(株)朝日工業社
ASAHI KOGYOSHA CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月24日
空気をデザインし、清浄空間で未来を支える。創立100年を迎える設備工事のプロフェッショナル
情熱と技術で、人と社会に快適な環境を創造する
この会社ってなに?
普段意識することは少ないですが、病院の手術室、半導体工場のクリーンルーム、オフィスビルの快適な空調――こうした「見えないインフラ」を支えているのが朝日工業社です。最近では米国の植物工場スタートアップOishii Farmへの出資を通じて、空調技術を活かしたサステナブル農業にも挑戦しています。
朝日工業社は1925年創立の空調・衛生設備工事の専業大手です。半導体クリーンルームや製薬工場の環境制御など、高度な技術力を強みとしています。FY2025/3は売上高919億円(前年比+0.3%)ながら、営業利益72億円(同+58.7%)と大幅な増益を達成。第18次中期経営計画のもと、収益性改善と新規事業の開拓を推進しています。PER 14.8倍・配当利回り3.25%と、成長性と還元のバランスが取れた銘柄です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区浜松町1丁目25番7号
- 公式
- www.asahikogyosha.co.jp
社長プロフィール
情熱と技術で、お客様に最適な環境を提供し続けること。それが私たちの使命です。空調・衛生技術のプロフェッショナルとして、半導体・製薬などハイテク分野の環境制御から、オフィスや病院の快適空間まで、社会のあらゆる場面で貢献してまいります。
この会社のストーリー
空調・衛生設備工事会社として創立。日本の近代建築における環境制御の黎明期から事業を開始した。
東証に株式を上場。高度経済成長期の建設ラッシュを追い風に、事業基盤を拡大した。
半導体クリーンルームや製薬工場向けの高度な環境制御技術を確立。メーカー機能を持つ設備工事会社として独自のポジションを築いた。
売上高1,000億円・営業利益率7%以上を目標とする3カ年計画を策定。収益性改革に本格着手。
営業利益72億円と過去最高を更新。ROE 14.8%を実現し、中計目標を1年前倒しで達成した。
2025年に創立100周年を迎える。Oishii Farmへの出資など、空調技術を活かした新領域への挑戦を開始。
注目ポイント
営業利益はFY2021/3の22億円からFY2025/3の72億円へと3倍以上に拡大。営業利益率も3.2%から7.9%に急改善しており、収益体質の変革が進行中です。
半導体クリーンルーム・製薬工場など、ナノレベルの精密な環境制御が求められる分野で強みを発揮。自社で機器製造も行うメーカー機能が他社にない差別化要素です。
配当性向40%以上を目標に掲げ、FY2025/3は1株120円を実施。利益成長に伴う増配余地が大きく、インカムゲイン重視の投資家にとって魅力的な銘柄です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 17円 | 28.5% |
| FY2018/3 | 33.8円 | 31.3% |
| FY2019/3 | 33.8円 | 32.6% |
| FY2020/3 | 31.3円 | 34.5% |
| FY2021/3 | 25円 | 35.1% |
| FY2022/3 | 60円 | 82.7% |
| FY2023/3 | 40円 | 41.4% |
| FY2024/3 | 120円 | 83.1% |
| FY2025/3 | 120円 | 49.6% |
株主優待制度はありません。
配当は1株あたり80〜120円で推移しており、配当性向40%以上を目標とする方針を掲げています。FY2025/3は1株120円(配当性向49.6%)を実施し、FY2026/3は増配が期待されます。配当利回り3.25%は建設業界の中でも高水準であり、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2023/3以降900億円台で安定していますが、注目すべきは営業利益がFY2021/3の22億円からFY2025/3の72億円へと3倍以上に急拡大している点です。FY2026/3は売上高1,000億円の大台突破と営業利益74億円を予想しており、収益体質の改善が加速しています。
事業ごとの売上・利益
空調設備・衛生設備の設計・施工が主力。半導体クリーンルーム、製薬工場、オフィスビル、病院等の環境制御工事を手がける。売上構成比約95%を占めるコア事業。
自社開発の環境制御機器・空調機器の製造販売。ハイテク分野向けクリーンルーム用機器や省エネ関連機器が中心。メーカー機能を持つ点が同業他社との差別化要素。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.7% | 2.5% | - |
| FY2022/3 | 5.2% | 2.6% | - |
| FY2023/3 | 7.3% | 3.1% | - |
| FY2024/3 | 9.8% | 4.4% | 5.0% |
| FY2025/3 | 15.4% | 7.7% | 7.9% |
営業利益率は3.2%から7.9%へと5年間で2倍以上に改善しており、建設業界の中でも際立つ収益性向上を見せています。ROEもFY2025/3に14.8%と資本効率が大幅に向上しており、株主価値創出に注力した経営が評価できます。
財務は安全?
自己資本比率はFY2025/3に52.0%と財務の健全性が非常に高い水準にあります。FY2024/3から有利子負債が発生していますが、これは成長投資に伴うものであり、自己資本比率は50%超を維持しています。BPSの変動は株式分割の影響を含んでいます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -14.6億円 | -1.7億円 | -14.5億円 | -16.3億円 |
| FY2022/3 | 46.5億円 | 8,900万円 | -13.0億円 | 47.4億円 |
| FY2023/3 | -3,400万円 | -4.8億円 | -13.5億円 | -5.2億円 |
| FY2024/3 | 20.1億円 | -3.0億円 | -12.9億円 | 17.1億円 |
| FY2025/3 | 12.8億円 | 6.1億円 | -15.3億円 | 18.9億円 |
建設業特有の受注サイクルにより営業キャッシュフローは年度により変動がありますが、FY2024〜2025/3は安定的なプラスを確保しています。FY2025/3の投資CFがプラスなのは有価証券の売却等によるものです。財務CFは配当や自社株買いによる株主還元を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 24.9億円 | 6.7億円 | 26.7% |
| FY2022/3 | 26.0億円 | 7.4億円 | 28.4% |
| FY2023/3 | 31.3億円 | 6.5億円 | 20.7% |
| FY2024/3 | 49.0億円 | 11.8億円 | 24.2% |
| FY2025/3 | 75.8億円 | 13.5億円 | 17.8% |
税引前利益はFY2021/3の25億円からFY2025/3には76億円へと3倍に拡大しています。実効税率はFY2025/3に17.8%と低下しており、税効果会計の影響が反映されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,090万円 | 1,092人 | - |
従業員の平均年収は1,090万円と、建設業界の中でもトップクラスの給与水準です。平均年齢45.3歳、平均勤続年数18.4年と定着率が高く、専門技術者を長期的に育成する風土がうかがえます。会社四季報の年収ランキングでも上位にランクインしています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はみずほ銀行・日本生命保険相互会社・朝日工業社従業員持株会。
筆頭株主は信託銀行(9.36%)で、共栄会・従業員持株会が合計11.5%を保有しており、取引先・従業員を含む安定株主基盤が厚い構成です。髙須康有氏が3.16%を保有する個人大株主として名を連ねています。みずほ銀行・農林中央金庫・日本生命など金融機関が主要株主に並び、信用力の高さがうかがえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 設備工事事業 | 878億円 | 68億円 | 7.7% |
| 機器製造販売事業 | 42億円 | 4億円 | 9.5% |
設備工事事業が売上の約95%を占める専業型の事業構造です。機器製造販売事業は規模は小さいものの利益率9.5%と収益性が高く、自社製品を持つことで設計から施工・機器供給まで一貫対応できる強みを形成しています。半導体・製薬工場向けの高度な環境制御技術が成長ドライバーです。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役13名中、女性は1名(7.7%)とダイバーシティの面では改善の余地があります。連結子会社は3社とコンパクトなグループ経営を展開。平均勤続年数18.4年と業界でも高水準の定着率を誇り、技術者の専門性を長期的に蓄積する経営体制が特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 36億円 | — | 72億円 | +101.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 925億円 | — | 919億円 | -0.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
第18次中期経営計画では売上高1,000億円・営業利益率7%以上を最終目標に掲げていますが、利益率・ROEの目標は既にFY2025/3で前倒し達成しています。特に営業利益は当初予想の36億円に対して72億円と2倍の実績を上げており、経営計画の遂行力が極めて高いと評価できます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
朝日工業社のTSRは5年間で277.6%と、TOPIXの213.4%を大きく上回るパフォーマンスを実現しています。特にFY2024〜2025にかけての急上昇が顕著で、収益性改善と積極的な株主還元が市場から高く評価されています。今後も中計目標の達成と増配継続が、さらなるTSR向上の原動力となるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 98.7万円 | -1.3万円 | -1.3% |
| FY2022 | 107.2万円 | +7.2万円 | 7.2% |
| FY2023 | 148.7万円 | +48.7万円 | 48.7% |
| FY2024 | 229.2万円 | +129.2万円 | 129.2% |
| FY2025 | 277.6万円 | +177.6万円 | 177.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 14.8倍は建設業界平均(12.5倍)をやや上回りますが、営業利益率7.9%・ROE 14.8%という高収益性を考慮すると妥当な水準です。PBR 2.26倍は業界平均(1.1倍)を大幅に上回っており、市場が同社の収益改善力を高く評価していることの表れです。配当利回り3.25%も業界平均を上回ります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
3Q累計で経常利益67億円(前年同期比+51.3%)を達成し、通期予想を34.6%上方修正。過去最高益を更新中。
米国の植物工場スタートアップOishii Farmへ出資。空調技術を活かしたサステナブル農業領域への新規参入。
FY2025/3の通期決算で営業利益72億円(前年比+58.7%)と過去最高益を達成。収益性改善が顕著。
最新ニュース
(株)朝日工業社 まとめ
ひとめ診断
「空調・衛生工事の専業大手。ハイテク環境制御で半導体・製薬の“清浄空間”を支えるプライム企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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