第一カッター興業(株)1716
DAI-ICHI CUTTER KOGYO K.K.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
普段あまり目にしませんが、高速道路の橋脚を切断したり、トンネルの壁をきれいに削ったり、ビルの外壁を高圧水で洗浄したりする「縁の下の力持ち」です。日本全国の老朽化インフラの補修・解体に欠かせない特殊技術を持っており、あなたが毎日通る道路や橋の安全を守っています。
第一カッター興業は1966年創業、ダイヤモンド工具を使ったコンクリート構造物の切断・穿孔工事で業界トップシェアを誇るスタンダード上場企業です。橋梁・トンネル・ビルなど老朽化した社会インフラの維持補修を手がけ、高圧水のウォータージェット工法やレーザー塗膜除去など先端技術も保有しています。2025/06期は売上高202億円・営業利益16億円と一時的に減益となりましたが、自己資本比率86.4%・無借金経営の堅牢な財務基盤を持ち、4期連続増配中です。PBR 0.87倍とバリュー株の特徴も持ちます。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 6月
- 本社
- 神奈川県茅ヶ崎市萩園833番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
事業ごとの売上・利益
ダイヤモンドカッターを用いたコンクリート構造物の切断・穿孔が主力。橋梁・トンネル・ビルの解体・改修工事に対応。売上構成比約64%を占める最大セグメント。
超高圧水によるコンクリートはつり、塗膜除去、外壁洗浄。環境負荷の低い工法として需要が拡大中。
レーザー塗膜除去、グルービング工事、子会社(アシレ・ユニペック等)の温水高圧洗浄・内外面洗浄事業。
稼ぐ力はどのくらい?
2025/06期実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/06期 | 15.1% | 11.5% | 13.5% |
| 2017/06期 | 12.6% | 9.7% | 11.0% |
| 2018/06期 | 16.4% | 12.8% | 13.4% |
| 2019/06期 | 12.0% | 9.6% | 11.8% |
| 2020/06期 | 13.0% | 10.6% | 13.2% |
| 2021/06期 | 13.0% | 10.4% | 14.3% |
| 2022/06期 | 10.5% | 8.4% | 11.9% |
| 2023/06期 | 11.8% | 9.5% | 11.9% |
| 2024/06期 | 11.1% | 9.1% | 11.7% |
| 2025/06期 | 7.1% | 6.0% | 8.1% |
| 2Q 2026/06期 | 6.3%(累計) | 5.3%(累計) | - |
営業利益率は2021/06期の14.3%をピークに、2025/06期は8.1%へ低下しましたが、建設業界平均(5〜6%)を大きく上回る高収益体質を維持しています。ROEは2025/06期に6.9%と一時的に低下しましたが、これは減益の影響であり、自己資本の蓄積が進んだことも要因です。業績回復に伴い収益性の改善が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/06期 | 193億円 | 27.6億円 | 17.4億円 | 153.2円 | +10.9% |
| 2022/06期 | 209億円 | 25.0億円 | 15.8億円 | 138.8円 | +8.3% |
| 2023/06期 | 222億円 | 26.3億円 | 19.5億円 | 172.0円 | +5.8% |
| 2024/06期 | 209億円 | 24.6億円 | 19.7億円 | 174.4円 | -5.6% |
| 2025/06期 | 202億円 | 16.5億円 | 13.3億円 | 117.7円 | -3.3% |
2023/06期に売上高222億円・営業利益26億円のピークを記録した後、2024期〜2025は公共工事の発注時期のずれや一部案件の遅延により減収減益となりました。2026/06期は売上高205億円・営業利益18億円と増収増益への回帰が見込まれています。営業利益率は8〜14%と建設業の中でも高水準を維持しています。 【2Q 2026/06期実績】売上0百万円(通期予想比0%)、営業利益14億円(同78%)、純利益12億円(同94%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 切断・穿孔工事事業 | 130億円 | 12億円 | 9.2% |
| ウォータージェット工事事業 | 35億円 | 3.5億円 | 10.0% |
| その他事業 | 37億円 | 1.5億円 | 4.1% |
切断・穿孔工事が売上の約64%を占める主力事業で、ダイヤモンド工具を使ったコンクリート切断技術では国内トップクラスのシェアを持ちます。ウォータージェット事業は環境配慮型工法として成長が期待されるセグメントです。子会社を通じた事業領域の拡大も進めており、M&Aによる技術・サービスの補完戦略を推進しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 210億円 | — | 202億円 | -3.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 25億円 | — | 16.5億円 | -34.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2025年12月に新中期経営計画を策定し、売上高250億円・営業利益率10%以上を中期目標に掲げています。2025/06期は当初予想を下回りましたが、インフラ老朽化対策の国策的需要は今後も拡大が見込まれ、中計目標の達成可能性は十分にあります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026/06期の中間決算を発表。上期経常利益は19%減益で下振れ着地。通期業績予想を修正。
新中期経営計画を策定。競争優位性の更なる強化と持続的成長を目指す方針を発表。
無動力追従式切断工法「Quattro FX」を開発。インフラ構造物の更新工事の効率化を実現。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも2Q 2026/06期末時点
有利子負債ゼロの完全無借金経営が最大の特徴です。自己資本比率は2021/06期の75.8%から2025/06期には86.4%まで上昇し、BPSも1,197円から1,710円へ着実に増加しています。現金同等物も約82億円と潤沢で、M&Aや設備投資に十分な余力を持つ極めて堅牢な財務基盤です。 【2Q 2026/06期】総資産231億円、純資産199億円、自己資本比率85.3%、有利子負債1.4億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/06期 | 13.5億円 | ▲8.3億円 | ▲9,000万円 | 5.3億円 |
| 2017/06期 | 9.1億円 | ▲5.9億円 | ▲1.1億円 | 3.2億円 |
| 2018/06期 | 22.2億円 | ▲6.2億円 | ▲1.4億円 | 16.0億円 |
| 2019/06期 | 12.3億円 | ▲6.5億円 | ▲1.8億円 | 5.8億円 |
| 2020/06期 | 25.1億円 | ▲17.0億円 | ▲2.0億円 | 8.2億円 |
| 2021/06期 | 19.6億円 | ▲15.9億円 | ▲6,900万円 | 3.6億円 |
| 2022/06期 | 22.4億円 | ▲8.5億円 | ▲2.9億円 | 13.9億円 |
| 2023/06期 | 27.4億円 | ▲5.6億円 | ▲5.1億円 | 21.8億円 |
| 2024/06期 | 21.7億円 | ▲16.5億円 | ▲4.8億円 | 5.2億円 |
| 2025/06期 | 17.0億円 | ▲24.4億円 | ▲5.2億円 | ▲7.4億円 |
営業キャッシュフローは毎期安定して17〜27億円を創出しています。2025/06期は投資CFが-24億円と大きく、子会社取得や設備投資への積極的な資金投入によりFCFが一時的にマイナスとなりましたが、営業CF自体は堅調です。財務CFは配当支払い等で小幅マイナスが続き、無借金体質を維持しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役9名中、女性は1名(11.1%)です。連結子会社4社(ウォールカッティング工業、新伸興業、アシレ、ユニペック)を統括し、グループ一体でのインフラ維持補修サービスを提供しています。2025/06期の設備投資は24.4億円と積極的な投資を実施しました。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 2025/06期 | 650万円 | 700人 | - |
従業員数は約700名で、専門工事業者としては中規模の陣容です。特殊技術を持つ職人集団として、技術力の高い人材を擁しています。建設業界全体の人手不足が課題となる中、従業員持株会の高い参加率が示すように、社員の定着率は良好です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
第一カッター興業のTSRは5年間で85%とマイナスリターンとなっており、TOPIX(213%)を大きく下回るパフォーマンスです。2025/06期の業績下振れと株価下落が影響しています。ただし、PBR 0.87倍の割安さと無借金経営の財務健全性を考慮すると、業績回復局面でのリレーティング余地があります。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/06期 | 6円 | 6.1% |
| 2017/06期 | 7.5円 | 8.6% |
| 2018/06期 | 12.5円 | 9.6% |
| 2019/06期 | 10円 | 9.1% |
| 2020/06期 | 12.5円 | 9.3% |
| 2021/06期 | 18円 | 11.8% |
| 2022/06期 | 28円 | 20.2% |
| 2023/06期 | 35円 | 20.4% |
| 2024/06期 | 38円 | 21.8% |
| 2025/06期 | 40円 | 34.0% |
株主優待制度はありません。
配当は2021/06期の18円から2025/06期の40円へと4期連続増配を達成しています。2026/06期も40円(予想)と減配なしの方針です。減益局面でも増配を続けており、配当性向は11.8%から34.0%へ上昇。無借金・高自己資本という財務余力を背景に、今後も安定的な株主還元が期待できます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 100.0万円 | 0.0万円 | 0.0% |
| 2022期 | 96.0万円 | ▲4.0万円 | -4.0% |
| 2023期 | 103.0万円 | 3.0万円 | 3.0% |
| 2024期 | 100.0万円 | 0.0万円 | 0.0% |
| 2025期 | 85.0万円 | ▲15.0万円 | -15.0% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは12.9倍と建設業界平均(12.5倍)とほぼ同水準ですが、PBRは0.87倍と業界平均(1.1倍)を下回る割安水準にあります。信用買い残が658,500株と高水準で、信用倍率51.85倍は個人投資家の値上がり期待の強さを示しています。配当利回り2.70%は業界平均を上回ります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/06期 | 17.8億円 | 6.7億円 | 37.4% |
| 2017/06期 | 14.7億円 | 4.8億円 | 32.8% |
| 2018/06期 | 22.6億円 | 7.8億円 | 34.3% |
| 2019/06期 | 18.4億円 | 5.9億円 | 32.1% |
| 2020/06期 | 24.8億円 | 9.6億円 | 38.6% |
| 2021/06期 | 29.4億円 | 11.9億円 | 40.6% |
| 2022/06期 | 27.0億円 | 11.2億円 | 41.6% |
| 2023/06期 | 28.6億円 | 9.2億円 | 32.1% |
| 2024/06期 | 28.3億円 | 8.6億円 | 30.3% |
| 2025/06期 | 17.9億円 | 4.6億円 | 25.9% |
税引前利益は18〜29億円の水準で推移しています。実効税率は2021期〜2022の40%台から2025/06期は25.9%へ低下しており、税効果会計の適用や繰延税金資産の計上が影響しています。安定した納税を続ける優良企業です。
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