1964プライム

中外炉工業(株)

Chugai Ro Co.,Ltd.

最終更新日: 2026年3月24日

ROE11.6%
BPS3858.9円
自己資本比率50.4%
FY2025/3 有報データ

工業炉のトップメーカー。80年の技術力で、脱炭素のものづくりを切り拓く

熱技術で社会に貢献し、持続可能な未来を創造する

この会社ってなに?

自動車の部品やスマートフォンの素材は、超高温で加熱・冷却する「熱処理」という工程を経て強度や性能が高められています。中外炉工業はこの熱処理に使う工業炉を設計・製造するトップメーカーです。鉄鋼メーカーの加熱炉、自動車メーカーの部品焼入れ炉、半導体工場の熱処理装置など、私たちの身の回りの製品を作るために欠かせない「縁の下の力持ち」です。

中外炉工業は1946年創業の工業炉メーカーで、鉄鋼・自動車・半導体向けの熱処理設備を主力とするプライム上場企業です。日本製鉄やトヨタ自動車を主要取引先に持ち、FY2025/3は売上高362億円(前年比+23.8%)、営業利益27億円と大幅増収増益を達成しました。脱炭素に向けた水素・アンモニア燃焼バーナの開発を加速しており、中期経営計画では売上高415億円・営業利益36億円を目標に掲げています。PER 11.3倍・PBR 1.13倍で、配当利回り3.44%と株主還元にも積極的です。

建設業プライム市場

会社概要

業種
建設業
決算期
3月
本社
東京都港区港南2丁目5番7号 港南ビル
公式
chugai.co.jp

社長プロフィール

阪田 守
代表取締役社長
技術畑出身の成長推進型リーダー
中外炉工業は「熱のプロフェッショナル」として、鉄鋼・自動車・半導体など多様な産業の製造プロセスを支えてまいりました。カーボンニュートラルの実現に向けて、水素・アンモニア燃焼技術の開発を加速し、日本のものづくりの脱炭素化に貢献してまいります。

この会社のストーリー

1946
中外炉工業として創業

戦後復興期に工業炉メーカーとして創業。日本の鉄鋼産業の再建を、熱処理設備の供給で支えた。

1962
東京証券取引所に上場

東京証券取引所に株式を上場。鉄鋼向け大型加熱炉の受注拡大で高度経済成長を支えた。

1980
自動車向け熱処理事業に進出

自動車部品の焼入れ・焼戻し用の熱処理炉を展開。トヨタ自動車など国内大手との取引を拡大した。

2010
省エネルギー型工業炉の開発加速

高効率バーナや蓄熱式燃焼システムを開発し、環境配慮型の工業炉メーカーへの転換を推進した。

2022
水素・アンモニア燃焼技術の実証

脱炭素に向けた水素バーナ・アンモニア燃焼バーナの開発に成功。工業炉の脱炭素化の先駆者となった。

2025
過去最高益を更新・TSR大幅アウトパフォーム

FY2025/3に売上高362億円・営業利益27億円を達成。TSR 280%でTOPIXを大きく上回る。

注目ポイント

工業炉のトップメーカー

鉄鋼・自動車・半導体向けの工業炉で国内首位。日本製鉄やトヨタ自動車を主要顧客に持ち、日本のものづくりを80年以上にわたり支え続けています。

脱炭素の切り札・水素燃焼技術

水素・アンモニア燃焼バーナの開発で工業炉の脱炭素化を先導。カーボンニュートラル実現に不可欠な技術を持ち、成長市場でのポジション確立が期待されます。

配当2.5倍増・利回り3.44%

4期連続増配で配当は60円から150円へ2.5倍に拡大。配当利回り3.44%は建設業界トップクラスで、増配への意欲も強い株主還元積極企業です。

サービスの実績は?

150
1株当たり配当金
FY2025実績
+87.5% YoY
+23.8%
売上高成長率
FY2025実績 (YoY)
+85.2%
営業利益成長率
FY2025実績 (YoY)
721
単体従業員数
2025年3月時点

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 150円
安全性
安定
自己資本比率 50.4%(FY2024/3に有利子負債が増加したが、自己資本比率58%と高水準を維持しており財務は健全)
稼ぐ力
高い
ROE 11.6%
話題性
好評
ポジティブ 60%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
150
方針: 業績に応じた利益還元を基本とし、安定配当を目指す
1株配当配当性向
FY2016/3685.6%
FY2017/3647.7%
FY2018/36054.0%
FY2019/36061.7%
FY2020/36041.1%
FY2021/360139.9%
FY2022/37039.5%
FY2023/37043.2%
FY2024/38027.2%
FY2025/315036.8%
9期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度はありません。

配当はFY2021/3の60円からFY2025/3には150円へと4期連続で増配し、2.5倍に拡大しました。FY2021/3は利益水準が低く配当性向が139.9%と高くなりましたが、業績回復に伴い正常化しています。配当利回り3.44%は建設業の中でも高水準であり、増配による株主還元強化への意欲が強い企業です。

同業比較(収益性)

建設業の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
11.6%
業界平均
9.1%
営業利益率上回る
この会社
7.5%
業界平均
6.4%
自己資本比率下回る
この会社
50.4%
業界平均
51.1%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/3263億円
FY2023/3280億円
FY2024/3293億円
FY2025/3362億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/314.8億円
FY2025/327.4億円

売上高はFY2021/3の247億円からFY2025/3には362億円へと5年間で約1.5倍に成長しました。特にFY2025/3は前年比+23.8%と大幅増収を達成し、営業利益も27億円と過去最高水準です。FY2026/3は売上高375億円・営業利益30億円を予想しており、成長トレンドの継続が見込まれています

事業ごとの売上・利益

熱処理事業
145億円40.1%)
プラント事業
200億円55.2%)
環境・エネルギー事業
17億円4.7%)
熱処理事業145億円
利益: 14億円利益率: 9.7%

自動車・機械部品向けの熱処理炉の設計・製造・メンテナンス。トヨタ自動車など主要自動車メーカーが顧客。利益率が高い安定収益セグメント。

プラント事業200億円
利益: 12億円利益率: 6.0%

鉄鋼・非鉄金属向けの大型加熱炉・熱処理炉の設計・施工。日本製鉄などが主要取引先。売上構成比55%を占める最大セグメント。

環境・エネルギー事業17億円
利益: 2億円利益率: 11.8%

水素・アンモニア燃焼バーナの開発、省エネルギー型工業炉の提案。脱炭素化に向けた成長分野として注力中。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
11.6%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
6.2%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
7.5%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/30.5%0.9%-
FY2022/35.4%3.6%-
FY2023/34.5%3.0%-
FY2024/38.1%4.5%5.0%
FY2025/311.6%6.2%7.5%

営業利益率はFY2021/3の1.6%からFY2025/3には7.5%へと大幅に改善しています。ROEも1.5%から10.5%へ飛躍的に向上し、中期経営計画の目標であるROE10%をFY2025/3に達成しました。収益構造の改革が着実に成果を上げていることがうかがえます。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率50.4%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
138億円
会社の純資産
286億円

自己資本比率は56〜60%台で推移しており、財務基盤は非常に安定しています。FY2024/3に有利子負債183億円を計上しましたが、FY2025/3には138億円へ減少し、自己資本比率は58.1%を維持。BPSは2,824円から3,859円へ着実に増加しており、純資産の積み上げが順調です。

お金の流れは?

本業で稼げていません
本業で稼いだお金
-37.0億円
営業CF
投資に使ったお金
+6.5億円
投資CF
借入・返済など
-27.0億円
財務CF
手元に残ったお金
-30.4億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/333.0億円-5.5億円-44.8億円27.5億円
FY2022/360.9億円5.1億円-25.1億円66.0億円
FY2023/3-25.0億円-6,300万円-7.3億円-25.6億円
FY2024/3-8.9億円5.5億円24.5億円-3.4億円
FY2025/3-37.0億円6.5億円-27.0億円-30.4億円

営業CFはFY2022/3に61億円と好調でしたが、FY2023〜2025/3はマイナスとなっています。これは大型プロジェクトの前受金・売掛金の変動によるもので、工業炉メーカー特有の受注型ビジネスでは期末の入金タイミングにより変動しやすい特徴があります。投資CFは有価証券売却益等によりプラスの年もあり、財務体質自体は健全です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1鉄鋼・自動車業界の設備投資動向に左右される受注変動リスク
2大型プロジェクトの工期遅延・コスト超過リスク
3原材料価格(鋼材・耐火物等)の高騰リスク
4為替変動リスク(海外プロジェクトの増加に伴う)
5脱炭素化の進展による既存技術の陳腐化リスク
6技術者・熟練工の確保に関する人材リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/35.7億円2.4億円41.8%
FY2022/314.9億円1.3億円8.9%
FY2023/315.8億円3.4億円21.8%
FY2024/317.1億円0円0.0%
FY2025/330.0億円500万円0.2%

税引前利益は着実に増加し、FY2025/3には30億円に到達しました。FY2024〜2025/3の実効税率が極めて低いのは、繰延税金資産の計上や投資有価証券売却に伴う税効果によるものです。FY2026/3は実効税率6.7%を見込んでおり、税引後利益の水準は引き続き高い見通しです。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
923万円
従業員数
721
平均年齢
43.2歳
平均年収従業員数前年比
当期923万円721-

従業員の平均年収は923万円と、建設業界の中でも高水準の給与体系です。平均年齢43.2歳の従業員721名が在籍しており、専門性の高い熱処理技術を持つエンジニアが多く所属しています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主57.2%
浮動株42.8%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関38.3%
事業法人等14.4%
外国法人等4.8%
個人その他39.7%
証券会社2.8%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は中外炉工業従業員持株会氏・第一生命・りそな銀行。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(959,000株)13.07%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(540,000株)7.36%
第一生命株式会社(381,000株)5.19%
株式会社りそな銀行(363,000株)4.95%
中外炉工業関連企業持株会(221,000株)3.01%
株式会社錢高組(175,000株)2.38%
日本生命保険相互会社(142,000株)1.93%
JPモルガン証券株式会社(141,000株)1.92%
株式会社みずほ銀行(129,000株)1.76%
中外炉工業従業員持株会(110,000株)1.5%

筆頭株主は信託銀行(13.07%)で、金融機関を中心とした安定した株主構成です。第一生命(5.19%)やりそな銀行(4.95%)など政策保有株主が上位に並び、関連企業持株会(3.01%)と従業員持株会(1.50%)も安定株主として機能しています。錢高組(2.38%)は建設業界の取引関係を反映した持合い先です。

会社の公式開示情報

役員報酬

1億2,600万円
取締役5名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
熱処理事業145億円14億円9.7%
プラント事業200億円12億円6.0%
環境・エネルギー事業17億円2億円11.8%

プラント事業が売上の約55%を占める最大セグメントで、鉄鋼メーカー向けの大型案件が業績を左右します。熱処理事業は利益率9.7%と高収益で安定的な収益基盤を形成。注目は環境・エネルギー事業で、水素・アンモニア燃焼技術の社会実装が将来の成長ドライバーとなる見込みです。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 10名)
女性 1名(10.0% 男性 9
10%
90%
監査報酬
3,200万円
連結子会社数
7
設備投資額
7.2億円
平均勤続年数(従業員)
15

取締役・監査役10名中、女性は1名(10.0%)です。7社の連結子会社を統括し、工業炉のトップメーカーとして専門性の高い経営体制を構築しています。平均勤続年数15年と技術者の定着率が高く、熱処理の専門知識を蓄積した人材が強みです。

会社の計画は順調?

A
総合評価
中計最終年度のROE目標を前倒し達成。売上高・営業利益も中計目標の75〜87%に到達しており、最終年度での目標達成が視野に入っている。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画(5カ年)
FY2022〜FY2026
売上高: 目標 415億円 順調 (362億円 (FY2025))
87.3%
営業利益: 目標 36.2億円 順調 (27.4億円 (FY2025))
75.6%
ROE: 目標 10%以上 達成 (10.5% (FY2025))
100%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025376億円362億円-3.6%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY202526億円27億円+6.4%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

中外炉工業は5カ年中期経営計画のもと、FY2026に売上高415億円・営業利益36.2億円・ROE10%以上を最終目標に掲げています。FY2025実績でROE10.5%を達成し、売上高・営業利益も順調に伸長中です。脱炭素関連の新規案件獲得と受注拡大が、目標達成のカギとなります。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

中外炉工業のTSRは5年間で280.7%と、TOPIX(213.4%)を大きく上回るアウトパフォームを達成しています。特にFY2024〜2025にかけて急伸しており、業績の急回復と増配が株価上昇の原動力です。脱炭素関連のテーマ性も加わり、投資家からの注目度が高まっている銘柄です。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+180.7%
100万円 →280.7万円
180.7万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021148.5万円+48.5万円48.5%
FY2022118.2万円+18.2万円18.2%
FY2023139.8万円+39.8万円39.8%
FY2024231.3万円+131.3万円131.3%
FY2025280.7万円+180.7万円180.7%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残46,400株
売り残5,100株
信用倍率9.10倍
3/13時点
今後の予定
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年7月下旬(予定)
定時株主総会2026年6月下旬(予定)

PER 11.3倍は業界平均(12.5倍)をやや下回る水準で、割安感のある評価です。PBR 1.13倍はPBR1倍を達成しており、資本効率の改善が市場に評価されています。信用倍率9.10倍と買い残が多く、個人投資家の期待が高い銘柄であることがうかがえます。配当利回り3.44%は建設業界平均を大きく上回ります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「好調
報道件数(30日)
42
前月比 +8.5%
メディア数
18
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, 会社四季報, みんかぶ
業界内ランキング
上位 25%
建設業 170社中 40位
報道のトーン
60%
好意的
32%
中立
8%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算40%
脱炭素・水素技術25%
株主還元・配当20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月社長交代

阪田守氏が代表取締役社長に就任予定。工業炉事業のさらなる成長を牽引。

2026年1月3Q好決算

4-12月期の経常利益が66%増益で着地。10-12月期も2.2倍と大幅増益を達成。

2025年10月上方修正

FY2026/3の最終利益を一転23%増益に上方修正。最高益更新の見通し。

中外炉工業(株) まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑
配当
少なめ
1株 150円
安全性
安定
自己資本比率 50.4%(FY2024/3に有利子負債が増加したが、自己資本比率58%と高水準を維持しており財務は健全)
稼ぐ力
高い
ROE 11.6%
話題性
好評
ポジティブ 60%

「工業炉のトップメーカー。脱炭素時代の水素・アンモニア燃焼技術で、日本のものづくりを支える」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU