(株)トーエネック
TOENEC CORPORATION
最終更新日: 2026年3月24日
電気の力で街をつくる。中部電力グループの技術者集団が支える、見えないインフラの守り手
電気設備工事のリーディングカンパニーとして、安全・安心な社会インフラの構築に貢献する
この会社ってなに?
オフィスビルや工場の電気設備、街路灯、太陽光パネルの設置工事など、日常生活で当たり前に使っている電気インフラの裏側にトーエネックの技術があります。中部地方を中心に、病院・学校・商業施設などの空調や照明設備も手がけており、快適な空間づくりを支えています。再生可能エネルギーの普及やデータセンター建設需要の増加により、今後ますます存在感が高まる分野です。
トーエネックは中部電力グループの総合設備企業で、電気設備工事を中心に空調・給排水・情報通信工事まで幅広く手がけています。2025年3月期は売上高2,710億円(前年比+7.2%)、営業利益160億円と堅調な成長を継続。中部電力向け配電工事に加え、一般企業向けの太陽光発電・省エネ設備工事を強化しています。2024年10月には中部電力が保有株式の一部を売出し、親会社から持分法適用会社に異動。独立性を高めつつ、中部電力グループとの協業関係を維持しています。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市中区栄一丁目31番23号
- 公式
- www.toenec.co.jp
社長プロフィール
トーエネックは『安全・品質・顧客満足の追求』を経営理念に掲げ、電気設備工事を通じて社会インフラの整備と発展に貢献してまいります。カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギー事業の拡大と、デジタル技術を活用した施工品質の向上に全力で取り組みます。
この会社のストーリー
中部配電(現・中部電力)の工事部門が独立し、中部配電工事株式会社として設立。戦後の電力インフラ復興に尽力した。
東証二部に株式を上場。中部電力グループの中核設備会社として着実に事業基盤を拡大した。
中部電気工事からトーエネックに改称。電気工事にとどまらない総合設備企業への転換を宣言した。
メガソーラーの設計・施工を開始。カーボンニュートラルに向けた新たな成長領域を開拓した。
中部電力が保有株式の一部を売出し。独立性を高めつつ、グループの協業関係を維持する新体制へ。
FY2026/3に営業利益200億円の過去最高益を見込む。売上高3,000億円を目指す新中期経営計画がスタート。
注目ポイント
配当性向40%以上を目安とし、FY2026/3は1株65円(予想)と2期連続増配を計画。中部電力グループの安定した受注基盤に支えられた持続的な配当が魅力です。
太陽光発電・蓄電池システム・ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)対応工事など、脱炭素関連の需要拡大が追い風。エネルギー事業の利益率23%が成長ドライバーです。
売上の約4割を中部電力グループ向けが占め、景気変動に左右されにくい安定した受注基盤を持っています。配電工事のノウハウは参入障壁が高く、競争優位性があります。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 14円 | 29.5% |
| FY2017/3 | 17円 | 30.8% |
| FY2019/3 | 21円 | 29.4% |
| FY2020/3 | 30円 | 30.1% |
| FY2021/3 | 28円 | 29.6% |
| FY2022/3 | 27円 | 30.5% |
| FY2023/3 | 19円 | 0.4% |
| FY2024/3 | 40円 | 40.0% |
株主優待制度はありません。
2024年10月の株式5分割後の基準で、FY2026/3は1株65円(予想)と2期連続の増配を計画しています。配当性向は40%以上を目安としており、FY2024/3の大幅増配以降は株主還元を積極化。予想配当利回り3.24%は建設業セクターの中でも高水準で、安定したキャッシュフローに裏付けられた持続的な配当が期待できます。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
トーエネックの業績は安定成長を続けており、FY2025/3で売上高2,710億円・営業利益160億円と堅調に推移しています。FY2023/3には一時的な特別損失により純損失となりましたが、翌期には速やかに回復。FY2026/3は上方修正後の予想で営業利益200億円・純利益150億円と過去最高益を見込んでおり、電力インフラ需要の拡大を背景に成長トレンドが加速しています。
事業ごとの売上・利益
電気設備・空調給排水・情報通信設備の設計・施工。売上構成比93%を占める主力セグメント。中部電力向け配電工事と一般企業向け電気工事が二本柱。
太陽光発電・蓄電池システムなどのエネルギーソリューション。売上構成比5%ながら利益率23%と高収益セグメント。
不動産賃貸・保険代理業など。売上構成比2%。安定的な収益を計上。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.6% | 2.9% | - |
| FY2022/3 | 6.6% | 2.7% | - |
| FY2023/3 | -6.5% | -1.8% | - |
| FY2024/3 | 8.7% | 3.1% | 6.3% |
| FY2025/3 | 9.2% | 3.5% | 5.9% |
営業利益率は4〜7%台で推移しており、建設業界の中では安定した収益性を確保しています。FY2023/3のROE悪化は特別損失による一時的なもので、FY2024/3以降は7%台に回復。FY2026/3は営業利益200億円への上方修正により、利益率のさらなる改善が期待されます。
財務は安全?
自己資本比率は38〜44%で推移しており、建設業としては健全な財務体質を維持しています。FY2024/3から有利子負債が計上されていますが、総資産3,100億円に対して約945億円と適正水準です。FY2021〜2023は実質無借金経営を行っており、財務基盤は極めて堅固です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 241億円 | -37.2億円 | -99.3億円 | 204億円 |
| FY2022/3 | 59.4億円 | 29.7億円 | -275億円 | 89.1億円 |
| FY2023/3 | 126億円 | -21.2億円 | -83.6億円 | 105億円 |
| FY2024/3 | 191億円 | -20.6億円 | -99.0億円 | 171億円 |
| FY2025/3 | 190億円 | -30.8億円 | -137億円 | 159億円 |
営業キャッシュフローは毎期安定してプラスを確保しており、FY2025/3には190億円を計上しました。フリーキャッシュフローも5年間を通じて安定的にプラスで推移しており、設備投資と株主還元の原資を十分に生み出せるキャッシュ創出力を持っています。FY2022/3の財務CFのマイナスは大規模な自己株取得によるものです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 137億円 | 48.9億円 | 35.7% |
| FY2022/3 | 134億円 | 51.1億円 | 38.2% |
| FY2023/3 | 89.8億円 | 145億円 | 161.8% |
| FY2024/3 | 127億円 | 33.3億円 | 26.3% |
| FY2025/3 | 154億円 | 46.0億円 | 29.9% |
実効税率は通常26〜38%で推移しています。FY2023/3は税金等調整額が145億円と異常値となりましたが、これは繰延税金資産の取り崩しなど一時的な要因によるものです。FY2024/3以降は正常化しており、FY2025/3の税引前利益は154億円と過去最高水準に達しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 753万円 | 6,416人 | - |
従業員の平均年収は753万円で、電気設備工事業界では標準的な水準です。平均年齢41.7歳、平均勤続年数19.5年と定着率が高く、技術力の蓄積と継承がなされています。6,416名の従業員を擁し、中部地方最大規模の電気設備企業としての組織力を有しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
中部電力が44.6%を保有する筆頭株主で、事業法人の持合い比率が高く安定した株主構成です。従業員持株会・協力会持株会も合計7.6%を保有し、経営基盤は盤石です。
筆頭株主は中部電力(44.6%)で、同社の持分法適用関連会社です。2024年10月に中部電力が保有株式の一部を売出し、出資比率が約50%から44.6%に低下しましたが、依然として圧倒的な筆頭株主です。従業員持株会(6.1%)や協力会持株会も上位に名を連ね、安定株主比率は58.5%と高い水準を維持しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 設備工事事業 | 2,520億円 | 201億円 | 8.0% |
| エネルギー事業 | 135億円 | 31億円 | 23.0% |
| その他事業 | 55億円 | 3.3億円 | 6.0% |
設備工事事業が売上の93%を占める圧倒的な主力セグメントです。エネルギー事業は売上構成比5%ながら利益率23%と高収益で、再生可能エネルギー需要の拡大に伴い今後の成長ドライバーとして期待されます。中部電力グループの安定した受注基盤と一般企業向け工事の拡大により、バランスの取れた事業構成を構築しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役13名中、女性が1名(7.7%)を占めています。社外取締役比率は61%と高い外部監視機能を確保。8社の連結子会社を統括し、平均勤続年数19.5年と業界トップクラスの定着率を誇ります。中部電力グループのガバナンス基準に準拠した経営体制を敷いています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 180億円 | — | 200億円(修正後) | +11.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,630億円 | — | 2,710億円 | +3.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
トーエネックは中期経営計画でFY2028に売上高3,000億円・営業利益200億円以上を掲げています。営業利益は初年度のFY2026予想で早くも200億円に到達する見込みで、計画を上回るペースで進捗しています。電力インフラの更新需要やデータセンター建設需要の拡大が追い風となり、持続的な成長が期待されます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
トーエネックのTSRは5年間で178%と着実に上昇していますが、TOPIX(213%)をやや下回るパフォーマンスとなっています。ただし、FY2024以降は株式売出しと業績上方修正をきっかけに株価が急上昇しており、直近1年では市場平均を大きく上回るリターンを実現しています。今後の業績拡大と配当増加により、TSRの改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 127.5万円 | +27.5万円 | 27.5% |
| FY2022 | 111.9万円 | +11.9万円 | 11.9% |
| FY2023 | 118.9万円 | +18.9万円 | 18.9% |
| FY2024 | 198.7万円 | +98.7万円 | 98.7% |
| FY2025 | 178.0万円 | +78.0万円 | 78.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
トーエネックの株価指標は、PER 15.5倍・PBR 1.36倍と建設業セクター平均をやや上回る水準にあります。これは業績上方修正と中部電力の資本政策変更による株価上昇を反映したものです。配当利回り3.24%はセクター平均を上回り、成長性と配当の両方を兼ね備えた銘柄として評価されています。信用倍率は1.35倍と売り買いが拮抗しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
4-12月期累計の経常利益が38%増益で着地。高収益案件の増加と配電工事の採算改善が寄与。
通期の営業利益を180億円から200億円に上方修正。中部電力向け・一般企業向けともに好調。
中部電力が保有株式の一部を売出し、出資比率が50%超から44.6%に低下。独立性が向上。
最新ニュース
(株)トーエネック まとめ
ひとめ診断
「中部電力グループの総合設備企業。電気工事の技術力で社会インフラを支えるプライム銘柄」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「建設業」に分類される他の企業
総合エンジニアリング国内首位、LNG・エネルギー転換で世界と勝負する日揮グループの持株会社
独自の外壁リフォーム技術で全国展開。建設×ロボティクスで未来を切り拓くグロース企業
地盤から社会を支える。ITと建設の融合で自治体DXを推進するグロース企業
太陽光発電から蓄電所まで。再生可能エネルギーで日本のエネルギー転換を牽引するスタンダード企業
橋梁のPC技術で日本のインフラを支える。横河ブリッジHDによるTOBで注目の建設持株会社
省エネ施設の設計・施工から再建を図る、脱炭素・AI活用で新成長を模索するスタンダード企業
断熱のチカラで、住まいと地球を守る。現場発泡断熱材のリーディングカンパニー
千葉発、建設と分譲マンションの二刀流で成長を続けるプライム上場の中堅ゼネコン