(株)高田工業所
TAKADA CORPORATION
最終更新日: 2026年3月24日
1940年創業、特殊溶接技術で日本の重工業インフラを支えるプラントエンジニアリングのパイオニア
2040年の創業100周年に向け、成長する産業分野での拡大と既存事業の維持・拡大を推進
この会社ってなに?
普段目にすることは少ないですが、高田工業所はあなたの生活を裏側で支えています。製鉄所で作られる鉄鋼、石油化学プラントで精製されるガソリンやプラスチック原料、発電所で生み出される電気。これらの産業インフラのプラント建設やメンテナンスを担っているのが高田工業所です。特に原子力発電所の高度な溶接技術は国内トップクラスで、エネルギー安全保障に貢献しています。
高田工業所は1940年に北九州で創業し、鉄鋼・化学・石油・電力・原子力など多岐にわたる産業プラントの設計・建設・メンテナンスを手がける総合プラントエンジニアリング企業です。ニッケル系合金やチタンなどの特殊溶接技術に定評があり、日揮グループとの資本業務提携で成長を加速しています。FY2025/3は売上高581億円・営業利益29億円と過去最高を更新。PER 9.3倍・PBR 0.65倍と割安感が際立ち、配当利回り3.88%も魅力的なバリュー株です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 福岡県北九州市八幡西区築地町1番1号
- 公式
- www.takada.co.jp
社長プロフィール
お客さまの屈強なパートナーになることをモットーに、安全と品質管理を徹底し、鉄鋼・化学・石油・電力・原子力など幅広い産業分野のプラント建設・メンテナンスを通じて、日本の産業インフラの発展に貢献してまいります。
この会社のストーリー
鉄鋼の街・北九州で高田工業所を創業。製鉄所のプラント工事を手がけ、日本の鉄鋼産業の発展とともに成長を開始した。
株式会社高田工業所として法人化。戦後復興期の鉄鋼・化学プラント需要に応え、事業基盤を確立した。
ニッケル系合金やチタンなどの特殊材料の溶接技術を確立。原子力発電所の建設にも参入し、高度な技術力で業界をリードした。
業績悪化により優先株式を発行して再建を開始。経営体質の強化と技術力の維持に注力した。
2024年2月に優先株式の処理が全て完了し、約20年にわたる再建を達成。普通株主への本格的な還元を開始した。
日揮が20%の株式を取得し資本業務提携を締結。海外プラント案件への参画など、新たな成長ステージへ突入。
注目ポイント
PER 9.3倍・PBR 0.65倍と解散価値を大きく下回る割安水準。配当利回り3.88%で、優先株処理完了後の増配余地も大きく、バリュー投資の注目銘柄です。
日揮が20%を取得する資本業務提携により、海外プラント案件への参画や技術シナジーが期待されます。成熟企業からの脱皮を図る大きな転機です。
ニッケル系合金やチタンなどの特殊溶接技術は国内トップクラス。原子力発電所の工事にも対応できる高度な技術力が参入障壁となっています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2017/3 | 10円 | 10.1% |
| FY2018/3 | 10円 | 11.2% |
| FY2019/3 | 10円 | 4.5% |
| FY2020/3 | 20円 | 9.0% |
| FY2021/3 | 10円 | 6.1% |
| FY2022/3 | 10円 | 8.2% |
| FY2023/3 | 10円 | 3.9% |
| FY2024/3 | 50円 | 19.0% |
| FY2025/3 | 70円 | 19.3% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2024/3に1株10円から50円へ5倍に大幅増配し、FY2025/3にはさらに70円へ増配しています。これは2024年2月の優先株式処理完了を受け、普通株主への還元を本格化させたものです。配当性向は19.3%と、目標の30%に対してまだ余裕があり、今後の増配余地が期待されます。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
高田工業所の業績は、鉄鋼・化学プラント向け工事の受注増により、FY2025/3で売上高581億円・営業利益29億円と過去最高益を更新しました。FY2022/3は資材価格高騰の影響で減益となりましたが、FY2023/3以降は回復基調です。FY2026/3は大型工事の進行時期の影響で一時的に減収減益予想ですが、受注残は豊富で中長期の成長基盤は盤石です。
事業ごとの売上・利益
鉄鋼・化学・石油・ガス・電力・原子力・エレクトロニクス・環境プラントの設計・製作・据付・メンテナンス。特殊溶接技術に強みを持ち、売上の100%を占める単一セグメント企業。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.1% | 3.4% | - |
| FY2022/3 | 6.7% | 2.4% | - |
| FY2023/3 | 11.3% | 4.1% | - |
| FY2024/3 | 9.4% | 4.4% | 4.6% |
| FY2025/3 | 15.4% | 5.1% | 5.1% |
営業利益率は2.5%から5.1%へと着実に改善しており、プラント工事業界の中では高水準の収益性を確保しています。ROEはFY2025/3に11.2%と二桁を達成し、第5次中期経営計画の目標である10%水準をクリア。特殊溶接技術による高付加価値案件の獲得が収益性向上に貢献しています。
財務は安全?
総資産はFY2021/3の約310億円からFY2025/3には約452億円まで拡大しており、事業規模の拡大に伴い着実に成長しています。FY2024/3以降に有利子負債が増加していますが、これは大型案件への設備投資や日揮との資本業務提携に伴うものです。自己資本比率は44.9%と建設業としては高水準の財務健全性を維持しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 20.6億円 | -10.8億円 | -10.0億円 | 9.9億円 |
| FY2022/3 | 16.7億円 | -10.1億円 | -2.5億円 | 6.6億円 |
| FY2023/3 | -5.1億円 | -5.8億円 | 18.9億円 | -10.8億円 |
| FY2024/3 | 17.4億円 | -16.5億円 | -5.6億円 | 9,800万円 |
| FY2025/3 | -6.5億円 | -24.6億円 | 40.2億円 | -31.0億円 |
営業キャッシュフローはFY2023/3とFY2025/3にマイナスとなっていますが、これは大型工事の前受金・未収入金の変動によるものです。FY2025/3の投資CFマイナス25億円は成長に向けた設備投資の拡大を反映しています。財務CFのプラス40億円は、事業拡大に伴う資金調達で、積極的な成長投資を継続しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 22.0億円 | 11.5億円 | 52.2% |
| FY2022/3 | 12.6億円 | 4.8億円 | 37.6% |
| FY2023/3 | 27.2億円 | 10.8億円 | 39.5% |
| FY2024/3 | 23.9億円 | 7.2億円 | 30.1% |
| FY2025/3 | 28.8億円 | 5.7億円 | 19.8% |
税引前利益は堅調に増加しており、FY2025/3には29億円に到達しました。実効税率はFY2025/3に19.7%と大幅に低下していますが、これは繰延税金資産の計上や税務上の調整による一時的な要因です。FY2026/3予想では36.6%と通常水準に戻る見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 558万円 | 1,694人 | - |
従業員の平均年収は558万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢41.1歳、平均勤続年数16.4年と定着率が高く、特殊溶接技術などの専門スキルを長期的に蓄積できる環境が整っています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は日揮・西日本興産・光通信。
筆頭株主は日揮(20%)で、2025年3月に資本業務提携を締結した戦略パートナーです。西日本興産(10.71%)、光通信(6.58%)、UH Partners 2(6.48%)と事業法人が52.3%を保有する安定した株主構成です。社員持株会が5.27%を保有しており、従業員の会社へのコミットメントの高さが表れています。個人株主の佐藤一孝氏・嶋陽一氏も上位に名を連ねています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| プラント事業 | 581億円 | 29.3億円 | 5.1% |
高田工業所はプラント事業の単一セグメント企業です。鉄鋼・化学・石油・電力・原子力など幅広い産業分野のプラント建設・メンテナンスを手がけており、特にニッケル系合金やチタンなどの特殊溶接技術が競争優位の源泉となっています。日揮との資本業務提携により、海外案件への展開も視野に入っています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役14名中、女性は1名(7.1%)とダイバーシティの面では改善余地があります。7社の連結子会社を統括し、平均勤続年数16.4年と高い定着率で技術力の継承を実現しています。設備投資27.6億円は成長に向けた積極投資を示しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 570億円 | — | 581億円 | +1.9% |
| FY2024 | 540億円 | — | 523億円 | -3.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
高田工業所は第5次中期経営計画でROE 10%水準・配当性向30%水準を経営指標目標に掲げています。ROEはFY2025/3に11.2%と目標を達成。配当性向は19.3%と目標の30%に対して余裕があり、今後の増配余地が大きいことを示唆しています。2040年の創業100周年に向けた長期ビジョンのもと、成長と株主還元の両立を目指しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
高田工業所のTSRは5年間で252.4%とTOPIXの213.4%を上回るパフォーマンスを達成しています。特にFY2024のTSR 312.5%は優先株処理完了と大幅増配の発表を受けた株価急騰によるものです。FY2025はやや調整していますが、日揮との資本業務提携を契機に再度の上昇が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 138.5万円 | +38.5万円 | 38.5% |
| FY2022 | 114.4万円 | +14.4万円 | 14.4% |
| FY2023 | 206.8万円 | +106.8万円 | 106.8% |
| FY2024 | 312.5万円 | +212.5万円 | 212.5% |
| FY2025 | 252.4万円 | +152.4万円 | 152.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
高田工業所の株価指標は、PER 9.3倍・PBR 0.65倍と業界平均を大きく下回る割安水準にあります。配当利回り3.88%も業界平均(2.8%)を上回っており、高配当・低PBRのバリュー株として位置づけられます。信用倍率32.04倍と買い長の状況で、投資家の注目度が高まっています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
日揮が20%の株式を取得し、資本業務提携を締結。プラント事業のシナジー拡大と海外展開の加速が期待される。
FY2026/3 第3四半期累計の経常利益が前年同期比84.5%減の2.9億円。大型工事の進行時期ずれが影響。
上期経常利益を75%下方修正。ただし通期の売上高予想は維持し、下期の回復に期待。
最新ニュース
(株)高田工業所 まとめ
ひとめ診断
「1940年創業の産業プラントエンジニアリングのパイオニア。特殊溶接技術で日本の重工業を支えるスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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