴う運転資金の変動が主因です。設備工事業は工事代金の入金タイミングにより営業CFが変動しやすい特徴があります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 123億円 | 40.1億円 | 32.6% |
| FY2022/3 | 108億円 | 35.7億円 | 33.0% |
| FY2023/3 | 130億円 | 50.8億円 | 39.1% |
| FY2024/3 | 199億円 | 42.5億円 | 21.4% |
| FY2025/3 | 199億円 | 89.1億円 | 44.7% |
実効税率は21〜45%と年度により幅があります。FY2024/3は海外子会社の利益構成等により21.4%と低水準でしたが、FY2025/3は44.7%と高水準となりました。グローバル展開に伴う国際税務の影響が実効税率の変動要因となっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,181万円 | 5,267人 | - |
従業員の平均年収は1,181万円と、建設業界の中でもトップクラスの給与水準です。平均年齢42.3歳・平均勤続年数15.7年と人材の定着率も高く、専門性の高いエンジニアを長期的に育成する企業文化がうかがえます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は大気社協力会社持株会氏・建材社・大気社社員持株会。
筆頭株主は信託銀行(13.3%)で、事業法人と持株会が安定株主の中核を形成しています。建材社(5.31%)・住友不動産(3.48%)・ルフトツヴァイ(3.07%)などの事業法人に加え、大気社社員持株会(3.82%)と協力会社持株会(2.99%)が合計約7%を保有しており、従業員・取引先一体の安定的な株主構成が特徴です。外国人投資家比率は27.7%と一定の海外評価も受けています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 環境システム事業(国内) | 1,015億円 | 75億円 | 7.4% |
| 環境システム事業(海外) | 675億円 | 36億円 | 5.3% |
| 塗装システム事業(国内) | 232億円 | 18億円 | 7.8% |
| 塗装システム事業(海外) | 840億円 | 51億円 | 6.1% |
環境システム事業(空調)が売上の61%を占め、塗装システム事業(39%)と2本柱の構成です。国内環境システム事業は利益率7.4%と高収益で、海外塗装システム事業は売上規模が大きく成長ドライバーとなっています。海外売上比率は約55%とグローバル展開が進んでおり、特にインド・東南アジア市場の成長が期待されます。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役14名中、女性が2名(14.3%)を占めています。32社の連結子会社を統括するグローバル経営体制を構築しており、海外子会社のガバナンス強化にも取り組んでいます。平均勤続年数15.7年と高い定着率を維持し、技術力の蓄積に貢献しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,900億円 | — | 2,762億円 | -4.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 170億円 | — | 199億円 | +17.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
大気社は2025年5月に「10年プラン2035」と新中期経営計画(FY2026〜FY2028)を発表しました。FY2028に売上高3,000億円超・営業利益200億円超を目指しています。FY2026/3は経常利益を15%上方修正し過去最高益を更新する見込みで、利益面での目標達成に向けた進捗は順調です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
大気社のTSRは5年間で164.8%と堅調ですが、TOPIX(213.4%)を下回るパフォーマンスとなっています。ただし、FY2024以降は業績上方修正・増配・自社株消却など株主還元を強化しており、今後のTSR改善が期待されます。新中計でROE 10%以上を目指す方針も、株価評価の向上につながる可能性があります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 99.8万円 | -0.2万円 | -0.2% |
| FY2022 | 103.4万円 | +3.4万円 | 3.4% |
| FY2023 | 127.5万円 | +27.5万円 | 27.5% |
| FY2024 | 162.5万円 | +62.5万円 | 62.5% |
| FY2025 | 164.8万円 | +64.8万円 | 64.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
大気社のPER 18.5倍は建設業平均(12.5倍)をやや上回りますが、これは高い配当利回り(4.20%)とグローバル展開力が評価されているためです。PBR 1.50倍は業界平均を上回り、資産価値以上の成長期待が株価に織り込まれています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3の経常利益予想を15%上方修正し最高益予想を上乗せ。第3四半期累計の経常利益は前年同期比45.2%増の165億円。
自社株の消却を発表。発行済株式数の削減により資本効率の向上を図る。
新中期経営計画(FY2026〜FY2028)と「10年プラン2035」を発表。売上高3,000億円超・ROE10%以上を目指す。
最新ニュース
(株)大気社 まとめ
ひとめ診断
「空気と塗装のグローバルエンジニア。ビル空調・産業空調・自動車塗装の3本柱で世界展開するプライム企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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