中外炉工業(株)1964
Chugai Ro Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
自動車の部品やスマートフォンの素材は、超高温で加熱・冷却する「熱処理」という工程を経て強度や性能が高められています。中外炉工業はこの熱処理に使う工業炉を設計・製造するトップメーカーです。鉄鋼メーカーの加熱炉、自動車メーカーの部品焼入れ炉、半導体工場の熱処理装置など、私たちの身の回りの製品を作るために欠かせない「縁の下の力持ち」です。
中外炉工業は1946年創業の工業炉メーカーで、鉄鋼・自動車・半導体向けの熱処理設備を主力とするプライム上場企業です。日本製鉄やトヨタ自動車を主要取引先に持ち、2025/03期は売上高362億円(前年比+23.8%)、営業利益27億円と大幅増収増益を達成しました。脱炭素に向けた水素・アンモニア燃焼バーナの開発を加速しており、中期経営計画では売上高415億円・営業利益36億円を目標に掲げています。PER 11.3倍・PBR 1.13倍で、配当利回り3.44%と株主還元にも積極的です。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区港南2丁目5番7号 港南ビル
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
自動車・機械部品向けの熱処理炉の設計・製造・メンテナンス。トヨタ自動車など主要自動車メーカーが顧客。利益率が高い安定収益セグメント。
鉄鋼・非鉄金属向けの大型加熱炉・熱処理炉の設計・施工。日本製鉄などが主要取引先。売上構成比55%を占める最大セグメント。
水素・アンモニア燃焼バーナの開発、省エネルギー型工業炉の提案。脱炭素化に向けた成長分野として注力中。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/03期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.5% | 0.9% | - |
| 2022/03期 | 6.0% | 3.5% | - |
| 2023/03期 | 5.2% | 3.1% | - |
| 2024/03期 | 8.5% | 4.9% | 5.0% |
| 2025/03期 | 10.6% | 6.1% | 7.5% |
| 3Q 2026/03期 | 9.3%(累計) | 4.9%(累計) | 2.6% |
営業利益率は2021/03期の1.6%から2025/03期には7.5%へと大幅に改善しています。ROEも1.5%から10.5%へ飛躍的に向上し、中期経営計画の目標であるROE10%を2025/03期に達成しました。収益構造の改革が着実に成果を上げていることがうかがえます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 247億円 | — | 3.3億円 | 42.9円 | — |
| 2022/03期 | 263億円 | 12.6億円 | 13.6億円 | 177.2円 | +6.5% |
| 2023/03期 | 280億円 | 13.1億円 | 12.3億円 | 162.0円 | +6.3% |
| 2024/03期 | 293億円 | 14.8億円 | 22.0億円 | 293.8円 | +4.7% |
| 2025/03期 | 362億円 | 27.4億円 | 30.0億円 | 407.6円 | +23.8% |
売上高は2021/03期の247億円から2025/03期には362億円へと5年間で約1.5倍に成長しました。特に2025/03期は前年比+23.8%と大幅増収を達成し、営業利益も27億円と過去最高水準です。2026/03期は売上高375億円・営業利益30億円を予想しており、成長トレンドの継続が見込まれています。 【3Q 2026/03期実績】売上238億円(通期予想比63%)、営業利益6.2億円(同21%)、純利益23億円(同83%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 熱処理事業 | 145億円 | 14億円 | 9.7% |
| プラント事業 | 200億円 | 12億円 | 6.0% |
| 環境・エネルギー事業 | 17億円 | 2億円 | 11.8% |
プラント事業が売上の約55%を占める最大セグメントで、鉄鋼メーカー向けの大型案件が業績を左右します。熱処理事業は利益率9.7%と高収益で安定的な収益基盤を形成。注目は環境・エネルギー事業で、水素・アンモニア燃焼技術の社会実装が将来の成長ドライバーとなる見込みです。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 376億円 | — | 362億円 | -3.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 25.7億円 | — | 27.4億円 | +6.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中外炉工業は5カ年中期経営計画のもと、2026期に売上高415億円・営業利益36.2億円・ROE10%以上を最終目標に掲げています。2025期実績でROE10.5%を達成し、売上高・営業利益も順調に伸長中です。脱炭素関連の新規案件獲得と受注拡大が、目標達成のカギとなります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
阪田守氏が代表取締役社長に就任予定。工業炉事業のさらなる成長を牽引。
4-12月期の経常利益が66%増益で着地。10-12月期も2.2倍と大幅増益を達成。
2026/03期の最終利益を一転23%増益に上方修正。最高益更新の見通し。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q 2026/03期末時点
自己資本比率は56〜60%台で推移しており、財務基盤は非常に安定しています。2024/03期に有利子負債183億円を計上しましたが、2025/03期には138億円へ減少し、自己資本比率は58.1%を維持。BPSは2,824円から3,859円へ着実に増加しており、純資産の積み上げが順調です。 【3Q 2026/03期】総資産468億円、純資産291億円、自己資本比率54.2%、有利子負債51億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 33.0億円 | ▲5.5億円 | ▲44.8億円 | 27.5億円 |
| 2022/03期 | 60.9億円 | 5.1億円 | ▲25.1億円 | 66.0億円 |
| 2023/03期 | ▲25.0億円 | ▲6,300万円 | ▲7.3億円 | ▲25.6億円 |
| 2024/03期 | ▲8.9億円 | 5.5億円 | 24.5億円 | ▲3.4億円 |
| 2025/03期 | ▲37.0億円 | 6.5億円 | ▲27.0億円 | ▲30.4億円 |
営業CFは2022/03期に61億円と好調でしたが、2023期〜2025/3はマイナスとなっています。これは大型プロジェクトの前受金・売掛金の変動によるもので、工業炉メーカー特有の受注型ビジネスでは期末の入金タイミングにより変動しやすい特徴があります。投資CFは有価証券売却益等によりプラスの年もあり、財務体質自体は健全です。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名中、女性は1名(10.0%)です。7社の連結子会社を統括し、工業炉のトップメーカーとして専門性の高い経営体制を構築しています。平均勤続年数15年と技術者の定着率が高く、熱処理の専門知識を蓄積した人材が強みです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 923万円 | 721人 | - |
従業員の平均年収は923万円と、建設業界の中でも高水準の給与体系です。平均年齢43.2歳の従業員721名が在籍しており、専門性の高い熱処理技術を持つエンジニアが多く所属しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
中外炉工業のTSRは5年間で280.7%と、TOPIX(213.4%)を大きく上回るアウトパフォームを達成しています。特に2024期〜2025にかけて急伸しており、業績の急回復と増配が株価上昇の原動力です。脱炭素関連のテーマ性も加わり、投資家からの注目度が高まっている銘柄です。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 6円 | 85.6% |
| 2017/03期 | 6円 | 47.7% |
| 2018/03期 | 60円 | 54.0% |
| 2019/03期 | 60円 | 61.7% |
| 2020/03期 | 60円 | 41.1% |
| 2021/03期 | 60円 | 139.9% |
| 2022/03期 | 70円 | 39.5% |
| 2023/03期 | 70円 | 43.2% |
| 2024/03期 | 80円 | 27.2% |
| 2025/03期 | 150円 | 36.8% |
株主優待制度はありません。
配当は2021/03期の60円から2025/03期には150円へと4期連続で増配し、2.5倍に拡大しました。2021/03期は利益水準が低く配当性向が139.9%と高くなりましたが、業績回復に伴い正常化しています。配当利回り3.44%は建設業の中でも高水準であり、増配による株主還元強化への意欲が強い企業です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 148.5万円 | 48.5万円 | 48.5% |
| 2022期 | 118.2万円 | 18.2万円 | 18.2% |
| 2023期 | 139.8万円 | 39.8万円 | 39.8% |
| 2024期 | 231.3万円 | 131.3万円 | 131.3% |
| 2025期 | 280.7万円 | 180.7万円 | 180.7% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 11.3倍は業界平均(12.5倍)をやや下回る水準で、割安感のある評価です。PBR 1.13倍はPBR1倍を達成しており、資本効率の改善が市場に評価されています。信用倍率9.10倍と買い残が多く、個人投資家の期待が高い銘柄であることがうかがえます。配当利回り3.44%は建設業界平均を大きく上回ります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.7億円 | 2.4億円 | 41.8% |
| 2022/03期 | 14.9億円 | 1.3億円 | 8.9% |
| 2023/03期 | 15.8億円 | 3.4億円 | 21.8% |
| 2024/03期 | 17.1億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 30.0億円 | 500万円 | 0.2% |
税引前利益は着実に増加し、2025/03期には30億円に到達しました。2024期〜2025/3の実効税率が極めて低いのは、繰延税金資産の計上や投資有価証券売却に伴う税効果によるものです。2026/03期は実効税率6.7%を見込んでおり、税引後利益の水準は引き続き高い見通しです。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
中外炉工業(株) まとめ
「工業炉のトップメーカー。脱炭素時代の水素・アンモニア燃焼技術で、日本のものづくりを支える」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。