(株)弘電社
The Kodensha,Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月24日
三菱電機の懐刀。100年超の電気設備技術で、ビルから発電所まで「電気の裏方」を支える老舗企業
電気設備のプロフェッショナルとして、社会基盤を支え、安心・安全・快適な社会の実現に貢献する
この会社ってなに?
オフィスビルや商業施設の照明・空調・コンセントなどの電気設備工事、発電所や変電所の電力インフラ設備、さらには工場の生産ラインの電気システムまで、私たちの生活を支える「電気の裏方」が弘電社の仕事です。三菱電機製のエレベーターやエアコンの販売・設置も手がけており、身近な建物の快適さを陰で支えています。
弘電社は1917年創業の総合電気設備工事会社で、三菱電機が株式の51.4%を保有する中核子会社です。建築物の電気設備を担う内線事業、発電所・変電所などの社会インフラ事業、および三菱電機製品の販売を柱に展開。FY2025/3は売上高393億円(前年比+12.6%)、営業利益31億円と大幅増益を達成しました。2026年1月には三菱電機が売却を検討との報道で注目を集め、株価は大幅上昇。PER 26.8倍・PBR 2.49倍と売却プレミアムを織り込んだ水準にあります。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区銀座五丁目11番10号
- 公式
- www.kk-kodensha.co.jp
社長プロフィール
弘電社は創業以来100年以上にわたり、電気設備工事を通じて社会インフラの構築に貢献してまいりました。三菱電機グループの一員として培った技術力と信頼を基盤に、お客様の安心・安全・快適な環境づくりに全力を尽くしてまいります。
この会社のストーリー
電気設備工事業として創業。日本の近代化とともに、電気インフラの整備に携わる。
株式会社弘電社として法人設立。本格的な事業拡大の基盤を築いた。
東証第二部に株式を上場。社会的信用を高め、事業の更なる拡大を図った。
三菱電機の中核子会社として、グループシナジーを活かした事業展開を推進。内線事業・社会インフラ事業・商品販売事業の3本柱を確立。
1:5の株式分割を実施し投資しやすい環境を整備。FY2025/3には営業利益31億円と過去最高益を大幅更新。
三菱電機が弘電社の売却を検討との報道。関電工やきんでんなどが買収候補に浮上し、新たな転機を迎える。
注目ポイント
2026年1月に三菱電機が売却を検討との報道があり、TOBプレミアム期待で株価が急騰しています。買収が実現すれば、さらなる株価上昇の可能性があります。
FY2025/3の営業利益は31億円と前期比166%増の急成長。中計の目標20億円を大幅に前倒し達成しており、高い収益力を実証しています。
自己資本比率65%・有利子負債わずか9億円と、極めて健全な財務体質です。100年超の歴史に裏付けられた安定経営が魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 8円 | 17.8% |
| FY2017/3 | 12円 | 17.6% |
| FY2018/3 | 24円 | 18.5% |
| FY2019/3 | 40円 | 18.1% |
| FY2020/3 | 44円 | 22.5% |
| FY2021/3 | 44円 | 44.0% |
| FY2022/3 | 44円 | 125.4% |
| FY2023/3 | 44円 | 70.1% |
| FY2024/3 | 270円 | 266.0% |
| FY2025/3 | 84円 | 27.1% |
株主優待制度はありません。
FY2024/3に1:5の株式分割を実施したため、分割後ベースではFY2025/3の1株84円は実質的に増配となっています。FY2026/3は1株90円(年間)への増配を予想しています。配当性向はFY2022〜2024に一時的に高水準となりましたが、業績回復に伴い27〜39%の適正水準に落ち着いています。配当利回りは1.45%と低めですが、売却報道による株価上昇が利回り低下の主因です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
弘電社の業績はFY2022/3に一時的に落ち込んだものの、その後は回復基調が続いています。特にFY2025/3は売上高393億円・営業利益31億円と過去最高益を大幅に更新しました。大口案件の着工や三菱電機関連の設備投資需要の拡大が追い風となっています。FY2026/3は売上高420億円・営業利益31億円を予想し、高水準の業績維持が見込まれています。
事業ごとの売上・利益
オフィスビル・商業施設・工場などの電気設備工事。売上構成比約46%を占める主力セグメント。照明・空調・電力供給設備の設計・施工を担う。
発電所・変電所・送電線などの電力インフラ設備の施工・保守。売上構成比約24%。社会基盤を支える安定的な事業。
三菱電機製品(エレベーター、空調機器、FA機器等)の販売。売上構成比約30%。三菱電機グループとしてのシナジーを発揮。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5.0% | 3.0% | - |
| FY2022/3 | 1.7% | 1.1% | - |
| FY2023/3 | 2.6% | 1.8% | - |
| FY2024/3 | 6.0% | 2.8% | 3.3% |
| FY2025/3 | 14.2% | 8.2% | 7.8% |
FY2025/3にROE 12.5%・営業利益率 7.8%と収益性が飛躍的に改善しました。FY2022/3のROE 1.7%から大幅に回復しており、大口案件の利益率改善と原価管理の徹底が奏功しています。建設業界の中でも高水準のROEを達成しており、資本効率の改善が顕著です。
財務は安全?
自己資本比率は59〜65%と非常に高い水準を維持しており、実質無借金経営に近い健全な財務体質です。FY2024/3に株式分割を実施したためBPSが大幅に変動していますが、純資産は着実に積み上がっています。有利子負債はFY2024/3から少額計上されたものの、財務の安全性は極めて高い水準にあります。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 28.5億円 | -29.6億円 | -4.2億円 | -1.0億円 |
| FY2022/3 | -5.9億円 | 9.9億円 | -5.3億円 | 4.0億円 |
| FY2023/3 | 1.2億円 | 2.4億円 | -4.1億円 | 3.6億円 |
| FY2024/3 | 1.9億円 | 1,300万円 | -4.2億円 | 2.0億円 |
| FY2025/3 | 11.2億円 | -2.5億円 | -10.8億円 | 8.7億円 |
営業キャッシュフローはFY2022/3に一時マイナスとなりましたが、FY2025/3には11億円と大幅に回復しました。建設業は工事の進捗による運転資金の変動が大きいため、年度ごとのブレはありますが、FY2025/3のFCF 8.7億円は健全な水準です。財務CFのマイナスは主に配当金の支払いによるものです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.1億円 | 4.3億円 | 32.5% |
| FY2022/3 | 5.3億円 | 2.3億円 | 42.1% |
| FY2023/3 | 8.6億円 | 3.0億円 | 35.0% |
| FY2024/3 | 12.9億円 | 3.9億円 | 30.4% |
| FY2025/3 | 31.7億円 | 4.3億円 | 13.6% |
税引前利益はFY2025/3に32億円と大幅に増加しました。FY2025/3の実効税率が13.6%と極めて低いのは、繰延税金資産の計上や税効果の一時的な要因と考えられます。FY2026/3予想では通常水準の33.9%に戻る見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 703万円 | 687人 | - |
従業員の平均年収は703万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢43.8歳、平均勤続年数18.3年と定着率が非常に高く、技術者としての専門性を活かした長期キャリア形成が行われています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は三菱電機・弘電社従業員持株会・三菱地所。
三菱電機が51.4%を保有する筆頭株主であり、典型的な親子上場銘柄です。従業員持株会(4.2%)、三菱地所(3.3%)、ネグロス電工(1.3%)など三菱グループ関連の安定株主が上位を占めています。2026年1月に三菱電機が売却を検討との報道があり、関電工やきんでんなどが買収候補として挙がっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 内線事業 | 181億円 | 14.5億円 | 8.0% |
| 社会インフラ事業 | 94億円 | 8.5億円 | 9.0% |
| 商品販売事業 | 117億円 | 8.0億円 | 6.8% |
内線事業が売上の約46%を占める最大セグメントで、社会インフラ事業(24%)と商品販売事業(30%)が続きます。社会インフラ事業の利益率9.0%が最も高く、電力インフラの安定需要が収益を支えています。三菱電機製品の販売事業も利益率6.8%と堅実で、グループシナジーを活かした安定的な事業構成です。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名中、女性は1名(9.0%)にとどまっており、女性登用のさらなる推進が課題です。連結子会社2社とコンパクトなグループ構成で、平均勤続年数18.3年と高い定着率を維持しています。三菱電機グループのガバナンス基準に沿った経営体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 12億円 | — | 31億円 | +156.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 380億円 | — | 393億円 | +3.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
弘電社の中期経営計画は営業利益・ROEの目標をFY2025で前倒し達成しています。営業利益31億円は目標の20億円を55%上回り、ROE 12.5%も目標の8%を大きく上回っています。売上高も393億円と目標400億円にほぼ到達しており、計画を大幅に上回る好業績が続いています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
弘電社のTSRは5年間で277.5%と、TOPIX(213.4%)を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2024〜FY2025にかけて急上昇しており、業績改善と売却報道がダブルで株価を押し上げました。FY2021〜FY2023はTOPIXを下回っていましたが、その後の急騰で逆転しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 129.9万円 | +29.9万円 | 29.9% |
| FY2022 | 125.0万円 | +25.0万円 | 25.0% |
| FY2023 | 122.6万円 | +22.6万円 | 22.6% |
| FY2024 | 192.9万円 | +92.9万円 | 92.9% |
| FY2025 | 277.5万円 | +177.5万円 | 177.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
弘電社の株価指標は、PER 26.8倍・PBR 2.49倍と建設業界平均を大幅に上回る水準にあります。これは三菱電機による売却検討報道でM&Aプレミアムが織り込まれているためです。配当利回りは1.45%と業界平均を下回りますが、売却実現時のTOBプレミアムへの期待が株価を支えています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
三菱電機が弘電社の売却を検討していることが日経新聞で報道。関電工やきんでんなどが買収候補に浮上し、株価が急騰。
FY2026/3の年間配当予想を90円に増額修正。前期の84円から6円の増配。
FY2025/3通期の経常利益予想を42%上方修正。大口案件の利益率改善が寄与。
最新ニュース
(株)弘電社 まとめ
ひとめ診断
「三菱電機の中核子会社。電気設備工事から社会インフラまで、100年超の技術力で支えるスタンダード企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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