(株)弘電社1948
The Kodensha,Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
オフィスビルや商業施設の照明・空調・コンセントなどの電気設備工事、発電所や変電所の電力インフラ設備、さらには工場の生産ラインの電気システムまで、私たちの生活を支える「電気の裏方」が弘電社の仕事です。三菱電機製のエレベーターやエアコンの販売・設置も手がけており、身近な建物の快適さを陰で支えています。
弘電社は1917年創業の総合電気設備工事会社で、三菱電機が株式の51.4%を保有する中核子会社です。建築物の電気設備を担う内線事業、発電所・変電所などの社会インフラ事業、および三菱電機製品の販売を柱に展開。2025/03期は売上高393億円(前年比+12.6%)、営業利益31億円と大幅増益を達成しました。2026年1月には三菱電機が売却を検討との報道で注目を集め、株価は大幅上昇。PER 26.8倍・PBR 2.49倍と売却プレミアムを織り込んだ水準にあります。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区銀座五丁目11番10号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
オフィスビル・商業施設・工場などの電気設備工事。売上構成比約46%を占める主力セグメント。照明・空調・電力供給設備の設計・施工を担う。
発電所・変電所・送電線などの電力インフラ設備の施工・保守。売上構成比約24%。社会基盤を支える安定的な事業。
三菱電機製品(エレベーター、空調機器、FA機器等)の販売。売上構成比約30%。三菱電機グループとしてのシナジーを発揮。
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.7% | 3.0% | - |
| 2022/03期 | 1.7% | 1.1% | - |
| 2023/03期 | 3.0% | 1.9% | - |
| 2024/03期 | 4.6% | 2.8% | 3.3% |
| 2025/03期 | 12.9% | 8.3% | 7.8% |
| 3Q FY2026/3 | 6.2%(累計) | 3.8%(累計) | 6.1% |
2025/03期にROE 12.5%・営業利益率 7.8%と収益性が飛躍的に改善しました。2022/03期のROE 1.7%から大幅に回復しており、大口案件の利益率改善と原価管理の徹底が奏功しています。建設業界の中でも高水準のROEを達成しており、資本効率の改善が顕著です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 324億円 | 12.2億円 | 8.8億円 | 99.9円 | — |
| 2022/03期 | 292億円 | 4.2億円 | 3.1億円 | 35.1円 | -10.1% |
| 2023/03期 | 336億円 | 6.8億円 | 5.6億円 | 62.8円 | +15.1% |
| 2024/03期 | 349億円 | 11.6億円 | 9.0億円 | 101.5円 | +3.9% |
| 2025/03期 | 393億円 | 30.8億円 | 27.4億円 | 309.7円 | +12.6% |
弘電社の業績は2022/03期に一時的に落ち込んだものの、その後は回復基調が続いています。特に2025/03期は売上高393億円・営業利益31億円と過去最高益を大幅に更新しました。大口案件の着工や三菱電機関連の設備投資需要の拡大が追い風となっています。2026/03期は売上高420億円・営業利益31億円を予想し、高水準の業績維持が見込まれています。 【3Q 2026/03期実績】売上310億円(通期予想比74%)、営業利益19億円(同61%)、純利益13億円(同63%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 内線事業 | 181億円 | 14.5億円 | 8.0% |
| 社会インフラ事業 | 94億円 | 8.5億円 | 9.0% |
| 商品販売事業 | 117億円 | 8.0億円 | 6.8% |
内線事業が売上の約46%を占める最大セグメントで、社会インフラ事業(24%)と商品販売事業(30%)が続きます。社会インフラ事業の利益率9.0%が最も高く、電力インフラの安定需要が収益を支えています。三菱電機製品の販売事業も利益率6.8%と堅実で、グループシナジーを活かした安定的な事業構成です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 12億円 | — | 31億円 | +156.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 380億円 | — | 393億円 | +3.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
弘電社の中期経営計画は営業利益・ROEの目標を2025期で前倒し達成しています。営業利益31億円は目標の20億円を55%上回り、ROE 12.5%も目標の8%を大きく上回っています。売上高も393億円と目標400億円にほぼ到達しており、計画を大幅に上回る好業績が続いています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
三菱電機が弘電社の売却を検討していることが日経新聞で報道。関電工やきんでんなどが買収候補に浮上し、株価が急騰。
2026/03期の年間配当予想を90円に増額修正。前期の84円から6円の増配。
2025/03期通期の経常利益予想を42%上方修正。大口案件の利益率改善が寄与。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
自己資本比率は59〜65%と非常に高い水準を維持しており、実質無借金経営に近い健全な財務体質です。2024/03期に株式分割を実施したためBPSが大幅に変動していますが、純資産は着実に積み上がっています。有利子負債は2024/03期から少額計上されたものの、財務の安全性は極めて高い水準にあります。 【3Q 2026/03期】総資産344億円、純資産227億円、自己資本比率61.1%、有利子負債5.0億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 28.5億円 | ▲29.6億円 | ▲4.2億円 | ▲1.0億円 |
| 2022/03期 | ▲5.9億円 | 9.9億円 | ▲5.3億円 | 4.0億円 |
| 2023/03期 | 1.2億円 | 2.4億円 | ▲4.1億円 | 3.6億円 |
| 2024/03期 | 1.9億円 | 1,300万円 | ▲4.2億円 | 2.0億円 |
| 2025/03期 | 11.2億円 | ▲2.5億円 | ▲10.8億円 | 8.7億円 |
営業キャッシュフローは2022/03期に一時マイナスとなりましたが、2025/03期には11億円と大幅に回復しました。建設業は工事の進捗による運転資金の変動が大きいため、年度ごとのブレはありますが、2025/03期のFCF 8.7億円は健全な水準です。財務CFのマイナスは主に配当金の支払いによるものです。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役11名中、女性は1名(9.0%)にとどまっており、女性登用のさらなる推進が課題です。連結子会社2社とコンパクトなグループ構成で、平均勤続年数18.3年と高い定着率を維持しています。三菱電機グループのガバナンス基準に沿った経営体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 703万円 | 687人 | - |
従業員の平均年収は703万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢43.8歳、平均勤続年数18.3年と定着率が非常に高く、技術者としての専門性を活かした長期キャリア形成が行われています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
弘電社のTSRは5年間で277.5%と、TOPIX(213.4%)を大幅にアウトパフォームしています。特に2024期〜2025期にかけて急上昇しており、業績改善と売却報道がダブルで株価を押し上げました。2021期〜2023期はTOPIXを下回っていましたが、その後の急騰で逆転しています。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 8円 | 17.8% |
| 2017/03期 | 12円 | 17.6% |
| 2018/03期 | 120円 | 18.5% |
| 2019/03期 | 200円 | 18.1% |
| 2020/03期 | 220円 | 22.5% |
| 2021/03期 | 220円 | 44.0% |
| 2022/03期 | 220円 | 125.4% |
| 2023/03期 | 220円 | 70.1% |
| 2024/03期 | 270円 | 266.0% |
| 2025/03期 | 84円 | 27.1% |
株主優待制度はありません。
2024/03期に1:5の株式分割を実施したため、分割後ベースでは2025/03期の1株84円は実質的に増配となっています。2026/03期は1株90円(年間)への増配を予想しています。配当性向は2022期〜2024に一時的に高水準となりましたが、業績回復に伴い27〜39%の適正水準に落ち着いています。配当利回りは1.45%と低めですが、売却報道による株価上昇が利回り低下の主因です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 129.9万円 | 29.9万円 | 29.9% |
| 2022期 | 125.0万円 | 25.0万円 | 25.0% |
| 2023期 | 122.6万円 | 22.6万円 | 22.6% |
| 2024期 | 192.9万円 | 92.9万円 | 92.9% |
| 2025期 | 277.5万円 | 177.5万円 | 177.5% |
※ 株価と配当をもとに配当込みで試算したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。直近期は有価証券報告書が未提出のため株価から試算しています。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
弘電社の株価指標は、PER 26.8倍・PBR 2.49倍と建設業界平均を大幅に上回る水準にあります。これは三菱電機による売却検討報道でM&Aプレミアムが織り込まれているためです。配当利回りは1.45%と業界平均を下回りますが、売却実現時のTOBプレミアムへの期待が株価を支えています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 13.1億円 | 4.3億円 | 32.5% |
| 2022/03期 | 5.3億円 | 2.3億円 | 42.1% |
| 2023/03期 | 8.6億円 | 3.0億円 | 35.0% |
| 2024/03期 | 12.9億円 | 3.9億円 | 30.4% |
| 2025/03期 | 31.7億円 | 4.3億円 | 13.6% |
税引前利益は2025/03期に32億円と大幅に増加しました。2025/03期の実効税率が13.6%と極めて低いのは、繰延税金資産の計上や税効果の一時的な要因と考えられます。2026/03期予想では通常水準の33.9%に戻る見込みです。
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