日本リーテック(株)
NIPPON RIETEC CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月24日
鉄道の安全を電気の力で守る。日本の社会インフラを支える縁の下の力持ち
社会インフラの安全・安心を支え、持続可能な社会の実現に貢献する
この会社ってなに?
毎日利用する鉄道の安全運行を支えているのが日本リーテックです。駅の照明や信号設備、架線(電車に電気を送る線)、踏切の設備など、鉄道電気インフラの設計・施工・保守を手がけています。また、高速道路の情報表示板や照明設備、オフィスビルの電気工事など、暮らしのあらゆる場面で同社の技術が活躍しています。JR東日本の運賃改定に伴う設備投資拡大の恩恵を受ける企業でもあります。
日本リーテックは2009年に千歳電工と保安工業が合併して誕生した総合電気設備工事会社です。鉄道電気設備を中心に、道路設備・屋内外電気設備・送電線など日本の社会インフラを支えています。筆頭株主のJR東日本(19.47%)との強固な関係を基盤に、FY2025/3は売上高687億円(前年比+17.3%)・営業利益52億円と過去最高を更新。「NR中期経営計画2027」では売上高775億円・営業利益65億円を目指し、成長を加速させています。PBR 1.01倍・配当利回り2.97%とバリュー株の特徴も持ちます。
会社概要
- 業種
- 建設業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区神田錦町一丁目6番地
- 公式
- www.j-rietec.co.jp
社長プロフィール
日本リーテックは、鉄道を中心とした社会インフラの安全・安心を守る総合電気設備工事会社です。お客様のニーズに的確にお応えし、高品質な電気設備工事を通じて、人々の暮らしと社会の発展に貢献してまいります。
この会社のストーリー
前身の千歳電工株式会社が鉄道電気工事会社として設立。戦後の鉄道復興を支えた。
もう一つの前身である保安工業株式会社が設立。鉄道信号・通信設備の施工を開始した。
千歳電工と保安工業が合併し、日本リーテック株式会社として新たにスタート。総合電気設備工事会社へ。
DX推進の一環として電子小黒板アプリ「蔵衛門工事黒板」を全社導入。業務効率を最大50%改善。
株主還元を強化し、1株当たり配当金を35円から77円へ2.2倍に増額。資本効率の改善を加速。
売上高775億円・営業利益65億円・ROE 8.0%を目標とする3カ年中期経営計画をスタート。
注目ポイント
筆頭株主のJR東日本(19.47%保有)との強固な関係を基盤に、鉄道電気設備工事のトップ企業として安定受注を確保。鉄道運賃改定に伴う設備投資拡大の恩恵を直接受けます。
配当は4期連続で増配中。FY2024/3の35円からFY2026/3予想82円へと2.3倍に拡大。配当利回り3.16%と安定したインカムゲインが魅力です。
自己資本比率67%超と建設業界屈指の財務健全性。実質無借金経営に近く、景気変動に対する耐性が高い安心の経営基盤です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 12円 | 10.6% |
| FY2017/3 | 15円 | 10.5% |
| FY2018/3 | 18円 | 11.7% |
| FY2019/3 | 22円 | 16.5% |
| FY2020/3 | 27円 | 18.7% |
| FY2021/3 | 27円 | 20.7% |
| FY2022/3 | 27円 | 28.3% |
| FY2023/3 | 27円 | 31.7% |
| FY2024/3 | 35円 | 31.4% |
| FY2025/3 | 77円 | 40.3% |
株主優待制度はありません。
配当はFY2024/3の35円からFY2025/3には77円へと2.2倍に大幅増配し、FY2026/3もさらに82円(予想)と増配を継続する計画です。配当性向もFY2021/3の20.7%からFY2026/3予想の48.4%へと大幅に引き上げており、株主還元の姿勢が明確に強化されています。4期連続増配の実績も魅力です。
同業比較(収益性)
建設業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
日本リーテックの業績は、JR東日本の設備投資拡大や鉄道電気工事の需要増を背景に、FY2025/3で売上高687億円・営業利益52億円と過去最高を更新しました。FY2022〜2023は資材高騰の影響で一時的に利益が圧迫されましたが、FY2024以降は回復基調が鮮明です。FY2026/3は売上高723億円・営業利益53億円を計画し、中期経営計画の最終目標(775億円)に向けた成長が続きます。
事業ごとの売上・利益
鉄道電気設備工事(架線・信号・通信)、道路設備工事、屋内外電気設備工事、送電線工事を手がける。JR東日本向けが売上の大半を占める主力セグメント。売上構成比100%。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.4% | 4.1% | - |
| FY2022/3 | 5.3% | 3.0% | - |
| FY2023/3 | 3.9% | 2.6% | - |
| FY2024/3 | 4.8% | 3.2% | 5.9% |
| FY2025/3 | 7.7% | 5.0% | 7.6% |
営業利益率はFY2023/3の5.0%を底に、FY2025/3は7.6%まで回復しました。ROEも7.4%と大幅に改善し、中期経営計画で掲げるROE 8.0%の目標に接近しています。建設業の中では安定した収益性を確保しており、工事の大型化と効率化がさらなる利益率向上に寄与しています。
財務は安全?
自己資本比率は67〜70%と極めて高い財務健全性を誇ります。FY2023/3まで実質無借金経営を維持しており、FY2024/3以降に少額の有利子負債が発生していますが、自己資本に対して極めて僅少です。BPSも着実に増加しており、堅実な財務基盤が同社の強みです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 30.7億円 | -15.2億円 | -20.2億円 | 15.5億円 |
| FY2022/3 | 26.3億円 | -4.5億円 | -10.9億円 | 21.7億円 |
| FY2023/3 | 21.7億円 | -8.3億円 | -13.3億円 | 13.4億円 |
| FY2024/3 | 38.6億円 | -18.5億円 | -9.6億円 | 20.1億円 |
| FY2025/3 | 20.4億円 | -11.9億円 | -14.4億円 | 8.6億円 |
営業キャッシュフローは毎期20〜39億円のプラスを安定的に計上しており、健全なキャッシュ創出力を維持しています。FY2025/3のFCFが減少したのは、配当増額や設備投資の増加が主因です。投資キャッシュフローは研修センターや技術設備への投資を反映しており、将来の成長に向けた投資が着実に行われています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 47.6億円 | 14.9億円 | 31.2% |
| FY2022/3 | 33.0億円 | 9.0億円 | 27.3% |
| FY2023/3 | 30.8億円 | 9.4億円 | 30.7% |
| FY2024/3 | 39.1億円 | 11.4億円 | 29.2% |
| FY2025/3 | 59.5億円 | 12.2億円 | 20.5% |
税引前利益はFY2025/3に60億円近くに達し、過去最高水準となりました。FY2025/3の実効税率が20.5%と低下したのは、税効果会計の影響によるものです。FY2026/3も同水準の利益を見込んでおり、安定的な税負担が続きます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 704万円 | 1,518人 | - |
従業員の平均年収は704万円で、建設業界の中では標準的な水準です。平均年齢42.6歳・平均勤続年数15.2年と定着率が高く、鉄道電気設備のプロフェッショナル人材が長期にわたり技術を蓄積しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
経営者・創業家が10.8%を保有するオーナー経営企業です。 金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は東日本旅客鉄道・日本リーテック取引先持株会・光通信。
筆頭株主のJR東日本が19.47%を保有し、親子関係に近い強固な資本関係を構築しています。取引先持株会(6.33%)と従業員持株会(4.49%)が上位に入り、ステークホルダーの参画意識が高いことが特徴です。日本電設工業やトーグ安全工業など鉄道関連企業も株主に名を連ね、鉄道インフラ業界における信頼関係が反映されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 電気工事業 | 687億円 | 52億円 | 7.6% |
電気工事業の単一セグメントで事業を展開しています。鉄道電気設備(架線・信号・通信設備の設計・施工・保守)がコア事業であり、JR東日本を中心とした鉄道会社向けが売上の大半を占めます。道路設備(高速道路の情報表示板・照明等)や一般電気設備工事も手がけており、インフラ需要の拡大が追い風となっています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役10名中、女性が1名(10.0%)を占めています。7社の連結子会社を統括するグループ経営において、監査等委員会設置会社としてガバナンス体制を整備しています。平均勤続年数15.2年と定着率が高く、専門技術の継承が行われています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 637億円 | — | 687億円 | +7.8% |
| FY2024 | 580億円 | — | 585億円 | +0.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
日本リーテックは「NR中期経営計画2027」のもと、FY2027に売上高775億円・営業利益65億円・ROE 8.0%を最終目標に掲げています。FY2025実績は売上高687億円・営業利益52億円と目標の80〜89%に到達しており、計画初年度から力強いスタートを切りました。鉄道インフラ投資の拡大とデジタル技術の活用が成長ドライバーです。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
日本リーテックの5年TSRは107.1%と元本を回復しましたが、TOPIX(213.4%)を大きく下回るパフォーマンスとなっています。FY2022〜2023は業績低迷を受けて株価が大きく下落しましたが、FY2025以降は増配と好業績により急回復。直近の株価上昇モメンタムが継続すれば、TSRギャップの縮小が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 131.5万円 | +31.5万円 | 31.5% |
| FY2022 | 85.7万円 | -14.3万円 | -14.3% |
| FY2023 | 64.9万円 | -35.1万円 | -35.1% |
| FY2024 | 94.8万円 | -5.2万円 | -5.2% |
| FY2025 | 107.1万円 | +7.1万円 | 7.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
日本リーテックのPERは15.3倍と業界平均(13.6倍)をやや上回りますが、PBR 1.01倍と割安水準にあります。配当利回り3.16%は業界平均を上回り、増配基調にある点が評価されています。信用倍率13.29倍と買い残が多く、個人投資家の注目度が高い状態です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2026/3 第3四半期は売上高485億円(+10.5%)・営業利益34億円(+84.2%)と大幅増益で着地。
149万4,800株の株式売出しを発表。流動性向上を目的とした施策。
「NR中期経営計画2027」を策定。売上高775億円・営業利益65億円・ROE 8.0%を最終目標に掲げる。
最新ニュース
日本リーテック(株) まとめ
ひとめ診断
「JR東日本を支える鉄道電気のプロ集団。社会インフラの安全・安心を守る総合電気設備工事会社」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「建設業」に分類される他の企業
兵庫・東播磨を地盤に80年。無借金経営で堅実に成長する中堅ゼネコン
国内戸建の王者が、住宅技術のオープン化と海外展開で持続的成長を狙うディベロッパー
長野と東京の2拠点体制で地域密着。高品質なものづくりに徹する技術志向の中堅ゼネコン
商業施設建築のプロ集団。マルハンを筆頭株主に持ち、内装から新築まで全国展開するスタンダード上場の建築中堅
旭化成ホームズを筆頭株主に持つ中堅ゼネコン。土木からマンション建築主体へ転換し、安定配当4%超を継続
戸建住宅の老舗から、データセンターと物流施設を牽引する巨大インフラ企業への鮮やかな転換
ローコスト注文住宅のパイオニアが、インフレの逆風下でも高配当で株主を引き留める状態
データセンター建設への布石と資本効率の改善で高収益体質へ変貌するスーパーゼネコン