SAAFホールディングス(株)
SAAF Holdings Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月24日
地盤から社会のインフラを支える。ITと建設の融合で、しなやかな未来を築くSAAF
しなやかに、力強く、社会を支える基盤(Foundation)となる企業グループ
この会社ってなに?
住宅を建てる前の地盤調査や地盤改良工事、マイホームを買った時の「地盤保証」が主力事業です。また、マイナンバー関連の自治体向けITシステムや、デジタル庁関連のコンサルティングも手がけており、私たちの暮らしのインフラを「見えないところ」から支えています。最近ではSchoo(スクー)との資本業務提携により、自治体のデジタル人材育成にも取り組んでいます。
SAAFホールディングス(旧ITbookホールディングス)は、地盤調査改良事業を柱に、官公庁向けITコンサルティング・システム開発・人材事業を展開する持株会社です。2024年9月に「Support As A Foundation」の理念を込めて現社名に変更。FY2025/3は売上高289億円・営業利益3.3億円と減益となりましたが、FY2026/3は売上高300億円・営業利益5.8億円への回復を予想。PER 93.8倍・PBR 3.89倍とグロース株としての評価を受けており、2026年1月以降は買収防衛策導入を巡る株主間の動きで株価が急騰しています。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都江東区豊洲三丁目2番24号 豊洲フォレシア9F
- 公式
- www.saaf-hd.co.jp
社長プロフィール
「Support As A Foundation」――しなやかに、力強く、社会を支える基盤となる。SAAFホールディングスは、地盤調査改良とITコンサルティングの融合を通じて、人々の暮らしと地域社会の発展に貢献してまいります。
この会社のストーリー
サムシングホールディングスがITbook・サムシングとの経営統合により持株会社体制へ移行。
グロース市場(旧マザーズ)に株式を上場。地盤調査改良×ITの独自ビジネスモデルで注目を集めた。
新規事業としてECモール事業に参入。事業多角化を進めるも、FY2021〜2022は赤字に。
「Support As A Foundation」の理念を込めて現社名に変更。子会社の集約と利益重視への経営方針転換を推進。
教育プラットフォームのSchooと提携し、自治体DX人材育成に参入。新たな成長の柱を構築中。
注目ポイント
住宅の地盤調査・改良・保証は景気変動に左右されにくい安定需要。全国ネットワークで年間数万件の調査実績を持ち、住宅購入者の「安心」を支えています。
マイナンバー関連やデジタル庁施策の支援など、官公庁向けITコンサルが強み。自治体のDX推進は国策であり、中長期的な成長ドライバーとなる可能性があります。
社名変更を機に子会社集約と利益重視の経営へシフト。FY2026/3には初配当も予定しており、株主還元の姿勢を示し始めています。改革の成果に注目です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2019/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
株主優待制度は現在実施していません。
過去5期にわたり無配が続いていましたが、FY2026/3に初配当(1株6円)を予想しています。ただし配当性向は133%と利益を超える水準であり、持続性には注視が必要です。財務体質の強化を優先する方針から、業績の安定化に伴い段階的に株主還元を充実させる計画です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はFY2023/3に305億円のピークを記録した後、グループ再編や子会社集約の影響でFY2024〜2025は減収傾向となりました。FY2025/3は営業利益3.3億円・最終赤字1.3億円と厳しい結果でしたが、FY2026/3は売上高300億円・営業利益5.8億円への回復を計画しており、経営の軸を売上重視から利益重視へシフトさせています。
事業ごとの売上・利益
地盤調査・地盤改良・地盤保証が主力。住宅向けを中心に全国展開。グループ中核のサムシングが担う。売上構成比約50%。
官公庁・自治体向けITコンサルティング。マイナンバー関連やデジタル庁の施策推進を支援。売上構成比約20%。
自治体・民間企業向けシステム開発。DX推進関連の需要を取り込む。売上構成比約18%。
IT人材派遣・技術者派遣。人件費上昇の影響で利益面では苦戦中。売上構成比約12%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -33.5% | -5.7% | - |
| FY2022/3 | -34.8% | -4.2% | - |
| FY2023/3 | 7.3% | 1.0% | - |
| FY2024/3 | 6.7% | 1.0% | 2.4% |
| FY2025/3 | 38.0% | -0.8% | 1.2% |
営業利益率はFY2023〜2024に2.4%まで改善しましたが、FY2025/3には1.2%に後退しました。ROEも赤字と黒字を行き来する不安定な状況が続いています。グループ再編による効率化と利益重視への方針転換により、FY2026/3以降の収益性改善が期待されます。
財務は安全?
自己資本比率は11〜18%台と建設業としてはやや低水準で推移しています。FY2024/3以降は有利子負債が急増(271億円→439億円)しており、財務レバレッジが高まっています。BPS(1株当たり純資産)は108円前後で、現在の株価422円に対してPBR 3.89倍と成長期待が織り込まれた水準です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -8.6億円 | -10.5億円 | 25.4億円 | -19.1億円 |
| FY2022/3 | 1.3億円 | -6.0億円 | 21.1億円 | -4.7億円 |
| FY2023/3 | 3.7億円 | -5.0億円 | -18.4億円 | -1.3億円 |
| FY2024/3 | 5.7億円 | -500万円 | 9.3億円 | 5.7億円 |
| FY2025/3 | 3.0億円 | -16.5億円 | -4.0億円 | -13.4億円 |
営業キャッシュフローはFY2022/3以降プラスを維持していますが、規模は3〜6億円と小さめです。FY2025/3は投資CFが-16億円と大幅なマイナスで、M&Aや設備投資を積極化しています。FY2021〜2022は財務CFでの資金調達(増資・借入)により事業拡大を図った時期であり、今後は本業からの安定的なCF創出が課題です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -2.1億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | 1.6億円 | 9.2億円 | 587.9% |
| FY2023/3 | 7.1億円 | 5.5億円 | 77.1% |
| FY2024/3 | 7.7億円 | 5.8億円 | 76.2% |
| FY2025/3 | 1.4億円 | 2.7億円 | 190.2% |
実効税率が法定税率を大幅に上回る年度が多く、繰延税金資産の取崩しやのれん減損などの影響が見られます。子会社数が多いグループ構造のため、個社の損益状況により連結ベースの税負担率が変動しやすい特徴があります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 770万円 | 2,328人 | - |
従業員の平均年収は770万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢49歳・平均勤続年数1.7年と、グループ再編やM&Aにより入社時期が分散していることを反映しています。連結従業員2,328名に加え、臨時雇用者134名が在籍しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 創業者の前氏(5.8%)と社員持株会が安定株主を構成。
筆頭株主は松井証券(9.31%)で、証券会社の保有比率が14.6%と高い点が特徴です。第3位の前俊守氏は設立に携わった、社員持株会(1.19%)とともに安定株主を構成しています。2026年2〜3月には複数の投資家による協調的な株式取得(いわゆる「ウルフパック戦術」)が認定され、買収防衛策の導入に至るなど、株主構成を巡る動きが活発化しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 建設土木事業 | 143億円 | 6.5億円 | 4.5% |
| コンサルティング事業 | 58億円 | 2.8億円 | 4.8% |
| システム開発事業 | 52億円 | 1.5億円 | 2.9% |
| 人材事業 | 36億円 | -0.8億円 | -2.2% |
建設土木事業(地盤調査改良)が売上の約50%を占める最大セグメントで、コンサルティング事業(20%)とシステム開発事業(18%)が続きます。地盤事業は住宅市場の動向に左右されるものの、安定的な利益率を確保しています。コンサルティング事業は自治体DX需要を背景に成長余地があります。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名中、女性は1名(10.0%)にとどまっています。19社の連結子会社を擁するグループ経営ですが、子会社の集約・再編を進めて経営効率化を図っています。2026年3月には任意の指名・報酬委員会を設置し、ガバナンス体制の強化に取り組んでいます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 313億円 | — | 289億円 | -7.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 11億円 | — | 3億円 | -69.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
中期経営計画では売上重視から利益重視への経営方針転換を掲げていますが、FY2025/3実績は期初予想を大幅に下回りました。特に営業利益は予想10.9億円に対し3.3億円と、達成率わずか30%にとどまっています。FY2026/3は回復基調を予想していますが、計画の達成には子会社集約の効果発現が不可欠です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
直近5年間のTSR(株主総利回り)は102.1%とほぼ横ばいで、TOPIX(105.1%)とほぼ同水準です。FY2022に189.4%のピークを記録した後、FY2024には78.8%まで下落。FY2025は102.1%とようやく原点回復した段階であり、長期投資としてのリターンは限定的です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 140.3万円 | +40.3万円 | 40.3% |
| FY2022 | 189.4万円 | +89.4万円 | 89.4% |
| FY2023 | 119.1万円 | +19.1万円 | 19.1% |
| FY2024 | 78.8万円 | -21.2万円 | -21.2% |
| FY2025 | 102.1万円 | +2.1万円 | 2.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER 93.8倍・PBR 3.89倍と建設業界平均を大幅に上回る高い評価を受けています。これは買収防衛策を巡る株主間の攻防による株価急騰が要因であり、業績面の裏付けは限定的です。信用買残が241万株と発行済株式数の約10%に達しており、需給面の過熱感に留意が必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株主によるウルフパック戦術を認定し、大規模買付対応策を追加適用。株主総会招集許可の決定も公表。
Schoo<264A>と資本業務提携を締結。自治体基盤と教育コンテンツを融合し、DX人材育成を推進。
FY2026/3の通期業績予想を修正。第3四半期決算では売上高221億円(前年同期比104.4%)と改善傾向。
最新ニュース
SAAFホールディングス(株) まとめ
ひとめ診断
「地盤から社会を支える。ITと建設の融合で自治体DXを推進するグロース企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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