住友林業
Sumitomo Forestry Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月20日
「木」の力で脱炭素社会を切り拓く、グローバルな木造建築・林業のパイオニア
木を活かした新たな価値の創造により、国内外での持続可能な社会の実現と豊かな暮らしに貢献する。
この会社ってなに?
あなたが街を歩いているときに見かける「住友林業の家」の看板。実はこの会社、国内で家を建てるだけでなく、世界中の森を管理し、木材を流通させる巨大なネットワークを持っています。最近では、アメリカで家を買う人たちにも住友林業のビジネスが深く関わっているかもしれません。普段私たちが意識しない「木」という資源を軸に、地球規模で住宅や環境ビジネスを展開している企業です。
FY2024の売上高は2兆536億円、営業利益は1945億円と大幅な増収増益を達成しました。国内の住宅市場が縮小する中、米国の大手住宅メーカーを過去最大規模の6500億円で買収し、海外事業への依存度を急速に高めています。PER2.5倍、PBR0.33倍と株価指標は著しく割安な水準にあり、今後は巨額買収のシナジー創出と資本効率の改善が投資家の焦点となります。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区大手町一丁目3番2号 経団連会館
- 公式
- sfc.jp
社長プロフィール

長期ビジョン「Mission TREEING 2030」の達成に向け、脱炭素化への挑戦とグローバル展開を推進します。木の可能性を最大限に引き出し、持続可能な社会の実現と飛躍的な企業価値の向上を目指します。
この会社のストーリー
住友家の別子銅山開発に必要な木材の調達をルーツとし、300年以上にわたる「木」との歩みが始まりました。
林業や木材建材事業を基盤とし、戦後の復興から高度経済成長期の住宅需要に応えながら成長を遂げました。
独自の木造建築技術を磨き上げ、環境に配慮した住宅事業を展開するとともに、海外での事業基盤の構築を進めました。
森林のCO2吸収源としての価値を訴求し、木材資源の活用による脱炭素化への挑戦と新たな事業展開を開始しました。
米国大手住宅メーカーの買収などM&Aや新規投資を積極的に行い、2030年の経常利益3,500億円目標に向け飛躍的な成長を目指しています。
注目ポイント
米国大手住宅メーカーを約6,500億円で買収するなど、海外事業の拡大が著しいです。国内市場の縮小を補い、世界規模での成長を牽引しています。
「木」を軸とした事業展開により、森林のCO2吸収や木造建築による炭素固定など、地球環境の保全とビジネスの成長を高い次元で両立させています。
2030年12月期の経常利益目標を3,500億円へ上方修正するなど、収益力の高さが魅力です。増配傾向にあり、投資家への還元にも積極的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/12 | 24円 | 43.7% |
| FY2017/12 | 35円 | 18.0% |
| FY2018/12 | 40円 | 23.7% |
| FY2019/12 | 40円 | 24.9% |
| FY2020/12 | 35円 | 20.9% |
| FY2021/12 | 80円 | 17.5% |
| FY2022/12 | 125円 | 23.0% |
| FY2023/12 | 125円 | 24.7% |
| FY2024/12 | 48.3円 | 25.5% |
なし
配当政策については、利益成長に応じた継続的な増配を基本方針としており、配当性向を25%前後で安定させています。株主優待は実施していませんが、業績の拡大に連動した配当額の引き上げにより、株主への利益還元を強化しています。現在、配当利回りは3.24%と投資家にとって一定の魅力ある水準を維持しており、長期的な視点での配当の伸びが期待できる銘柄です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
住友林業の業績は、海外住宅・不動産事業の拡大を牽引役に成長が加速しており、売上高はFY2023/3の約1.7兆円からFY2025/3(予想)には約2.6兆円規模へと伸長する見通しです。営業利益も力強い伸びを見せており、FY2024/3には約1,946億円を記録するなど、グローバル展開が奏功しています。今後は住宅資材商社との連携強化などにより、さらなる利益水準の向上を目指す強固な経営体制を構築しています。 【FY2025/12実績】売上2.3兆円(前期比10.4%)、営業利益1687億円、純利益1067億円。
事業ごとの売上・利益
米国等の海外住宅・不動産開発が中核。利益額はグループの約76%を占める
国内の注文住宅・リフォーム事業
木材・建材の製造販売・流通。住宅資材商社としての機能
社有林管理・バイオマス発電等の森林資源活用事業
CATV・介護等の生活関連サービス
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 16.1% | 6.6% | - |
| FY2022/12 | 17.8% | 7.6% | - |
| FY2023/12 | 13.5% | 6.1% | - |
| FY2024/12 | 12.6% | 5.7% | 9.5% |
| FY2025/12 | 9.9% | 4.4% | 7.4% |
| FY2025/12 | 9.9% | 4.4% | 7.4% |
同社の収益性は、安定して高い営業利益率を維持しており、FY2024/3には9.5%を達成するなど製造・流通・販売を一気通貫で手掛ける強みが発揮されています。ROE(自己資本利益率)は11%台を安定して推移しており、資本効率を重視した経営が行われていることが分かります。高付加価値な木造住宅の供給とグローバルな事業ポートフォリオにより、建設業界の中でも高水準の収益基盤を確立しています。
財務は安全?
財務健全性については、事業拡大に伴う積極的な投資により総資産がFY2023/3の約1.8兆円からFY2024/3には約2.3兆円まで拡大していますが、40%前後の自己資本比率を維持しており財務の安全性は確保されています。有利子負債をコントロールしつつ純資産を積み上げており、1株あたり純資産(BPS)も着実に成長しています。大規模なM&Aを実行しながらもバランスシートの安定性を保つバランスの良い経営が特徴です。 【FY2025/12】総資産2.6兆円、純資産1.1兆円、自己資本比率29.7%、有利子負債7232億円。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 916億円 | -403億円 | -70.3億円 | 513億円 |
| FY2022/12 | 553億円 | -524億円 | -330億円 | 28.9億円 |
| FY2023/12 | 1,253億円 | -1,125億円 | 102億円 | 128億円 |
| FY2024/12 | 271億円 | -1,351億円 | 1,332億円 | -1,080億円 |
| FY2025/12 | 947億円 | -1,447億円 | 507億円 | -501億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調さにより黒字を維持していますが、FY2024/3は海外市場での用地取得やM&A等の積極的な投資活動により投資CFの流出が大きくなり、フリーキャッシュフローは一時的なマイナスとなりました。一方で、財務活動によるキャッシュフローがプラスに転じていることから、成長投資のための資金調達が円滑に進んでいることが伺えます。将来的な収益拡大を見据え、資本を積極的に投下する成長フェーズにあると言えます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/12 | 1,378億円 | 506億円 | 36.7% |
| FY2022/12 | 1,950億円 | 863億円 | 44.3% |
| FY2023/12 | 1,589億円 | 568億円 | 35.7% |
| FY2024/12 | 1,980億円 | 814億円 | 41.1% |
| FY2025/12 | 1,749億円 | 682億円 | 39.0% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増大に合わせてFY2024/3には約814億円と高水準で推移しました。実効税率が一時的に41.1%まで上昇したのは、海外事業の拡大に伴う税務上の調整や為替影響などが背景にあります。FY2025/3予想では約720億円、税率も通常の水準に回帰する見通しです。安定した納税を通じて社会貢献を果たしつつ、グローバルな税務ガバナンスの最適化を図っています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 976万円 | 27,613人 | - |
平均年収は948万円で建設業界上位の水準。単体約5,300名の従業員を擁し、連結ではグローバルに約2.6万名を超える。海外事業拡大に伴い人材投資を継続しており、毎年安定的に昇給が行われている。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は住友林業グループ社員持株会氏・住友金属鉱山。
住友林業の株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行および日本カストディ銀行といった信託口が大半を占める安定株主重視の構成です。住友グループ各社との資本関係も強く、長期的な経営安定性が担保されている一方、浮動株比率には一定の制限があることが特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建築・不動産事業 | 1兆2,400億円 | 1,475億円 | 11.9% |
| 住宅事業 | 5,418億円 | 352億円 | 6.5% |
| 木材建材事業 | 2,315億円 | 100億円 | 4.3% |
| 資源環境事業 | 256億円 | 2.36億円 | 0.9% |
| その他 | 153億円 | 7.05億円 | 4.6% |
EDINETの開示情報によると、同社は「木」を軸とした住宅・不動産・建材流通・海外事業と多角的な収益基盤を有しています。米国等の海外住宅事業が利益の大きな割合を占める一方、地政学リスクや為替変動、原材料価格の高騰が主要な事業リスクとして注視されています。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制においては、女性役員比率の向上(13.3%)を推進しつつ、グローバル企業としての監視機能を強化しています。連結子会社449社という巨大な企業規模を統括するため、厳格な監査体制の整備とコンプライアンスの遵守が経営の重要課題となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 1兆6,500億円 | 1兆7,000億円 | 1兆7,332億円 | +5.0% |
| FY2024 | 1兆9,500億円 | 2兆円 | 2兆537億円 | +5.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 1,300億円 | 1,400億円 | 1,468億円 | +12.8% |
| FY2024 | 1,800億円 | 1,900億円 | 1,946億円 | +8.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
国内の住宅市場が成熟する中、米国での大型M&Aや事業拡大を通じて海外展開を加速させており、長期ビジョンの経常利益目標を2500億円から3500億円へと大幅に上方修正しています。脱炭素社会に向けた木材資源の活用も追い風となっています。
株の売買状況と今後の予定
建設業界の平均的なPER15.4倍と比較して、同社のPER2.5倍・PBR0.33倍は極端な低評価に留まっています。信用倍率が35倍を超えており、個人投資家の買い残が多い点には短期的な需給面での注意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase 2」を公表し、2030年12月期の経常利益目標を3,500億円へ引き上げました。
住宅資材商社のジオリーブグループと資本業務提携を締結し、建材流通網の強化による収益基盤の拡充を図りました。
通期連結業績の経常利益を2,050億円から1,700億円へ下方修正し、市場成長環境の変化を背景に一転減益見通しとなりました。
最新ニュース
住友林業 まとめ
ひとめ診断
「祖業の木材から米国住宅事業へ、巨額買収で海外成長に賭けるグローバルビルダー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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